C04悩み解決
シニア期の涙やけ|若い頃と同じケアでは追いつかない
拭くという動きは、表面を横になでる動きです。布は皮膚の上を滑っていくので、たるみでできたすきまの上をまたいで通り過ぎます。シニアの涙やけで若い頃と同じ拭き方が追いつかなくなるのは、涙が残る場所がそのすきまの中へ移るからです。動いているのは、目のまわりの皮膚のたるみと、涙の通り道の形のほうです。だからケアのしかたを「拭く」から「開いて、当てて、待つ」に変えます。
変わっているのは、涙の量ではありません
涙はいつも少しずつ作られ、目の内側にある細い通り道を通って鼻へ流れています。年齢を重ねても、この作られる量が大きく増えるわけではありません。変わるのは、目のまわりを支えている筋肉と皮膚のほうです。
| 変わる場所 | 何が起きるか |
|---|---|
| まぶたを支える筋肉 | ゆるみ、まぶたの縁の位置が下がる |
| 目頭の皮膚 | たるんで、細いすきまができる |
| 涙の通り道の入口 | まぶたの位置が変わり、入口の向きがずれる |
| 目の下の毛の生え方 | 毛が細くなり、涙が留まりやすくなる |
同じ量の涙が、通り道に入りきらずに外へこぼれる。こぼれた先が、たるんだ皮膚のすきまになる。これがシニア期の涙やけの形です。量の問題として考えているかぎり、拭く回数を増やす方向にしか手が伸びません。
たるむと、涙の残る場所が移る
若い頃の涙やけは、目の下の毛の表面に広がりました。皮膚と毛が張っているので、あふれた涙はそのまま下へ流れて、表面に跡が残ります。表面に出ているものは、拭けば取れます。
シニアになると、こぼれた涙は下へ流れる前に、目頭のすきまとまぶたの縁の折り返しに入り込みます。入り込んだぶんは、表面からは見えません。見えている跡を拭き終わったあとも、すきまの中は湿ったままです。
- 目頭のくぼみ:たるみでできた浅い溝に、涙が留まります。ここがいちばん見落とされます
- 下まぶたの縁の内側:まぶたの位置が下がると、縁の内側が浅く外を向きます。ここにも留まります
- 目の下の皮膚の折り返し:たるみで皮膚が二重に重なると、重なった内側が乾きません
猫は犬より涙やけが目立ちにくいのですが、年齢とともに目頭のたるみは同じように出ます。目頭に細い湿りの筋があるかどうかを、明るいところで見てください。毛の色が濃くて見えない子は、指の腹でそっと触って確かめます。
同じ拭き方では、すきまに届かない
拭くという動きは、表面を横になでる動きです。布は皮膚の上を滑っていくので、たるみでできたすきまの上をまたいで通り過ぎます。中には入りません。
しかも、たるんだ皮膚を横になでると、皮膚そのものが引っ張られて動きます。若い頃のように張っていないので、力が逃げずに伸びます。拭いても取れないのに、拭く回数だけが増えていく。この状態がいちばん避けたいところです。
取れないのは力が足りないからではなく、届いていないからです。強くこする、色を落とすものを使う、人用の化粧品を使う。どれも避けてください。
やることは、力を強くすることではありません。すきまを開いて、そこに当てて、水分が移るまで待つ。横に動かす代わりに、開けて、止めます。
開いて、当てて、待つ
朝と夜の2回、次の順番でやってください。1回にかかるのは1分ほどです。
-
頭を支えて、その子を落ち着かせる
シニアの子は、顔を触られるときに体勢を崩しやすくなります。あごの下に手を添えて、頭の重さを支えてください。支えがあると、目のまわりを触られても嫌がりにくくなります。
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目頭の下の皮膚を、指で軽く下へずらす
人差し指の腹で、目の下の皮膚をほんの数ミリだけ下へ動かします。たるみでできたすきまが、これで開きます。目そのものに触れないよう、指は必ず目の下に置いてください。
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コットンを当てて、5秒待つ
