C12Q&A・豆知識

消臭スプレーをペットに直接かけていい?

公開日 2021年7月2日|更新日 2026年9月29日|文=mofuwa編集部

明るく清潔な居間で、淡い色の布の上に落ち着いて伏せている淡い色の犬
部屋に向けて作られた液と、体に向けて作られた液は、はじめから相手が違います。写真:https://kaboompics.com//Pexels

部屋用(室内用)の消臭スプレーは、犬や猫の体に直接かけないでください。体に直接使ってよいのは、用途表示に「犬・猫の体に使える」と書かれたものだけで、それも表示どおりの部位と量で使います。部屋用の消臭スプレーの裏面を読むと、使えるものとして並んでいるのはカーテン・ソファ・カーペットといった名前で、動物の名前は出てきません。空気と布に向けて作られていて、体に使うことも、なめられることも、表示の前提に入っていないからです。この記事では、室内用と体用の違いを表で並べたうえで、表示のどこを見れば直接かけていいかが分かるのか、誤って目に入ったり、なめて様子がおかしくなったりしたときにどう動けばいいのかを、問答の形で書きます。

部屋用の消臭スプレーを、犬の体に直接かけていいですか

かけないでください。人用・部屋用として売られている消臭スプレーは、犬の体にも猫の体にも直接かけないのが答えです。これは、その液が乱暴なものだからという話ではありません。作った側が想定している相手が空気と布で、生きている体ではないという話です。体に直接かけてよいのは、用途表示に犬や猫の体への使用が書かれているものだけです。違いを先に並べます。

室内用の消臭スプレーと、体用と表示されたものの違い
比べるところ室内用(部屋・布用)の消臭スプレー犬・猫の体用と表示されたもの
向けている相手空気、カーテン・ソファ・カーペットなどの布犬や猫の体(被毛)
表示に書かれていること使用できる場所と素材対象動物、使える部位、使用量や使い方
なめられることへの考え表示の前提に入っていないことが多い表示や商品の説明で確かめる
犬の体に直接かけるかかけない表示に書かれた部位と量の範囲でかける
まとめると部屋と布に、表示どおりに使う体には、表示の範囲の中で使う

消臭スプレーを犬に直接かけたくなる場面は、だいたい決まっています。散歩から帰ってきて、体からにおいが立っている。来客の予定があるのに、洗う時間がない。どれも洗う前に、においだけ先にどうにかしたいという場面です。目的は間違っていません。手に取った液が、体に向けて作られていないだけです。

書いてはいけない言い方も先に出しておきます。ペットにも安心なので体に直接かけて大丈夫ですという形は、どこに・どれだけ、という条件をまるごと落としています。この消臭スプレーは犬のにおいを消しますも同じで、何をどこまで確かめたのかが抜けています。消臭について書くなら、「においの元に反応して、においを感じにくくします」のように、何に向けて何をする液なのかを添えた形になります。

Note線を引いているのは「犬の体に直接」のところだけです

部屋用の消臭スプレーを部屋に使うのは、もともとの用途です。カーテンにも、ソファにも、寝床の外側にも使えます。その子が寝ている布に使うときは、表示に「使用中はペットを離す」「乾いてから使う」といった指示があれば、そのとおりにします。書かれている用途と使い方の中に収めることが、部屋用の消臭スプレーを安全側で使う形です。

直接かけていいかどうかは、表示のどこで確かめますか

用途・使用場所の欄に、犬や猫の体への使用が書いてあるかどうかで確かめます。「犬用」「猫にも使えます」「ペットの体に使えます」。この種類の一行が無ければ、体には直接かけません。あれば、そのうえで使える部位と使用量を読みます。対象動物の欄だけでなく、この3つがそろってはじめて、どう使えばいいかが決まります。

消臭スプレーの表示で見るところ
表示で見る場所書いてあれば分かること書いていないとき
用途・使用場所の欄作った側が想定した相手(空気か、布か、体か)体は想定の外だと読む
対象動物の記載犬・猫の体に向けて作られているかどうか体には直接かけない
使える部位・避ける部位目のまわり・口のまわり・傷のある場所に使えるかどうか顔と傷には使わない
使用量・使い方どのくらい、どうやってかけるか量をこちらで決める材料がない
成分表示と問い合わせ先何が入っているか、困ったときにどこへ聞くか相談するときの材料が手元に残らない
まとめると対象動物・部位・量が書かれていれば、その範囲で体に使える対象動物の記載が無ければ、体には直接かけない

