C08季節・行事
去年の今ごろと、ブラシに残る量が変わっていないか
1回のブラッシングを終えるまでに、詰まった毛をブラシから外す回数が、12月に入ってもまだ3回あります。去年の今ごろは1回で済んでいた気がする、というところから、この比べ方は始まります。秋の換毛期が落ち着くはずの時期に、抜け毛の量が去年とそろわないとき、ブラシの中には2種類の毛が混ざっています。根元から抜けて冬毛と入れ替わった毛と、毛先の側から途中で切れた毛です。前者はブラシで取りきってよい毛で、後者は減らしたい毛なので、打つ手の向きが逆になります。この記事では、ブラシから外した回数を去年と比べ、外した毛から20本を選んで根元を見ることで、どちらの手を先に打つかを決めます。
根元から抜けた毛の山|抜け毛が去年と同じ時期に下りてきているか
秋の換毛期は、多くの子で11月のうちに山を越え、12月の最初の週には、ブラシにたまる毛が目に見えて減ってきます。日が短くなると冬毛への入れ替わりが始まり、下毛がまとまって抜ける週が何週か続いて、それが終わると量が落ち着く。去年の今ごろ、1回のブラッシングで毛を外す回数が1度か2度に戻っていたなら、今年も同じ週に、同じところまで下りてくるのが自然な流れです。
数えるのは、毛の重さでも、丸めた玉の大きさでもありません。1回のブラッシングのあいだに、詰まった毛をブラシから外した回数です。ブラシの面積は毎回同じなので、外した回数は、そのまま1回で出た抜け毛の量の目盛りになります。去年の記録を残していない家でも、「12月には1度で済んでいた」「年末まで3度外していた」くらいは、たいてい思い出せます。
| 条件 | 去年と比べて見るところ | ずれていたときに起きること |
|---|---|---|
| 暖房を入れた日 | 何週早かったか、遅かったか | 暖かい部屋で過ごす期間が長いほど、冬毛へ切り替わる区切りがぼやける |
| 夜に照明をつけている時間 | 家族の帰りや寝る時刻が遅くなったか | 明るい時間が長いと、日が短くなった合図が届きにくい |
| 散歩に出る時間帯 | 朝や夕方の明るいうちに歩けているか | 外の光を浴びる時間が減る |
| その子の年齢 | 去年より1歳上になった | 年を重ねると、入れ替わりがゆっくり進むことがある |
| ブラッシングの間隔 | 毎日か、週に数回か | 間があくと、1回で外す回数が増えて見える |
この表のどれかが去年と違っていれば、根元から抜けた毛の量の差は、時期のずれで説明がつきます。とくに暖房と照明は、その子の体に冬の到来を知らせる合図の側を動かします。時期がずれているだけなら、抜ける毛が増えたのではなく、山が後ろへ延びている、と考えるのが自然です。12月の第1週に多くても、年末から1月にかけて外す回数が下りてくるなら、ブラッシングのやり方を急いで変える必要はありません。
毛先が裂けた短い毛|去年との抜け毛の量の違いを生む、もう1つの出どころ
ブラシに絡んだ毛の中には、根元から抜けたのではなく、途中でぷつりと切れた毛が混ざっています。暖房を入れて部屋の空気が乾くと、被毛の表面からもうるおいが抜け、毛どうし、毛とピンのあいだの摩擦が増えます。そこへ静電気が加わると、ピンに絡んだ毛が引かれたまま折れ、根元を皮膚に残して切れていきます。切れた毛は短くて軽く、ブラシの中でまとまりにくいので、外す回数が同じでも、見た目の量はふくらんで見えます。
- 服やハーネスがこすれる場所:胸まわり・脇の下・肩。冬に服を着せる日数が去年より多ければ、ここから出る切れ毛も増えます
- 暖房の温風が当たる側:寝そべったときに上になる背中や脇腹。温風の出口に近い位置で寝る子は、片側だけ毛先が白っぽくなります
- 長い毛の先:耳のふち・しっぽ・お尻まわりの飾り毛。長いぶん、梳かすたびにピンのあいだを通る距離が長くなります
- 猫の背中:乾いた季節は背中の毛先が静電気で浮き、なでた手にパチッと来る日が増えます
切れ毛が増えているときは、ブラッシングの最中にしるしが出ます。ブラシを通すたびに毛先がふわっと浮いて手や服に張りつく、ピンが途中で引っかかって止まる、梳かし終えたあとに根元は寝ているのに毛先だけが逆立つ。このどれかが去年より多いなら、ブラシに残る量の差の一部は、抜けた量ではなく、切れた量です。
