C05犬種・猫種別ケア

ボクサーと暮らすなら知っておきたい、皮膚の乾燥の話

公開日 2021年8月31日|文=mofuwa編集部

明るい部屋で、白い斑のある短毛の犬が落ち着いて座っている
白い毛の下と、色のある毛の下。同じ1頭の中に、条件の違う皮膚が2種類あります。写真:https://kaboompics.com//Pexels

ボクサーの胸に入っている、白い毛のところ。ブラッシングでそこに手が来たときだけ、指先に伝わる感じが変わることがあります。乾燥のしかたが体の中で場所ごとに違う——ボクサーと暮らしていると、そういう場面に出会います。手入れにむらがあるわけではありません。白い毛の下の皮膚は、色のある部分の皮膚と、そもそもの条件が違うからです。色素の薄い皮膚と、色のある皮膚。この記事では、その2つを並べて、毎日の手の入れ方をどう分けるかを書きます。

1頭の中に、条件の違う皮膚が2種類ある|ボクサーの白い斑

ボクサーの被毛は短く、しかも薄い犬です。指で毛をかき分けなくても、なでるだけで地肌の色が透けて見えます。この時点ですでに、被毛が皮膚を覆っている厚みが少ないという条件がついています。そこへもうひとつ、この犬種ならではの条件が重なります。

胸、前足の先、鼻すじ、お腹。ボクサーには、こうした場所に白い毛が入っている子が多くいます。白い毛が生えている場所の皮膚は、色のある毛が生えている場所の皮膚に比べて、色素が薄くなります。毛の色と、その下の地肌の色は、別々に決まっているわけではありません。

ここが、ボクサーの乾燥を考えるときの出発点です。同じ1頭の体の中に、性質の違う皮膚が2種類ある。同じ日に、同じブラシで、同じ強さで手入れをしていても、その手が触れているものが場所によって違います。だから出方が変わります。

4つ目は、手入れをするうえでは助かる条件です。境目が見えるということは、触る場所をあらかじめ分けておけるということでもあります。犬種によっては、色の違いが毛の中に混ざっていて分けられません。ボクサーは、白い部分がまとまって出ている子が多いので、手の分け方が決めやすくなります。

Noteうるおいのむらは、手入れのむらとは限りません

「同じようにケアしているのに、一部だけかさつく」と感じたとき、多くの方は自分の手を疑います。回数を増やす、力を強くする、道具を変える。けれどボクサーの場合、そこは条件の違う皮膚です。同じ手をあてているからこそ、出方が分かれます。むらを消そうとするより、はじめから2つに分けて考えるほうが早く進みます。

白い毛の下と、色のある毛の下|ボクサーの乾燥を分ける条件

2つの皮膚の違いを、順番に並べてみます。ここで扱うのは、地肌の色そのものではなく、その色がついてくる条件のほうです。色は結果で、条件のほうが原因にあたります。

白い毛の下と、色のある毛の下で違うこと
白い毛の下の皮膚色のある毛の下の皮膚
色素薄いある
日ざしの受け取り方そのまま届きやすい色素が受け止める分がある
外の空気の影響季節の変わり目に出やすい遅れて、ゆるやかに出る
乾燥が出る速さ早い。数日で手ざわりが変わる気づくまでに時間がかかる
地肌の手ざわりさらつきが先に出る皮脂の感じが残りやすい
見にくる頻度毎日、短く週に一度、指を入れて
白い毛の下と、色のある毛の下 ボクサーの体には、色素の薄い皮膚と色のある皮膚が並んでいます。同じ環境に置かれても、受け取り方が違います。 手入れのむらではなく、皮膚の性質の違いです 白い毛の下 色素が薄い 日ざしが届きやすい 乾燥が早く出る 毎日、短く触って確かめる 色のある毛の下 色素がある 受け取り方が違う 乾燥が遅れて出る 週に一度、指を入れて確かめる 同じ日に同じ手入れをしても、出方が分かれます
同じ1頭の中で、条件が2つに分かれます。

白い部分で先に出るのは、地肌のさらつきです。指の腹をあてて滑らせたときに、引っかかるような感じが出ます。フケのように見える細かいものが浮くこともあります。季節が変わって数日、というくらいの短さで手ざわりが動きます。湿度が下がる時期、日ざしが強くなる時期、どちらでも起こります。

