C02技術・エビデンス
16種類の菌とウイルスで検証したという意味
大腸菌(O157:H7)、サルモネラ、カンジタ、つる枯病菌。当社が公開している除菌試験の一覧には、この4つが同じ1枚の表の中に並んでいます。食中毒のニュースで聞く名前と、皮膚の上のカビと、畑で作物が枯れる病気の菌が、同じ「30秒」という区切りで並んでいる。この顔ぶれを眺めていると、16という数を数えるより先に、なぜこの相手を選んだのかという問いのほうが出てきます。この記事は、除菌試験の菌種を「数で読む」場合と「顔ぶれで読む」場合を左右に並べて、家で選ぶときにどちらを先に取るのかを決めるための1本です。
軸1・数で比べる|除菌試験の菌種を数で比較したとき、手元に残るもの
除菌試験の話で最初に目に入るのは、たいてい数のほうです。16という数字は覚えやすく、口にも出しやすい。ただ、この数字の大きさそのものは、試験の組み方でいくらでも動きます。近い性質の菌をもう2つ足せば18になりますし、まとめて1項目にすれば14になります。数の大小は、相手の手強さとも、試験の厳しさとも、まっすぐにはつながっていません。
それでも数で読む場面はあります。表示を見比べていて、片方には試験の記載が一行もなく、片方には対象と時間と機関名が書いてある。この差は数を見るだけで分かります。数で読むのは、比べる土俵に乗っているかどうかを確かめる作業です。そこから先、どちらが自分の家に近いかという話には、数だけでは進めません。
| 数から言えること | 数から言えないこと |
|---|---|
| 調べた相手が1つや2つではなかったこと | その16をどんな基準で選んだのか |
| 条件を公開する用意がある会社だということ | どの相手に何秒かけたのか |
| 他社の表示と並べる土俵には乗っていること | どの検査機関がその行を測ったのか |
| 原料の水について何か測ってあるということ | 製品そのものの試験なのか、水の試験なのか |
| 確かめようとした形跡が残っていること | 家のどの場面に当てはまる結果なのか |
台所で考えると分かりやすくなります。棚に調味料が16本あることと、その家で何が作れるかは、別の話です。16本のうち14本が同じ系統の醤油なら、作れるものの幅はむしろ狭い。何本あるかではなく、何と何が置いてあるかを見る。除菌試験の菌種も、まったく同じ読み方をします。
数で比較するときに、せめてこれだけは一緒に持っておきたい、という一文があります。当社の電解水を対象にした試験では、16の菌種・ウイルスについて、検査時間30〜60秒の時点で生菌が検出されませんでした(江東微生物研究所/日本食品分析センター/ユニオンバイテック/日本繊維製品品質技術センター調べ)。対象・時間・測った機関の3つが同じ行に入っていて、はじめて数が読めるようになります。
16対16で並んでいても、片方が食品の現場でよく名前の挙がる菌ばかり、もう片方が皮膚の上にいる菌ばかりなら、答えている問いが違います。数がそろっているときほど、顔ぶれの側を見る値打ちがあります。同じ数字で並ぶと、比べたつもりになりやすいためです。
軸2・顔ぶれで読む|除菌試験の菌種の見分け方は、名前を1つずつ声に出すこと
菌種の見分け方として、いちばん手数が少ないのは、名前を1つずつ声に出して読んでいくことです。知っている名前で手が止まり、知らない名前で引っかかる。その引っかかりの位置が、その除菌試験がどこを向いていたかを教えてくれます。
大腸菌(O157:H7)、サルモネラ、カンピロバクター、腸炎ビブリオ。ここまでは食中毒の報道で名前を聞く顔ぶれです。鶏肉を切ったまな板、生ものを置いた調理台、夏場の作り置き。台所の話として覚えている名前が、そのまま並んでいます。
続いて、黄色ブドウ球菌、MRSA、緑膿菌、アクネ菌。こちらは皮膚と医療の現場で名前の挙がる顔ぶれです。MRSAは抗生物質が効きにくくなった黄色ブドウ球菌のことで、病院の感染対策の文脈で名前が出ます。アクネ菌は、人でいえば毛穴の話に出てくる菌です。
ミュータンスレンサ球菌と、ストレプトコッカス・ゴルドニ。この2つは口の中の菌です。歯の表面に付く膜のなかで増えるたぐいで、犬や猫の口のにおいを考えるときにも同じ名前が出てきます。表の中で、ここだけ場所がはっきりしています。
カンジタ、クロコウジカビ、フザリウム、つる枯病菌。4つともカビ(真菌)の仲間です。カンジタは湿った皮膚や粘膜で増えるもの、クロコウジカビは黒い点として浴室や食品で見かけるもの。つる枯病菌にいたっては、きゅうりなどの茎が枯れる畑の病気です。犬猫のケア用品の資料に畑の菌が載っているのは、この試験がもともとペット用品のために組まれたものではないからです。