2種類の毛は、減らし方がまったく違います。根元から抜けた換毛期の抜け毛は、取らずにおくと下毛に絡んで毛玉のもとになるので、出てくるだけ取ってかまいません。切れた毛は、梳かす前の毛の状態と梳かす順番を変えれば、出る量そのものを減らしていけます。量を去年に戻そうとして両方に同じ手を打つと、取るべき毛を残し、減らせる毛を増やすことになります。
根元のふくらみと、毛先の裂け目|去年の抜け毛とブラシの使い分けを20本で決める
見分けるのに、特別な道具は要りません。ブラシから外した毛をほぐして、20本を紙の上に1本ずつ並べます。明るい毛色の子なら黒い紙、暗い毛色の子なら白い紙のほうが、根元の形が見やすくなります。1本ずつ両端を見て、根元のついた毛と、ついていない毛に分けていきます。
| 見るところ | 根元から抜けた毛 | 途中で切れた毛 |
|---|---|---|
| 根元の端 | 小さく丸くふくらみ、白っぽく見えることが多い | ふくらみがなく、切り口が平らか斜め |
| 毛先の端 | 細くとがったまま | 裂けている・ささくれている・色が抜けて白っぽい |
| 長さ | その場所に生えている毛とそろう | まわりより短く、長さがばらばら |
| 多い毛の種類 | やわらかく縮れた下毛 | 表面の長い毛や飾り毛の先 |
| ブラシの何回目に出るか | 最初の数回でまとまって | 最後まで少しずつ |
| 静電気との関係 | ほとんど関係しない | パチッと鳴る日に増える |
| 去年との違いの出方 | 山の時期が後ろへずれる | 冬のあいだ量が上乗せされる |
| ブラシの使い分け | スリッカーで下毛を取りきる | 湿らせてから、目の粗いコームで毛先からほどく |
20本のうち15本以上に根元がついていれば、去年との抜け毛の量の差は、ほぼ換毛期の時期のずれです。根元のついた毛が10本を切るなら、差の半分以上は切れた毛で、原因は時期ではなく、乾いた空気のなかで梳かしている条件のほうにあります。そのあいだに入るときは、両方が同じくらい混ざっているので、2つの手を並べて打ちます。
ブラシの使い分けも、この内訳に合わせます。下毛を取るスリッカーは、細いピンが密に並んでいるぶん、乾いた毛先を引っかけやすい道具でもあります。切れた毛が多い子には、スリッカーを当てる前にコームで毛先の絡みをほどき、ピンが途中で止まる回数を先に減らしておきます。根元のついた毛が多い子は、スリッカーで下毛を取りきり、表面をコームで整えれば足ります。
切れる毛を減らす、梳かす前の1本の選び方|去年より多い抜け毛の中身に合わせる
切れた毛が多かった子に、梳かす前の1本として持っておきたいのが mofuwa グルーミングスプレーです。乾いた毛にそのままブラシを入れると、ピンが毛先を引き、静電気が毛を浮かせ、浮いた毛が次のピンに絡みます。先に毛先まで湿らせておくと、この連なりが最初の1回目で止まります。ピンが途中で止まらずに通るので、折れる毛が減り、ブラシから外す回数のうち、切れ毛が占めていたぶんが少しずつ小さくなっていきます。
中身は還元水100%で、アルコールも香料も入れていません。電解水が被毛の表面の余分な脂と混ざり合って乳化するので、ほこりを抱えてべたついた脂は浮いてブラシへ移り、セラミドやスクワランのように地肌と被毛に要る側のものは残る、という落ち方をします。暖房で乾いた部屋で落としすぎないこの落ち方が、毛先のうるおいを残す側に働きます。
毛先まで湿らせる量を使うと、猫はもちろん犬も、乾くまでのあいだに湿った場所を舐めに来ます。このスプレーは、その子が舐めることを出発点に中身を決めているので、湿らせる量を舐められる量で絞り直す必要がありません。梳かす範囲の毛先がしっとりするまで、遠慮せずに吹きかけてかまいません。
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切れ毛の出やすい場所から湿らせる
胸まわり・脇・耳のふち・しっぽの先から。根元まで濡らさなくてよく、毛先がしっとりすれば足ります
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コームで毛先の絡みをほどく
