C08季節・行事

草むらに入った日は、帰ってから最初にどこを触るか

公開日 2021年5月6日|文=mofuwa編集部

明るい日ざしの下、散歩道のわきの草地に立っている淡い色の犬
草むらの高さは週ごとに変わるので、帰ってから最初に触る場所も、そのつど見直します。写真:Nikolaos D. Nomikos/Pexels

草むらを抜けて帰った日、玄関を上がってから10分のあいだに、その子の体へ手が何回触れているかを数えた家は、まずありません。リードのフックを外す手、ハーネスの留め具を押さえる手、足を持ち上げる手、水の器まで送り出す手。散歩から帰宅後の10分は、1日のうちで飼い主の手がいちばん多くその子に触れる時間です。この10分で、いちばん最初に触れた1か所が、その日の汚れの出発点になります。草むらに入った日は、そこから室内へ汚れが配られていきます。5月に入ると草は日ごとに伸びて、先週まで足先で済んでいた高さが、今週は脇腹に届きます。この記事で数えるのは、帰宅後10分に手が触れた回数と、その1回目の場所の2つだけです。

帰宅後10分で手が何回触れているか|草むらのある散歩コースの背景

玄関を上がってから10分のあいだに、その子の体へ手が触れる回数を、一度だけ数えてみてください。リードのフックを外すときに首のうしろ、ハーネスの留め具を押さえるときに脇の下、足を持ち上げるときに前足と後ろ足、押さえながら拭くときに背中。ここまでで6回です。そのあと水の器まで送るときにもう一度、寝床へ入るのを手で促すときにもう一度。草むらに入った日の散歩は、帰宅後のこの10分で、その日の汚れを家の中へ配りきってしまいます。

帰宅後10分に手が触れる場面と、その順番(玄関で足をふく家の例)
順番触れる場所そのとき手についているもの
1首のうしろ(リードを外す)まだ手は乾いている
2脇の下(ハーネスを外す)草の細かい切れはしと土ぼこり
3前足の甲地面の砂
4後ろ足の甲と、内ももの先草むらの根元の湿り
5背中(押さえながら拭く)2から4でついたものが全部のっている
6口のまわり(器へ送るとき)背中を触った手のまま

この表の6行目が問題です。手は、触るたびにきれいになっていく方向へは動きません。前の場所のものを持ったまま次へ進むので、最後に触れる場所ほど、その日歩いた草むらの全部が集まります。散歩から帰宅後に口のまわりをぬぐう家は多く、そこがちょうど最後に来ます。地面に近いところから始めたはずの拭き取りが、いちばん口に近いところで終わる形になっています。

5月の草は、一週間で高さが変わります。連休のころに足先までしかなかった丈が、なかばには脇腹に届きます。同じ散歩コースを歩いていても、草むらに入ったときに体のどこが最初に触れるかは、毎週上がっていきます。地面の土が乾いていても、草の根元は朝のうち湿っているので、拭き取りの手ざわりも週ごとに変わります。

数えるのは2つだけにします。帰宅後10分で手が触れた回数と、その1回目の場所。皮膚の様子も毛の量も、この記事では数えません。日によって見え方が変わるうえに、目で追いかけているうちに草むらの話から離れていきます。回数と1か所目なら、玄関に紙を1枚貼っておけば、靴を脱いだその場で書けます。

1回目の場所が毎日ちがう理由|草むらの汚れが散歩から帰宅後の室内へ移る道すじ

1回目の場所が毎日ちがうのは、手が先に動いて、考えるのがそのあとになるからです。雨の日は足から、暑い日は水の器から、急いでいる日はリードから。散歩から帰宅後の10分は、家に入る前の段取りが何も残っていない時間帯なので、その日いちばん気になったところへ手が伸びます。草むらに入った日も、入らなかった日も、手の動き方は変わりません。

この3つに共通しているのは、その日いちばん汚れている場所を1回目にしていない、という点です。草むらの根元に触れているのは足先と内ももの側で、背中はその子が伏せたときにはじめて地面につきます。順番が逆になると、足先のものを背中へ運ぶ形になります。

運び終わったあとの行き先が、室内です。背中についたものは、寝床、ソファ、床へ移り、毛づくろいのときにその子の口へも移ります。散歩から帰宅後に拭き取りをしている家でも、拭く順番が下から上へ向かっていなければ、拭いた先に汚れを足していることになります。草むらに入った日の皮膚が気になるのは、たいていこの積み上がりのほうです。

順番が決まらないと困ることが、もうひとつあります。その子の口は、飼い主の手より広い範囲に届きます。前足の甲も、内ももの先も、脇の下も、後ろ足も、伏せたまま舐められます。帰宅後の1回目に何を使って触るかは、そのままその日その子が舐めるものを決める話になります。草むらのあとに手早く済ませたい気持ちと、口が届く場所だという事実が、この10分でぶつかります。

1か所目を先に決めておく考え方|草むらに入った散歩の日、帰宅後の手の順番

決めるのは1か所目だけです。草むらに入った日の帰宅後は、前足の甲から始めます。草の根元に最初に触れているのがそこで、地面からいちばん近く、しかも毛が短くて地肌が見えます。散歩の途中で何があったかを、体の中でいちばん正直に持って帰ってくる場所です。

