C08季節・行事
毛が空中に舞う日と、ブラシに集まる日|違いは梳かしはじめる前にある
換毛期の背中を10回梳かしたあと、抜けた毛を拾った場所を数えたら4か所ありました。ブラシの上、足元の床、着ていたフリースの袖、それから水皿のふち。翌日、同じ子を同じブラシで同じ回数だけ梳かすと、毛はブラシの上の1か所に集まりました。変えたのは梳かしはじめる前の3分です。換毛期のブラッシングで静電気が起きるかどうかは、ブラシを持つ前の部屋と手と毛で、ほとんど決まっています。この記事では、1回ごとに拾う場所の数を数えながら、支度の側を1つずつ動かしていきます。
拾う場所が4か所か1か所か|換毛期の静電気はブラシを持つ前の順番で分かれる
換毛期のブラッシングで数えるものを1つ決めるなら、梳かし終わったあとに毛を拾った場所の数がいちばん使えます。抜ける毛の量は、この時期は下毛が入れ替わるので家では減らせません。減らせるのは、抜けた毛がどこへ行くかのほうです。ブラシの面に残っていれば、外して1か所にまとめて終わります。静電気で毛が浮いた日は、ブラシから離れた毛が空中を漂って、部屋のあちこちに降ります。
| 拾った場所 | どこから来たか | その日の状態 |
|---|---|---|
| ブラシの面 | 梳かした毛が、そのまま目に残った | 毛先まで水分がある |
| 足元の床 | ブラシから離れて、すぐ下に落ちた | 毛先が乾いて軽い |
| 服の袖と胸 | こちらの服に吸い寄せられた | フリースやニットを着ている |
| 水皿のふち・棚の上 | 空中を漂ってから、離れた場所に降りた | 部屋の水分が少ない |
3月の家では、条件が3つ同時に動きます。暖房をまだ使っているので室内の空気は乾き、外の空気も乾いたままで、その上に下毛が抜けはじめます。毛が抜ける量が増える時期と、毛が浮きやすくなる条件が、同じ週に重なります。だから同じブラッシングをしても、2月より散らかって感じます。
この数え方の利点は、うまくいかなかった日に何を戻せばいいかが分かることです。量で見ていると、多い日はその子の毛のせいになります。場所の数で見ると、原因はこちら側の支度に移ります。換毛期の静電気は、その日の天気の話に見えて、実際には部屋と服とブラシの持ち方でほとんど決まります。紙の端に日付と数字を書くだけで足ります。
部屋・手・毛の順にととのえる|換毛期の静電気を持ち越さないブラッシングのやり方
手順は5つです。部屋に水分を1つ足し、自分の手に残った電気を逃がし、毛の根元まで水分を届けてから、毛先だけを梳かし、最後にブラシの毛を1回で外します。前の3つは、まだブラシを持っていません。ここが3分です。
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1|梳かす30分前に、部屋の水分を1つ足す
洗濯物を室内に移す、湯を張った浴室のドアを開ける、加湿器を回す。どれか1つで構いません。空気が乾くほど毛は浮きやすくなり、湿度が40%を下回るあたりからはっきり変わります。30分前に動かすのは、部屋の空気が入れ替わるのに時間がかかるためです。梳かす直前に加湿器を入れても、その回のブラッシングには間に合いません。
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2|ブラシを持つ前に、手と服の側を落とす
木の家具や壁に手のひらを5秒当ててから始めます。服は、フリースとニットを避けて綿のものに替えます。膝に乗せて梳かす子なら、抱えている面がそのまま毛の行き先になるので、服のほうが床より先に毛を集めます。
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3|毛の根元まで、水分を届ける
手のひらに2〜3回出して両手でなじませ、背中、腰、胸の順に置いていきます。置いた手はそのまま毛の流れに沿って滑らせ、指の腹で根元まで届かせます。毛先だけが湿っていても、浮くのは根元の側なので変わりません。
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4|毛先から梳かし、根元は最後にする
