C09シーン別・暮らし

共働きで時間がない人がソファとカーペットで困ること、その手当て

公開日 2021年8月21日|文=mofuwa編集部

明るいリビングで、淡い色の布ソファの上に薄い毛色の猫がくつろいでいる
ソファの毛は、置かれているぶんと刺さっているぶんで、必要な時間がまったく違います。写真:Nadiye Odabaşı/Pexels

ソファに落ちた毛のうち、指でつまめるものは30秒で取れて、繊維に立ったまま入り込んだものは同じ面積に3分かかります。同じ「毛を取る」でも、作業としては別ものです。共働きで朝と夜しか手が空かない家では、この2つを混ぜて考えるほど時間が足りなくなります。時間がないという前提を動かさずに、どこに何分置くかだけを決める。ここでは、実際に口に出しやすい7つの問いに順番に答えて、最後に平日5日ぶんの配分に並べ直します。やらなくていいことも1つ入れました。

ソファの毛は、毎日取らないとだめですか

毎日でなくてかまいません。ただし、毎日やるなら中身を1つに絞ってください。ソファの上の毛は、表面に乗っているだけのものと、繊維のあいだに入り込んだものの2種類に分かれます。この2つは、かかる時間が10倍近く違います。同じ「毛を取る」という言葉でくくっているせいで、時間がない日に手をつけられなくなります。

表面に乗っている毛は、手で払っても、粘着ローラーを1往復させても取れます。座面1枚で30秒。これは毎日やっても負担になりません。いっぽう、繊維に立ったまま入り込んだ毛は、起こしてから引き出す必要があります。同じ座面1枚で2〜3分。毎日やる前提で組むと、平日には入りません。

同じソファの毛でも、作業としては別もの
乗っているだけの毛刺さった毛
どこにあるか布の表面織り目のあいだ、パイルの根元
かかる時間座面1枚で30秒座面1枚で2〜3分
使うもの手、粘着ローラー掃除機、ゴム手袋、ブラシ
向いている頻度毎日でも負担にならない週1回で足りる
やらないとどうなるか翌日には刺さる側へ移る同じ場所に溜まっていく

だから答えは、毎日やるなら30秒の側だけ、刺さった側は週に1回です。時間がない人がまずやるべきなのは、道具を増やすことでも、丁寧にやることでもなく、この2つを分けることです。分けた瞬間に、平日にできることと週末に回すことがはっきりします。

そもそも布に毛が刺さるとは、どういう状態のことですか

毛が刺さるとは、抜けた毛が布の織り目のあいだに立った状態で入り込み、両側の繊維に挟まれて動かなくなることです。落ちた毛が寝たまま乗っているうちは、風でも動きます。そこへ体重がかかると、毛が縦を向いたまま押し込まれます。犬猫の毛は先が細いので、押されると入りやすく、抜こうとすると引っかかります。

押し込む力は、犬猫だけが出しているわけではありません。人が座るたびに、同じ面の毛が奥へ進みます。夜にソファへ座って過ごす家ほど、日中に落ちた毛が夜のうちに刺さります。ソファとカーペットで毛が抜けにくくなるのは、その面が「使われている面」だからです。使っていない面の毛は、何日経っても表面に乗ったままのことがあります。

この見方をすると、取る作業の順番は「進む前に取る」か「進んだものを起こす」かの二択になります。時間がない人に向いているのは前者です。刺さってから取るのは、どの道具を使っても時間がかかります。ソファの上の毛を毎日30秒だけ払うことに意味があるのは、進む前の段階で数を減らしているからです。

掃除機とコロコロは、どちらを先に持てばいいですか

掃除機が先です。粘着ローラーを先に当てると、粘着面が毛を押す形になって、刺さりかけの毛を奥へ入れてしまうことがあります。表面の毛は取れているので、見た目にはきれいになります。ただ、翌週に同じ場所をやると、前より時間がかかるようになっている。順番を入れ替えるだけで、この持ち越しが減ります。

  1. 1|浮いている毛を、掃除機で先に吸う(30秒)

    ソファの座面と背もたれの境目、クッションの下。まだ刺さっていない毛を、押し込む前に減らす工程です。ここで時間をかけないでください。ノズルを浅く滑らせるだけで足ります。

  2. 2|ゴム手袋かゴムベラで、一方向になでる(1分)