毛先から根元へ、少しずつ範囲を広げて通します。ピンが止まる場所は、ここで先にほどいておきます
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スリッカーで下毛を取る
根元から抜けた毛はここでまとまって出ます。出てくるだけ取ってかまいません
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外した回数を1行だけ書く
ブラシから毛を外した回数と、パチッと鳴ったかどうか。この2つで、翌週の比べる相手ができます
外した毛の中に、白い粉のようなフケが混ざる日は、毛より先に地肌が乾いています。地肌の側には mofuwa スキンケアミストを、毛をかき分けて直接届かせます。被毛にはグルーミングスプレー、地肌にはスキンケアミストと、届かせる先で分けておくと、どちらの乾きが先に出ているかも、ブラシに残るもので見分けられるようになります。
ブラシから毛を外す回数が、去年の今ごろの倍のまま年を越える/20本のうち根元のついた毛がほとんどなのに、梳かした場所の地肌が透けて見えてきた/薄くなっているのが左右の片側だけ/外した毛にフケやかさぶたのかけらが毎回混ざる。ここまで来ると、換毛期の時期のずれでも、乾燥と静電気でも説明がつきません。去年と今年の外した回数のメモと、紙に並べた20本の写真は、そのまま動物病院で抜け方を伝える材料になります。年明けを待たずに、この2つを持って受診の予定を入れてください。
来年の同じ週に比べるための、ブラシ1回ぶんのメモ
| 書くこと | 書き方の例 | 来年の使い道 |
|---|---|---|
| 1回のブラッシングで毛を外した回数 | 3回 | 去年の数字として、そのまま比べる |
| 20本のうち根元のついた毛 | 12本 | 時期のずれか切れ毛かを、先に分けておく |
| 暖房を入れた日 | 11月の第2週 | 条件がずれた年だったかを見分ける |
1年たつと、今年の記憶は去年の記憶と混ざります。外した回数と20本の内訳が1行ずつ残っていれば、来年の12月は、今年と同じところで迷わずに済みます。ブラシに残る抜け毛は、取りきる毛と減らす毛を分けて見れば、毎日のブラッシングの手を止める理由にはなりません。
Product
mofuwa グルーミングスプレー
300ml / 2,970円(税込)
特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。
商品ページを見るよくある質問
- 去年の記録が何もありません。何と比べればいいですか。
- 今年の12月第1週を、比べる相手の1本目にします。去年の数字がなくても、20本の内訳は今週のうちに出せるので、時期のずれか切れ毛かの判断は今年から始められます。そのうえで、1月・2月と同じ曜日に外した回数を書き足していくと、年明けに山が下りたかどうかが、自分のメモで分かります。記憶と比べるのは、それがそろってからで遅くありません。
- 猫でも同じ数え方でいいですか。
- 数え方は同じで、見る場所が変わります。猫は下毛の抜け毛の多くを自分の舌でなめ取るので、ブラシに残る量は犬より少なめに出ますが、根元のついた毛と切れた毛の分け方はそのまま使えます。猫で切れた毛が出やすいのは、背中の毛先と、しっぽのつけ根のまわりです。なめ取った毛が多い時期は、毛玉を吐いた回数も同じメモに書いておくと、量の変わり方を別の側からも追えます。
- 切れ毛を減らしたいなら、ブラッシングの回数を減らせばいいのですか。
- 回数より、1回の中でピンが止まる回数のほうを減らします。間をあけると、そのあいだに根元から抜けた毛が下毛に残って絡み、次の1回で強く引くことになるので、切れる毛がかえって増えます。毎日でも、毛先を湿らせてからコームで絡みをほどき、そのあとにスリッカーを通す順番なら、1回あたりの摩擦は小さく済みます。回数を保ったまま引っかかりを減らすほうが、ブラシに残る切れ毛は少なくなります。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
