C08季節・行事

帰省の朝|出発の前に梳かすか、着いてから梳かすか

公開日 2021年8月5日|文=mofuwa編集部

明るい部屋で、旅行かばんのそばに落ち着いて座っている淡い色の小型犬
出発前の5分で決まるのは毛の量ではなく、その毛がどの床に落ちるかです。写真:SLZ/Pexels

帰省の朝、家を出るまでに残っている時間は20分ほどです。戸締りと荷物の積み込みと、その子をキャリーに入れるところまで数えると、ブラシに渡せるのは長くて5分です。出発前に梳かすか、着いてから梳かすかは、その5分をどちらに置くかという配分の話になります。配分を決めるのは、抜けかけている毛をどの床に落とすかです。自宅の床、車の中、着いた先の部屋。この3か所のうち、落ちる場所を選べるのが出発前で、選べないのが到着後です。帰省のあいだ、毛はこの3か所に分かれて落ち続けます。

前の晩か、当日の朝か|帰省の出発前に梳かす時期を、毛の落ち方で決める

出発前に梳かす時期を前の晩に置くと、朝の5分は空きますが、落ちる毛は半分になりません。夏のこの時期は下毛が抜けきらずに毛の中へ留まっている子が多く、ブラシを一度通しただけでは出きらないからです。前の晩に通した子も、寝ているあいだに体を寝床へこすりつけ、朝にはまた新しい毛が浮いてきます。帰省の朝にもう一度梳かすかどうかで、車へ持ち込む毛の量が変わります。

帰省の朝、家を出るまでの20分の内訳
出発前にやることかかる時間その子の側で起きていること
荷物を車へ積む6分玄関が開いたままになる
戸締りと火の元を見る4分家の中を追いかけて歩く
水とトイレを済ませる3分落ち着かないまま外へ出される
梳かす5分浮いている毛を、ここで落とせる
キャリーへ入れる2分毛が体に張りついた状態で入る

この20分のうち、長さを自分で決められるのは梳かすの5分だけです。ほかの4つは家の側の用事で、短くすると忘れ物が出ます。出発前に梳かす時期をどこに置くかは、朝の20分を増やす話ではなく、5分の中身を決める話になります。前の晩に1回、当日の朝に1回と分けておけば、1回あたりは2〜3分で足ります。

前の晩に通しておくと、朝に浮いてくるのは表面の1層だけになります。室内で毎日を過ごしている子ほど、この1層は乾いていて、手のひらで撫でるだけでも指に絡みます。朝の梳かすは、根元から起こす手つきから、浮いている毛を回収する手つきへ切り替えてください。力を入れて根元まで届かせようとすると5分では終わらず、その子も途中で体をよじります。

においの側も、梳かす時期で変わります。前の晩に梳かした毛の中には、朝までに寝床のにおいが戻ります。当日の朝に通すと、そのにおいごと玄関の外へ出していけます。車に乗せてからにおいに気づいても、そこでできるのは窓を開けることだけです。

車で90分のあいだに体の側で動くもの|帰省の出発前と到着後で、梳かす手ごたえが変わる違い

着いてから梳かすと、ブラシの手ごたえが家のときと違います。キャリーの中は風が通らず、体温がこもります。90分も走れば毛の根元はうっすら湿り、脂は毛の表面へ広がります。出発前には指がすっと抜けていた場所で、到着後は途中で止まる。毛が増えたからではなく、毛どうしが張りついているからです。

着いた先ですぐ梳かすと、その毛は実家の部屋に落ちます。畳の目にも、座布団の縫い目にも、毛は入ります。自分の家なら夜に掃除機をかければ終わりますが、他の家では、その場で借りにくいものです。帰省のあいだ、床の上の毛は自分より先に家の人の目に入ります。

それでも到着後に梳かすほうがよい日はあります。途中のサービスエリアで草の上を歩いた、窓を開けて走った、後部座席で他の荷物と一緒に揺られた。外のものが毛についた日は、出発前に梳かしてあっても、着いた時点で状態が変わっています。玄関の外か、たたきの上で通してから室内へ上げると、落ちる場所を1か所に戻せます。

到着後に梳かす時間は、3分を上限にしてください。着いた直後のその子は、人の声と知らないにおいで落ち着いていません。長く押さえると、そこから4日間、ブラシを見ただけで部屋の隅へ行くようになります。帰省の初日にブラシを嫌いにさせると、残りの日は手で撫でるだけになります。

落ちる場所・渡せる時間・家の人の目|帰省の出発前と到着後の使い分けを3つの軸で並べる

出発前と到着後は、どちらかを選ぶものではなく、役割を分けて両方に置くものです。分ける軸は3つあります。毛が落ちる場所、渡せる時間、そして家の人の目です。

帰省の出発前と到着後で、同じ「梳かす」の何が変わるか
見るところ出発前に梳かす着いてから梳かす
毛が落ちる場所自宅の床。掃除はその日の夜でよい車の中と、実家の部屋
渡せる時間20分のうちの5分着いた直後の3分まで
毛の状態乾いていて、浮いている根元が湿り、張りついている
ブラシの手ごたえ指が抜ける途中で止まる
家の人の目誰も見ていない玄関で全員が見ている
その子の落ち着きいつもの場所なので受け入れる声と知らないにおいで浮足立つ
この軸での結論毛の量を減らすのが出発前外から持ち込んだものを落とすのが到着後