    手のひらにゴム手袋をはめて、布目に対して同じ向きに引きます。刺さった毛を抜くのではなく、立っている毛を横に倒して起こす作業です。起きた毛は面の上にまとまるので、そのあと手でつまめます。乾いた日は静電気で寄ってくれます。

  3. 3|まとまった毛を、粘着ローラーで一度に取る(30秒)

    最後に粘着ローラーです。この順番なら、押し込む相手がもう表面にいません。2分で1枚。座面が3枚あるソファでも、その日に使った1枚だけやれば十分です。

つまり、掃除機・ゴム・粘着ローラーの3つを、深さの順に並べているだけです。道具の優劣ではなく、当たる深さが違うので順番がある、という話です。時間がないときに1つだけ選ぶなら、2番目のゴムを残してください。刺さりかけの毛をいちばん多く起こせます。

カーペットの毛だけが、吸っても残るのはなぜですか

ソファの布は平らに織ってあることが多く、カーペットは繊維が立っています。この違いが、そのまま掃除機の結果に出ます。立っている繊維は、掃除機を動かした向きに寝ます。寝た繊維は、抱え込んだ毛を離しません。吸っているのに残るのは、吸引力の問題ではなく、繊維が伏せて毛にふたをしているからです。

なぜ同じ部屋で結果が変わるのかというと、ソファ側では起きていないことが、カーペット側でだけ起きているからです。カーペットは「毛の向き」を持っている布です。手のひらで一方向になでると、さらっとする向きと、引っかかる向きがあります。引っかかる向き、つまり逆目に掃除機を動かすと、繊維が立ち上がって、抱えていた毛が出てきます。

ソファの布とカーペットで、毛の残り方が変わる理由 同じ道具を使っても、平らに織った面と、繊維が立った面では結果が違います。ソファは深さの話、カーペットは向きの話になります。 同じ部屋の2つの布を、別の相手として扱う ソファの布(平らな面) 織り目のあいだに毛が立って入る 押し込むのは座る回数 起こしてから取る 効くのは深さの順番 カーペット(立った繊維) 繊維が毛を抱え込む 掃除機の向きで結果が変わる 逆目に動かすと出てくる 効くのは動かす向き ソファは順番、カーペットは向き。決めるものが違います
吸っても残るのは力の問題ではなく、繊維が伏せて毛を抱えているからです。

手順としては、逆目に3往復してから、いつもの向きで1往復して整えるだけです。時間は変わりません。同じ2分でも、向きを変えるだけで出てくる量が違います。時間がない人にとっては、いちばん費用のかからない変更だと思います。

取らなくていい日はありますか

あります。ここが、この記事でいちばん書きたかったところです。毛が布の奥へ進むのは、時間が経ったからではなく、その面に体重がかかったからです。誰も座らなかった面の毛は、翌日も表面に乗ったままでいます。ということは、その日に誰も座っていない面は、その日はやらなくてかまいません。

毎日ソファの毛を取っている人ほど、実は「今日は座っていない面」まで一緒にやっています。やめる面を決めるのは、時間がない人にとって唯一の、手を増やさずに済ませる方法です。やることを足す方向ではなく、対象の面積を減らす方向で考えてください。

Point1日サボっても、戻る量は決まっています

布の毛は、放っておいて勝手に増えるものではありません。増えるのは、その子がそこに乗った時間ぶんと、人が座った回数ぶんだけです。1日空けたぶんが、翌日に2倍の作業になるわけではありません。時間がない週は、平日5日のうち2日だけ触る、という決め方でも成り立ちます。ここを不安に思って毎日やろうとすると、続かなくなって結局まとめて時間を取ることになります。

朝と夜、時間がないほうを飛ばしてもソファは大丈夫ですか

飛ばすなら朝です。共働きの家では、日中いちばん長くソファに乗っているのが犬猫だからです。朝に30秒かけて取っても、その面には日中の8時間ぶんの毛が戻ります。同じ30秒を夜に置くほうが、取れる量がはっきり多くなります。時間がないという条件は変わらないので、置く時刻のほうを動かします。

夜に置く作業は、帰宅してすぐではなく、その日ソファに座り終わったあとにしてください。座る前に取ると、そのあと自分で押し込むことになります。寝る前の30秒。ここに置けば、翌朝は何もしなくて大丈夫です。

同じ30秒を、朝に置くか夜に置くか
朝に置く夜に置く
そのあとの時間留守番の8時間が続く寝るまでの数時間だけ
取れる毛の量前夜ぶんだけ前夜ぶん+日中ぶん
押し込まれるかそのあと座られて進むほぼ進まない
朝の支度への影響いちばん時間がない時間帯影響しない

