C09シーン別・暮らし

小さな子どもがいる家庭のための賃貸で暮らす|5分で終わらせるケア

公開日 2021年5月15日|文=mofuwa編集部

明るい部屋の淡い色の木の床で、クリーム色の犬が体をつけて休んでいる
床は、子どもの生活面でもあり、その子の生活面でもあります。手を入れる場所がひとつに重なっています。写真:3194556/Pixabay

賃貸の居間で、床から30センチの高さに、二人ぶんの暮らしが並んでいます。子どもは座って積み木を並べ、その子は少し離れた場所で、体の側面をぜんぶ床につけて寝ています。同じ一枚の床の上です。ペットと暮らす家のにおいは、たいてい部屋の高いところではなく、この30センチのあたりで動いています。だから賃貸で子どものいる家では、床の手入れが、そのままその子の手入れにもなります。どちらかのためにもう一方を我慢する、という話ではありません。この記事は、床という一枚の面を二人で使っているという前提から、賃貸でにおいをどう扱うかを書いた読みものです。

子どもが座る床に、その子も体をつけています|賃貸でペットのにおいが気になる背景

はじめに、賃貸の居間で実際に何が起きているかを書きます。小さな子どもは、椅子よりも床にいる時間のほうが長い。座って遊び、寝ころび、落としたものを拾い、そのまま口へ運びます。大人が一日のうちで床に触れる回数と、子どもが床に触れる回数は、まったく別の桁です。そして同じ部屋で、その子は体の側面をぜんぶ床につけて眠っています。

犬や猫が床に接している面積は、人が想像するより広いものです。立っているときは4か所ですが、寝ているあいだは、わき腹・おなか・首の下・尾のつけ根が、まとめて床についています。その子にとって床は、通り道ではなく寝具です。体温であたためられた面に、皮脂と、外から持ち帰ったものが少しずつ移ります。においは、そこから出ています。

賃貸だとこれが近くなります。部屋数が少なく、居間と寝室が扉ひとつでつながっていて、廊下があっても短い。子どもが遊ぶ場所と、その子が寝る場所と、洗濯物を干す場所が、同じ空気の中にあります。持ち家との違いは広さそのものよりも、においが薄まる前にとなりの用途へ届いてしまう距離のほうです。ペットと子どもがいる賃貸で、においが気になりやすいのはこのためです。

ここから先が、この記事の出発点になります。賃貸で子どもとペットが同じ床を使っているなら、床に手を入れることは、子どものための行動でもあり、その子のための行動でもあります。二つの用事を別々に数えていると、どちらも中途半端に終わります。一枚の面としてまとめて扱うほうが、限られた時間に合います。

Noteこの記事では、部屋の契約の話はしません

賃貸でペットと暮らしていると、部屋そのものについての心配が出てくることがあります。ただ、それは住まいの契約に関わる話で、暮らしのケアとは切り分けたほうが考えやすくなります。ここで扱うのは、今日の床と、今日のその子と、今日の子どもだけです。においが気になるという実感は、目の前の30センチのところで起きています。手を入れられるのも、同じ場所です。

においが床から布へ移るまで|賃貸で子どもとペットを分けて考えない考え方

においがどこに残るのかを、順番に追います。出どころはその子の毛と皮膚の表面です。皮脂は、毛を守るためにいつも少しずつ出ています。汚れではありません。ただ、皮脂は空気に触れている時間が長いほど、においの立ち方が変わります。その毛が床につき、床にあるものが毛に戻り、を一日じゅうくり返しています。

床にとどまっているうちは、においは拭き取りで動かせます。動かしにくくなるのは、布に入ってからです。ラグ、ソファの座面、カーテンのすそ、そして子どもが使う布団やぬいぐるみ。繊維は表面積が大きいので、いったん入ったにおいは、こすっても出てきません。賃貸で「部屋のにおい」と感じているものの多くは、床ではなくこの布のほうから来ています。

賃貸の部屋で、においが移っていく順番 においはその子の毛の表面から出て、床にいったん落ち、そこから布の繊維へ入ります。床の段階なら拭き取りで動かせますが、布に入るとこすっても出てきません。手を入れるなら経路の手前です。 毛と皮膚の表面 皮脂とともに出る 床 拭き取りで動かせる 布の繊維 こすっても出ない 寝る・歩く 座る・こすれる 床の段階で手を入れる場合 その日のうちに片づく 子どもの生活面も同時に片づく 布まで移ってから気づく場合 洗濯の予定を立て直すことになる 乾くまで部屋の湿りが上がる
床は、二人ぶんの生活面であると同時に、においを止められる最後の面です。