色のある部分は、同じ環境にいても、変化が遅れて出ます。遅いということは、気づいたときにはしばらく続いていた、ということでもあります。白い部分が先に教えてくれて、色のある部分が後から追いつく。そう考えると、白い部分は体じゅうのうるおいを測る目安として使えます。

夏と冬で条件が入れ替わるわけではありません。日ざしが強い時期は白い部分に、空気が乾く時期は体ぜんぶに効いてきます。ボクサーの乾燥を「冬の話」として片づけないほうがよいのは、この2つの条件が別々に動くからです。散歩の時間帯を少しずらすだけで、白い部分の負担は変わります。

どちらから手を入れるか|ボクサーの乾燥を触って確かめる順番

毎日、全身を同じだけ見るのは続きません。白い部分を毎日、短く。色のある部分を週に一度、深く。この2本立てにすると、時間をかけずに両方に手が届きます。次の順で確かめてください。犬を立たせたまま、片手で体を支えます。

  1. 胸の白い部分に、指の腹を当てて滑らせる

    被毛が薄いので、かき分ける必要はありません。毛の上からではなく、地肌に指を当てて、ゆっくり横へ動かします。引っかかる感じがあれば、うるおいが減っている側です。さらりと滑れば、その日は触るだけで足ります。10秒で終わります。

  2. 前足の先と、鼻すじの白いところも同じように見る

    白い毛が入っている場所は、体の中で決まっています。場所を毎回変えないでください。同じ3か所を同じ順で触ると、前と比べられます。鼻すじは嫌がる子が多いので、なでるついでに手の甲で触れるだけでもかまいません。

  3. 色のある部分は、指を毛の中に入れてから確かめる

    こちらは週に一度です。指先を毛の根元まで差し込んで、地肌に届かせてから動かします。白い部分と違って、表面をなでても分かりません。背中、脇、後ろ足のつけ根。左右を同じ手順で比べてください。

  4. 2つの結果がずれていたら、白い部分のほうを基準にする

    白い部分がかさつき、色のある部分は変わっていない。この順で出るのがふつうです。先に出たほうを、いま体に起きていることとして受け取ってください。逆に、色のある部分だけに変化があるときは、条件が別にあると考えます。

Point日ざしの当たり方は、時間帯で変えられます

白い部分にかかる条件のうち、家で動かせるのは散歩の時間帯です。日ざしの強い時間を避けるだけで、同じ距離を歩いても届く量が変わります。ボクサーは体を動かすことを好む子が多いので、歩く量を減らす必要はありません。朝を早めるか、夕方に回すか。時間をずらすほうが、続けやすい調整になります。

洗いすぎ・湿度・ブラッシング|ボクサーの乾燥で見直す3つの条件

手ざわりが変わってきたとき、増やすものを探しがちですが、先に見るのは減らすもののほうです。ボクサーの被毛は短く、洗った水がそのまま地肌に届きます。毛の長い犬なら毛の層で受け止められる分が、この犬では受け止められません。

家で動かせる3つの条件
条件見直すところ白い部分での出方
洗いすぎ回数と、湯の温度数日でさらつきが出る
湿度寝床の場所と、風の当たり季節の変わり目に出る
ブラッシングブラシの硬さと、当てる強さ地肌に赤みが出やすい
  1. 洗う回数を、地肌の手ざわりから決める

    においが気になるから洗う、という順番にすると回数が増えていきます。洗ったあと数日で白い部分がさらつくなら、その回数は体に合っていません。湯の温度も見てください。熱いほうが汚れは落ちますが、うるおいも一緒に流れます。ぬるめにして、時間を短くするほうが体には合います。

  2. 寝床の位置を、風の通り道から外す

    湿度は部屋全体の数字より、その子が寝ている場所の空気で決まります。エアコンの風が直接あたる場所は、部屋の湿度計が足りていても乾きます。ボクサーは体が大きく、寝床を動かすのが面倒に感じますが、50センチずらすだけで風の当たり方は変わります。

  3. ブラッシングは、硬さより当て方を変える

    短毛だからと硬いブラシを選ぶと、被毛を通り越して地肌に当たります。とくに白い部分は、赤みが出やすい場所です。やわらかいものを選んで、力ではなく回数でとかしてください。ラバー素材のものを、毛の流れに沿って軽く動かすくらいで足ります。

