C08季節・行事

毎年おなじ時期、おなじところをかいている|去年の写真を見返す

公開日 2022年6月9日|文=mofuwa編集部

明るく清潔な部屋で、やわらかな自然光の入る薄い色のソファに座っているクリーム色の猫
去年の6月の写真は、記憶より正確に日付と場所を覚えています。写真:Diana ✨/Pexels

梅雨のある夜、スマホの写真アプリを去年の6月までさかのぼって、30枚ほどを順に見ていったことがあります。探していたのは、うしろ足で首のうしろをかいている瞬間が写った写真でした。3枚出てきて、日付は6月の第2週から第3週に固まっていました。今年、同じ動きが気になり始めたのも同じ週でした。皮膚のかゆみが毎年おなじ時期に出ているかどうかは、覚えているかどうかでは決まりません。「去年もこうだった気がする」で止まっている話を、写真は日付と場所のついた枚数に変えてくれます。梅雨のあいだに撮った写真は、その年の記録としてもう手元にあります。

去年の6月まで30枚さかのぼる|梅雨のかゆみを記憶ではなく枚数で数えた経験

写真アプリには、たいてい年と月で飛べる画面があります。去年の6月を開くと、1か月ぶんで20枚から40枚ほどが並ぶ家が多いはずです。この中から、その子が写っているものだけを順に見ていきます。やることは3つの数を出すだけで、10分もかかりません。数えた紙は捨てないでおきます。

梅雨は毎年、気温が上がったまま湿度の高い日が続きます。条件としてはそれだけで、毎年くり返します。写真で見たいのは天気ではなく、その条件のもとで、その子の皮膚のどこにかゆみが出ていたかのほうです。

3つの数が出たら、今年の6月で同じことをします。今年はまだ月の途中かもしれないので、日数をそろえる必要はありません。比べるのは枚数の多さではなく、部位が同じかどうかと、週が同じかどうかです。去年3枚、今年2枚でも、どちらも耳のうしろで、どちらも第2週なら、それは同じことが2年続いているという意味になります。

写真をさかのぼる利点は、撮ろうと思って撮ったものではない点にあります。ごはんを食べている写真の端に、内ももが写っています。窓辺で寝ている写真に、前足の付け根が入っています。記録しようとして撮っていないぶん、その日のありのままが残っています。かゆみの記録として意識して撮り始めるのは、この数え方を一度やってからで十分です。

同じ部位が2年そろったら、動いているのは家の側|梅雨の皮膚に出る変化の読み分け

去年と今年の数が並んだら、読み方は2つに分かれます。部位が同じなら、毎年そろっている条件があります。部位が違うなら、去年とは別のことが起きています。この分け方をしないまま両方に同じ手を打とうとすると、どちらにも届きません。

去年の6月と今年の6月を並べて、どこを見るか
並べるもの同じだったとき違っていたとき
写っていた部位毎年そろう条件がある去年とは別の入口を探す
寄っていた週湿度の高い日が続き始めた週に重なる散歩や引っ越しなど暮らしの側が動いた
かいている枚数去年と同じ範囲にある倍以上なら、時期の話では追えない
洗っていた間隔去年も今年も縮んでいる片方だけ縮んでいるなら洗いすぎの週を疑う
ブラッシングの回数梅雨はどちらの年も減っている今年だけ減っているなら被毛の側が先
部屋の湿度同じ帯で上下している今年だけ高いなら窓と換気を先に見る

左の列が同じだった項目の数を数えてみてください。6つのうち4つ以上がそろっているなら、その子の皮膚は毎年、同じ条件の組み合わせの中でかゆみに傾いています。体質という一言で片づけると次の手がなくなりますが、条件の組み合わせなら、どれか1つは家で動かせます。

変化の向きにも読み方があります。枚数が去年と同じ範囲にあるなら、毎年の並びの中にいます。去年3枚だったものが今年12枚になっているなら、時期の話ではもう説明がつきません。写真の枚数は、増え方の急さを見るための数字です。ここだけは、去年と同じだからと安心する材料にはしないでください。

写真には、もう1つ写っているものがあります。地肌です。毛をかき分けた写真でなくても、内ももや前足の付け根のように被毛の薄い場所は、地肌の色がそのまま映ります。去年の写真の地肌と、今年の写真の地肌を、同じ明るさの部屋で撮ったもの同士で見比べます。皮膚の色の違いは、記憶ではほぼ再現できません。かゆみが出ていた場所の地肌が、去年の6月と今年の6月で同じ色をしているなら、毎年おなじ条件が同じ場所に届いているということになります。

洗う間隔が縮む週と、地肌が乾ききらない週が重なる|梅雨に皮膚がかゆみへ傾く理由

犬と猫の皮膚は、人のおよそ3分の1の薄さです(deck p3)。同じ湿度の部屋にいても、条件の変化がそのまま地肌に届きます。梅雨に起きているのは、正反対に見える2つのことが同じ週に重なることです。外の湿度は高いのに、地肌のうるおいのほうは減っていく、という並び方をします。かゆみが出るのは、この2つがぶつかっている場所です。

