C05犬種・猫種別ケア

ブルドッグのケア|顔のシワの汚れを減らす3つの習慣

公開日 2021年8月24日|文=mofuwa編集部

明るい部屋で、やわらかい敷物の上に静かに伏せている短毛の犬
顔のシワは正面から目に入ります。しっぽのつけ根は、持ち上げないと見えません。写真:David Kanigan/Pexels

ブルドッグのしっぽを、指でそっと持ち上げてみてください。短く巻き込んだしっぽの下に、指先が沈むほどのくぼみがあります。ここにたまる汚れは、顔のシワにたまるものとよく似ています。作りが同じだからです——皮膚と皮膚が向かい合って、閉じている。違うのは、顔のシワは正面から目に入るのに、しっぽの下は持ち上げないと見えないことだけです。そのため、いちばん深いシワが、いちばん後回しになります。この記事では顔のシワとしっぽのつけ根を並べて、汚れの出方の違いと、今日から回せる3つの習慣をまとめます。

顔と同じものが、しっぽの下にもある|ブルドッグのシワの作り

ブルドッグの顔には、鼻の上と目の下に、皮膚が折り重なった場所があります。がっしりした体格に対して皮膚に余りがあり、その余りが顔に集まっている。これは外から見て分かる部分なので、ケアの話も顔から始まりがちです。ところが、まったく同じ作りが体の反対の端にもあります。

ブルドッグのしっぽは短く、巻き込むように下へ向いている子が多くいます。そのしっぽの下、つけ根のところで、皮膚と皮膚が向かい合ったまま閉じています。シワというのは、皮膚が折れているという意味ではなく、皮膚と皮膚が向かい合って閉じているという意味です。その見方をすると、しっぽのつけ根は、この犬でいちばん深いシワということになります。

ブルドッグの被毛は短く、シワの中では毛がクッションになりません。皮膚どうしが直接触れ合い、そこから皮脂が出て、空気が入れ替わらないまま留まります。つまりシワの汚れは、外から持ち込まれるというより、その場所で日ごとに溜まっていく形で増えていきます。

この4つがそろっている場所を体の上から探すと、顔のシワと、しっぽのつけ根が並びます。条件は同じで、深さだけが違う。だから顔のケアだけを毎日のケアと呼んでいると、条件のそろった場所を半分だけ手入れしていることになります。換毛期には、抜けた短い毛がどちらの場所にも入り込みます。

Noteシワの数を数えるなら、顔から離れてください

「うちの子はシワが少ないほうだから」という声を聞くことがあります。数えているのが顔だけなら、それは顔のシワの本数です。ブルドッグのシワは、顔から始まって、しっぽのつけ根で終わります。まずは今日、しっぽを持ち上げて、その下に何があるかを見てください。それだけで、手を入れる場所の地図が変わります。

深さと、乾きやすさ|ブルドッグの2つのシワを比較する

同じ作りでも、深さが違えば起きることが変わります。顔のシワは浅い溝がいくつかに分かれていて、上を向いていて、空気に触れています。しっぽのつけ根は1か所しかないかわりに深く、下を向いていて、しっぽで蓋をされています。この向きと蓋の有無が、汚れの中身をまるごと入れ替えます。

顔のシワと、しっぽのつけ根のシワを並べて比較する
顔のシワしっぽのつけ根のシワ
深さと数浅い溝が何本かに分かれる1か所だけ、指先が沈むほど深い
見つけ方正面から目に入るしっぽを持ち上げないと見えない
たまる汚れ食べたもの、涙の跡、外のほこり皮脂と、こもったままの湿り
乾きやすさ空気に触れるので、拭けば乾く閉じているので、拭いても乾きにくい
気づくきっかけ顔を近づけたとき抱き上げたとき、寝床のにおい
手の入れ方拭いてから、そのまま乾かす開いてから拭き、開いたまま乾かす
顔のシワと、しっぽのつけ根のシワ どちらも皮膚と皮膚が向かい合って閉じている場所です。違うのは深さと向き、そして目に入るかどうかです。 同じ1頭の中に、条件の違うシワが2か所あります 顔のシワ 正面から目に入る 浅い溝が何本かに分かれる 空気に触れるので乾く 拭く向きを決めやすい しっぽの下 持ち上げないと見えない 深いくぼみが1か所 閉じていて湿りが残る 開いてから手を入れる 毎日のケアの回数ではなく、開くかどうかで差がつきます
作りは同じで、深さと向きだけが違います。

