C08季節・行事

去年の今ごろと、ブラシに残る量が変わっていないか

公開日 2021年12月2日|文=mofuwa編集部

明るい部屋の淡い色のラグの上で、落ち着いて横になっている明るい毛色のふわふわの犬
ブラシに残る毛の量は、根元から抜けた毛と、途中で切れた毛を足した量です。写真:https://kaboompics.com//Pexels

1回のブラッシングを終えるまでに、詰まった毛をブラシから外す回数が、12月に入ってもまだ3回あります。去年の今ごろは1回で済んでいた気がする、というところから、この比べ方は始まります。秋の換毛期が落ち着くはずの時期に、抜け毛の量が去年とそろわないとき、ブラシの中には2種類の毛が混ざっています。根元から抜けて冬毛と入れ替わった毛と、毛先の側から途中で切れた毛です。前者はブラシで取りきってよい毛で、後者は減らしたい毛なので、打つ手の向きが逆になります。この記事では、ブラシから外した回数を去年と比べ、外した毛から20本を選んで根元を見ることで、どちらの手を先に打つかを決めます。

根元から抜けた毛の山|抜け毛が去年と同じ時期に下りてきているか

秋の換毛期は、多くの子で11月のうちに山を越え、12月の最初の週には、ブラシにたまる毛が目に見えて減ってきます。日が短くなると冬毛への入れ替わりが始まり、下毛がまとまって抜ける週が何週か続いて、それが終わると量が落ち着く。去年の今ごろ、1回のブラッシングで毛を外す回数が1度か2度に戻っていたなら、今年も同じ週に、同じところまで下りてくるのが自然な流れです。

数えるのは、毛の重さでも、丸めた玉の大きさでもありません。1回のブラッシングのあいだに、詰まった毛をブラシから外した回数です。ブラシの面積は毎回同じなので、外した回数は、そのまま1回で出た抜け毛の量の目盛りになります。去年の記録を残していない家でも、「12月には1度で済んでいた」「年末まで3度外していた」くらいは、たいてい思い出せます。

去年と今年で、家の側の条件がずれていないかを確かめる
条件去年と比べて見るところずれていたときに起きること
暖房を入れた日何週早かったか、遅かったか暖かい部屋で過ごす期間が長いほど、冬毛へ切り替わる区切りがぼやける
夜に照明をつけている時間家族の帰りや寝る時刻が遅くなったか明るい時間が長いと、日が短くなった合図が届きにくい
散歩に出る時間帯朝や夕方の明るいうちに歩けているか外の光を浴びる時間が減る
その子の年齢去年より1歳上になった年を重ねると、入れ替わりがゆっくり進むことがある
ブラッシングの間隔毎日か、週に数回か間があくと、1回で外す回数が増えて見える

この表のどれかが去年と違っていれば、根元から抜けた毛の量の差は、時期のずれで説明がつきます。とくに暖房と照明は、その子の体に冬の到来を知らせる合図の側を動かします。時期がずれているだけなら、抜ける毛が増えたのではなく、山が後ろへ延びている、と考えるのが自然です。12月の第1週に多くても、年末から1月にかけて外す回数が下りてくるなら、ブラッシングのやり方を急いで変える必要はありません。

毛先が裂けた短い毛|去年との抜け毛の量の違いを生む、もう1つの出どころ

ブラシに絡んだ毛の中には、根元から抜けたのではなく、途中でぷつりと切れた毛が混ざっています。暖房を入れて部屋の空気が乾くと、被毛の表面からもうるおいが抜け、毛どうし、毛とピンのあいだの摩擦が増えます。そこへ静電気が加わると、ピンに絡んだ毛が引かれたまま折れ、根元を皮膚に残して切れていきます。切れた毛は短くて軽く、ブラシの中でまとまりにくいので、外す回数が同じでも、見た目の量はふくらんで見えます。

切れ毛が増えているときは、ブラッシングの最中にしるしが出ます。ブラシを通すたびに毛先がふわっと浮いて手や服に張りつく、ピンが途中で引っかかって止まる、梳かし終えたあとに根元は寝ているのに毛先だけが逆立つ。このどれかが去年より多いなら、ブラシに残る量の差の一部は、抜けた量ではなく、切れた量です。