  4. 乾かすときは、白い部分を最後に回す

    洗ったあとの乾かし方も条件のひとつです。温風を一か所に当て続けると、そこだけ乾きすぎます。白い部分は最後に、短く。タオルで水気を取ってから、風は離して当ててください。生乾きで残すのも避けたいので、乾かしきるところまではやります。

かさついてきた場所に、ボクサーは自分で口を持っていきます。胸も、前足の先も、伏せた姿勢のまま届く高さにあります。だから、そこに置くものは口へ入ることを前提に選ぶことになります。mofuwa スキンケアミストが選べるのは、そこです。中身は電解水だけで、清涼飲料水の規格基準——つまり口に入る側の物差し——をクリアしています。塗ったものを舐めて取ってしまう子でも、取れてしまうことを心配せずに置けます。ボクサーは被毛が短いので、毛の上に置いたものが地肌まで届きやすい犬です。白い部分と色のある部分で、量を変える必要はありません。手のひらにとってから、なでるようになじませてください。白い部分に指の腹を当てて乾燥を確かめた、その10秒のすぐあとに続けると、順番が固定されます。

Cautionかさついているところを、こすらない

手ざわりが変わった場所を見つけると、そこを念入りに手入れしたくなります。けれど、うるおいが減っている皮膚は、こすられることにいちばん弱くなっています。とくに白い部分は、力を入れると赤みが出ます。気になる場所ほど強くという手の入れ方は、ボクサーには合いません。触る時間を短く、力を弱く。これが順番です。

同じ場所だけが戻ってくるときは、色素の話ではありません

ここまでは、白いか色があるかで説明のつく乾燥の話でした。条件を見直しても、白い部分の中でさらに一か所だけが繰り返す。そういうときは、色素の話として続けないでください。別のことが起きている可能性があります。

Caution早めの受診をおすすめするサイン

地肌が赤い、熱を持っている、じくじくしている、においがある、同じ場所をなめ続けている、毛が抜けて地肌が広く見えている、触ると痛がる、元気や食欲が落ちている。いずれかに当てはまるときは、家で手入れを続けず、動物病院にご相談ください。ボクサーは被毛が薄いぶん変化が見えやすい犬ですが、見えていることと、原因が分かっていることは別です。迷ったら早いほうを選んでください。

相談するときは、白い部分と色のある部分のどちらか、いつから気づいたか、洗った回数とその間隔をメモしていってください。ボクサーの体には条件の違う皮膚が2種類あるので、場所を伝えるだけで話が短くなります。散歩の時間帯も、聞かれることのある項目です。

ボクサーと暮らすうえで、白い部分と色のある部分の差はなくなりません。毛の色と地肌の色が一緒に決まっている以上、そこは変えられないからです。変えられるのは、その差を知ったうえで手を分けるかどうかです。白い部分を毎日10秒、色のある部分を週に一度。それだけで、乾燥に気づく時期が前に動きます。

Product

mofuwa スキンケアミスト

mofuwa スキンケアミスト

200ml / 3,300円(税込)

アルコール・添加物・香料・界面活性剤・鉱物油・オイル・着色料・防腐剤の8つがフリー。気になる部分に直接なじませて、肌のコンディションを整えます。

商品ページを見る

よくある質問

ボクサーの白い部分だけかさつくのは、手入れが足りないからですか?
手入れのむらとは限りません。白い毛の下の皮膚は色素が薄く、色のある部分とは条件が違います。同じ日に同じ手入れをしていても、出方が分かれるのはそのためです。回数を増やすより、白い部分は毎日短く触って、色のある部分は週に一度、指を毛の中に入れて確かめる。この2本立てにするほうが向いています。
ボクサーは、どのくらいの間隔で洗うのがいいですか?
決まった回数はありません。洗ったあと数日で白い部分の地肌がさらつくなら、その間隔は合っていない側です。湯の温度も見てください。熱い湯は汚れが落ちる代わりに、うるおいも一緒に流れます。ぬるめにして時間を短くし、乾かすときは白い部分を最後に、風を離して当ててください。
夏の散歩で、白い部分に気をつけることはありますか?
日ざしの当たり方が、白い部分と色のある部分で変わります。歩く量を減らす必要はなく、時間帯をずらすだけで届く量は変わります。朝を早めるか、夕方に回してください。帰ってから胸と鼻すじの白い部分に指の腹を当てて、前の日と手ざわりが違わないかを確かめる習慣にしておくと、変化に早く気づけます。赤みや熱があるときは動物病院にご相談ください。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。