この経路が分かると、賃貸でペットのにおいを子どもの話と分けて考えないほうがよい理由がはっきりします。床でにおいを止めれば、布へ移る量が減る。布へ移る量が減れば、子どもが顔をつけるものと、その子が寝る場所の両方が同時に変わります。順番が同じなので、行動をふたつ用意する必要がありません。

賃貸の部屋で、においが残る場所と、動かしやすさ
場所そこにいる時間が長いのは動かしやすさ
床(フローリング)子どもとペットの両方その日のうちに拭き取りで動かせます
ラグ・カーペット子どもとペットの両方繊維に入ります。掃除機と洗濯まで戻ります
ソファの座面人とペット布の中で残ります。当日には片づきません
寝床の布・毛布ペット洗える枚数を先に増やしておくと回ります
カーテンのすそ空気を通して季節に1回。日常のケアには入れません
食器と水皿の周辺ペット床のにおいの出どころになりやすい一角です

換気についても、賃貸ならではの考え方があります。窓が向かい合っていない間取りが多く、1か所だけ開けても空気が動きません。2か所を同時に開けて、通り道をつくるほうが、時間を長くするより効きます。子どもが小さいうちは開けっぱなしにしにくいので、朝の支度のあいだの数分だけ、と決めてしまうほうが続きます。においを外へ出す行動は、その数分に集約して構いません。

なお、においの話をしていると、目に見えない菌の話へ行きたくなります。皮膚の表面には常在菌がいて、湿った状態が続くと働きやすい条件がそろう、というところまでは言えます。ただ「雑菌が繁殖して不衛生な状態になる」と書くと、家庭のケアで扱える範囲を超えます。この記事では、確かめられる範囲だけを書きます。湿っている時間が長いほど、においが出ている時間も長い。手を入れられるのは、その時間のほうです。

手が2つとも空かない日の、床から始める順番|賃貸で1日のにおいの出方が変化するところ

小さな子どもがいる家庭でいちばん大きい制約は、時間ではありません。大人の手が2つとも空かない、ということです。片手で子どもを抱いている、片手で子どもの手をつないでいる、目を離せないので中腰のまま。この状態では、その子を押さえてから両手で触るという手順が、そもそも最初から選べません。

だから、順番を組み替えます。押さえる必要のあることを後ろに送り、押さえなくてよいことを前に出す。床の拭き取りも、寝床の布を替えることも、食器を洗うことも、その子を押さえずにできます。体に触れる手は、いちばん後ろに置いて構いません。賃貸でペットのにおいが気になるとき、この並べ替えだけで一日の出方が変わります。

  1. 床。子どもが座る一角から、その子の寝る一角へ

    拭き取りは、部屋全体をやろうとしないでください。子どもがいちばん長く座っている1畳ぶんと、その子が寝ている1畳ぶん。この2か所だけです。賃貸の居間なら、合わせて2分ほどで終わります。片手がふさがっていても、しゃがめれば進みます。全体をやろうとした日は、たいてい途中で止まります。

  2. 寝床の布。触るのではなく、入れ替える

    その子の寝床に敷いてある布は、においがいちばん濃く集まる場所です。ここは洗うのではなく、替えの1枚を先に用意しておいて、入れ替えるだけにします。洗濯は都合のつく日に回してください。入れ替えは10秒で終わり、子どもを抱いたままでもできます。枚数が2枚あるかどうかが、続くかどうかを決めます。

  3. 食器と水皿。床にいちばん近い、においの出どころ

    食器のまわりは、こぼれたものが床にとどまり、そこをその子が歩き、また食器に戻る場所です。子どもがハイハイで近づく一角でもあります。1日1回、器そのものと、器を置いている床の20センチ四方まで拭いてください。水皿は水を替えるついでにふちを一周させるだけで足ります。

  4. その子の体。子どもが寝ている数分に寄せる

    体に触れる手だけは、両手が要ります。だから子どもが昼寝をしている数分、あるいは寝かしつけたあとに寄せてください。ここでやることも1か所だけです。床についている面、つまりわき腹から前脚のつけ根までを、上から下へ2往復。3分あれば終わります。全身は目指しません。

  5. 換気。2か所を開けて、通り道をつくる

    最後に空気を動かします。窓と、反対側の扉、あるいは玄関。2か所を同時に開けて、3分だけ。子どもがいるので開けっぱなしにはしません。この3分は、床と布から立ち上がったものを外へ出すための時間です。順番を最後にしているのは、先に開けても、まだ床に残っているからです。

