C09シーン別・暮らし
夜勤・不規則な勤務、はじめて犬を迎えた人はどうしている?
今週その子が一人で家にいた時間は、月曜が6時間、水曜が13時間、金曜が9時間でした。同じ週の同じ家で、留守番の長さが倍以上ちがいます。夜勤と日勤が混ざる不規則な勤務では、こうなります。初めて犬を迎えた人がここでつまずくのは、長さが変わること自体ではありません。何時間までがこの子にとって普通で、どこからが長いのか。その目安をまだ持っていないことのほうです。ペットと暮らすのが初めてなら、比べる相手もいません。この記事では、不規則な勤務でその子の一日がどうずれるのかを先に書き、そのあとで、帰宅したときに見る場所を3か所だけ決めて、留守の長さと突き合わせる手順を置きます。
留守番が始まる時刻も終わる時刻も、毎日ちがう|不規則な勤務で初めて犬を迎えた人の前提
まず、なぜこうなるのかを書きます。ここを飛ばして手順から入ると、毎回同じことを機械的にやることになり、意味のある情報が手元に残りません。不規則な勤務では、出勤する時刻が週の中で何通りにも分かれます。日勤で朝8時に出る日、準夜勤で昼過ぎに出る日、夜勤で夕方に出て翌朝に帰る日。人の側から見ると勤務表の話ですが、犬の側から見ると、留守番の始まりと終わりが毎日移動しているということです。
しかも、動くのは時刻だけではありません。長さも一緒に動きます。日勤の日は9時間ほど、夜勤の日は移動と仮眠を含めて13時間を超えることもあります。明け休みの日は、逆にほとんど家にいます。同じ一週間の中に、6時間の留守番と13時間の留守番が並んでいる。これが、不規則な勤務でペットと暮らす家の実際の形です。犬にとっては、毎日ちがう長さの留守番が、順番も予告もなくやってきます。
| 勤務 | 家を出る時刻 | 帰る時刻 | 留守の長さ |
|---|---|---|---|
| 日勤 | 朝8時ごろ | 夕方6時ごろ | およそ10時間 |
| 準夜勤 | 昼過ぎ | 夜中の1時ごろ | およそ12時間 |
| 夜勤 | 夕方4時ごろ | 翌朝8時ごろ | 16時間前後になる日もある |
| 明け休み | 出ない | — | ほとんど家にいる |
| 連休明け | 朝8時ごろ | 夕方6時ごろ | 前日との差がいちばん大きい |
ここで、初めて犬を迎えた人が持っていないものが1つあります。この子にとって何時間からが長いのか、という基準です。ペットと暮らすのが初めてなら、去年のうちの子と比べることもできません。だから、本やインターネットで見た一般的な数字を借りることになります。ただ、その数字はよその犬のものです。体格も年齢も、家の間取りも、留守のあいだの静かさもちがいます。借りた数字に自分の犬を当てはめると、合っていないところが必ず出てきます。
そこで、この記事では時刻をそろえることをあきらめます。不規則な勤務では、毎日同じ時刻に帰ることはできません。そろえられないものの代わりに、数えられるものを使います。それが留守の長さです。何時に出たかは毎日ちがっても、何時間だったかは必ず数字になります。数字になれば、並べて比べられます。初めて犬を迎えた人が、自分の犬の目安を自分で作れるようになるのは、この一点からです。
不規則な勤務そのものを変えられる人は多くありません。だからこの記事では、規則正しくしましょう、とは書きません。変えられないもの(勤務)はそのままにして、変えられるもの(帰宅したときにどこを見るか)だけを決めます。初めて犬を迎えた人にとっては、決めることが少ないほうが続きます。決めるのは、見る場所3つと、数字を1つ書くことだけです。
帰ってきて最初に見る3か所を決める|不規則な勤務でも家でできる手順
手順に入ります。全部あわせて2分ほどで終わります。夜勤明けで頭が働かない朝でも、順番が決まっていれば体が動きます。大事なのは、玄関を上がってすぐにやることです。着替えたりシャワーを浴びたりしてからでは、寝床のへこみも、その子の口のまわりの湿りも、留守番中の状態から変わってしまいます。犬が飛びついてきて落ち着くまでの1分は、待って構いません。
