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スプレーを嫌がる子にはどうする?

公開日 2022年1月14日|文=mofuwa編集部

明るく清潔な部屋で、淡い色のブランケットの上に落ち着いて座っている淡い色の猫
同じ液でも、渡し方が変わると反応が変わることがあります。写真:大 董/Pexels

スプレーのノズルを押した瞬間に部屋の隅まで走っていった猫が、同じ液を手のひらに取って顔まわりを触ったときは、そのまま座っていた、ということがあります。スプレーを嫌がる子が反応しているのは、たいてい音と、顔に向かってくる動きのほうです。液体そのものが嫌なのだとしたら、手のひらから触ったときにも同じように逃げるはずです。変えるのは製品ではなく、渡し方です。この記事では、猫と犬がスプレーを嫌がるという状態を8つの問いに分けて、音・動き・渡し方・やり直し方の順に開いていきます。道具を買い替える前に、手のひらと布の2つで試せることがあります。

スプレーを嫌がるとは、何を嫌がっている状態ですか|猫が逃げた瞬間に起きていること

この言葉の中身は、じつは3つに分かれます。押したときの音、顔に向かってくる動き、そして液体そのもの。「スプレーを嫌がる」とまとめてしまうと、この3つが混ざったまま対策を考えることになります。まず、どれに反応しているのかを分けます。

分ける手がかりは、逃げたタイミングです。その子が動いたのが、ノズルを押す前か、押した瞬間か、顔に近づけたときか、濡れてからか。猫は反応が速いので、見ているとこの4つが区別できます。犬も同じ見方ができますが、犬の場合はいったん固まってから離れることがあるので、体のこわばりも一緒に見ます。

逃げたタイミングから、何を嫌がっているかを読む
いつ動いたか反応している相手変えるところ
容器を持った時点過去の音の記憶音を体から離す。別の部屋で出す
押した瞬間噴射の音手のひらか布に取ってから触る
顔に近づけたとき向かってくる動き触る順番を体の後ろからにする
濡れてから液体そのもの、または冷たさ量を減らす。表示された使い方を確かめる
終わったあと押さえられていた時間1か所で終える。時間を短くする

実際に見ていくと、最初の3つで説明がつくことがほとんどです。濡れてから嫌がる子は、思ったより多くありません。猫が水を嫌うという言い方が広く知られているぶん、液体のせいにされやすいのですが、同じ液を手のひらに取って触ったときに動かないのであれば、嫌がっている相手は液体ではありません。

Noteまず1回、切り分けだけをする

手のひらに液を少し取って、背中を一往復させるだけの日を作ってみてください。ここで逃げなければ、液体は理由から外せます。逃げるなら、冷たさや量の側を疑います。スプレーを嫌がるという状態は、この1回でかなり絞り込めます。猫でも犬でも、順番は同じです。

音が理由だと、なぜ言えるのですか|スプレーを嫌がる犬と猫に共通する反応

根拠は、音を出さずに同じことをしたときの反応です。別の部屋で布に液を含ませてから戻ってきて触ると、同じ子が座ったままでいることがあります。液も量も場所も変えていないのに反応だけが変わるなら、変えた1つ、つまり音が理由だった、ということになります。

噴射の音には、身構えにくい条件がそろっています。短くて、高くて、突然で、しかも自分では止められません。猫は人より高い音まで聞き取れるとされています。人が「小さな音」と感じている音が、猫の側では同じ大きさではない可能性がある、ということです。犬もドライヤーや掃除機の音を嫌がることがありますが、共通しているのは音量そのものより、この「予測できない・止められない」という条件のほうです。

最後の行が、いちばん扱いにくいところです。音そのものより、音と容器が結びついてしまうと、押す前から逃げるようになります。ここまで来ると、その日いくらやさしく触っても、容器を持った時点で終わってしまいます。スプレーを嫌がる猫の多くは、この段階にいます。

逆に言えば、結びつきを切れば戻せます。音を、その子のいない場所で出してしまえばいいということです。別の部屋で布に含ませてから戻る。この一手だけで、音・容器・触られることの3つがいっぺんに離れます。

顔に向かってくるものは、その子から見て何ですか|猫にとっての距離と方向

2つ目の理由が、方向です。スプレーは、たいてい顔のほうへ向けて構えられます。口のまわりを拭きたい、目のまわりを整えたい、という場面が多いからです。けれど顔は、その子が自分でいちばん守っている場所でもあります。

顔には、目・鼻・口・ひげが集まっています。しかも、正面から出した手は、直前でその子の視界から外れやすいとされています。見えなくなったものが、次の瞬間に触れてくる。猫にとっても犬にとっても、これは身構えるのに十分な条件です。逃げ場がない方向から、見えないものが近づいてくる、という並びになっています。

