C09シーン別・暮らし
来客の前、シニア猫と暮らす人はどうしている?
来客まで30分というときに、いちばん動かしたい場所でその子が眠っています。ソファの右端、窓ぎわのクッション、椅子の座面。老猫と暮らしていると、来客の日にペットのにおいを整えようとしても、そこだけが手つかずで残ります。声をかけても、抱き上げようとしても、戻ってくるのは同じ場所です。ここで組み替えるのは、その子を動かす方法ではありません。動かさない前提で、どこまでを何分でやるかを先に決めておくことです。この記事では、老猫が来客の日に動かない理由を先に整理して、そのあとで、寝床・食器・床・換気を残り時間別に割り振る手順を書きます。
動かないのが先で、においはそのあと|来客の日に、老猫のいる場所からペットのにおいの順番を決める
手順の前に、なぜ動かないのかを整理します。ここを飛ばすと、来客のたびに「今日はどけられるか」を試すことになって、毎回同じところで時間を使います。老猫が同じ場所にいるのには、体の側の条件がいくつも重なっています。年齢が上がると日中の眠っている時間が長くなり、一度眠りに入ってからの姿勢の変え方も少なくなります。若いころのように、チャイムの音で走って隠れる、という動きが出にくくなります。
場所そのものにも理由があります。老猫が選ぶのは、たいてい日が当たって、風が直接来なくて、床から少し高い場所です。関節に負担がかかりにくく、体温が下がりにくい条件がそろっています。いったんそこが定位置になると、移されても戻ります。来客のために動かした場合、戻るまでの時間はこちらの都合では決まりません。だから、その場所は最初から「動かさないもの」として扱います。
においの側の話もここでつながります。老猫は毛づくろいの回数が、若いころより減ります。その子が自分で落としていた皮脂の量が減り、人が代わる範囲が広がっているということです。落ちきらなかった皮脂は毛に残り、体をつけている布へ移ります。布が湿ったままの時間が長くなると、雑菌が増えやすい状態が続きます。来客の日に感じるにおいの多くは、その子の体そのものより、体が長く触れているものの側から出ています。
| 出どころ | 動かせるか | 来客の前にできること |
|---|---|---|
| その子自身 | 動かせない | 届く範囲だけ、毛の流れに沿って一往復 |
| 寝床の布 | 半分動かせる | 重ねてある上の1枚だけを引き抜く |
| 食器と水皿 | 動かせる | 先に下げて、拭き取りまで済ませる |
| 周囲の床 | 動かせる | その子の周囲30cmだけを拭く |
| 部屋の空気 | 動かせる | 窓を2か所、5分あける |
| トイレ | 動かせる | 来客の前に一度、上の層だけ取り除く |
この分け方をしておくと、来客の前にやることが自然に決まります。ペットのにおいは、体だけを見ていると手が止まります。動かせないものから始めない、というのが順番の原則です。その子に手を入れるのは最後で構いません。ペットのにおいを整えるという作業のうち、実際に効くのは、動かせるものを先に片づけたぶんのほうです。
その子を抱き上げて、クッションを外して、掃除機をかけて、また戻す。この手順は若い子なら5分で終わりますが、老猫では戻るまでの時間が読めません。戻らないまま来客の時間になると、こちらの気がかりだけが残ります。最初から「その場所は今日は触らない」と決めてしまうほうが、来客までの30分は静かに進みます。
その子を動かさずにできる5つ|来客の前、老猫のにおいに手を入れる手順
ここから手順です。5つを、上から順にやってください。途中で来客が来たら、そこで止めて構いません。あとの手順ほど、やらなくても差が出にくい順に並べてあります。老猫と暮らす家で、ペットのにおいに手を入れられるのはここまで、という範囲で組んであります。所要は全部で15分ほどです。
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換気を先に始める(5分)
窓を2か所あけます。1か所では空気が動きません。対角線上の2か所が理想ですが、無理なら窓と扉でも構いません。換気はその子を動かさずにできて、いちばん先に効く手です。ただし、その子が眠っている場所へ風が直接あたる位置の窓は避けてください。老猫は体温が下がりやすいので、風の通り道からは外します。来客の直前ではなく、30分前に始めて、5分で閉めます。
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食器と水皿を下げて、置いていた面まで拭く(3分)
においの出どころのうち、いちばん動かしやすいのがここです。食器は洗うだけでなく、置いていた床やマットの面まで拭き取ってください。老猫は口まわりの毛に食べたものが残りやすく、食器のまわりに落ちています。ここは来客の視界にも入る場所なので、片づけた効果が二重に出ます。水皿は下げずに、水を入れ替えるだけにします。
