C04悩み解決

目やにのケアで、実は逆効果になっている3つのこと

公開日 2022年6月27日|文=mofuwa編集部

白い布の上で顔を伏せ、目のまわりがよく見える犬
目のまわりのケアは、落とすことより、目に入れないことを優先します。写真:andarapz/Pixabay

目やにのケアには、やってはいけないことがあります。ただし「これはダメ」と項目を並べても、覚えられませんし、応用も効きません。3つに共通するひとつの理由から先にお伝えします。目のまわりは、汚れを落とす場所ではなく、汚れを目に入れない場所です。この前提を持つと、よかれと思ってやっていた手が、なぜ逆を向いていたのかが見えてきます。

目のまわりは、落とす場所ではありません

目のまわりでやってはいけないことが3つあるのは、行き先があるからです。体のほかの場所なら、汚れは落とせば終わりです。ところが目のまわりだけは、落とした汚れの行き先が問題になります。皮膚のすぐ隣に、粘膜がむき出しになっている場所があるからです。

犬も猫も、顔を前足でこすります。目のまわりで動かしたものは、そのあと本人が目に入れます。ケアの最中に入らなければ済む、という話ではありません。

体のほかの場所と、目のまわりの違い
体・足まわり目のまわり
落とした汚れ床に落ちて終わる目の側に移る可能性がある
こする力多少は許容できる皮膚が薄く、下に眼球がある
使えるものその子用のケア用品目に入る前提で選ぶ
ケアの目的汚れを取ること汚れを目に入れないこと

この違いを踏まえると、やってはいけないことは3つに絞れます。いずれも「落とすこと」を優先した結果、汚れや刺激を目の側へ運んでしまう手です。順番に見ていきます。

逆効果1|乾いて固まった目やにを、そのまま取る

いちばん多いのがこれです。目の下に硬くなった塊がついている。指の爪でつまむ、コームの先で引っかける、ティッシュでこすり取る。取れた瞬間は、たしかにきれいになります。

問題は、乾いた目やにが毛にからんでいることです。無理に動かすと、毛を引っぱりながら、硬い破片を目のすぐ横で動かすことになります。破片が目に入れば、そこからしばらく前足でこすります。こすれば、さらに刺激が増えます。

Cautionコームやピンセットを目の近くで使わない

細い金属の道具は、力の伝わり方が読めません。その子が動いた拍子に、先端が目に触れます。目から指2本ぶんの範囲では、先の尖ったものを使わないと決めておいてください。目のまわりの毛のカットも、同じ理由で家庭ではおすすめしません。

乾いたものは、乾いたまま動かさない。これが原則です。先にぬるま湯を含ませた布を当てて、20〜30秒待ってからほぐします。待つ時間のほうが、力より確実です。

逆効果2|人用の目薬や洗浄液を使う

やってはいけない2つ目です。目の中を洗い流したい、という発想でこれをやってしまうことがあります。人が使っているものだから安全だろう、という判断です。目のまわりを洗い流す必要は、家庭ではまずありません。

人用の目薬を、犬猫にも使って大丈夫ですという説明を見かけることがありますが、判断は動物病院に任せてください。目に何かを入れる必要がある状態なら、それはもう受診する場面です。

Note「目に入っても平気なもの」だけを目のまわりで使う

選び方の基準はこれ一本で足ります。目に入っても平気だと言い切れないものは、目から離れた場所(あご下や口のまわり)でだけ使う。目のまわりは、ぬるま湯で湿らせた布だけで十分に足ります。

逆効果3|目頭から目尻へ、一方向に拭く

やってはいけない3つ目は、いちばん気づかれません。3つめは、気づかれにくいものです。拭く向きの話です。目頭(鼻に近い側)から目尻(耳に近い側)へ拭くのは、多くの方が自然にやっている向きだと思います。手が動かしやすいからです。

ただ、目やには目頭側にたまります。そこから外へ拭くと、ぬぐった汚れが、まぶたの縁に沿って目の表面をなぞりながら移動します。途中で目に落ちれば、そこからまた気にしてこすります。

