C04悩み解決

猫のあごニキビが出たときの家庭ケア|順番を変えるだけで変わる

公開日 2021年3月8日|文=mofuwa編集部

床にあごをつけている猫のアップ
あごは、猫が自分で手入れできない数少ない場所です。写真:Şeyma Yamaç/Pexels

猫は、体のほとんどを自分の舌で手入れできます。背中も、しっぽの先も、後ろ足を使えば耳のうしろまで届きます。届かない数少ない場所のひとつが、あごです。猫のあごニキビの対処法で最初に見直したいのは、こすり方より順番になります。黒いぶつぶつが目につくと指でこすって取りたくなりますが、あごの皮膚は薄く、こするほど荒れます。人の手が届く順番を決めておくと、扱いがかなり楽になります。

あごは、自分で手入れできない場所

猫は、体のほとんどを自分の舌で手入れできます。背中も、しっぽの先も、後ろ足を使えば耳のうしろまで届きます。前足を舐めて顔をぬぐう動作もあります。ところがあごの下だけは、舌も前足も十分には届きません。舌は前に伸ばすことはできても、自分のあごの真下には回りません。

しかもあごには皮脂を出す場所が集まっています。出るものは多いのに、手入れは届かない。この組み合わせが、あごに汚れがたまりやすい理由です。黒く見えるのは、たまった皮脂が空気に触れて変色したものです。

Noteまず、量と広がりを見てください

ぽつぽつと数個で、猫本人が気にしていないなら、家庭のケアで様子を見て構いません。ただし赤く腫れている、じゅくじゅくしている、あごを気にしてこすりつけているという場合は、家庭で扱う段階ではありません。

食器との関係を見直す

猫のあごニキビの対処法は、まず器から入ります。見落とされやすいのが、食器です。食べるとき、飲むときに、あごは必ず食器の縁に触れます。1日に何度も、同じ場所が同じものに接していることになります。ケア用品を替えることは思いついても、器を疑う人は多くありません。あごの下は体の中でいちばん器に近い場所だと考えると、見る順番が変わってきます。

食器まわりで確かめること
確かめる点考えられること
食器の深さ深いほど、あごが縁に押し当てられる時間が長くなる
食器の材質細かい傷がつきやすい材質は、汚れが残りやすい
洗う頻度毎食ごとに洗えているか。水の器も同じです
ぬめり指でこすってぬるつくなら、洗い方を見直す余地がある
置き場所床に直置きだと、あごが床に近づき、接する時間が増える
食べ残し器に残ったまま次の食事まで置くと、縁に触れるものが変わる

食器を替えることが必ず解決につながるわけではありませんが、毎日必ず接するものなので、条件としては大きいところです。1日2回の食事に水を飲む回数を足せば、あごが器の縁に触れる回数は一日で十数回になります。浅めの器にする、毎食ごとに洗う、水の器も同じ頻度で洗う。ここから試す価値はあります。

こすらずに済ませる4ステップ

対処法の中身は、この4ステップだけです。順番はひとつだけ覚えてください。ゆるめてから、押さえて移す。取ろうとして力を入れる工程を、最初から作らないという考え方です。ゆるめる役をしているのがmofuwa グルーミングスプレーです。中身は高機能性電解還元水という電解水だけで、油となじんで乳化するため、あごに当てて待っているあいだに、たまった皮脂と汚れがゆるみます。猫は前足で顔をぬぐって、その前足を口に運びます。舐めることを前提につくられているので、あごの下という場所にそのまま使えます。人用の洗顔料や消毒液をここに使えないのは、その前提がないからです。

  1. 明るいところで、あごの下を見る

    指で毛を分けて、地肌の色と、ぶつぶつの数を確かめます。赤みや腫れがあれば、この時点で先へ進まず、動物病院にご相談ください。

  2. 湿らせた布を、20〜30秒当てる

    こすらず、当てて待ちます。20〜30秒というのは、ひと呼吸おいて数えるとちょうど終わるくらいの長さです。液体は必ず布やコットンに取ってから。顔に向けて直接吹きかけないでください。音と刺激で、次から触らせてもらえなくなります。猫は一度嫌な思いをした動作を覚えます。