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寝床の布を、上の1枚だけ引き抜く(2分)
その子が乗っている布は替えられません。だからふだんから3枚重ねにしておいて、来客の日は一番上を引き抜くという形にします。上の1枚が抜ければ、皮脂が移った面がひとつ減ります。乗ったまま端から静かに引くと、起こさずに抜けることが多いです。抜いた布は洗濯機へ入れて、乾いたら一番下に戻します。この回し方だと、来客のたびに新しい布を用意する必要がありません。
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その子の周囲30cmの床を拭く(2分)
掃除機の音は、老猫が動かない場所のすぐ横では使いにくいものです。ここは乾いた布での拭き取りに切り替えます。抜けた毛と、床に落ちた皮脂が集まっているのは、その子の体から30cmほどの範囲です。そこだけを、一方向に拭きます。往復させると毛が舞うので、同じ向きに集めて最後にまとめて取ります。
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最後に、その子の届く範囲だけ手を入れる(3分)
背中の、手が置ける範囲を毛の流れに沿って一往復。それだけです。顔まわりと耳は、布の端をそっと当てるだけにします。起こしてまで全身に手を入れる必要はありません。来客のためにその子の休む時間を削らない、というのがこの手順の前提です。触ったときに嫌がる場所があれば、その日はそこを飛ばしてください。
5つ目の、その子に手を入れるところだけ、もう少し書きます。老猫は毛づくろいの回数が減っていて、若いころは自分で落としていたぶんが毛に残ります。人が代わる範囲が広がっているというのは、そういうことです。mofuwa スキンケアミストは電解水100%で、清涼飲料水の規格基準をクリアしています。猫は当てられた場所をあとで必ずなめるので、なめても口に入るものが変わらないことが、そのまま来客の前に使える条件になります。その子に直接吹きかけず、布に含ませてから当てるのは、音と冷たさで起こさないためです。老猫は一度起きると、同じ姿勢に戻るまでに時間がかかります。来客の前という時間帯では、そこが実際のコストになります。当てるのは、寝ている姿勢のまま手が届く範囲だけ。背中から尾のつけ根まで、一往復で足ります。
換気を最後に回すと、拭き取りで舞ったものが空気に残ったままになります。食器を後回しにすると、来客が座る位置のすぐ横に残ります。この5つは、後ろの手順ほど「やらなくても差が出にくい」順に並んでいます。時間が足りない日は上から順にやって、途中で止める。順番を入れ替えるより、そのほうが確実です。
残り時間で線を引く|来客の前、ペットのにおいで手が止まるところとコツ
実際には、30分前に気づく日ばかりではありません。「あと10分で着く」という連絡が来る日のほうが多いくらいです。そこで焦ってペットのにおいを一度に片づけようとすると、いちばんやってはいけないことに手が伸びます。残り時間別に、どこで線を引くかを先に決めておきます。
| 残り時間 | やること | やらないこと |
|---|---|---|
| 30分 | 換気5分 → 食器 → 布1枚 → 床 → その子 | 掃除機を寝床の近くでかける |
| 15分 | 換気5分 → 食器 → 床30cm | 布の交換。その子への手入れ |
| 5分 | 換気を始めて、食器を下げるだけ | その子を起こす一切のこと |
| 直前 | 窓をあけて、扉を1枚閉める | 何も足さない |
手が止まりやすい場所を3つ挙げます。1つめは、消臭剤を寝床のまわりに吹くことです。細かい粒子は落ちてきて、その子の毛の上に乗ります。老猫は毛づくろいで自分から落としきれる量が減っているので、乗ったものはそのまま残ります。においの出どころを減らすつもりが、増やす側に回ってしまいます。使うなら、その子から離れた部屋の側です。
2つめは、来客の直前に体を濡らして拭くことです。濡れたまま乾ききらないと、布と毛のあいだで湿った時間が長くなり、雑菌が増えやすい状態が続きます。来客が帰るころに、始める前よりにおいが立つことがあります。老猫は体温が戻るのも遅いので、来客の前という時間帯には向きません。3つめは、回数を増やすことです。においが気になるほど手数を足したくなりますが、増やしたぶんはその子が休む時間から引かれます。
- 掃除機を寝床の近くでかける:音と振動で起こします。乾いた布での拭き取りに替えます
- 消臭剤を寝床のまわりに吹く:落ちてきて毛に乗ります。離れた場所で使います
- 来客の直前に濡らして拭く:乾ききらない時間が残ります。来客のあとに回します
- その子を別室へ移す:戻るまでの時間が読めません。移さずに囲いを作るほうが早いです
- 全身に手を入れる:届く範囲だけで足ります。背中の一往復で十分です
