C09シーン別・暮らし

子どものいる家庭を楽にする、敏感肌の子と暮らす人の毎日の習慣

公開日 2021年12月18日|文=mofuwa編集部

明るいリビングの薄い色の床の上で、白いふわふわした毛の犬が落ち着いて休んでいる
触る回数は減らせません。動かせるのは、1回の中で手のひらが当たっているか、指先が当たっているかのほうです。写真:Jay Brand/Pexels

子どもの手のひらは大人の半分ほどの大きさで、犬や猫の背中をなでると、1回のつもりで4〜5往復しています。大人が一度で終える距離を、小さな手は何度も行き来します。同じ場所を、1日に何十回。敏感肌の子と暮らしている家では、この往復の回数が条件になります。それでも、触る回数は減らせません。子どもは触りたいし、触らせない形のルールは、たいてい数日で崩れます。子どもとペットの安全な距離をつくるとき、動かせるのは回数ではなく触り方の質のほうです。この記事は、なでるを手を置くに変える、という1点だけを書きます。

小さな手は、同じ場所を1日に何十回も往復する|子どもと敏感肌の子が同じ床にいる家の背景

子どもと犬猫は、同じ高さにいます。大人が立っているとき、その子の背中は膝の下にありますが、子どもが座れば、背中は目の前です。子どものいる家庭で、犬や猫がいちばん触られているのは、大人が見ていない床の上の時間です。そして、床の上で触られる場所は、たいてい決まっています。手が届いて、逃げられにくい場所からです。

手の大きさも関係します。大人の手のひらは、中くらいの体格の犬なら背中の3分の1ほどを一度に覆います。子どもの手はその半分ほどなので、同じ距離をなでるのに往復の回数が倍になります。1回なでたつもりの動作が、実際には4〜5往復になっている。敏感肌の子と暮らしている家では、この往復の数のほうが条件として効いてきます。

敏感肌とは、外からの刺激に対して反応が出やすい状態のことを指します。何をもって敏感肌と呼ぶかは、動物病院で診てもらったうえで使われる言葉です。この記事では、同じ刺激でも赤みや違和感として表に出やすい子、という意味で使います。ペットの側の条件そのものは変えられませんが、触れる側の条件なら変えられます。

そして、触る回数のほうは変えられません。子どもは触りたいし、触りたい気持ちを止める形のルールは、たいてい数日で崩れます。崩れたルールは、大人が見ていないところで破られるので、かえって見えなくなります。回数は条件として受け入れる。そのうえで、それでも動かせるものを探す。この記事の組み立ては、ここから始まっています。

Note子どもが悪いという話にはしません

触る回数が多いということは、その家の子どもとペットの距離が近いということです。近いこと自体を減らす方向で組むと、家の空気のほうが先に窮屈になります。この記事で変えるのは、触る回数でも、触っていい場所でもありません。1回の触り方の中身だけです。中身が変われば、回数はそのままで構いません。

触る回数を減らす方向がうまくいかない理由|敏感肌の子で条件になるのは、力の向きのほうです

回数を減らす方向がうまくいかない理由は、3つあります。1つめは、いま書いたとおり、子どもが触りたいからです。2つめは、回数を数えられないからです。大人が見ていない時間の回数は、誰にも分かりません。数えられないものは、減らせたかどうかも確かめられません。確かめられない努力は、続きません。

3つめが、いちばん大きい理由です。敏感肌の子にとって条件になっているのは、触られた回数ではなく、1回ごとに皮膚へかかった力の向きだからです。毛の流れに沿って手のひら全体が滑る動きと、指先で毛を逆立てる動きでは、同じ1回でも皮膚の側で起きていることが違います。回数を半分にしても、力の向きが変わらなければ、条件のほうは変わっていません。

子どもの手で起きやすいのは、後者のほうです。手が小さいので、手のひら全体ではなく指先が先に当たります。力の加減も、まだ自分の中に基準がありません。大人が「やさしくね」と言ったときの「やさしく」は、子どもの側では「ゆっくり」に置き換わります。ゆっくり、強く、指先で。これが、いちばん皮膚の側に残る組み合わせです。

同じ1回でも、手の当たり方で皮膚の側の条件が変わります
手の使い方皮膚に当たっているもの毛の向き
手のひらを置いて、そのまま止める面。体温と手の重さだけ動きません
手のひらで、毛の流れに沿って滑らせる面。抵抗が少ないそろいます
指先で毛をかき分ける点。力が1か所に集まる逆立ちます
つかんで持ち上げる点。横向きの力が加わる引かれます
同じ場所を往復する面と点が交互に当たる行きと帰りで逆になります

表のいちばん下が、子どもの手でいちばん起きやすい形です。往復すると、帰りは必ず毛の流れに逆らいます。子どもとペットの安全な距離を考えるとき、最初に動かせるのはここです。往復をやめて一方向にするだけで、1回あたりの条件が変わります。回数のほうは、そのままで構いません。

なでるを手を置くに変えると、指先の当たり方が変化する|子どもに一度で伝わる言い方

子どもに伝えるとき、「やさしく」「そっと」という言い方は使わないでください。加減を表す言葉は、加減の基準を持っている人にしか届きません。代わりに、動作そのものを指定します。「手を置く」です。置くという動作には、強さの加減が入っていません。置けたか、置けていないかのどちらかしかありません。