開いたすきまに、乾いたコットンか柔らかい布を当てます。動かしません。5秒当てておくと、水分が布へ移ります。横に滑らせないことが、この手順のいちばん大事なところです。
-
指を離し、皮膚を元に戻す
開いていたすきまが閉じます。閉じたときに中が乾いていれば、その日はそれで終わりです。まだ湿っていたら、面を変えてもう一度だけ当ててください。
-
下まぶたの縁も、同じやり方で当てる
縁の内側は、目に近いので慎重に。まぶたを引っ張らず、当てるだけにしてください。嫌がるようならその日はやめて構いません。
手順2で指を当てて開く目頭のすきまは、その子が自分では手入れできない場所です。前足で顔をこすることはできても、たるみでできた数ミリの溝の中まで届く動きは持っていません。シニアの涙やけで人が代わるのは、この開けないと見えない部分です。mofuwa スキンケアミストは、電解水100%で、清涼飲料水の規格基準をクリアしています。目の下からあごにかけては、その子が自分でなめて届く範囲と地続きなので、なめても問題のない基準でつくられていることが、そのまま使いどころになります。使う順番は、手順4で指を離して皮膚を元に戻したあとです。開いているあいだは乾いたコットン、閉じたあとは目の下の毛の面だけを、布に含ませて一方向に。すきまの中へ水分を足さずに済みます。目に直接吹きかけないでください。
片方だけ増えたときは、たるみの話ではありません
皮膚のたるみは、左右で同じように進みます。ゆっくりで、日単位では変わりません。だから「片方だけ」「この数日で急に」という変化は、年齢では説明がつきません。年齢のせいにして家で様子を見ていると、判断が遅れます。
- 片目だけ湿りが増えた:左右差は、たるみ以外の理由を先に考えてください
- 数日で急に増えた:形はそれほど短期間では変わりません
- 目やにの色や質が変わった:さらさらだったものが、粘り気のあるものに変わったとき
- 目を気にしている:前足でこする、床にこすりつける、まぶしそうにしている
- まぶたが赤い、腫れている:湿った状態が続いた結果として起こることもあります
片目だけ涙が増えた、目を開けにくそうにしている、白目が赤い、黒目が白っぽく見える、まぶしがる、目やにの色や質が変わった、目のまわりが腫れている、前足でこすり続けている、家具にぶつかるようになった、元気や食欲が落ちている。いずれかに当てはまるときは、自己判断せず動物病院にご相談ください。
受診の前に、いつから、どちらの目か、家で使っているものはあるかをメモしてください。週に一度、同じ明るさで顔を正面から撮っておくと、たるみの進み方と急な変化を分けて見られます。診察前に目のまわりをきれいにしてしまうと、目やにの状態が分からなくなるため、拭かずに連れて行ってください。
Product
mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
アルコール・添加物・香料・界面活性剤・鉱物油・オイル・着色料・防腐剤の8つがフリー。気になる部分に直接なじませて、肌のコンディションを整えます。
商品ページを見るよくある質問
- シニアになってから、涙やけの跡が濃くなった気がします。涙が増えたのでしょうか?
- 量が増えているとは限りません。たるみでできたすきまに涙が留まり、濡れている場所が同じところに固定されると、跡は濃く見えます。まず、目頭のすきまが湿っていないかを確かめてください。
- 温かいタオルで蒸らしてから拭くのは、どうですか?
- 熱いものは避けてください。目のまわりの皮膚は薄く、シニアの子は熱さへの反応が鈍くなることがあります。乾いたコットンを当てて待つやり方のほうが、家では確実です。
- 嫌がって顔を触らせてくれません。無理にやったほうがいいですか?
- 無理に押さえないでください。目のそばで暴れると事故につながります。まずあごの下に手を添えるところまでを何日か続け、触られることに慣れてから当てる手順に進んでください。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