顔のシワの汚れは、多くが外から来ます。食べたもの、飲んだ水、涙の跡、散歩中のほこり。だから拭けば減ります。減ったかどうかも、布の色で分かります。手ごたえのあるケアです。

しっぽのつけ根はそうなりません。ここにあるのは、その場所で出た皮脂と、抜けきらない湿りです。拭いた直後は取れたように見えても、蓋が閉じればまた同じ条件に戻ります。拭く回数を増やすより、拭いたあとに開いたままの時間をつくるほうが、結果が変わります。

ブラッシングについても、2か所で意味が違います。顔のまわりは短い被毛をなでて抜け毛を出す作業ですが、しっぽのつけ根は、閉じた面にブラシが届きません。換毛期に抜けた毛が中に残ったままになることがあるので、ここだけは指で開いて確かめるという別の手が要ります。

どっちが先か|ブルドッグのシワの汚れの見分け方

2か所あると分かったところで、毎日そのどちらにも同じ時間をかけるのは続きません。先に手を入れるのは、湿っているほうです。汚れの量ではなく、乾いているかどうかで決めてください。次の順で確かめられます。犬を落ち着いて座らせて、体を支える手はそのままにしておきます。

  1. 顔のシワに、指の腹を入れて底までなぞる

    溝の上をなでるのではなく、底に指を当てて、端から端へ動かします。指を抜いたときに、湿った感じが残るかどうかを見てください。乾いていれば、その日は拭くだけで足ります。目のふちには触れないよう、指は鼻側から外へ動かします。

  2. しっぽの根元を支えて、痛くない範囲で持ち上げる

    しっぽそのものをつまんで引くのではなく、根元の皮膚ごと、手のひらで下から支えて起こします。嫌がる子は、立たせたまま、後ろから片手を添えるほうが楽な場合があります。無理に開かないでください。1日目は見るだけでかまいません。

  3. 開いた面が、乾いているか湿っているかを見る

    色よりも、湿りです。指の腹を当てて、しっとりしているか、さらりとしているか。指を抜いたあと、その指がすぐ乾くかどうかで見分けるのが分かりやすい方法です。ここが湿っているなら、今日の1回はこちらに使ってください。

  4. どっちも湿っているときは、しっぽのつけ根から

    顔のシワは開けば乾きますが、しっぽの下は放っておくと閉じたままです。自然に乾く見込みのないほうを先にする、という順番で決めると迷いません。顔のほうは、そのあと30秒で足ります。

Point見分け方は、見ることではなく触ることです

顔のシワは目で見えますが、汚れがたまっているかどうかは、見た目では分かりません。表面がきれいでも、底が湿っていることがあります。指を入れて、抜いて、その指を見る。この3つでひと続きです。しっぽのつけ根は最初から目で見えないので、はじめから触って確かめるほかありません。どちらの場所も、判断しているのは同じことです。

毎日・週に一度・季節ごと|ブルドッグのシワの汚れを減らす3つの習慣

3つの習慣は、同じ大きさのものを3つ並べたものではありません。1つ目は30秒の動作、2つ目は週に一度の点検、3つ目は条件そのものの見直しです。粒度が違うので、同じ日に3つとも回す必要はありません。

  1. 習慣1|毎日30秒、顔のシワを決めた向きに拭く

    ここは動作です。考えずにできるところまで単純にしてください。向きは、鼻側から外へ。毎回同じ向きに決めます。やわらかい布を指に巻き、溝の底に沿って一方向に動かします。往復させると、落ちた汚れを反対側へ戻すことになります。食事のあとに固定してしまうと、思い出さなくても回るようになります。

  2. 習慣2|週に一度、しっぽを持ち上げてつけ根を開く

    こちらは点検です。毎日やる必要はなく、週に一度、開いて、湿りがあるかどうかを確かめるだけで足ります。湿っていれば拭いて、拭いたあと2〜3分そのまま開けておきます。閉じる前に乾かす、ここまでが1セットです。曜日を決めておくと、忘れても翌週に戻ってこられます。

  3. 習慣3|季節と体格が変わったら、シワの深さの条件を見直す

    3つ目は動作ではなく、条件のほうを動かす習慣です。体重が増えると、皮膚の余りが増えて、シワは深くなります。換毛期には抜けた毛が入り込み、湿度の高い時期は閉じた面が乾きにくくなります。年に何度か、体重・寝床の素材・洗ったあとの乾かし方を見直してください。1〜2の手数を増やすより、こちらのほうが効きます。