- 来客のたびに回数を増やす:手数はその子の休む時間から引かれます
来客の前ににおいが気になると、時間がないほど強い手を選びたくなります。けれど老猫では、手数を足すほど、その日のその子の負担が増えます。残り5分の日にできるのは、窓をあけて食器を下げることだけです。やらなかった手順は、来客が帰ったあとに回せます。来客の時間に合わせるのは、こちらの段取りのほうです。
来客が帰ってからの15分|次の来客までに、ペットのにおいを戻すやり方
来客が帰ったら、まずもう一度換気をします。人が座っていた場所と、その子がいた場所の両方に風を通します。そのあと、抜いた布を洗って、乾いたら重ねの一番下へ戻す。ここまでで、次の来客の準備がもう半分終わっています。ペットのにおいで来客の前に慌てないための手は、その多くを前回の来客が帰ったあとに置けます。
残っていた手順は、この時間に回します。来客の直前に見送った体への手入れも、帰ったあとなら急ぎません。その子が起きて動きはじめたタイミングで、背中から順に一往復。老猫は自分から動きだす時刻が決まっていることが多いので、そこに合わせるほうが手が入ります。帰宅後や来客後に時間を作るという形にしておくと、来客の前の15分が短くて済みます。
| 来客の前 | 来客が帰ったあと | |
|---|---|---|
| 換気 | 5分。30分前に始める | もう一度。人がいた場所にも |
| 食器 | 下げて、置いていた面まで拭く | 洗って戻す |
| 寝床の布 | 上の1枚を引き抜く | 洗って、乾いたら一番下へ |
| 床 | その子の周囲30cmだけ | 部屋全体。掃除機はここで |
| その子 | 届く範囲を一往復 | 起きた時刻に合わせて、残りを |
最後に、家のケアで扱える範囲の線を書いておきます。来客のたびににおいが強くなっている、拭き取りや換気を同じようにやっているのに戻らない、というときは、手順の問題ではないことがあります。老猫では、口の中、耳の中、皮膚、そして排泄の側の変化が、においとして先に出てくることがあります。においの質が変わった、出どころが1か所に絞れる、という気づき方をしたら、そこを記録してください。
口のにおいが急に強くなった、よだれが増えた、食べる速度が落ちた、耳を気にしてかいている、地肌が赤い、じくじくしている、同じ場所をなめ続けている、水を飲む量が増えた、または減った、体重が落ちてきた、トイレの回数が変わった。いずれかに当てはまるときは、来客の前のケアを増やす前に、動物病院にご相談ください。老猫では変化がゆっくり進むので、日付と一緒に記録しておくと、受診のときにそのまま渡せます。
来客の日に、その子を動かさない。決めるのはそれだけです。動かせないものを最初に外しておけば、残りは動かせるものだけになり、順番は自然に決まります。換気、食器、布1枚、床30cm、そして届く範囲。老猫と暮らす家の来客前に、ペットのにおいへ入れる手は、この5つで足ります。ペットのにおいを整えるという作業は、その子の休む時間を削ってまでやるものではありません。次の来客までのあいだに、布の重ねを3枚に戻しておいてください。それが、いちばん効く準備になります。
Product
mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
アルコール・添加物・香料・界面活性剤・鉱物油・オイル・着色料・防腐剤の8つがフリー。気になる部分に直接なじませて、肌のコンディションを整えます。
商品ページを見るよくある質問
- 来客の日だけ、老猫を別の部屋へ移してもいいですか?
- 移すこと自体は問題ありませんが、戻るまでの時間がこちらの都合では決まりません。年齢が上がると、定位置から動かされたあとに同じ姿勢へ戻るまでが長くなります。移すより、その場所の手前に低い衝立を置いて人の動線から外すほうが、来客の時間には合わせやすいです。トイレと水皿へ行ける道だけは残してください。
- 空気清浄機を、寝床のすぐ横に置くのはどうですか?
- 置く場所を、寝床の横ではなく部屋の入口側にしてください。老猫が選ぶのは風が直接あたらない場所なので、すぐ横に風の流れを作ると、その子が動いてしまいます。においの通り道は人の出入りする側にあるので、入口側に置いたほうが結果として届きます。運転音が大きい機種は、来客の前だけ弱にします。
- 来客が帰ったあと、においが前より強く感じます。回数を増やすべきですか?
- 回数ではなく、出どころを1か所に絞るほうが先です。口まわり、耳、寝床の布、トイレ、体の下側。1日1か所ずつ確かめて、どこから出ているかを書き留めてください。同じ手順を続けているのに戻らない、においの質が変わった、という場合は家のケアの範囲を超えていることがあります。そのときは動物病院にご相談ください。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