表の最終行が、この記事の使い分けです。出発前は量を減らす担当で、到着後は持ち込んだものを落とす担当になります。同じ「梳かす」でも狙っているものが違うので、道具の当て方も変わります。量を減らす日は根元から起こし、持ち込みを落とす日は毛の表面だけをなでます。

3か所に分かれて落ちる毛のうち、行き先を自分で決められるのは1か所だけです。車のシートに入った毛は繊維に残り、帰りの道でまた体へ戻ります。実家の部屋に落ちた毛は、滞在のあいだずっとそこにあります。出発前の5分で落とせた毛は、この2か所には出てきません。帰省を何度かくり返すと、この差は毎回同じだけ出ます。

ブラシが入らない3か所に何を置くか|帰省の出発前にかばんへ入れる1本の選び方

梳かすで届くのは毛のところまでで、口のまわり、耳のふち、目の下にはブラシが入りません。帰省の家では、この3か所にちょうど人の手が来ます。座っているその子の顔をのぞき込む、子どもが口の横を触る、抱き上げるときに耳のつけ根へ指が入る。触られた場所を、その子はあとで自分の舌でなでます。この3か所に置くものは、その子の舌が触れる前提で選ぶことになります。

mofuwa スキンケアミストは、高機能性電解酸化水100%です。ほかに何も入っていないので、口のまわりから耳のふちへ続けて使うときに、場所ごとに手を止めて考える必要がありません。清涼飲料水の規格基準をクリアした水なので、拭いた直後にその子がなめても困りません。帰省のかばんに入れる1本としては、使える場所が分かれていないことが、そのまま持ち物の数を減らします。

家で使っているものとの違いは、置いたあとの扱いに出ます。塗るタイプのものは、乾くまでのあいだ、その子がなめないように見ている必要があります。人が多い家では、その見張りが最後まで続きません。誰かが抱き上げた拍子に、塗ったところが服へ移ります。スキンケアミストは水だけでできているので、吹きかけてそのまま抱かせられます。

使うのは、着いて手を洗ったあとと、寝る前の2回で足ります。口のまわりは指に含ませてから、耳のふちは折り目に沿って、目の下は下まぶたから外へ向けて。3か所で30秒です。梳かすの5分と合わせても、帰省中にこの子へ渡す時間は1日6分に収まります。習慣として続いているものを、そのまま実家へ持っていく形になります。

Caution3か所のどれかが、帰省の前と後でつながらなくなったとき

耳のふちの湿りが、着いた日から一度も乾かないまま3日続いた。梳かすたびに同じ場所でブラシが止まり、その範囲が日ごとに広がっている。口の横をなめる回数が、出発前より明らかに増えたまま帰宅後も戻らない。こうした残り方は、移動と滞在の条件では説明がつきません。出発前と到着後に撮った写真と、ブラシが止まる場所が広がった日数を持って、動物病院の診察の枠を取ってください。帰省という区切りがあるぶん、いつから変わったのかを人に伝えやすくなります。

帰宅後の3日で、毛の落ちる場所を1か所に戻す

帰ってきた日から3日は、毛の落ちる場所がまだ3か所に散ったままです。車のシートに残った毛は、次に乗せたときに体へ戻ります。かばんの底にも、実家で着せていた服にも入っています。帰宅後の最初の1回を玄関で済ませてから室内へ上げると、自宅の床の1か所に寄せ直せます。

毎日の習慣に戻すのは、そのあとです。帰省のために動かした時間は、置いておくと自然には戻りません。出発前に5分を置いた朝があったなら、その5分を翌日から夜の同じ時刻へ移してください。次の帰省で思い出すのは手順ではなく、その時刻のほうです。

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よくある質問

前の晩と当日の朝、両方は無理です。1回だけならどちらにしますか。
当日の朝です。前の晩に梳かしても、寝ているあいだに新しい毛が浮くので、朝には同じ状態へ戻ります。朝の1回なら、浮いた毛をそのまま自宅の床へ落としてから家を出られます。時間が3分しか取れないときは、背中とおしりの上の2か所だけで足ります。この2か所を通すだけでも、車の中に落ちる毛の量はかなり変わります。脇と内股は、着いた先で落ち着いてからにしてください。
実家に着いてすぐ、玄関先で梳かすのは失礼になりませんか。
たたきの上か、玄関を出たところで済ませるぶんには、たいてい歓迎されます。毛が室内へ入る前に落ちるからです。断りを入れるなら、理由まで一言添えると伝わります。「畳に毛が入ると取りにくいので、ここで通してから上がります」。家の人が気にしているのは毛そのものではなく、そのあとの掃除の手間のほうです。3分で終わると分かれば、その場所は貸してもらえます。
猫でも同じ考え方でいいですか。
落ちる場所を選ぶという考え方は同じです。ただ、猫は着いた先で梳かされるのを受け入れにくく、初日はキャリーから出てこないこともあります。出発前の比重を上げて、到着後は触らない日をつくってください。顔まわりだけは、その子が自分から出てきた日に、指へ含ませて30秒で終わらせます。梳かすのは、部屋の中を歩き回るようになってからで間に合います。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。