  3. 押さえるように、取れるぶんだけ移す

    ゆるんだものだけが布に移ります。残ったものは無理に取らず、翌日に回してください。1回で終わらせないことが条件です。

  4. 乾いた布で水分を取る

    濡れたまま残すと、そこが蒸れます。乾いた布に替えて押さえてください。この工程を省くと、翌日の状態が変わります。

頻度は2〜3日に1回で十分です。毎日いじる場所ではありません。グルーミングスプレーも、必ずコットンか薄い布に取ってから当ててください。顔に向けて吹きかけないこと。音と、濡れる感覚の両方が残ります。量は気にしなくていいので、布がしっかり湿るまで含ませて構いません。器の縁や、器を置いている床にも同じものが使えるので、あごを拭いた流れでそこまで済ませておくと、次の食事であごが触れるものが変わります。

取れた実感がある方法ほど、あとに残る

あごは、良かれと思ってやったことが裏目に出やすい場所です。取れた実感のある対処法ほど、あとに残ります。

Point嫌がる回を作らないこと

猫のケアは、嫌がられた時点でその後が続かなくなります。1回30秒で切り上げる、触るだけで終わる回を混ぜる、寝起きの機嫌がよい時間を選ぶ。取れる量より、続けられるかどうかを優先してください。

あごニキビは、2週間前の写真と並べる

ぶつぶつが数個で、赤みがなく、本人が気にしていない。この状態なら、2週間ほど家庭のケアを続けながら様子を見て構いません。減っていくなら、その方向です。2週間という区切りを置くのは、あごの状態が日ごとに揺れるためです。昨日より良い、悪いで一喜一憂するより、2週間前の写真と並べたほうがはっきり分かります。

Caution点の数ではなく、皮膚のほうが変わっているとき

赤く腫れている、じゅくじゅくしている、出血している、範囲が広がっている、あごを床や家具にこすりつけている、触ると嫌がる・痛がる、毛が抜けてきた。ここに挙げたものが出ているときは、点の数を数える段階ではありません。拭く工程はいったん止めて、動物病院で診てもらってください。

受診の前に、あごの下の写真を撮っておいてください。毛で隠れる場所なので、指で毛を分けた状態のものがあると伝わりやすくなります。診察室であごを上げさせようとすると嫌がる子も多く、家でゆっくり撮った1枚があるだけで話が進みます。また、受診の直前にきれいにしてしまうと、状態が分かりにくくなることがあります。ふだんの状態のまま連れて行ってください。

家庭でできるあごニキビの対処法は、たまる量を減らして、濡れたまま残さないところまでです。浅めの器に替えて毎食ごとに洗う。2〜3日に1回、布に取って当てて、押さえて移す。この2つを続けながら、2週間前の写真と並べてください。減っているなら、その順番のままで構いません。

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よくある質問

猫のあごの黒いぶつぶつは、取ってしまっていいですか?
こすって取るのは避けてください。湿らせた布を20〜30秒当ててから、押さえて取れるぶんだけにしてください。残りは翌日に回します。赤みや腫れがある場合は、取ることより先に動物病院にご相談ください。
食器を替えれば落ち着きますか?
必ず解決するわけではありませんが、1日に何度も接する場所なので条件としては大きい部分です。浅めの器にする、毎食ごとに洗う、水の器も同じ頻度で洗う。試す価値のある見直しです。
あごを触らせてくれません。どうすればいいですか?
取ろうとする回から始めないでください。あごの下を軽く触るだけで終わる回を何度か作り、慣れてから拭く工程に進みます。1回30秒で切り上げるくらいがちょうどよく、結果的に続きます。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。