1か所につき、まず毛先を3〜4回。絡みが取れてから根元に近い側へ進みます。乾いた根元にいきなり目を入れると、毛が引っぱられて切れ、切れた短い毛がいちばんよく浮きます。ブラシはゆっくり動かします。速く動かすほど摩擦が増えます。
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5|終わったら、ブラシの毛を1回で外して数える
指で引き抜かず、目に沿って端から一度にはがして、ごみ箱の上でまとめます。そのあと足元と服と棚を見て、拾った場所を数えます。数字を書くのは1日1回、最後の1か所だけで足ります。
3つ目の手順で毛に届ける水分は、mofuwaグルーミングスプレーを手のひらにいったん受けてから使います。霧にして空中へ飛ばすと、いちばん水分を必要としている根元の手前で、毛先に受け止められてしまいます。手のひらでなじませてから背中に置くと、指の腹がそのまま毛をかき分けるので、根元まで同じ量が届きます。乾いた毛のまま梳かした日は毛が4か所に散り、根元まで湿らせた日はブラシの面に残った、という違いが出るのはここです。
この1本の中身はアルカリ電解水です。梳かしたあとにその子が背中をなめても困らない作りなので、根元まで届かせるのに必要な量を、ためらわずに置けます。換毛期は抜けた下毛が皮脂でからんで毛の間に溜まりますが、余分な皮脂と油は電解水となじんで乳化するため、同じ回数のブラッシングでも、ブラシの面に落ちてくる量が変わります(アルカリ電解水と油の乳化について)。
換毛期にいちばん回数が増えるケアは、洗うことではなくブラッシングです。3月に1日おきで洗える家は多くありませんし、サロンの予約もこの時期は詰まります。mofuwaグルーミングスプレーは、洗う日と洗う日のあいだにある、この回数の多いほうを毎日こなすために作られた1本です。グルーミングスプレーでありブラッシングスプレーでもあるので、静電気対策の支度と、その日の汚れを取るケアを、同じ手順のなかで済ませられます。
猫の場合、ノズルを押す音のほうが手より先に届きます。音がした時点でその子は動くので、毛に水分が入る前にブラッシングが終わってしまいます。部屋を出たところで手のひらに出し、両手になじませてから戻って、そのまま背中に置いてください。届く量は変わりませんし、梳かしはじめる前の支度としては、これがいちばん静かです。
3つそろえたのに毛が舞った日に見直す|換毛期の静電気を持ち越さないコツ
支度を3つそろえたのに拾う場所が減らない日は、残っている変数が3つあります。服の素材、ブラシを動かす速さ、梳かす時間帯です。どれも梳かしはじめる前に決まっているもので、途中では直せません。
- 抱えている服:膝に乗せる子では、こちらの服が毛を集める面になります。フリースとニットの日は、毛が床に落ちる前に袖と胸に吸い寄せられ、拾う場所が1つ増えます。綿のエプロンを1枚かけるだけで変わります
- ブラシを動かす速さ:目の細かいブラシを速く動かすほど摩擦が増えます。同じ回数でも、ゆっくり動かした日はブラシの面に毛が残り、速く動かした日は毛が浮きました。急ぐときは回数を減らして、速さは変えません
- 梳かす時間帯:暖房を入れた直後の部屋が、その日いちばん乾きます。朝いちばんに梳かす習慣なら、洗濯物を前の晩から室内に移しておくほうが、当日に加湿器を足すより間に合います
それでも数字が動かないときは、3つの支度のうちどれを飛ばしたかを思い出してください。いちばん飛ばされやすいのは2つ目です。手の電気を落とす5秒は目に見えず、やってもやらなくても、その場では何も起きたように感じないからです。ところがブラッシングの1回目でブラシがどちらに引かれるかは、この5秒で変わります。
拾う場所の数は、週の途中で増えることがあります。雨の日が続いたあとの晴れた日、暖房の設定を上げた日、その子が外で走って帰った日。数字が動いたら、天気ではなく、家のなかで変えたことを1つ探します。換毛期の静電気は、外の空気より室内の側で起きている条件のほうが大きく効きます。