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留守の長さを、先に数字にする
家を出た時刻と、いま帰ってきた時刻の差を出します。おおまかで構いません。6時間、10時間、13時間、という単位で足ります。この数字を先に決めておくのは、あとで見るものに引きずられないためです。状態を見てから長さを思い出すと、無意識に理由をつなげてしまいます。不規則な勤務では、この数字が毎日ちがうので、記録の意味が出てきます。
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寝床の中央に、手のひらを当てる
見るのは3つ。まだ温かいか、へこみがどれくらい深いか、毛がどれくらい集まっているか。温かければ、帰る直前までそこにいたということです。冷たくてへこみが深ければ、長く寝ていて、少し前に離れたということになります。初めて犬を迎えた人でも、手のひら1枚で分かることです。道具は要りません。ペットのために特別なものをそろえる必要はない、というのがこの手順の前提です。
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前脚の内側と、口のまわりを指の腹で触る
留守が長い日に、犬が自分でいちばん触る場所です。湿っているか、毛が固まって束になっているか。ここは、留守のあいだにその子が何をしていたかがいちばん出る場所です。強くこすらず、指の腹をすっと当てるだけにしてください。嫌がるなら、その日は触らずに見るだけでも構いません。
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ドアの前と、廊下の床を見る
毛が集まっているか、足あとや爪のあとが同じ場所に重なっているか。床は、その子がどれだけそこを行き来したかを残します。掃除をする前に、目で1回見るだけです。ペットと暮らす家では毛が落ちるのは当たり前ですが、集まっている場所には意味があります。
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3つを0・1・2の数字にして、留守の長さと同じ行に書く
文章にしないでください。いつもどおりなら0、少し気になれば1、はっきりちがえば2。スマートフォンのメモに「11月14日/13時間/2・1・1」と書くだけです。初めての人ほど、詳しく書こうとして3日で止まります。数字だけにしておくと、夜勤明けでも書けます。
| 場所 | 何を見るか | 2をつけるとき |
|---|---|---|
| 寝床の中央 | 温かさ・へこみの深さ・毛の量 | 毛がまとまって残り、へこみが深いまま |
| 前脚の内側と口のまわり | 湿り・毛の束・においの強さ | はっきり湿っていて、毛が固まっている |
| ドアの前と廊下の床 | 毛の集まり方・あとの重なり | 同じ場所にだけ集中して残っている |
3か所に絞ったのには理由があります。この3つは、留守のあいだの寝ていた時間・自分で触っていた時間・動いていた時間に、それぞれ対応しています。留守番の中身を3つに分けたときの、それぞれの代表です。だから、5か所や6か所に増やしても、新しい情報はあまり増えません。初めて犬を迎えた人が家でできることとしては、この3つで十分です。
不規則な勤務の家で、この記録がとくに効くのは、比べる相手が自分の犬になるからです。13時間の日の数字と、6時間の日の数字が、同じ形式で並びます。よその犬の平均ではなく、この家のこの子の数字です。ペットのことを人に相談するときも、この並びがあるだけで話が早くなります。
「週に何回」で決めようとすると、そこで止まります|初めての人がぶつかる3つ
続かなくなるパターンは、だいたい3つです。3つとも、初めてペットを迎えた人がまじめに取り組んだ結果として起こります。やる気の問題ではなく、決め方の問題です。先に知っておけば、避けられます。
