C04悩み解決

犬の体のにおい|まず疑いたい3つの原因

公開日 2021年8月9日|文=mofuwa編集部

抱き上げられて、顔のそばで抱きしめられている犬
体臭は全身から均一に出るわけではなく、出どころが決まっていることがほとんどです。写真:Alena Darmel/Pexels

犬の体臭が急に気になりはじめたとき、まず疑いたい原因は3つあります。ただしその3つを考える前に、やっておくと近道になることがあります。においの出どころを、体の1か所まで絞ることです。体臭は全身から均一に出るものではありません。ほとんどの場合、においの大半は特定の1か所から出ていて、そこが分かった時点で原因の候補は2つか3つに減ります。

「体臭」ではなく、どこのにおいかを決める

においが気になると、全身を洗いたくなります。ですが洗っても数日で戻るときは、洗い方の問題ではなく、出どころを外している可能性があります。体をひとまとめに「体臭」と呼んでいるあいだは、手の打ちようがありません。まず、鼻を近づける順番を決めます。

においの出どころになりやすい6か所

口、耳の中、脇と内股、指の間、しっぽの付け根、そして背中の毛の根元。この6か所は、湿りやすいか、皮脂が多いか、外からにおいを持ち帰る場所のいずれかです。

横向きに立つ犬のイラスト。においの出どころになりやすい6か所に番号を打っている 1 2 3 4 5 6
  1. 1口のまわり 食べたものと、よだれの通り道
  2. 2耳の中 折れ耳や毛の多い子ほど湿りが残る
  3. 3脇・内股 皮膚どうしが触れて乾きにくい
  4. 4指の間 外から持ち帰ったものが残る
  5. 5しっぽの付け根 皮脂が多く、本人の口が届きにくい
  6. 6背中の毛の根元 毛の表面ではなく、根元を嗅ぐ
背中から嗅ぎはじめると分かりません。近い順ではなく、強い順に嗅ぎます。

順番のコツは、いちばん嗅ぎたくない場所から先に嗅ぐことです。背中や首から始めると、そこにも多少のにおいがあるため、そこで判断が終わってしまいます。口・耳・脇・指の間・しっぽの付け根を先に確かめて、最後に背中の毛の根元を嗅いでください。

Note毛の表面ではなく、根元を嗅ぐ

毛をかき分けて、皮膚に近いところで嗅ぎます。表面のにおいは外から付いたもの、根元のにおいは体から出たものと考えると、次にやることが変わります。表面なら拭けば減ります。

においが強くなる3つの型

出どころが決まったら、原因の候補は次の3つに絞れます。3つは別々のものではなく、どれが主役かという話です。

出どころと、考えやすい原因の対応
出どころ主に考えられること
口のまわり歯や歯ぐきの状態、よだれが毛に残っている
耳の中湿りが抜けていない、耳の中に毛が多い
脇・内股皮膚どうしが触れて乾かない時間が長い
指の間散歩のあとの水分と、持ち帰ったもの
しっぽの付け根皮脂が多い場所で、本人の手入れが届かない
背中の毛の根元洗ってから日が経ちすぎ、または乾かし残し

そのうえで、原因を大きく3つに分けます。

見落とされやすいのは2つめです。においが出ると洗う回数を増やしたくなりますが、乾かしきれないまま回数だけ増やすと、条件はむしろ悪くなります。「洗った翌日のほうが強い」と感じたことがあるなら、疑うのは洗剤ではなく乾かす工程です。

毎日同じ時間に嗅いで、7日ぶん書き留める

3つのどれかを決めるのに、特別な道具は要りません。1週間、条件を変えずに記録するだけで、かなり絞れます。

  1. 1〜2日目:出どころを毎日同じ時間に確かめる

    夕方など、時間を決めます。6か所を同じ順に嗅いで、いちばん強い場所を書き留めるだけです。日によって場所が変わるのか、いつも同じ場所なのかが最初の分かれ道になります。

  2. 3日目:その場所だけを拭いて、変化を見る

    全身は洗いません。湿らせて拭き、しっかり乾かします。拭いて明らかに弱くなるなら、外から付いたにおいの割合が大きいということです。半日で戻るなら、体から出ている側です。湿らせるものは、犬が自分でなめる場所に使うことになります。mofuwa のグルーミングスプレーは舐めても差し支えない基準でつくられているので、指の間やしっぽの付け根にも、迷わず同じものを使えます。