2種類の毛は、減らし方がまったく違います。根元から抜けた換毛期の抜け毛は、取らずにおくと下毛に絡んで毛玉のもとになるので、出てくるだけ取ってかまいません。切れた毛は、梳かす前の毛の状態と梳かす順番を変えれば、出る量そのものを減らしていけます。量を去年に戻そうとして両方に同じ手を打つと、取るべき毛を残し、減らせる毛を増やすことになります。

根元のふくらみと、毛先の裂け目|去年の抜け毛とブラシの使い分けを20本で決める

見分けるのに、特別な道具は要りません。ブラシから外した毛をほぐして、20本を紙の上に1本ずつ並べます。明るい毛色の子なら黒い紙、暗い毛色の子なら白い紙のほうが、根元の形が見やすくなります。1本ずつ両端を見て、根元のついた毛と、ついていない毛に分けていきます。

ブラシから外した20本を、根元と毛先で分ける
見るところ根元から抜けた毛途中で切れた毛
根元の端小さく丸くふくらみ、白っぽく見えることが多いふくらみがなく、切り口が平らか斜め
毛先の端細くとがったまま裂けている・ささくれている・色が抜けて白っぽい
長さその場所に生えている毛とそろうまわりより短く、長さがばらばら
多い毛の種類やわらかく縮れた下毛表面の長い毛や飾り毛の先
ブラシの何回目に出るか最初の数回でまとまって最後まで少しずつ
静電気との関係ほとんど関係しないパチッと鳴る日に増える
去年との違いの出方山の時期が後ろへずれる冬のあいだ量が上乗せされる
ブラシの使い分けスリッカーで下毛を取りきる湿らせてから、目の粗いコームで毛先からほどく
ブラシに残る2種類の毛 同じブラシから外した毛でも、根元から抜けた毛と途中で切れた毛では、出てくる理由も、減らしてよいかどうかも違います。 外した毛から20本を選んで分けます 根元から抜けた毛 根元に小さなふくらみがある 毛先は細くとがったまま やわらかい下毛が多い 最初の数回でまとまって出る 取りきってかまわない 途中で切れた毛 根元がなく切り口が平ら 毛先が裂けて白っぽい 表面の長い毛の先が多い 最後まで少しずつ出る 梳かす前に湿らせて減らす 時期のずれと、乾燥と静電気は、同じブラシの中で見分けられます
減らしてよいのは右側の毛だけです。左側の毛は、ブラシで取れるだけ取ります。

20本のうち15本以上に根元がついていれば、去年との抜け毛の量の差は、ほぼ換毛期の時期のずれです。根元のついた毛が10本を切るなら、差の半分以上は切れた毛で、原因は時期ではなく、乾いた空気のなかで梳かしている条件のほうにあります。そのあいだに入るときは、両方が同じくらい混ざっているので、2つの手を並べて打ちます。

ブラシの使い分けも、この内訳に合わせます。下毛を取るスリッカーは、細いピンが密に並んでいるぶん、乾いた毛先を引っかけやすい道具でもあります。切れた毛が多い子には、スリッカーを当てる前にコームで毛先の絡みをほどき、ピンが途中で止まる回数を先に減らしておきます。根元のついた毛が多い子は、スリッカーで下毛を取りきり、表面をコームで整えれば足ります。

切れる毛を減らす、梳かす前の1本の選び方|去年より多い抜け毛の中身に合わせる

切れた毛が多かった子に、梳かす前の1本として持っておきたいのが mofuwa グルーミングスプレーです。乾いた毛にそのままブラシを入れると、ピンが毛先を引き、静電気が毛を浮かせ、浮いた毛が次のピンに絡みます。先に毛先まで湿らせておくと、この連なりが最初の1回目で止まります。ピンが途中で止まらずに通るので、折れる毛が減り、ブラシから外す回数のうち、切れ毛が占めていたぶんが少しずつ小さくなっていきます。

中身は還元水100%で、アルコールも香料も入れていません。電解水が被毛の表面の余分な脂と混ざり合って乳化するので、ほこりを抱えてべたついた脂は浮いてブラシへ移り、セラミドやスクワランのように地肌と被毛に要る側のものは残る、という落ち方をします。暖房で乾いた部屋で落としすぎないこの落ち方が、毛先のうるおいを残す側に働きます。