支度を3つそろえた日でも、背中の決まった1か所だけ毛が浮き続ける。その1か所の地肌が赤く見える、さわると熱い。梳かすとその場所でだけ体をひねる。毛をかき分けると、そこだけ下毛の残り方が違う。こうした出方は、静電気の側では説明がつきません。場所が動かないからです。拾った場所の数を書いた紙と、その1か所だけ様子が違う日が何日続いたかを持って、動物病院の予約を取ってください。何日目から、体のどこで、どう違ったのかが分かると、話が早く進みます。
毎日梳かす日と、支度だけで終える日|換毛期のブラッシングの頻度をどう置くか
換毛期のブラッシングは毎日でかまいませんが、毎日全身を梳かす必要はありません。1日に1か所と決めて、部位を順に回します。全身を1回でやろうとすると時間が伸び、後半ほど手が速くなって、そこで毛が浮きます。拾う場所の数は、だいたい後半に増えます。
| 日 | 梳かす場所 | 支度 | 数える場所 |
|---|---|---|---|
| 月・木 | 背中と腰 | 3つとも | ブラシ・床・服 |
| 火・金 | 胸と前足のつけ根 | 3つとも | ブラシ・床 |
| 水 | しっぽのつけ根 | 部屋と手だけ | ブラシ・床 |
| 土 | 全身をざっと | 3つとも | ブラシ・床・服・棚 |
| 日 | 梳かさない | 部屋の水分だけ | 数えない |
日曜に梳かさない日を置くのは、支度だけでどれだけ変わるかを見るためです。洗濯物を室内に干して、手のひらから背中に水分を置いて終わり。それだけの日でも、翌日のブラッシングで拾う場所は減ります。毛に残った水分は一晩では飛びきらないので、月曜の1回目からブラシの進み方が違います。
1か月続けたら、数字の平均ではなく、4か所になった日が何日あったかを見てください。週に3日から週に1日へ減っていれば、換毛期のいちばん抜ける2週間を越えても、部屋の散らかり方は去年と変わっているはずです。毛の量が減ったのではなく、行き先が1か所にまとまったからです。
今夜やることは1つで足ります。洗濯物を1つ室内に移して、手のひらに出した1本を背中に置く。ブラシはそのあとで構いません。数えた場所の数を紙のすみに書いておけば、明日は支度のどれを足すかが、その数字のほうから決まります。
Product
mofuwa グルーミングスプレー
300ml / 2,970円(税込)
特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。
商品ページを見るよくある質問
- 静電気が気になる日は、濡らしたタオルで背中を拭いてから梳かしてもいいですか。
- 拭いたあとすぐに梳かすと、毛の表面だけが濡れて根元が乾いたままになり、浮き方はあまり変わりません。水で濡らした場合は、根元まで届いたかどうかを指の腹で確かめてから始めてください。もう1つ、濡れた毛は乾いた毛より切れやすくなります。換毛期は抜けかけの下毛が多いので、水分を足したいなら、量を置ける形のものを手のひらから根元に届けるほうが、ブラッシングの途中で毛が切れにくくなります。
- 換毛期に静電気が起きる日と起きない日で、抜ける毛の量そのものは変わりますか。
- 抜ける量は毛の入れ替わりの側で決まるので、家の湿度では大きく変わりません。変わるのは、抜けた毛がどこに行くかです。浮いた日は空中を漂ってから床と棚に降りるので、同じ量でも部屋のあちこちで見つかり、多く抜けたように感じます。逆にブラシの面にまとまった日は、1か所で済むので少なく感じます。感覚ではなく拾った場所の数で見ると、この差が数字で分かります。
- ブラシは何を使えばいいですか。静電気の起きにくい素材はありますか。
- 素材を替えるより先に、動かす速さと、梳かす前に根元まで水分が入っているかを見てください。同じブラシでも、その2つで毛の残り方が変わります。そのうえで選ぶなら、目が粗いものと細かいものを2本用意して、粗いほうで毛先の絡みを取ってから細かいほうに持ち替えると、1本で押し通すより引っぱりが減ります。持ち替える手間の3秒は、拾う場所を1つ減らすぶんで返ってきます。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