見落とされやすい言い回しが1つあります。「ペットのいる部屋で使えます」と「ペットの体に使えます」は、別の文です。前者は、その場にその子がいても使えるという意味で、体にかけてよいとは書いていません。後者は、その子にかけられるという意味です。棚の前では同じように見えるので、消臭スプレーを手に取ったら、その一行がどちらを言っているかだけは確かめてください。

体に使えると書かれていても、顔まわり、口のまわり、前脚の内側、尾のつけ根は、なめたり、こすったりしやすい場所です。表示に使い方の指定があればそれに従い、特に書かれていなければ、体に直接吹きかけずに布に含ませて拭く形にすると、かかる量をこちらで決められます。

なぜ、空気と布に向けた液を、犬の体には直接向けないのですか

体の上でどうなるかが、表示の前提に入っていないからです。布の上では問題なく使えるものでも、犬の体に移すと条件が変わります。変わるところは4つあります。

布に向けた液を、犬の体に直接使ったときに起きる4つのずれ
布ではこうなっている犬の体ではこう変わるだから困ること
かかったあと、その場に留まる留まったものを、その子がなめられる口に入る量が、こちらで決められない
口が届かない場所に使う前提腹も前脚も尾のつけ根も、口が届くなめる経路が想定に入っていない
「湿るまで」で量が決まる湿らせていい量の基準がない多いか少ないかを判断する物差しがない
繊維の表面に広がる皮脂が乗った被毛と皮膚の上に広がる広がり方も残り方も、表示からは分からない

4つに共通しているのは、表示が想定していない場所で使うことになるという一点です。そうなると、結果がよくても悪くても、その理由が分かりません。翌日にかゆがったとして、スプレーのせいなのか、散歩で拾ったものなのか、寝床のせいなのかを切り分けられなくなります。

部屋に向けた液と、体に向けた液で、置かれている前提 同じ「消臭スプレー」という呼び名でも、作る側が置いている前提が違います。前提が違うものを入れ替えると、確かめる手立てのほうが先に無くなります。 本文の4つのずれを、そのまま左右に置いたものです 部屋に向けた液 対象は空気と布 口が届かない前提 量は「湿るまで」 繊維の上での挙動 乾けばそこに残る 体に向けた液 対象は生きている体 なめる経路がある 量の目安が表示に要る 皮脂の上での挙動 使える部位が表示に要る 前提が違うだけで、良し悪しを比べた図ではありません
危ないか危なくないかではなく、何を前提に作られているか、という比べ方をしています。

逆に言えば、体に使えると表示されたものは、対象動物・使える部位・使い方を表示で示しています。犬に直接かけるかどうかを決めるときは、「かける」という動作ではなく、その表示のほうを見てください。

そもそも消臭スプレーとは、何に向けて作られた液ですか

消臭スプレーとは、においの元になっている物質に働きかけて、においを感じにくくすることを目的にした液の総称です。名前に「消臭」と入っていても、においの元が跡形もなく消えるという意味ではありません。やり方はいくつかあり、棚に同じ顔で並んでいても中身は違います。

消臭スプレーと呼ばれるものの、おおまかな型
型何をしているか
反応させる型においの元になっている物質に反応させて、別の物質に変える
包み込む型においの元を取り囲んで、鼻に届く量を減らす
覆う型別の香りを重ねて、鼻が受け取る印象を変える
吸着する型素材の表面ににおいの元を留めておく
菌に向けた型においの元を出す雑菌が増えにくい状態をつくる

使ったあとにおいが弱まったように感じても、そのとき起きたのが「においの元が減った」のか「別の香りで隠れた」のかは、家では見分けがつきません。においが戻るまでの時間だけで、どの型が働いたかを決めることもできません。見分けるには、条件をそろえて臭気の強さを測った試験が要ります。数字で書くなら、どんな条件で、誰が測ったのかという出どころとセットです。この記事で消臭の数字を出していないのは、その形になっていないからです。

名前についての注意もあります。「消臭」と「除菌」と「芳香」は、別々の言葉です。においを感じにくくすることと、雑菌の数を減らすことと、香りを足すことは、それぞれ違う話です。表側に大きく書かれた1語だけを見て、残りも入っていると読まないほうが、あとで迷いません。