最後にウイルスが3つ。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)とインフルエンザウイルス(H3N2)、そしてネコカリシウイルスです。前の2つは膜(エンベロープ)を持つ側、ネコカリシウイルスは膜を持たない側で、ノロウイルスの試験ではこのネコカリシウイルスが用いられます。膜の有無で構えが変わるので、ウイルスは一括りにできません。
ここまで名前を追ってきて、数え直した方がいるかもしれません。表には「標準混合菌」のように、複数の菌をまとめて1項目にしている行も入っています。だから名前を1つずつ数えても、16にきっちり合いません。この記事で数を数え直さないのは、そこに意味が置かれていないからです。読むのは顔ぶれのほうです。
16の菌種を5つのグループに置き直す|除菌試験の選び方が変わる並べ方
名前を読んだ順に、そのままグループへ入れ直します。5つに分かれました。この5つが、この除菌試験が引き受けようとした範囲です。
| グループ | 表に出ている名前 | その名前をどこで聞くか |
|---|---|---|
| 食べもののまわり | 大腸菌(O157:H7)・サルモネラ・カンピロバクター・腸炎ビブリオ | 台所と食卓。食べ残しや生ものの扱い |
| 皮膚と医療の現場 | 黄色ブドウ球菌・MRSA・緑膿菌・アクネ菌 | 皮膚の上と、病院の感染対策の話 |
| 口の中 | ミュータンスレンサ球菌・ストレプトコッカス・ゴルドニ | 歯の表面と、口のにおいの話 |
| カビ(真菌) | カンジタ・クロコウジカビ・フザリウム・つる枯病菌 | 湿った場所、浴室、そして畑 |
| ウイルス | SARS-CoV-2・インフルエンザ(H3N2)・ネコカリシウイルス | 季節の感染症と、膜のないウイルスの話 |
こうして並べると、この試験が「犬猫の皮膚にいる菌を調べたもの」ではないことが、はっきり見えます。台所も、病院も、浴室も、畑も入っている。水そのものが相手を選ばずに働くかどうかを、幅を広げて確かめた試験です。ペットの皮膚を主役に組んだ試験なら、この顔ぶれにはなりません。
除菌試験の選び方として、家で使えるのは右側です。「うちの困りごとは、この5つのどれに近いか」を先に決めてから、表のその行だけを読む。おしりまわりのにおいが気になっているなら、見る行は食べもののまわりと皮膚のところです。口のにおいなら、口の中の2つです。16行を全部読む必要は、はじめからありません。
犬と猫の家ではどっちを先に見るか|犬の除菌試験の選び方は顔ぶれから入る
犬と暮らしている家で除菌試験を読むなら、顔ぶれのほうが先です。散歩から帰ってきた足先、食器のふち、寝床の布。困りごとはいつも場所の形で出てきます。数字は場所を持っていませんが、菌種の名前は場所を連れてきます。どっちを先に見るかと問われたら、場所を連れてくるほうから見る、という順番になります。
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自分の家の場面に近い行を1つ選ぶ
食器まわりなら食べもののグループ、口のにおいなら口の中のグループ。犬でも猫でも、選ぶのは困っている場所に近い行です。表を上から順に読むのをやめて、1行だけ取り出します。
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その行に、時間と検査機関が付いているか見る
「30秒」「60秒」のような検査時間と、どこが測ったのかが同じ行に書かれているかを確かめます。付いていない数字は、比べる材料になりません。時間が書いていない除菌試験の一行は、読み飛ばしてかまいません。
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製品の試験か、原料の水の試験かを見分ける
ここがいちばん取り違えやすいところです。同じ会社が出していても、水そのものを測った結果と、その水を使った製品を測った結果は別のものです。書いてある主語が「水」なのか「商品」なのかを読みます。
3つ目について、うちの場合を書いておきます。ここまで挙げてきた16の菌種・ウイルスの試験は、製品の試験ではなく、原料に使っている電解水を対象にした試験です。mofuwa スキンケアミストは、その電解水だけを詰めた100%の処方なので、中身としては同じ水が入っていることになります。それでも、「この商品が菌をどうこうする」という書き方にはしません。測ったのは水であって、商品の効能として確かめたものではないからです。