  1. 手のひらを開いて、背中に置く

    指先ではなく、手のひらの真ん中が当たるようにします。子どもの手は小さいので、「手のひら全部」と言うと、ちょうど背中の幅に収まります。置いたら、動かしません。ここまでで1つめが終わりです。犬でも猫でも、やることは同じです。

  2. そのまま5つ数える

    声に出して数えます。数える動作が入ると、子どもは手を動かすことを忘れます。5秒間、手が止まっているだけで、その子の側では往復が0回になります。ペットのほうも、この5秒で人の手の重さに慣れます。

  3. 動かすときは、毛の流れに沿って1回だけ

    頭のほうからしっぽのほうへ、1回。戻しません。戻すと逆立ちます。子どもには「行きだけ」と言うと伝わります。1回終わったら、また手を置くところに戻ってください。

  4. 終わりは、子どもに決めさせる

    「3回置いたら終わり」のように、数で決めます。大人が「もうやめて」と止める形にすると、次からは大人のいないところで触ることになります。数で終わる形にしておくと、子ども自身が終わりを言えます。

この4つは、敏感肌の子のためだけの手順ではありません。犬や猫の側から見ると、手を置かれてから動かされるほうが、いきなりなでられるより次に何が来るかを読めます。読める動きは、体をこわばらせません。こわばりが減ると、子どもの手が当たったときに急に逃げる動きも減ります。逃げる動きが減ると、つかまれる回数も減ります。

変化は、ペットの側にも出ます。手を置く形に変えて2週間ほどたつと、子どもが床に座ったときに、自分から寄ってくる回数が増えます。触られる回数は変わっていないのに、その子のほうから来る回数だけが増えます。触り方の質が変わったことは、回数の数字には出ませんが、その子の動きには出ます。家で見られる変化としては、これがいちばん早く出ます。子どもとペットの安全な距離とは、離れている距離のことではなく、近づいたときにお互いの体がこわばらない距離のことです。

2週間の経験|子どもが自分から手を置くようになるまでと、ペットの安全を何で確かめたか

実際にやってみると、最初の3日はうまくいきません。子どもは手を置いた直後に動かします。ここで注意すると、置くこと自体をやめてしまうので、置けた回数だけを数えてください。1日に1回置けたら、その日はできた日です。できなかった回数は数えません。

4日めから7日めにかけて、置いてから動かすまでの間が延びます。5つ数えるのを、子どもが自分で言うようになるのがこのあたりです。2週目に入ると、順番が入れ替わります。犬や猫が近づいてきたときに、子どものほうが先に手のひらを開いて待つようになります。ここまで来ると、大人が見ていない時間の触り方も、だいたい同じ形になっています。

皮膚の側の変化は、家で判断しないでください。赤みが減ったように見えても、それが触り方によるものかどうかは家では分けられません。記録するのは、皮膚の状態ではなく、こちらがやったことのほうです。触り方を変えた日、置けた回数、その日にどこを触ったか。1行で足ります。動物病院で相談するときも、この1行のほうが伝わります。

Caution早めの受診をおすすめするサイン

赤みが広がっている、同じ場所をなめ続けている、フケが急に増えた、毛が抜けて地肌が見えている、触ると嫌がるようになった、元気や食欲が落ちている。いずれかに当てはまるときは、家での触り方を変える前に動物病院にご相談ください。敏感肌と呼ばれる状態の中身は、家では分けられません。子どもの手のせいかどうかを家で決めようとすると、確かめている時間のぶんだけ遅れます。

子どもの手が触れるものを選ぶときの話も書いておきます。安全という言葉は、それだけでは何も言っていません。何を根拠にそう言えるのかまでを見てください。mofuwaのスキンケアミストについて、いま示せるのは次の3つです。

これらの数値は、いずれも検査機関が特定の試験条件のもとで測ったものです。すべての家庭で同じ結果になることを示すものではありません。ここで書けるのは、何を根拠に安全と言っているかまでで、その先の判断は使う人の側にあります。子どものいる家庭でペット用品を選ぶときは、この根拠が書かれているかどうかを見てください。書かれていないものは、そもそも比べようがありません。

子どもが手を置いた背中は、そのあとその子が自分で舐め直す場所です。手のひらに何を持たせるかを決められるのは、この家では大人のほうだけです。置く形に変えられても、置く前に何を足したのかまでは、子どもの側からは見えません。

mofuwa スキンケアミストは、水以外のものを足していません。塗ったものが舐めて取れることを気にせずに済むのは、取れて口へ入る側に、水のほかが入っていないからです。敏感肌の子と暮らす家で、床から40センチの高さに置くものを1つに絞るなら、この形のものが選びやすくなります。

使い方は、この記事の手順にそのまま重ねられます。乾いた布に含ませてから、頭のほうからしっぽのほうへ1回だけ。子どもに言っている「行きだけ」が、そのまま大人の使い方にもなります。量は多く要りません。洗う回数を増やす方向へ寄せると手数だけが積み上がりますが、この形なら1回の中身が変わるだけで、触る回数はそのままで済みます。

子どものいる家庭で敏感肌の子と暮らすときに動かせるのは、触る回数ではありません。1回の中で、手のひらが当たっているのか、指先が当たっているのか。なでるを、手を置くに変える。子どもとペットのあいだの安全は、この1点の積み重ねのほうから作られます。回数は、そのままで構いません。

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本記事は商品の情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。掲載している検証データは特定条件下での試験結果であり、すべての環境で同じ結果を保証するものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。