そこに霧が加わります。噴霧は、どこまで届くかがその子の側から分かりません。手やタオルなら、当たる場所は触れた時点で確定します。霧は広がるので、当たる範囲が最後まで決まらない。量の問題ではなく、この「範囲が決まらない」ことのほうが、嫌がる理由になっていることがあります。

だから、変えるのは向きと順番です。顔を最後にして、体の後ろのほうから触っていきます。背中、首のうしろ、あご下、そして口のまわり。この順番なら、顔に近づくころには、その子はもう何をされているかを知っています。同じ場所を同じ量だけ触るのに、はじまりの位置を変えるだけで反応が変わります。

Note顔まわりは面で触る

顔のまわりを触るときは、指先ではなく布の面を当てます。指先は点なので、その子の側からは向かってくる速さが読みにくくなります。面で当てて、そのまま毛の流れに沿って一往復させる。猫のひげを巻き込まないよう、口のまわりは横方向ではなく、鼻先から外へ向かって動かします。

では、どうすればいいのですか|スプレーを手か布に取ってから触るという渡し方

ここが答えの中心です。スプレーを、その子に向けて押すのをやめて、手のひらか布に取ってから触ります。製品を替える必要はありません。同じ液を、同じ場所に、同じ量だけ届けます。変えるのは、届け方の1点だけです。

  1. 音をその子から離す

    別の部屋、または背を向けた位置で、布か手のひらに2〜3回押します。この時点で、音の役割は終わります。その子の視界に容器が入らないようにするのがねらいです。

  2. 手のひらか布に取る

    布は、目の詰まったやわらかいものが扱いやすくなります。含ませすぎると垂れるので、触ったときに湿り気が分かる程度で足ります。垂れると、そこで初めて「濡れた」という理由が増えてしまいます。

  3. 体の後ろから触りはじめる

    背中から首のうしろへ。ここまでは、その子にとってはいつもの手と同じです。手順を分けるというより、はじまりの位置を顔から遠ざけるという意味になります。

  4. 顔まわりは最後に、面で

    あご下、口のまわりの順に、布の面を当てて毛の流れに沿わせます。猫は口のまわりを触られるのを嫌がることがあるので、一往復で切り上げます。

  5. 終わりを自分で決める

    「あと1か所」で終えます。その子が逃げてから終わるのと、こちらが終わらせるのとでは、次の1回のはじまりが違ってきます。短く終えるほど、次に触らせてもらえます。

この手順で変わっていないものを並べておきます。液は同じ、量はほぼ同じ、触る場所も同じ、かかる時間もほとんど変わりません。変えたのは、音を聞かせないことと、顔から始めないことの2つだけです。スプレーを嫌がるという話が、道具の話ではなく渡し方の話だというのは、この意味です。

手に取って使っても大丈夫ですか|変わるのは量と、なじませる場所だけ

大丈夫かどうかを決めるのは、その製品の表示です。まず、容器に書かれている使い方の欄を読んでください。布やコットンに取って使う方法が書かれていれば、その範囲で使えます。書かれていない、あるいは「直接噴霧」と限定されている場合は、その指示に従います。ここは、家の判断で広げないところです。

使い方として認められている場合、実際に変わるのは2つです。1つは量。布に含ませると、直接吹いたときより広い面に散ります。同じ2〜3回でも、1か所に集まらないぶん、その場所に届く量は減ります。濃く当てたい場所があるなら、そこだけ布を折り返して当て直すほうが確実です。

もう1つは、なじませる場所です。直接吹くと、毛の表面に乗ります。布で押し当てると、毛の流れに沿って動くぶん、根元のほうへ入りやすくなります。足の裏、口のまわり、尾のつけ根といった、直接吹きにくい場所ほど、布のほうが扱いやすくなります。

直接吹く場合と、布に取る場合の違い
見るところ直接吹く手か布に取る
音その子の近くで鳴る別の場所で終わっている
当たる範囲霧が広がり、決まらない触れた場所で確定する
1か所に届く量集まりやすい散るぶん少なくなる
扱いやすい場所背中など広い面足の裏、口のまわり、尾のつけ根
その子の予測立てにくい手が動く方向で読める
Caution目のまわりと、口の中には入れない

布に取る方法でも、目のまわりに直接当てるのは避けてください。目のまわりに使えるかどうかは、その製品に眼のまわりへの使用が表示されているかどうかで判断します。また、口の中には入れません。万一入ってしまった、目に入ったという場合は、しばらく様子を見て、気になる変化が出たら動物病院にご相談ください。

