C04悩み解決

犬の背中がベタベタするとき|こすらない・部分洗いしない・乾かし残さない

公開日 2021年8月2日|文=mofuwa編集部

背中の毛をブラッシングされている犬
ベタつきは、落とすより「動かす」ほうが早く収まることがあります。写真:Yaroslav Shuraev/Pexels

犬の背中がベタベタするのは、皮脂がその場に留まって動いていないから起きています。皮脂の量そのものより、動いていない時間のほうが効いています。背中は、その子が自分で舐められず、伏せても床に触れず、毛がいちばん厚い場所です。つまり、皮脂が留まる条件がそろっています。ところが対処としてよく選ばれるのは「落とす」方向で、これがうまくいきません。こすって落とす、背中だけを部分的に洗う、乾かす工程を軽く見る。この3つは、犬の背中のベタつきに限ってはやってはいけないやり方です。順に見ていきます。

背中は、皮脂が留まる場所

背中は、皮脂が毛に沿って広がる動きが、体のなかでいちばん起きにくい場所です。皮脂は毛を伝って広がることで全体にゆきわたりますが、犬の背中ではその動きが起きません。理由は3つあります。

この3つは、どれも「動かす機会がない」という一点でつながっています。お腹や足のベタつきがあまり話題にならないのは、床に触れ、本人が舐め、歩くたびに毛が動いているからです。背中だけが、その全部から外れています。

つまり、犬の背中がベタベタするのは皮脂が多いからではなく、動いていないから起きていることが多いのです。ここを取り違えると、やってはいけない3つに進みます。

逆効果その1:こすって落とそうとする

こすっても、背中の皮脂の量は減りません。タオルで往復させる、目の細かいブラシで強くとかす、蒸しタオルでこする。手ざわりは変わったように感じますが、起きているのは別のことです。

手ざわりが変わったように感じるのは、皮脂が毛の先のほうに移動したからです。時間が経つと戻ります。しかも戻るときには、こすった分だけ毛がもつれた状態になっています。同じことを翌日も繰り返すと、もつれだけが積み上がっていきます。「昨日やったのに、今日はもっとベタついている」と感じるときは、たいていこの積み重ねを見ています。

逆効果その2:背中だけを部分的に洗う

背中だけを洗うと、すすぎ残しと、洗った場所との境目が同時にできます。全身を洗うのは大変なので、気になる背中だけ。その選び方はよく分かりますが、ここに落とし穴があります。

背中は、すすぎがいちばん難しい場所です。毛が厚いため、泡が見えなくなってからも根元に残っています。部分洗いでは水量も時間も限られるので、残る確率が上がります。しかも背中は上向きなので、洗剤が下に流れず、その場に留まります。全身を洗うときは首から順に水が流れ落ちて、背中を通った水がお腹や足を通っていきますが、背中だけを洗うとその流れが起きません。

Point洗った場所と、洗わなかった場所の境目

部分的に洗うと、境目ができます。洗った場所は一時的に皮脂が減り、洗わなかった場所との差が目立つようになります。数日後に「前より背中だけベタつく気がする」と感じるのは、この差を見ていることがあります。

洗うなら全身、洗わないなら別の手当て。背中だけ、はいちばん中途半端になりやすい選び方です。手間を減らしたくて選んだはずの部分洗いが、結果として洗う回数を増やす方向に働いてしまう。ここが、この選び方のいちばんもったいないところです。

逆効果その3:乾かす工程を軽く見る

背中は、表面が乾いていても、根元が濡れたまま残ります。面積が広く、乾いたように見えるのが早い場所だからです。犬の背中でベタつきがぶり返すとき、いちばん多いのがこれです。

確かめ方は簡単です。乾かし終わったと思ったあとに、背中の毛を手で分けて、根元を指で触ってください。ひんやりするなら、まだ乾いていません。1か所ではなく、首の後ろ・背中の真ん中・しっぽの付け根の3点を触ると分かりやすくなります。最後まで残るのは、たいていしっぽの付け根です。ここが乾いていれば、ほかも乾いていると考えて構いません。

落とす方向ではなく、動かす方向

犬の背中のベタベタは、落とす方向ではなく動かす方向で収まります。やってはいけない3つを外したら、次の順番で組み立ててください。

  1. まず、毛を根元から起こす

    毛の流れに逆らって、指で分けます。空気が入るだけで、手ざわりが変わることがあります。首の後ろから、しっぽの付け根に向かって順に。ブラシは、このあとです。

  2. わずかに湿らせる

    乾いたままとかすと、静電気が起きて毛が絡みます。狙うのは、手で毛を分けたときに根元がしっとりしている状態です。毛先まで濡れて毛色が変わるようなら、それは行きすぎです。濡らしすぎると、そのぶん乾かす工程が重くなり、いちばん飛ばしたくない4番目を飛ばすことになります。