  3. 4〜5日目:乾かす時間を1.5倍にする

    散歩のあと、足を拭いたら指の間まで乾かします。耳が折れている子は、めくって風を通してください。これで弱くなるなら、原因は湿りです。

  4. 6〜7日目:記録を読み返す

    「同じ場所か」「拭いて弱くなるか」「乾かして弱くなるか」の3つで、原因はほぼ決まります。決まらない、強くなっているときは、次のサインを確かめてください。

Point同時に2つ変えない

洗剤を替えながら乾かし方も変えると、何が関係していたのか分かりません。1週間に変えるのは1つだけにしてください。遠回りに見えて、いちばん早く終わります。

洗う回数を増やす前に

においへの対応として、まず思いつくのがシャンプーの回数を増やすことです。ただ、回数を増やして楽になる型と、悪くなる型があります。

洗う回数を増やしたときに、どうなりやすいか
原因の型回数を増やすと
皮脂が変化している間隔が空きすぎていた場合は落ち着く
湿りが抜けていない乾かす工程が変わらないと、変わらないか強くなる
外から持ち帰っている全身を洗う必要はなく、部分の手当てで足りる

3つのうち2つは、回数を増やすことが答えになっていません。とくに耳の中と指の間は、全身を洗ってもそこだけ乾かないままなら、条件は変わらないままです。洗う回数の前に、乾かす時間と、部分だけの手当てを先に検討してください。

その「部分だけの手当て」は、毎日の側に置けます。犬は体から脂を出すので、出どころが1か所に決まっているなら、そこだけは毎日さわれます。散歩から帰ったら指の間、夜はしっぽの付け根。グルーミングスプレーで湿らせて浮かせ、乾いた布で押さえて乾かすところまでを一続きにします。毎日きれいにしてあげたいという気持ちは、次に洗う日を待たなくても、この形で置いておけます。全身を洗う日は増やさないまま、においの出どころだけ毎日手が入る、という組み方です。

もうひとつ、間隔の話があります。においが気になるからと毎週洗い、皮膚が乾いて、そのぶん皮脂が出て、またにおう——という往復に入ることがあります。適切な間隔は体格や毛質で違い、一律の週数はありません。迷うときは、トリミングサロンや動物病院で相談してください。

においは診察室で再現できない

においは、体の状態を伝えるサインのひとつです。次に当てはまるときは、ケアの工夫よりも先に相談してください。

Cautionにおいが体のほかの変化と一緒に出ているとき

片側の耳だけが強い、甘いようなにおいや、これまでと明らかに種類の違うにおいがする、赤み・じゅくじゅく・脱毛をともなう、同じ場所をなめ続けている、口を気にして食べ方が変わった、水を飲む量や元気・食欲が変わった。この形が出ているときは、1週間の記録を持って動物病院で相談してください。においの変化だけが単独で動いているのか、ほかの変化と一緒に動いているのかで、急ぐ度合いが変わります。

受診の前に、いつから、どこが、どんなふうにの3つをメモしておくと話が早くなります。1週間の記録があれば、それを見せるだけで足ります。においは診察室で再現できないことがあるため、家での観察がそのまま材料になります。

経過を見ているあいだも、家でやることは変わりません。出どころに決めた1か所を、湿らせて浮かせ、押さえて乾かす。グルーミングスプレーを使った日も、乾かすところまでで1回です。ここを省くと、3つの型の2つめにあった「乾かない時間」を自分で作ってしまいます。赤みが出ている場所、じゅくじゅくしている場所、そして耳の中には吹きかけないでください。

においは毎日出るものなので、手当ても毎日の側に置いたほうが続きます。1週間の記録が残っていれば、次に強くなったときは出どころを探すところから始めなくて済みます。体臭の話は、結局のところ6か所のうちどこを毎日見ているか、という話です。

Product

mofuwa グルーミングスプレー

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よくある質問

体を洗ったばかりなのに、翌日にはにおいます。洗い方が悪いのでしょうか?
洗い方より、乾かし方を先に見直してください。脇・内股・指の間・耳の後ろは、乾いたつもりで乾いていないことが多い場所です。洗った翌日のほうが強く感じるときは、湿りが抜けていない可能性が高くなります。
においの出どころが、日によって変わります。どう考えればいいですか?
日によって変わる場合は、外から持ち帰ったにおいの割合が大きいと考えられます。散歩のあとに足先と口まわりを拭いて乾かす、を1週間続けて変化を見てください。それでも同じ場所が続くなら、体から出ている側として扱います。
消臭スプレーを毛にかけるのはどうですか?
香りで覆う種類のものは、においが混ざるだけで出どころは変わりません。また犬は自分の毛をなめるので、体にかけるものは口に入る前提で選んでください。まずは出どころを1か所に絞り、そこを拭いて乾かすほうが確実です。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。