  1. 玄関に入る前に、リードを短く持ち直す

    1回目を前足にすると決めた時点で、リードを外す手が2番目に下がります。外す前に短く持ち直しておくと、しゃがんだまま足に手が届きます。

  2. 前足の甲から内ももの先まで、下から順に

    草むらの根元が触れた範囲は、地面から30cmほどの帯です。前足の甲、後ろ足の甲、内ももの先の順に進むと、同じ帯の中で手が横へ動くだけで済みます。

  3. 面を替えてから、脇の下と背中へ

    帯を1周したら、拭くものを新しい面にします。ここを飛ばすと、足先のものを背中へ運ぶ元の順番に戻ります。

  4. 口のまわりは、いちばん最後に、別のものを使って

    帰宅後に器へ送る前の1回です。ここまでに触れた場所のものが手に乗っているので、口のまわりだけは持ち替えます。

  5. 紙には、回数と1か所目だけ書く

    「6回・前足」で足ります。玄関に紙を1枚貼っておくと、2週間で14行たまります。

下から順に触るこの帯は、どこもその子の口が届く範囲です。前足の甲も内ももの先も、伏せればそのまま口が来ます。だから1回目の手に含ませるものは、その日のうちに舐められることを前提に選びます。mofuwa グルーミングスプレーは、清涼飲料水の規格基準をクリアした成分でつくられているので、量を気にせず手に含ませられます。草むらの根元が触れた30cmの帯を1周するには、含ませたものが途中で乾いてしまうと足りません。たっぷり吹いてから始められるかどうかが、帯を1周できるかどうかを分けます。

この1本を毎日の側に置けるのは、落ち方が季節に引きずられないからです。アルカリ電解水が皮脂と油になじんで乳化するので、落ちるのは汚れを抱えている余分な脂のほうで、地肌に要る皮脂は残ります(deck p16)。草が伸びる5月は脂も出やすく、冬になれば減ります。落とす量のほうが体の状態に合わせて動くので、春と夏で中身を選び直す手間が要りません。散歩が毎日ある家ほど、1本で1年通せることの意味が大きくなります。

同じ1本をブラッシングの前に使うと、梳かすときに毛が散りません。草むらのあとは、細かい切れはしが毛の中に立ったまま残ります。乾いた毛にブラシを入れると、切れはしごと室内へ飛びます。湿らせてから梳かせばブラシの側に集まるので、拭き取りの延長として続けられます。静電気の起きにくい状態で梳かせるぶん、帰宅後の1周に足しても、かかる時間はほとんど伸びません。

Caution回数と1か所目を2週間そろえても、同じ場所だけが残るとき

前足の甲だけが2週間ずっと赤い/内ももの先に、拭いても取れない小さな盛り上がりが増えていく/同じ場所を触ろうとすると足を引く日が3日続く/1回目に触った場所を、夜のあいだ舐め続けている。こうした残り方は、触る順番を変えても動きません。玄関に貼った紙には、日付と回数と1か所目が並んでいます。その紙をはがして持っていけば、何日目から同じ場所だけが残ったかを、動物病院でそのまま見せられます。予約は、14行たまるのを待たずに入れてかまいません。

2週間、順番を動かさなかった家に出た変化|草むらと散歩と帰宅後がひと続きになる

1か所目を動かさずに2週間おくと、紙の上で最初に変わるのは回数のほうです。6回、7回と書いていた行が、5回あたりに落ち着きます。順番が決まると、途中で持ち替えたり前の場所へ戻ったりする動きが消えるからです。草むらに入った日と、入らなかった日の差も、この回数の欄に出ます。

玄関に貼る紙の欄(2週間ぶん)
書く欄例何が分かるか
日付5/6草むらに入った日に印を1つ
回数6回順番が決まると減っていく
1回目の場所前足の甲動かしていないことの確認
帯を1周できたか○/××の日は途中で乾いている
最後に触れた場所口のまわり持ち替えを飛ばした日は空欄になる

×の行が続いたときに見直すのは、その子の体ではなく、拭くものの側です。30cmの帯を1周する前に乾いていれば、後半は乾いた手で地肌をこすっていることになります。吹く量を増やすか、帯を前半と後半で2回に割るか、どちらかで戻せます。mofuwa グルーミングスプレーが量を気にせず使える1本になっているのは、こういうときに手を止めずに足せるようにするためです。

室内の側にも変化が出ます。草の切れはしが落ちる場所が、玄関から寝床まで散らばっていたのが、玄関のまわりへ寄ります。掃除の手間が消えるというより、どこにたまるかが読めるようになります。草むらの多い散歩コースを選んだ日でも、片づけが帰宅後の10分の中で終わる形になります。

明日の散歩から始めるのは、玄関に紙を1枚貼ることと、1回目を前足の甲に決めることだけです。草は毎日伸びて、その子は毎日草むらに入ります。毎日つくものは、毎日落とせる形にしておけば足ります。順番を動かさずにいるあいだは、回数の欄が勝手に答えを書いてくれます。

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本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。