  1. 拭くのは、目から外へ向かう向きだけ

    目頭にたまったものは、鼻の側へ、目から離す向きに動かします。目の下の汚れは、下へ。まぶたの縁をなぞる動きを作らないことが目的です。

  2. 一度使った面で、二度拭かない

    布やコットンは、面を変えながら使います。一度汚れを取った面でもう一度拭くと、取ったものを戻すことになります。面を変えるだけで、往復の動きがなくなります。

  3. 左右で、道具を分ける

    片目に変化が出ているとき、同じ布で反対の目を拭くと、状態を移すことがあります。左右で別のコットンを使ってください。

向きを変えるだけなので、明日から変えられます。「目に近づける動き」をひとつも作らないと決めるのが、いちばん覚えやすい言い方だと思います。

代わりにやること

3つをやめたあとに、何をするか。手順としては、これだけです。

  1. ぬるま湯で湿らせた布を、目の下に当てて待つ

    こすらず、当てるだけ。20〜30秒置きます。硬くなった目やには、待てばゆるみます。熱いお湯は使わないでください。

  2. ゆるんだものを、目から離す向きに落とす

    力はほとんど要りません。ゆるんでいないなら、もう一度当て直します。一度で取り切ろうとしないでください。

  3. 乾いた布で、水分を押さえて移す

    湿ったまま置くと、目の下の毛がまた濡れた状態で留まります。最後は乾いた面で軽く押さえます。

  4. 週に一度、同じ明るさで写真を撮る

    量が増えたのか色が変わったのかは、記憶では比べられません。その写真が、そのまま経過の記録になります。

手順1で布を湿らせるものについて、1つ足しておきます。目の下は、その子が自分では手入れできない場所です。顔は前足でこすれますが、こするたびに、まぶたの縁にたまったものは目のほうへ寄っていきます。mofuwa スキンケアミストは、電解水100%で、清涼飲料水の規格基準をクリアしています。目のまわりで動かしたものは、そのあと本人が前足で口へ運ぶ場所なので、なめても問題のない基準でつくられていることが、そのまま選ぶ理由になります。目に直接吹きかけず、布に含ませてから当ててください。ぬるま湯だと洗面所まで取りに行くことになり、戻る頃には布がぬるくなっています。目の下を見ているその場で湿らせられるので、左右で面を分けるときも、席を立たずに布を替えられます。

Cautionケアより先に受診したほうがよいサイン

片目だけ急に増えた、目やにが黄色や緑がかっている、粘り気が出てきた、白目が赤い、目を開けにくそうにしている、まぶしがる、前足でこすり続けている、目のまわりが腫れている、元気や食欲が落ちている。いずれかに当てはまるときは、拭き方を工夫する前に動物病院へご相談ください。目は家庭で様子を見てよい期間がとくに短い場所です。診察の前に拭ききってしまうと状態が分からなくなるので、そのまま連れて行ってください。

3つをやめると、目のまわりに手を出す回数そのものが減ります。残るのは、週に一度の写真だけです。同じ明るさで撮った写真が10枚たまると、目やにが季節で動くのか、片方だけ動くのかを、記憶に頼らず並べて見られるようになります。やってはいけないことを3つ外したことが目に見えるのは、目の下そのものより、この写真の並びのほうが先です。

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よくある質問

市販の「目のまわり用」と書かれた製品なら、使っていいですか?
動物用として売られているものでも、目の中に入れる前提で作られているとは限りません。パッケージに「目に入らないようにしてください」と書かれているものは、目のまわりで使うには向きません。判断に迷うものは、かかりつけの動物病院で確認してください。
目やには、毎日取ったほうがいいのですか?
量が少なく、その子が気にしていないなら、毎日取らなければならないものではありません。取ること自体が目的になると、触る回数が増えて刺激になります。目の下が湿った状態で長く置かれないようにする、という視点で見てください。
猫の場合も、同じ考え方でいいですか?
同じです。猫は前足で顔を洗う回数が多いぶん、目のまわりで動かしたものが目に入りやすいとも言えます。拭く向きと道具の考え方は、より丁寧に守ってください。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。