「大丈夫ですか」という問いに答えるなら、ソファの布そのものは、1日や2日で状態が変わるものではありません。気になるとしたら、座ったときに服につくかどうかです。それは夜の30秒でほとんど解決します。朝に何もしない日が続いても大丈夫です。時間がない朝を守るために、夜に寄せる。共働きの家では、この配分がいちばん崩れにくいと思います。

毛を取れば、ソファのにおいも一緒に片づきますか、という疑問

これはよくある疑問ですが、答えは半分だけです。毛は表面の話、においは繊維の奥の話です。においのもとになるのは、毛そのものより、皮脂と、乗っているあいだの湿りのほうです。毛を全部取ったソファでも、においが残ることがあります。逆に、毛が目立つのににおわない布もあります。

共働きの家では、日中ずっと窓が閉まっています。人がいない時間のほうが長い部屋は、空気が動かないまま8時間が過ぎます。その部屋でいちばん温まっているのが、犬猫が乗っているソファの座面です。だから、帰宅後にやることを1つだけ足すなら、毛を取ることより先に、5分だけ風を通すことです。クッションを立てて、面に空気が当たる形にしておきます。

布に運ばれる毛を減らしたいなら、乗る前の体の側にも30秒を置けます。浮いた毛のうち、背中の真ん中は、その子が自分では下ろせない場所です。舌が届くところは留守番の8時間で何度も舐めますが、届かない面の毛は、そのままソファへ運ばれます。うちでは、夜ソファへ上がる前に mofuwa スキンケアミスト を布に取って、背中と足元をなでています。電解水100%で、清涼飲料水の規格基準をクリアした成分でつくられているので、なでたあとに毛づくろいが始まっても、そのまま座らせておけます。浮いている毛をその場で下ろしておくと、繊維に立って入る前の段階で数が減ります。平日の夜の30秒を布の側に置くか体の側に置くかは、同じ「進む前に取る」という工程の、どちらの端を持つかという違いでしかありません。時間がない日は、どちらか片方で十分です。

Caution抜け方が変わったときは、掃除の話ではありません

同じ時期なのに急に毛の量が増えた、一か所だけ地肌が見える、皮膚に赤みやかさつきがある、その場所を気にしてなめている、においの質が変わった。こうした変化があるときは、ソファやカーペットの手当てを増やす前に、動物病院にご相談ください。布に落ちる毛の量は、被毛と皮膚の状態をそのまま映しています。掃除の頻度を上げても追いつかないと感じたときは、いったん体の側を見てください。

7つの問いを、平日5日ぶんの配分に並べ直す

ここまでの答えを、時間の側から1つの表にします。共働きの家で守れる形は、毎日同じことをやる形ではなく、曜日ごとに置く場所を変える形です。合計しても、平日は1日30秒、週末に10分。ソファ全体をきれいにし続けるための配分ではなく、刺さる前に減らして、刺さったぶんを週末に回すための配分です。

平日5日と週末の、ソファとカーペットの配分
いつやること時間
平日の夜(座り終わったあと)その日座った面だけ、粘着ローラーで1往復30秒
平日の朝やらない0秒
帰宅直後窓を5分開け、クッションを立てる10秒
週の真ん中に1日カーペットを逆目に3往復してから吸う2分
週末のどこか掃除機→ゴム手袋→粘着ローラーの順で座面1枚5分
月に1回カバーを外して洗う洗濯機まかせ
来客の前座ってもらう面だけ、粘着ローラー30秒

この配分の要は、朝を空欄にしてあることです。共働きで時間がない家では、使える時刻が朝と夜しかありません。そのうち朝は、いちばん動かせない時間です。ここに何かを置くと、置いたものから先に崩れます。やらないと決めた枠を1つ持っているほうが、5日通して続きます。

7つの問いを通して答えは1つでした。ソファの毛は、量ではなく深さで時間が決まります。乗っているうちに払えば30秒、刺さってからだと数分。だから毎日やるのは30秒の側だけでよく、座っていない面はやらなくてよく、朝は空けてよい。カーペットだけは向きを変える。においは毛ではなく風の話として別に置く。時間がないという条件は変えられませんが、どこに30秒を置くかは選べます。ソファとカーペットで困っている共働きの家で、動かせるのはそこです。

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本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。