梅雨の同じ週に重なる、方向の違う4つの条件
条件何が起きているか皮膚の側に出ること
湿度の高い日が続く被毛の根元が乾ききらない時間が伸びる閉じた面が湿ったまま残る
汚れが気になる洗う間隔が2週間から1週間へ縮む地肌のうるおいが戻る前に次が来る
雨で梳かさない日が増えるブラッシングの回数が減る被毛の中の抜け毛と皮脂が動かない
窓を開ける回数が減る部屋の空気が入れ替わらない同じ場所に同じ状態が続く

2行目が、梅雨にいちばん起こりやすい行き違いです。においや湿りが気になって洗う間隔を縮めると、地肌がもとの状態へ戻りきる前に、次の洗いが来ます。洗うこと自体に問題はありませんが、間隔を縮めた週だけは、戻る時間が足りていません。写真の枚数が増えた週と、洗う間隔が縮んだ週が重なっているなら、見直す先はここです。

そのうえで、洗っていない日の地肌に何を置くかという話が残ります。ここで置くものに条件が1つあります。写真に写っていた4つの部位は、前足の付け根も内ももも、耳のうしろも、どれもその子の口が届く場所です。かゆみが出ている場所には、なおさら口が行きます。朝に置いたものが昼には残っていない、という形になりやすいのはこのためです。

mofuwaスキンケアミストは、そこを前提につくられています。中身は高機能性電解酸化水100%で、香りも成分も足していません。口が届く場所に置いても差し支えのない基準なので、写真に写っていた部位をそのまま選べます。耳のうしろで手を止める必要も、内ももを避ける必要もありません。この水は2002年の創傷治癒世界会議などで研究結果が発表されてきたもので、傷の治りの分野で対象になってきた水でもあります(deck p6)。

  1. 写真で数えた部位を、紙に書き出す

    去年と今年の両方に写っていた部位だけにします。4つ全部ではなく、2つか3つに絞れるはずです。ここを絞らないと、毎晩の手順が長くなって続きません。

  2. 梳かしたあと、毛を分けて地肌に届かせる

    被毛の表面にかけても、届いてほしいのは下です。指で毛を左右に分けて、地肌が見えている状態でスキンケアミストを当てます。1か所につき2回か3回で足ります。

  3. そのまま乾かさずに置く

    拭き取らず、手で広げるだけにします。口が届いても差し支えのない中身なので、そのあとその子がなめても手順を組み直す必要がありません。

  4. その日の写真を1枚だけ撮る

    同じ部位を、同じ明るさの場所で撮ります。毎日でなくてかまいません。週に2枚あれば、来年の6月に読める材料になります。

この4つを、梅雨のあいだだけ続けます。洗う間隔は縮めないままにしておくほうが、条件がひとつに絞れます。洗うペースと置くものを同じ週に両方変えると、写真の枚数が動いたときに、どちらが効いたのか分からなくなります。変えるのは1つずつです。

来年の6月へ渡すのは3枚だけ|梅雨のかゆみを毎年くり返させないための考え方

今年の6月が終わったら、30枚を全部残す必要はありません。部位ごとに1枚、いちばんよく写っているものを選んで、3枚だけ別のアルバムに入れます。アルバムの名前は「6月」で十分です。来年、同じ画面を開いたときに、探す時間がゼロになります。

来年の6月に開くために、今年のうちにそろえておくもの
残すもの枚数・分量来年どう使うか
部位ごとの1枚3枚同じ部位を同じ角度で撮り直して並べる
寄っていた週1行のメモその週の1週間前から手順を始める
洗っていた間隔1行のメモ縮めずに保てたかどうかを確かめる
かいている枚数数字ひとつ来年の増え方が急かどうかの目盛りになる

この4つがあれば、来年は6月に入ってから慌てずに済みます。去年の写真で枚数が寄っていた週が第2週なら、第1週のうちから地肌にスキンケアミストを置き始められます。毎年くり返すと分かっているものは、始まってから追いかけるより、去年の週の手前に入るほうが短く終わります。これは記憶ではできません。3枚の写真と3行のメモにしか残りません。

Caution去年の3枚と今年の3枚を並べて、年の並びで説明がつかなくなるとき

去年は写っていなかった部位が今年は3枚以上に入っている/かいている枚数が去年の3倍を超えた/同じ部位の写真で、今年だけ地肌の赤みがはっきり分かる/毛が途切れて地肌が見えている範囲が、去年の写真より明らかに広い。この4つのどれかが出たときは、毎年の梅雨の並びの中では追えません。去年の3枚と今年の3枚は、日付と部位がそろった記録です。その2組を画面に開いたまま、動物病院の診察へ持ち込んでください。皮膚の状態は、言葉より写真のほうが早く伝わります。

今年の6月に撮る写真は、今年のためのものではありません。来年の6月に開くためのものです。毎日撮る必要はなく、週に2枚で足ります。家で続けるのは、梳かしたあとに毛を分けて地肌へ届かせることと、同じ部位を同じ明るさで撮ることの2つだけです。今日できるのは、写真アプリで去年の6月を開くところまでです。

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本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。