3つの習慣は、粒度が違います
頻度かける時間やっていること
習慣1毎日30秒決めた向きに拭く
習慣2週に一度1〜2分開いて、湿りを確かめる
習慣3季節の変わり目その日だけ深さの条件を見直す

洗う回数を増やす方向には進めないでください。ブルドッグの被毛は短いので、洗えばシワの中まで水が入ります。入った水は、閉じた面からは抜けません。洗ったあとは、顔のシワとしっぽのつけ根を、それぞれ開いた状態で乾かしきるところまでを1セットにしてください。乾かし残しは、汚れよりも先に手を打つべきものです。

シワの底は、指で開かないかぎり、その子自身は一生さわれない場所です。ブルドッグは鼻が短いぶん、顔のシワは口のすぐ上にあり、しっぽのつけ根は振り向けば舌が届きます。mofuwa スキンケアミストは電解水100%で、清涼飲料水の規格基準をクリアしています。やわらかい布に含ませてから、開いた面を鼻側から外へ一方向に当ててください。この2か所に置くものは、落とす力の強さではなく、口に入っても差し支えない水でできているかどうかで選ぶほうが、毎日30秒という続け方に向いています。シワの中に直接吹きかけて、湿ったまま閉じることのないようにしてください。使ったあとに開いたまま乾かす、という手順は変わりません。

Caution強くこすらない、綿棒を押し込まない

汚れを早く落とそうとして、力を入れてこする・綿棒を奥まで押し込む、はどちらも避けてください。シワの底の皮膚は、こすられることにいちばん慣れていない場所です。取れないものを1回で取ろうとせず、次の日に回してください。こすれば取れるという考え方でいると、皮膚のほうが先に傷みます。

拭いた翌日にまた戻るときは、シワの深さの話ではありません

ここまでは、深さと向きで説明のつく汚れの話でした。手順どおりに開いて、拭いて、乾かしても、翌日には同じ状態に戻っている。そういうときは、深さの話として続けないでください。別のことが起きている可能性があります。

Caution早めの受診をおすすめするサイン

シワの中やしっぽのつけ根の地肌が赤い、じくじくしている、においが急に変わった、触ると痛がる、同じ場所をなめ続けている、毛が抜けて地肌が広く見えている、食欲や元気が落ちている。いずれかに当てはまるときは、家で手を入れ続けず、動物病院にご相談ください。閉じた面は外から見えないぶん、変化が進んでから気づくことがあります。迷ったら早いほうを選んでください。

相談するときは、いつから気づいたか、どちらの場所か、その日に拭いたかどうかをメモしていってください。顔のシワとしっぽのつけ根では、同じ見た目でも起きていることが違います。場所を伝えるだけで、話がひとつ短くなります。ふだんの手入れの回数も、聞かれることが多い項目です。

ブルドッグと暮らすうえで、シワはなくなりません。皮膚の余りが顔としっぽのつけ根に集まっているのが、この犬の体の作りだからです。減らせるのは、シワの数ではなく、閉じたままの時間です。毎日30秒、週に一度の点検、季節ごとの見直し。粒度の違う3つを別々に回していれば、汚れは日ごとに溜まる前に外へ出ていきます。

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よくある質問

ブルドッグのシワは、毎日拭いたほうがいいですか?
顔のシワは毎日30秒で足ります。しっぽのつけ根は週に一度、開いて湿りを確かめるほうが向いています。どちらも回数を増やすことより、拭いたあとに開いたまま乾かす時間をつくることのほうが結果につながります。拭くたびに湿ったまま閉じてしまうと、条件が変わらないためです。
顔のシワは拭いているのに、においが取れません。
においの出どころが顔ではないことがあります。ブルドッグはしっぽが短く巻き込んでいて、そのつけ根に深いくぼみができます。ここは持ち上げないと見えないので、顔だけを見ていると素通りしがちです。まずは一度しっぽを持ち上げて、その下の湿りを確かめてみてください。においの種類が前と変わっているときは、動物病院にご相談ください。
シワの汚れを、綿棒で取ってもいいですか?
おすすめしません。シワの底の皮膚は、こすられることに慣れていない場所です。綿棒を押し込むと、汚れより先に皮膚のほうが傷みます。やわらかい布を指に巻いて、一方向に拭くだけにしてください。1回で取りきれないものは、翌日に回してかまいません。地肌が赤い、痛がるといったときは、家で続けず先にご相談ください。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。