一度嫌がった猫を、やり直すことはできますか|順番を後ろから組み直す

できます。ただし、同じ順番でもう一度やっても戻りません。音と容器が結びついてしまっているので、容器を見せる工程を最後に回します。順番を後ろから組み直す、という言い方が近いと思います。

  1. 何もつけない布で触る日を作る

    乾いた布だけで、背中から首のうしろまで一往復。この日は液を使いません。布が近づいてくること自体が平気だと分かるまで、ここで止めます。

  2. 別室で含ませた布で触る

    音はその子に聞こえない場所で終わらせます。触る範囲は前と同じ。ここで座っていられたら、渡し方の側は通りました。

  3. 顔まわりまで広げる

    あご下、口のまわりへ。猫は個体差が大きいので、いやがるそぶりが出たらその日はそこで終わります。日数で区切らず、前の段階で落ち着いていられたかどうかで次へ進みます。

  4. 容器を部屋に置くだけの日を作る

    押しません。容器が見えている状態と、何も起きないことを重ねます。ここまで来て初めて、容器と音の結びつきをほどきにいきます。

  5. 戻さなくてもよい、と決めておく

    布に取る方法で必要なことが全部できるなら、直接吹く形に戻す理由はありません。やり直しのゴールは、直接吹けるようになることではありません。その子に必要なケアが、無理なく届くことのほうです。

進め方で1つだけ決めておくと楽になります。次の段階へ進む条件を、日数ではなく、その子の様子で決めることです。「3日やったから次へ」と決めると、まだ身構えている段階で先へ進んでしまいます。前の段階で、逃げずに終われた日が2回続いたら次へ。これくらいの粗さで足ります。

洗う日と洗う日のあいだは、何をしておきますか|布に含ませて触るだけの日

スプレーを嫌がる子の家では、毎日のケアそのものが止まりがちになります。犬も猫も体から脂を出すので、昨日きれいにしても、今日また汚れます。だから、洗う日と洗う日のあいだにも仕事があります。受け持つところは、被毛の側と地肌の側の2つに分かれます。

被毛の側を受け持つのが mofuwa グルーミングスプレーです。特許電解水を使ったケアスプレーで、無香料・界面活性剤不使用。布に含ませて、足の裏・口のまわり・尾のつけ根を一往復させます。湯を使わないので、乾かす作業がそもそも発生しません。スプレーを嫌がる猫なら、音を別室で終わらせてから戻る順番にすると、ここまでの手順がそのまま使えます。地肌の側を受け持つのが mofuwa スキンケアミストです。グルーミングスプレーが毛の表面をなぞるのに対して、ミストは毛を分けて地肌に直接なじませます。指先で少量とって、布で押さえてから毛を戻します。あてる場所が違うので、同じ日に2本を続けて使ってかまいません。

布そのものも、ケアの一部として選べます。目の詰まったやわらかい布は、含ませた液が均一に広がるので、1か所に濃く乗るのを避けられます。乾いた布と、含ませた布の2枚を用意して、乾いたほうで最後に押さえると、湿り気が残りません。猫は体が濡れたままだと自分でなめて乾かそうとするので、この一手があると落ち着きが早くなります。

Point洗う日と、間の日で手順を別に組む

洗う日は、洗って、すすいで、乾かすまでが1セットです。間の日は、そのうちの「触れる」ところだけを取り出した、別の手順になります。同じ手順を短くするのではなく、別のものとして組むほうが続きます。スプレーを嫌がる子ほど、間の日の手順が短く、終わりがはっきりしていることが大事になります。

スプレーを嫌がる様子が急に変わったとき|渡し方では説明のつかない変化

最後に、渡し方の話では説明がつかない変化を書いておきます。これまで平気だった場所を、急に触らせなくなったときです。音でも動きでもなく、触られること自体が痛い、という場合があります。ここは手順の工夫の外側です。

Caution様子が変わったら、動物病院にご相談ください

特定の場所だけを強く嫌がる、触ると鳴く、同じ場所をなめ続けている、地肌に赤みや脱毛がある、元気や食欲が落ちている。こうした変化があるときは、ケアの手順を変える前に動物病院にご相談ください。嫌がり方だけからは、理由までは分かりません。相談に行くときは、いつから、体のどこで、どんな触り方をしたときかを書き出して持っていくと、その場で切り分けてもらえます。

この記事では、スプレーを嫌がる猫と犬について、音・向かってくる動き・渡し方の順に見てきました。もう一度だけ書くと、変えるのは製品ではなく、渡し方です。手のひらか布に取ってから触る。それだけで、同じ液を、同じ場所に、同じだけ届けられます。道具を買い替える前に、家にある布1枚で試せるところから始めてみてください。

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300ml / 2,970円(税込)

特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。

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本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。