C08季節・行事
流せる日と、流せない日|落ちたあとに残るのは泥ではない
断水の二日目に、いつもの半分の水で足先をすすごうとすると、手のほうが先に動きます。水が足りないぶんを、指で三回こすって埋める。その日は何も起きませんが、三日目の夕方に指のあいだが赤みを帯びていることがあります。泥は乾けば落ちますし、落とせなかった泥が地肌を赤くするわけでもありません。落ちたあとに残るのは泥ではなく、落とすためにかけた力の回数です。台風のあとに水が止まることは毎年どこかで起きていて、そのたびに足先の扱いだけが、水の出る日とは別の話になります。
一日に何回流せたかを数える|断水のとき、足先に赤みが出やすい時期
断水のあいだに数えておくのは、使った水の量ではなく、足先を流せた回数のほうです。ペットボトル一本ぶんの水を一回で使い切ったのか、三回に分けたのか。同じ量でも、足先に触れた回数が違えば、地肌に残るものが変わります。量は減らせますが、回数は意識しないと勝手に増えていきます。
台風のあとに水が止まることは毎年どこかで起きています。そして止まりやすい時期は、湿度の高い時期と重なります。水が出ないことより、流したあとが乾かないことのほうが、足先には効いてきます。湿度が高い日は、指のあいだに入った水が半日たっても引きません。だから断水のときは「流せない」と「乾かない」が同時に来ます。
- 水が止まる時期:大雨のあとに濁りが出て、数日のあいだ止まることがあります。秋口は湿度も高いままです
- 外の地面の状態:雨のあとの土は水を含んでいて、乾いた泥より足先の毛に深く入ります
- 家の中の乾き方:換気扇も除湿機も電気を使います。停電をともなうと、室内の湿度も下がりません
- 触る回数:水が少ないと不安になって、飼い主が足先を確かめる回数が増えます。触るたびに一回こすっています
- 被毛の量:指のあいだの毛が多い子ほど水を含み、乾くまでの時間が長くなります
この五つのうち、自分で減らせるのは四つめだけです。地面も湿度も水道も、こちらの都合では動きません。だから断水のときに手を入れる場所は、足先ではなく、足先に触れる回数のほうになります。一日に何回流せたか、何回拭いたかを数え始めると、三日目に赤みが出る家と出ない家の差がどこにあるのかが分かってきます。
数えるのは紙の端で足ります。朝と夕方に丸を書いて、そのうち水を使えた回数に印をつける。犬でも猫でも同じです。猫は外に出ない子が多いぶん足先の泥は少なくなりますが、断水のあいだはトイレの砂が湿ったままになるので、砂を踏んだ足先が乾かないという別の残り方をします。
軸1・流せる日|水が出るときと止まっているときで、足先の汚れの落ち方の違い
水が出る日の足先は、押し流して落としています。こすって落としているつもりでも、実際に泥を動かしているのは水量のほうです。指のあいだへ水を通すと、毛に入った泥が浮いて、そのまま流れていきます。手は泥を動かすのではなく、毛を開いて水の通り道をつくっているだけです。
| 見るところ | 水が出る日 | 断水の日 |
|---|---|---|
| 泥を動かしているもの | 水の量 | 指と布の摩擦 |
| 一か所にかける時間 | 十秒から十五秒 | 止めどころが決まらず長くなる |
| こする回数 | 一回で済むことが多い | 二回、三回と足していく |
| 終わったあとの状態 | 全体が濡れている | 濡れた場所と乾いた場所が混ざる |
| 乾くまで | 湿度が高いと半日 | 濡れた場所だけが遅れて乾く |
| 赤みの出る場所 | 出るとすれば指の股 | 指の股と肉球の縁の両方 |
表のいちばん下が、この二つを分けている点です。水が出る日に赤みが出るとすれば、それは流しすぎか、流したあとが乾いていないかのどちらかで、場所は指の股に限られます。断水の日は、そこへ肉球の縁が加わります。肉球の縁は、布で拭くときに必ず力がかかる場所です。水で流しているときには、ここにほとんど触れていません。
犬猫の皮膚はヒトの三分の一ほどの薄さしかありません。同じ力で拭いても、人の手のひらで感じる手ごたえと、その子の地肌が受けている力は一致しません。拭く力の加減を自分の感覚で決めていると、水が足りない日ほど強くなります。水が出る日のうちに、一か所十五秒で手を離す感覚を作っておくと、断水の日にも同じところで止まれます。