体ではなく、においの出どころに手を入れるなら、どこからですか

空気、布、体の順です。部屋のにおいは、たいてい布と体から出たものを空気が運んでいる状態です。空気と布から手を入れると、体に何かを使う回数が少なくて済みます。

  1. 換気を先にする

    向かい合う2か所の窓を開けて、空気の通り道を作ります。部屋に消臭スプレーを使うのは、この換気のあとです。順番が逆だと、こもった空気の上に重ねることになります。

  2. 寝床の布を替える

    体から出た脂が移りやすいのは、その子が毎日乗っている布です。こまめに洗った布と入れ替えます。2枚を回すようにしておくと、洗い上がりを待つ日ができません。

  3. 食器を毎日洗う

    食器のふちに残った脂は、時間が経つとにおいの元になります。水ですすぐだけでは脂が残るので、洗剤で洗って、よくすすいでから乾かします。口が直接触れる場所なので、洗剤の残りにも気をつけてください。

  4. 体は、体用のもので手入れする

    部屋用の消臭スプレーを体に向けるのはやめて、ブラッシングと、体に使えると表示されたものに切り替えます。散歩から帰ったときに、足先と腹の下だけ整えるところから始めれば十分です。

この4つを回しても体のにおいが変わらないなら、においの出どころが体の側にあるかもしれません。そのときは、消臭スプレーを増やす方向には進まないでください。においを感じにくくする手を重ねるほど、出どころが見えにくくなります。どう動くかは、あとの問答に書きます。

犬の体に直接使う1本は、どう選べばいいですか

用途表示に犬や猫の体への使用が書かれていて、使える部位と使い方まで書いてある1本を選びます。そのうえで、毎日使う場面を決めておくと続きます。犬の体からは毎日脂が出るので、きのう整えた被毛も今日にはまた汚れています。毎日シャンプーはできないからこそ、吹きかけて梳かすだけの手入れを毎日の側に置いておきたくなります。

mofuwa グルーミングスプレーは、はじめから犬と猫の体に吹きかけて使うことを前提に作った、ブラッシング用のスプレーです。中身はアルカリ性の電解水(高機能性電解還元水)で、香りは足しておらず、アルコールも入っていません。部屋用の消臭スプレーとは、向けている相手が最初から違います。

犬や猫は、体をなめます。だから mofuwa グルーミングスプレーは、なめることを前提に設計し、清涼飲料水の規格基準をクリアした水でつくっています。ただし、これは「なめても問題のない基準でつくった」という設計の話で、目に入れてよい、飲ませてよい、どんな使い方をしてもよい、という意味ではありません。使う部位と量は、商品の表示に書かれたとおりにしてください。

使う場面は、散歩から帰ったとき、ブラッシングの前、においや汚れが気になったときです。玄関に置いておき、帰ってすぐに足先と腹の下へ吹きかけて、なじませてから梳かします。散歩で付いた汚れと体から出た余分な皮脂が、油と乳化するかたちで落ちていきます。梳かす前に被毛を湿らせておくので、ブラッシングのときに静電気で毛が立ちにくくなります。顔まわりは、直接吹きかけずに布やコットンに含ませてから、目に入らないように拭きます。

誤って目に入った、なめて様子がおかしいときは、どうしますか

目に入って、目が赤い・しきりにこするときは、ぬるま湯で目を洗い流してから動物病院に電話します。なめたあとに吐く、下痢をする、ぐったりしているなど様子がおかしいときも、すぐに動物病院へ連絡してください。夜間なら、夜間救急の動物病院に電話します。

そのとき、自己判断で吐かせたり、何かを飲ませたりはしないでください。電話の前に、使ったスプレーの容器を手元に置きます。成分表示と、どのくらいかかったか・なめたかが、獣医師が判断する材料になります。症状があとから出ることもあるので、いまは普段どおりに見えても、連絡しておくほうが安全です。

事故ではなくても、皮膚の赤みやかゆみが続いている、体のにおいが急に変わったというときは、消臭スプレーの種類を変える前に動物病院で診てもらってください。においは外から付いたものだけでなく、体の側から出ていることもあります。すでに皮膚が荒れているところに何を使えるかも、表示だけでは決まりません。

犬の体に消臭スプレーを直接かけないなら、毎日は何を続けますか

部屋は換気と布の入れ替え、体はブラッシングと体用のスプレー、と分けて続けます。ここまでの問答を、持ち帰る形に畳んでおきます。

消臭スプレーを犬に直接かけていいかという疑問は、においの話に見えて、実は「その液が誰に向けて作られたか」を読む話です。部屋には部屋用を、体には体用を。散歩から帰ったら玄関で足先と腹の下を整え、寝床の布は2枚で回す。この分担が決まっていれば、棚の前で迷うことはなくなります。

Product

mofuwa グルーミングスプレー

mofuwa グルーミングスプレー

300ml / 2,970円(税込)

特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。

商品ページを見る

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。