書けるのはここまでです。中身が電解水100%で、飲みものの成分と同じ基準に照らした水質検査を受けている水なので、その子が舐めてしまう場所にも置けます。耳のふち、口のまわり、おしりのまわり。塗ったあとに舐められて困るものだと、飼い主の手が止まる場所です。手が止まらないぶん、当てられる場所の数が変わります。
使い方も単純です。直接吹きかけるのが難しい場所では、コットンやガーゼに含ませてから当てます。量を控える理由がない処方なので、少なすぎて足りない、という失敗が起きにくい。スキンケアミストを1本置いておくと、顔ぶれの表で選んだ「その場所」に、毎日同じものを当て続けられます。続いた日数のぶんだけ、手ざわりや毛のまとまりに差が出ます。
30秒や60秒という数字は、決められた濃度と温度で、決められた入れものの中で測られたものです。家の床、布、毛の奥で同じ時間が成り立つと言えるだけの根拠は、この試験にはありません。読めるのは「その条件では、その時間で検出されなかった」というところまでです。家での判断は、においや汚れの残り方といった、自分の目で見えるほうを材料にしてください。
菌種の名前は、場所の名前ではない|除菌試験を読んだあとに家で確かめられること
ここまで顔ぶれを読んできて、それでも分からないままのことがあります。大腸菌の名前を知っても、うちの床に大腸菌がいるかどうかは分かりません。菌種の名前は相手の名前であって、場所の名前ではないからです。
- いる・いないは分からない:家のどこに何がいるかは、試験の表には書かれていません
- 減った・増えたも分からない:家で数を測る道具がないので、前後の比較ができません
- 分かるのは、確かめ方の丁寧さだけ:対象と時間と機関名がそろっているかどうかは、その場で読めます
だから家で確かめるものは、菌の側ではなく、手ざわりとにおいと、続けられた日数のほうになります。毛を分けたときの地肌の乾き方、布に鼻を近づけたときの残り方、拭いたあとに指へ移ってくるもの。数えられないぶん、記録をつけているかどうかで見え方が変わります。同じ場所を同じ手順で、週に一度だけ見ておくと、変わったかどうかが自分の言葉で言えるようになります。
除菌試験の菌種を読む力は、この1本のためだけのものではありません。次にどこかの表示で「◯種の菌で試験済み」という一行を見たとき、数の隣に顔ぶれと時間と機関名があるかどうかを、先に見るようになります。16という数を覚えて帰る必要はありません。大腸菌とつる枯病菌が同じ表に並んでいた、という景色のほうを持ち帰ってください。
Product
mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
アルコール・添加物・香料・界面活性剤・鉱物油・オイル・着色料・防腐剤の8つがフリー。気になる部分に直接なじませて、肌のコンディションを整えます。
商品ページを見るよくある質問
- 菌種の数が多い除菌試験ほど、良い試験だと考えていいですか。
- 数だけでは決められません。近い性質の菌を足せば数は増えますし、複数の菌をまとめて1項目にすれば減ります。見るところは、その顔ぶれが自分の家の場面に近いかどうかと、行ごとに検査時間と検査機関が付いているかどうかの2つです。数が同じ2つの表でも、片方が食品の現場の菌ばかり、もう片方が皮膚の菌ばかりなら、答えている問いが違います。
- 表に名前が出ていない菌については、どう考えればいいですか。
- 調べていない、と読むのが正確です。試験の結果は、試験した相手についてしか何も言いません。名前のない相手について「同じはずだ」と広げてしまうと、そこから先は試験の話ではなくなります。気になる相手がいるときは、その名前が表に入っている資料を探すことになります。なお、この一覧は原料に使っている電解水を対象にしたもので、製品としての試験ではありません。
- つる枯病菌のような植物の菌が入っているのは、なぜですか。
- 資料には、この顔ぶれを選んだ理由までは書かれていません。書かれていないことを推測で埋めるのはやめておきます。読み取れるのは、対象が家庭の菌に絞られていないことと、この水がもともとペット用品のために試験された水ではないことの2つです。畑の菌や食品の現場の菌が並んでいるのは、その名残りだと分かります。
本記事は商品の情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。掲載している検証データは特定条件下での試験結果であり、すべての環境で同じ結果を保証するものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