被毛の側から見ると、水で流した足先は毛が一方向に寝ます。拭いた足先は、毛が拭いた向きにばらばらに倒れます。乾いたあとにブラッシングを一度入れて、毛の向きをそろえておくと、次に泥がついたときに毛の奥まで入りません。足先のブラッシングは数秒で終わりますし、ここは断水中でも水を使わずにできます。
軸2・流せない日|赤みは泥の残りではなく、足先にかけた力から出る
断水の日に足先が赤くなる順番は、泥がついた順ではありません。力のかかった順です。指の股、肉球の縁、爪のまわり。この三つは、布で拭こうとすると必ず指先が当たる場所で、泥がいちばん深く入る場所とは一致していません。
拭くという動作は、泥を持ち上げるのではなく、横へずらしています。ずらされた泥は毛の根元へ移動し、そこでまた拭かれます。一回目で落ちなかったと感じるのは、このためです。二回目、三回目と回数を足すたび、泥の位置は下がり、地肌に触れる力の合計だけが増えていきます。
この並びで言うと、手を入れるべき日は二日目です。三日目に赤みを見てから加減を変えても、すでに力は入り終わっています。二日目に「落ちきっていない」と感じたら、そこで手を止めて、翌朝まわしにするほうが足先には軽く済みます。乾いた泥は、翌朝ブラッシングで落ちることがほとんどです。
地肌の赤みを見るときは、毛をかき分けて色を見るより、左右の同じ場所をくらべるほうが早く分かります。前足の右と左、指の股の同じ位置。片方だけ赤いなら、そこは拭くとき利き手が強く当たっている場所です。両方なら、力そのものが強すぎます。うるおいの残っている地肌は、押したあとの色の戻りが早く、乾いて硬くなっているところは戻りが遅くなります。
水の出る日と止まった日を並べる|断水にそなえた、足先の手当ての使い分け
水が出るかどうかで変えるのは、落とし方ではなく、その日に何をあきらめるかのほうです。水が出る日は全部落とせますが、乾かす時間が要ります。断水の日は全部は落とせませんが、乾かす手間もありません。どちらにも足りないものがあり、どちらかに寄せると必ずもう一方が崩れます。
| 場面 | やること | やらずに残すこと |
|---|---|---|
| 水が出る日・雨のあと | 指を開いて水を通し、一か所十五秒で離す | そのあとの乾く時間を確保する。重ねて流さない |
| 断水の一日目 | 乾いた布で表面だけを一度なでる | 根元の泥は翌朝へまわす |
| 断水の二日目 | 落ちきっていない場所を見つけても手を止める | 同じ場所を二度こすらない |
| 断水の三日目 | 指の股と肉球の縁の色を左右でくらべる | 赤みのある場所は触らずに置く |
| 水が戻った日 | 泥のついた場所だけを選んで流す | 全身をまとめて洗いすぎない |
| 湿度の高い日 | 流す回数を平時より減らす | 回数で落とそうとしない |
右端の列が、この使い分けのほとんどです。やることを増やすより、やらずに残すことを先に決めておくほうが、断水の三日間では手が乱れません。とくに水が戻った日は、待っていたぶんだけ全身を流したくなります。湿度の高い時期にそれをやると、足先だけでなく背中や腹の地肌まで、乾かない時間を長く抱えることになります。
洗いすぎという言葉は回数の話に聞こえますが、足先で起きているのは時間の話です。一日に一度でも、流したあとに乾かない時間が半日続けば、地肌はふやけた状態のまま置かれます。断水明けに気をつけるのは、流す回数ではなく、流したあとに乾く見込みがあるかどうかです。換気扇が回るようになってから、場所を選んで流す。その順番のほうが足先には楽です。
猫の場合、断水中に困るのはトイレのほうです。砂が湿ったままになると、足先の毛に砂が固まってつきます。無理に取ろうとすると、犬の泥と同じで、こする回数が増えます。固まっている砂は、ブラッシングで根元から起こしてから指でほぐすほうが、足先にかかる力が半分で済みます。
水の量ではなく、触れられる場所で決める|断水の日に足先へ使うものの選び方
水が止まっている日に足先へ使うものは、落ちる力の強さではなく、赤みが出ている場所にそのまま触れられるかどうかで選びます。指の股も肉球の縁も、その子が寝る前になめる場所です。口に入ることを気にしながら使うものだと、届かせたい場所の手前で手が止まります。