毛先まで湿らせる量を使うと、猫はもちろん犬も、乾くまでのあいだに湿った場所を舐めに来ます。このスプレーは、その子が舐めることを出発点に中身を決めているので、湿らせる量を舐められる量で絞り直す必要がありません。梳かす範囲の毛先がしっとりするまで、遠慮せずに吹きかけてかまいません。

  1. 切れ毛の出やすい場所から湿らせる

    胸まわり・脇・耳のふち・しっぽの先から。根元まで濡らさなくてよく、毛先がしっとりすれば足ります

  2. コームで毛先の絡みをほどく

    毛先から根元へ、少しずつ範囲を広げて通します。ピンが止まる場所は、ここで先にほどいておきます

  3. スリッカーで下毛を取る

    根元から抜けた毛はここでまとまって出ます。出てくるだけ取ってかまいません

  4. 外した回数を1行だけ書く

    ブラシから毛を外した回数と、パチッと鳴ったかどうか。この2つで、翌週の比べる相手ができます

外した毛の中に、白い粉のようなフケが混ざる日は、毛より先に地肌が乾いています。地肌の側には mofuwa スキンケアミストを、毛をかき分けて直接届かせます。被毛にはグルーミングスプレー、地肌にはスキンケアミストと、届かせる先で分けておくと、どちらの乾きが先に出ているかも、ブラシに残るもので見分けられるようになります。

Caution外す回数が年を越えても下りてこないとき

ブラシから毛を外す回数が、去年の今ごろの倍のまま年を越える/20本のうち根元のついた毛がほとんどなのに、梳かした場所の地肌が透けて見えてきた/薄くなっているのが左右の片側だけ/外した毛にフケやかさぶたのかけらが毎回混ざる。ここまで来ると、換毛期の時期のずれでも、乾燥と静電気でも説明がつきません。去年と今年の外した回数のメモと、紙に並べた20本の写真は、そのまま動物病院で抜け方を伝える材料になります。年明けを待たずに、この2つを持って受診の予定を入れてください。

来年の同じ週に比べるための、ブラシ1回ぶんのメモ

来年の12月第1週のために、今週残しておく3行
書くこと書き方の例来年の使い道
1回のブラッシングで毛を外した回数3回去年の数字として、そのまま比べる
20本のうち根元のついた毛12本時期のずれか切れ毛かを、先に分けておく
暖房を入れた日11月の第2週条件がずれた年だったかを見分ける

1年たつと、今年の記憶は去年の記憶と混ざります。外した回数と20本の内訳が1行ずつ残っていれば、来年の12月は、今年と同じところで迷わずに済みます。ブラシに残る抜け毛は、取りきる毛と減らす毛を分けて見れば、毎日のブラッシングの手を止める理由にはなりません。

Product

mofuwa グルーミングスプレー

mofuwa グルーミングスプレー

300ml / 2,970円(税込)

特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。

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よくある質問

去年の記録が何もありません。何と比べればいいですか。
今年の12月第1週を、比べる相手の1本目にします。去年の数字がなくても、20本の内訳は今週のうちに出せるので、時期のずれか切れ毛かの判断は今年から始められます。そのうえで、1月・2月と同じ曜日に外した回数を書き足していくと、年明けに山が下りたかどうかが、自分のメモで分かります。記憶と比べるのは、それがそろってからで遅くありません。
猫でも同じ数え方でいいですか。
数え方は同じで、見る場所が変わります。猫は下毛の抜け毛の多くを自分の舌でなめ取るので、ブラシに残る量は犬より少なめに出ますが、根元のついた毛と切れた毛の分け方はそのまま使えます。猫で切れた毛が出やすいのは、背中の毛先と、しっぽのつけ根のまわりです。なめ取った毛が多い時期は、毛玉を吐いた回数も同じメモに書いておくと、量の変わり方を別の側からも追えます。
切れ毛を減らしたいなら、ブラッシングの回数を減らせばいいのですか。
回数より、1回の中でピンが止まる回数のほうを減らします。間をあけると、そのあいだに根元から抜けた毛が下毛に残って絡み、次の1回で強く引くことになるので、切れる毛がかえって増えます。毎日でも、毛先を湿らせてからコームで絡みをほどき、そのあとにスリッカーを通す順番なら、1回あたりの摩擦は小さく済みます。回数を保ったまま引っかかりを減らすほうが、ブラシに残る切れ毛は少なくなります。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。