1つめ。頻度を「週に何回」で決めようとすることです。ブラッシングは週3回、拭き取りは週2回、というように回数で決めるやり方は、規則的な生活を前提にしています。不規則な勤務では、そもそも週の形が毎週ちがいます。夜勤が3回入る週と、1回しか入らない週では、家にいる時間が別物です。回数で決めると、多い週には足りず、少ない週には余ります。頻度は回数ではなく、留守の長さに紐づけてください。13時間を超えた日の翌日はここまでやる、6時間の日は見るだけ。そう決めておけば、勤務がどう並んでも自動的に決まります。
2つめ。全身を見ようとすることです。初めてペットを迎えた人ほど、見落としが怖くて範囲を広げます。ところが、耳・目・口・足先・お腹・背中と回っていくと、5分では終わりません。夜勤明けの朝に5分は長すぎます。数日でやらなくなり、やらなくなると記録が途切れ、途切れた記録は比べられなくなります。3か所に絞るのは手を抜くためではなく、2週間続けるためです。全身を見るのは、休みの日にゆっくりやってください。
3つめ。数字が出た日に、その場で判断しようとすることです。「2がついた、どうしよう」と考え始めると、そこで止まります。最初の2週間は、判断しないでください。並べるだけです。1回ぶんの数字には意味がありません。13時間の日に2がついたのか、6時間の日に2がついたのかは、両方の日が記録に並んで初めて分かります。初めて犬を迎えた人がいちばん急ぎたくなるところですが、ここは待ったほうが早く着きます。
| 止まる決め方 | 続く決め方 | |
|---|---|---|
| 頻度 | 週に3回、と回数で決める | 留守が何時間だったかで決める |
| 範囲 | 全身をひととおり見る | 3か所だけ。あとは休みの日に |
| 記録 | 気づいたことを文章で書く | 0・1・2の数字と、留守の長さだけ |
| 判断 | その日のうちに答えを出す | 2週間ためてから並べて見る |
| やる時刻 | 毎日同じ時刻にやろうとする | 帰宅した直後。時刻は問わない |
16時間の勤務から帰ってきた直後は、人のほうの判断力が落ちています。この記事の手順に判断を入れていないのは、そのためです。やることは、触る・見る・数字を3つ書く。それだけにしてあります。考えるのは、休みの日に記録を並べるときで足ります。不規則な勤務でペットのケアを続けるコツは、疲れている日にやることを増やさないことです。
留守の長さと、その子の状態を線で結ぶ|2週間で目安が見つかるコツ
2週間ためたら、休みの日に並べてみてください。日付順ではなく、留守の長さが短い順に並べ替えます。6時間の日、9時間の日、10時間の日、13時間の日。そうすると、数字がどこから上がり始めるかが見えます。多くの家で、どこかに段差が出ます。9時間まではほとんど0なのに、11時間を超えたところから1や2が混ざり始める、というような形です。
この段差が、その子の目安です。よその犬の平均ではなく、自分の犬から出てきた数字です。初めて犬を迎えた人が持てる基準は、これがいちばん確かです。体格も年齢も家の条件も、すべてこの子のものとして入っています。不規則な勤務で毎日ちがう長さの留守番があることは、この目安を作るうえではむしろ有利に働きます。長さがばらけているぶん、段差が見つけやすいからです。
段差が見つかったら、勤務表を見て、ペットのケアの量を先に決めておけます。段差を超える日の翌日は、帰ってきたときにやることを1つ増やす。寝床のカバーを外して洗う、口のまわりと前脚の内側を布で拭く、床の毛をまとめて取る。3つのうち、数字が上がりやすい場所に対応するものを選びます。段差を超えない日は、見るだけで終わりです。ペットのケアの量が、勤務表から自動的に決まる形になります。
| 留守の長さ | 帰宅したときにやること |
|---|---|
| 段差より短い日 | 3か所を見て、数字を書くだけ |
| 段差をまたぐ日 | 数字を書いてから、上がった1か所だけ手を入れる |
| 段差を大きく超える日 | 翌日に持ち越してよい。寝床の布を替えるところまで |