mofuwa スキンケアミストは、なめる動物の、なめてしまう場所に使えるようにつくられたものです。高機能性電解酸化水が百パーセントで、ほかの成分を足していません。飲みものに使う水と同じ規格の基準で見られている水なので、口のまわりでも指のあいだでも、場所を選ばずに届かせられます。断水の日にひと吹きで足りるぶん、すすぐのに要る何百ミリリットルとは、使う水の桁が違います。
この水は、水分の浸透しやすさが精製水のおよそ三十五倍とされています。毛の上でとどまらず、指のあいだの奥まで入っていくので、こすって届かせる必要がありません。断水の三日間でいちばん減らしたいのは、地肌に触れる指の回数です。触れずに届く形があれば、二日目に回数を足さずに済みます。地肌のうるおいを持っていく動作が入らないぶん、乾いてからの被毛のばらつきも出にくくなります。
mofuwa スキンケアミストのもとになっている高機能性電解酸化水は、創傷治癒の分野で研究の対象になってきた水でもあります。二〇〇二年の創傷治癒世界会議などで発表された経緯があり、これは学会で公開されている事実です。家でできることの範囲は変わりませんが、足先の地肌に毎日ふれさせるものとして、どういう水なのかが分かっているのは心強い点です。
拭く回数を二日目から半分にしたのに、三日目の赤みが四日目も五日目も同じ濃さで残っている。水が戻って一週間たっても、指の股の色が左右でそろわない。肉球の縁が乾いて硬くなり、押したときの色の戻りが目に見えて遅い。断水中は触っていなかった場所まで赤みが広がっている。これは、こすった回数では説明がつかない残り方です。何日目から赤みが出たか、一日に何回流せたかを書いた紙を持って、動物病院の診察の枠を取ってください。炎症や出血がある場合は使用せず、獣医師にご相談ください。
水が戻ったあとに残しておくのは、三日ぶんの回数だけです。一日目に何回、二日目に何回、三日目に何回触れたか。次に水が止まる予告が出たとき、その紙があれば、二日目のどこで手を止めればよいかが先に分かります。足先に触れるものを玄関に一つ置いて、回数を書く紙をその横に貼る。断水の準備で家の中に足すものは、それで足ります。
Product
mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
アルコール・添加物・香料・界面活性剤・鉱物油・オイル・着色料・防腐剤の8つがフリー。気になる部分に直接なじませて、肌のコンディションを整えます。
商品ページを見るよくある質問
- 断水中、足先だけならウェットシートで拭いてもよいでしょうか。
- 使えますが、枚数を増やす方向には使わないでください。シートは水より摩擦が大きく、一枚で落ちないときに二枚目を出すと、地肌にかかる力がそのまま倍になります。使うなら一枚で、表面をなでる範囲までと決めておきます。落ちきらなかった泥は乾かしてから翌朝ブラッシングで落とすほうが、足先に残るものは少なくなります。シートの成分が口に入ることが気になる子では、使ったあとになめさせない時間が必要になる点も見ておいてください。
- 水が戻ったら、まず足先から流すべきですか。それとも全身ですか。
- 足先からです。ただし、その日のうちに全身までやらないことをおすすめします。湿度が高い時期に断水が起きることが多く、水が戻った日も室内は乾きにくいままです。足先だけなら乾くまでの時間が読めますが、全身を流すと乾かない時間が半日続きます。順番としては、足先を流した日と、全身を流す日を分けて、あいだに一日おくくらいがちょうどよくなります。
- 赤みが出た足先に、断水中でもブラッシングを入れてよいですか。
- 赤みが出ている場所そのものは避けて、そのまわりから入れてください。毛の向きがそろっていない足先は、次に泥がついたときに奥まで入りやすくなります。赤みの出ていない指から順に、根元を起こす程度で十分です。力を入れて梳かす必要はありません。赤みのある場所は、触れずに置いておくほうが、こすって確かめるより早く落ち着きます。
本記事は商品の情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。掲載している検証データは特定条件下での試験結果であり、すべての環境で同じ結果を保証するものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