その子の体に触れる手では、mofuwa グルーミングスプレーを使っています。床についていた面に直接吹きかけて、上から下へ手でなでる。アルカリ性の電解水が毛の表面の余分な皮脂と乳化するので、床と毛のあいだを行き来していたものが、その段階で減ります。賃貸だと浴室が狭く、子どもの入浴と重なる時間帯にその子を洗うのは現実的ではありません。洗う日と、その間の日。2つを分けて持っておくと、間の日にやることが上の3分で決まります。

Point5分を、二人ぶんの用事として数えてください

ここまでの5つを合わせて、およそ5分です。短く感じるかもしれませんが、この5分は子どもの生活面の手入れでもあり、ペットの生活面の手入れでもあります。二つの用事を別々に立てると10分になり、10分は小さな子どもがいる家庭ではまとまって出てきません。賃貸でにおいが気になるときほど、時間を増やすより、重なっている場所を先に見つけるほうが早く進みます。

安全という言葉を、根拠のほうから確かめた経験|賃貸で子どもと同じ床に使うもの

子どもと犬猫が同じ床にいる家では、床に使うもの、その子に使うものへの見方が変わります。子どもの手は、拭いた直後の床に触れます。だから「においが取れるかどうか」より先に、「何でできているか」を見ることになります。ここは避けて通れないので、書き方をはっきりさせておきます。

まず、安全だと言い切れるものは、この世に一つもありません。安全という言葉は、必ず何を根拠にしているかとセットでしか使えない言葉です。「100%安全です」「舐めても大丈夫です」といった書き方は、根拠を示していないという一点で、判断の材料になりません。賃貸でペットと子どもと暮らしている人が知りたいのは、言い切りではなく、その根拠のほうだと思います。

mofuwa グルーミングスプレーについて言えることは、次のとおりです。使っている成分は、清涼飲料水の規格基準に照らして確かめられています。これは飲みものとして扱うという意味ではなく、どの基準に照らして確かめたのかを示す一行です。子どもが同じ床に手をつく家では、ここまで読めるかどうかが判断の分かれ目になります。安全という言葉を使うなら、この根拠の部分までを一緒に読んでいただくのが正しい伝え方だと考えています。

安全という言葉を、どう読み替えるか
書かれ方読み替えるとしたら確かめること
安全です根拠が書かれていません何の基準に照らしたのかを探す
清涼飲料水の規格基準をクリアした成分照らした基準が示されていますその基準が何を見ているかを読む
自然由来だから安心由来と安全は別の話です由来ではなく、確かめ方を見る
赤ちゃんにも使えます人への用途は別の領域ですペット用として書かれているかを見る

もうひとつ、線を引いておきます。この記事は、子どもの体調について何かを言うものではありません。お子さんの肌のこと、体質のことは、家庭のケアで判断する範囲を超えています。気になることがあれば、そちらはそちらの専門のところへ相談してください。ここで扱っているのは、賃貸の床と、そこに残るにおいと、その子の毛の話だけです。

Cautionその子の側に、次の変化が出たときは

床についている面の毛が薄くなってきた、地肌が赤い、拭いたときに指へ脂がはっきり移る、同じ場所をなめ続けている、においの質が急に変わった、触ると嫌がる。この6つのどれかが出ているときは、拭く回数を増やすほうへ進まず、動物病院で見てもらってください。においは体の状態が変わったときにも動きます。賃貸だと部屋の側の問題として片づけたくなりますが、出どころがその子の側にあることもあります。床を拭いた日付と、変化に気づいた日付を並べられると、そこからの話が早くなります。

相談に行くときは、においが強く感じられる時間帯、その子が寝ていた場所、床を拭いている頻度の3つをメモに残していってください。賃貸で暮らしていると、部屋の条件そのものが説明の材料になります。窓が1か所しかない、洗濯物を室内に干している、寝床が壁ぎわにある。こうした情報は、その場では思い出せません。

最後に、この記事でいちばん伝えたかったことをもう一度書きます。小さな子どもがいる家庭で、賃貸で、ペットと暮らしていると、やることが二倍になったように感じます。けれど床という面を見れば、手を入れる場所は二倍になっていません。重なっています。子どものために床を拭いた日は、その子のにおいにも手が入っています。その子の寝床を替えた日は、子どもが寝ころぶ場所の空気も変わっています。数えるものを行動の数ではなく、面の数にしてください。5分は、そこから出てきます。

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本記事は商品の情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。掲載している検証データは特定条件下での試験結果であり、すべての環境で同じ結果を保証するものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。