| 連続で超えた日の翌日 | 休みの日に回さず、その日のうちに1か所やる |
帰ってきて見る3か所には、mofuwa グルーミングスプレーがそのまま使えます。口のまわり、前脚の内側、首輪の下。毛に直接吹きかけて、手のひらで一方向になでるだけです。電解水が皮脂の油と乳化するので、力を入れてこする工程が要りません。初めて犬を迎えた人がいちばん手を止めるのは、どのくらいの強さで触っていいか分からない場面です。舐めても問題のない基準でつくられているため、口のまわりに使っても量を気にせずに済みます。ブラッシングスプレーとしても使えるので、梳かす前にひと吹きしておくと、静電気でパチパチする感じが出ません。グルーミングスプレーを玄関に置いておくと、夜勤明けでも遅番の前でも、同じ3か所を同じ手つきで見られます。犬が嫌がる日は、無理に続けないでください。
記録は、シフトが変わっても捨てないでください。夜勤が減った月も、増えた月も、同じ形式で書き足していけば、そのまま使えます。不規則な勤務で暮らす家にとって、この記録はいちばん長持ちする資産です。初めて犬を迎えた年に作った目安が、数年後にも比べる相手になります。ペットと暮らすうえで、去年の同じ時期と比べられることには、思っている以上の意味があります。
短い留守の日にも2がつく、同じ場所を長くなめ続けている、皮膚に赤みやかさぶたがある、被毛が一部だけ薄くなった、においの質が変わった、食欲や水を飲む量が変わった、留守のあとに元気が戻るまでの時間が長くなった。これらは、留守の長さと結びつかない変化です。記録を増やす前に、動物病院にご相談ください。初めて犬を迎えた人ほど、これが普通なのか判断できずに待ってしまいます。迷った日は、早いほうを選んで構いません。そのとき、2週間ぶんの数字をそのまま見せられるのが、この記録のもう一つの使い道です。
不規則な勤務は、しばらく続きます。生活を規則正しくすることを目標にすると、達成できない日が積み重なるだけです。この記事でやったのは、規則を人の側ではなく、留守の長さの側に置き直すことでした。帰ってきて3か所を見る。数字を3つ書く。ペットのケアを、勤務表の側に合わせない。それだけで、勤務がどう並んでも、その子の状態を追い続けられます。初めて犬を迎えた人が最初の2週間で作れるのは、よそから借りた数字ではなく、自分の犬の目安です。
Product
mofuwa グルーミングスプレー
300ml / 2,970円(税込)
特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。
商品ページを見るよくある質問
- 夜勤に出る前に、何かやってから家を出たほうがいいですか?
- 出る前にやることを増やすと、その日の記録が読めなくなります。帰ってきたときに見ているのは、留守のあいだに何が起きたかだからです。出る前に手を入れると、出発時点の状態が毎日ちがってしまい、長さと状態の関係が見えなくなります。最初の2週間は、出る前は水と部屋の温度だけ確認して、手をかけるのは帰ってからにしてください。
- 記録は何日ぶんたまれば使えますか?
- 留守の長さが3種類そろえば、いちおう並べられます。不規則な勤務なら、たいてい1週間で3種類は出ます。ただ、段差がはっきり見えるのは10日から2週間ぶんです。同じ長さの日が2回ずつ入ると、その日の偶然なのか、長さによるものなのかが分かれます。急ぐより、途切れさせないことを優先してください。
- シフトの組み方が変わったら、記録は最初からやり直しですか?
- やり直す必要はありません。この記録が持っているのは勤務の情報ではなく、留守の長さと状態の対応だからです。夜勤が減って長い留守が出なくなった月は、短い側の記録だけが増えていきます。長い日が戻ってきたら、前に作った段差がまだ合っているかを確かめてください。年齢が上がると段差の位置は動くので、季節ごとに見直すくらいでちょうどよくなります。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