  3. 毛先ではなく、根元からとかす

    皮脂を毛全体に広げるのが目的です。落とすのではなく、ゆきわたらせる作業だと考えてください。力は要りません。ブラシの先が地肌に軽く当たる角度で、短いストロークを何度も。往復させないのは、こする動作にしないためです。

  4. 乾かす

    湿らせた場所は必ず乾かします。根元を指で触って、ひんやりしないことを確かめてください。

  5. 洗うなら、全身を1回で

    部分洗いは境目を作ります。洗うと決めたら全身、そのかわり回数は増やさない。洗う回数を増やす方向は、ベタつきに対しては逆に働くことがあります。

2番目の「わずかに湿らせる」で使っているのが、mofuwa スキンケアミストです。背中は、その子が自分で毛を動かせない場所でした。だから湿らせる役も人が代わります。ここで水道水を使わないのは、毛の表面で止まらずに根元まで入ってほしいからです。精製水と浸透のしやすさを比べた自社の検証で、35倍という開きが出ている水です。かける量が同じでも、指で毛を分けたときに根元まで湿っているかどうかが変わります。背中のベタつきは動いていないことで起きているので、届く深さが変わると、そのあとのブラシの入り方まで変わります。

背中に手を入れていると、途中で振り返って自分の体をなめる子がいます。スキンケアミストは高機能性電解酸化水100%で、口に入ってよい水の基準で測られています。なめられたからといって、拭き取り直しに走らなくて済むということです。手を止めずに首の後ろからしっぽの付け根まで進められるので、途中で毛を分けた場所を見失うこともありません。ただし、地肌が赤くなっているところ、皮膚が湿って表面が崩れているところには、ミストもブラシも当てないでください。そこは動かす作業の対象ではありません。

Caution手当てで変わらないとき

においが数日続く、皮膚が赤い・黒ずんできた、フケがべたついて毛にくっつく、脱毛している、強くかゆがる、急にベタつくようになった、体重や食欲が変わった。いずれかに当てはまるときは、ケアの範囲ではないことがあります。自己判断せず動物病院にご相談ください。

背中のベタつきは、その日に落としきるものではありません。毎日ブラシを入れる必要もありません。根元を起こす、湿らせる、根元からとかす、乾かす。この4つを2〜3日に1回のペースで回していると、毛が寝たまま固まっている時間が短くなります。手ざわりが変わるのは皮脂が減ったからではなく、同じ量の皮脂が毛全体にゆきわたるようになったからです。こすらない日が続いたぶんだけ、もつれの芯も増えません。

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よくある質問

背中だけがベタつくのは、なぜですか?
背中は本人が舐められず、伏せてもものに触れず、毛が最も厚い場所です。皮脂が毛に沿って広がる動きが起きにくいため、その場に留まります。量が多いのではなく、動いていないことが多くあります。
背中だけ洗ってもいいですか?
背中はすすぎがいちばん難しい場所で、部分洗いでは根元に残りやすくなります。洗った場所と洗わなかった場所の境目もできます。洗うなら全身を1回で、そのかわり回数は増やさない。部分洗いは、やってはいけない側の選び方です。
乾かしたはずなのに、翌日ベタつきます。
表面だけ乾いて、根元が濡れたままだった可能性があります。乾かし終わったあとに毛を分けて、根元を指で触ってください。ひんやりするなら、まだ乾いていません。首の後ろ・背中の真ん中・しっぽの付け根の3点で確かめると分かりやすくなります。
犬の背中がベタベタするのは、シャンプーの回数が足りないからですか?
回数の問題ではないことが多くあります。背中は、その子が舐められず、床にも触れず、毛が厚い場所なので、皮脂がその場に留まります。洗う回数を増やすと、乾かしきれない時間が増えて、かえってベタつきが戻りやすくなります。増やすのは洗う回数ではなく、毛を起こして根元まで動かす回数のほうです。
犬の背中のベタベタは、病気のサインのこともありますか?
あります。においが数日続く、皮膚が赤い・黒ずんできた、フケがべたついて毛にくっつく、脱毛している、強くかゆがる、急にベタつくようになった、体重や食欲が変わった。このうちどれかが重なっているときは、家でのケアの範囲ではないことがあります。いつからどう変わったかを記録して、動物病院にご相談ください。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。