C09シーン別・暮らし

サロン通いをしている人が犬と猫の同居で困ること、その手当て

公開日 2022年7月23日|文=mofuwa編集部

明るい部屋の淡い色の床で、クリーム色の犬と白い猫が少し離れて過ごしている
体は同じで、変わったのはにおいだけです。猫が下がるのは、その差を確かめているあいだの動きです。写真:Jessika Arraes/Pexels

トリミングから帰って玄関を上がった犬に、同居の猫がいつもの高さから顔を寄せて、そのまま3歩下がりました。体つきも毛の色も変わっていません。変わったのはにおいだけです。サロンから帰った犬は、シャンプーの香りと、乾かす風で毛の中に入った店の空気と、床のにおいを一緒に連れて帰ります。犬と猫の同居では、この日だけ猫の側の条件が入れ替わります。この記事では、サロン通いをしている人から実際によく出る7つの問いに、玄関から寝るまでの順で答えていきます。最後に、その7つを1日の流れに並べ直します。

トリミングから帰ったその足で、猫に会わせて大丈夫ですか

会わせて大丈夫です。ただし、抱き上げて近づけないでください。犬と猫の同居で、トリミングの日にいちばん失敗しやすいのがここです。せっかく整えてもらったのだから見せてあげよう、という気持ちで人が距離をつめると、猫の側の確認が終わらないうちに体が接します。そこで一度驚くと、次のトリミングの日にも同じ反応が出るようになります。

猫が下がるのは、拒否ではなく確認です。猫は見た目より先に、においで相手が誰かを確かめています。目に映っているのはいつもの犬なのに、鼻に入る情報が違う。この2つが一致しないあいだ、猫は距離を取って様子を見ます。数分で一致すれば、猫のほうから近づいてきます。人がやることは、その数分を邪魔しないことだけです。

Point同居の年数が長いほど、差がはっきり出ます

毎日そばにいる相手ほど、においの記憶が細かくなります。だから犬と猫の同居が長い家ほど、トリミング帰りの「知っている体なのに、においが違う」という差がはっきり出ます。同居してまもない組み合わせで反応が薄いのは、仲がいいからではなく、比べる基準がまだできていないからです。反応が出る家のほうが、ふだん近くにいるという意味になります。

サロンのにおいとは、そもそも何のにおいですか

サロンのにおいとは、性質の違う4つのにおいが重なったもののことです。ひとまとめに「シャンプーの香り」と呼ばれがちですが、実際には残る時間も、ついている場所も、落とし方も別々です。犬と猫の同居では、このうちどれに猫が反応しているかで、その日の手の入れ方が変わります。

トリミングから持ち帰る4つのにおい
何のにおいかどこに残るか薄くなるまでの目安
シャンプーやコンディショナーの香り毛の表面全体数時間から半日
乾かす風で毛の中に入った、店の空気毛の内側、地肌に近いところ半日から1日
他の犬の毛やよだれが移ったもの首まわり、前脚、口のまわり拭くまで残る
店の床と作業台の面足先と指のあいだ、腹側拭くまで残る

上の2つは時間が解決します。何もしなくても、翌日には薄くなっています。問題は下の2つで、こちらは時間では減りません。移ったものと、床から拾ったものは、拭くまでそこにあります。猫が2日たっても足元だけを気にしているようなときは、においの正体が香りではなく、こちらの側にあります。トリミングのあとに家でやることがあるとすれば、この2つに絞れます。

犬と猫の同居で覚えておきたいのは、猫にとって香りは新しい情報でしかなく、他の個体のにおいは意味のある情報だということです。シャンプーの香りは、猫が今まで嗅いだことのない種類のものというだけです。けれど他の犬のにおいは、猫の側に「知らない相手がここにいた」という読み取り方をさせます。距離が長く続くときは、たいてい後者が残っています。

店のにおいは、犬のどこについて帰ってきますか

つく場所は毎回だいたい同じで、5か所です。体じゅうを拭く必要はありません。トリミングから帰った日に手を入れるのは、この5か所のうち、猫の顔の高さに来る2か所だけで足ります。

この5か所のうち、猫が先に確かめるのは足先と口のまわりです。理由は高さで、猫が床にいるとき、鼻の高さに来るのは犬の足と口だからです。背中の香りは、猫が近づいてはじめて届きます。つまり猫が下がる原因は、いちばん強い香りではなく、いちばん低い場所についているにおいのほうです。犬と猫の同居では、拭く場所の優先順位がここで決まります。

室内を歩き回る前に足先を済ませておくと、床に残るにおいの量も減ります。トリミングの日は、玄関で足先を拭いてから上がる。それだけで、猫が使っている通路や寝床に、店のにおいが運ばれる量が変わります。犬の側の毎日の習慣としても、雨の日や散歩帰りと同じ動作なので、新しく覚えることはありません。玄関に置いてあるのは、乾いた布とmofuwaグルーミングスプレーの2つだけです。布に吹きかけて足先を拭き、そのまま指のあいだをなぞる。犬は毎日体から脂を出すので、この1分はトリミングの日に限らず、雨の日も散歩帰りもそのまま使えます。

猫が近づかなくなりました。どれくらいで戻りますか

数時間から、長くて2日です。多くの家では、その日の夜には同じ部屋で過ごすところまで戻ります。犬と猫の同居で「まる一日ずっと避けている」という状態は、そこまで多くありません。時間の見当を先に持っておくと、途中で人が余計な手を出さずに済みます。

トリミングの日の、猫の距離が戻るまでの目安
帰宅からの時間よくある様子人がやること
0〜10分近づいて、すぐ下がる何もしない。抱き上げない
1〜3時間同じ部屋にいるが、少し離れているふだんどおりに過ごす
その日の夜近くで寝る、または通りすがりに嗅ぐいつもの寝る場所を変えない
翌日ほぼ元どおり足先と首まわりを一度拭いておく
2日以上同じ部屋に入らない、食事の場所を変える犬の側ではなく、猫の側の変化を見る

2日を超えて距離が戻らないときは、においの話として片づけないでください。トリミングの日をきっかけに気づいただけで、変わったのは猫の側かもしれません。ごはんの減り方、水を飲む量、トイレの回数、毛づくろいの時間。この4つを2日ぶん思い出してみてください。においが原因なら、この4つは変わっていないはずです。

Cautionにおいの話ではなくなる7つの変化

2日以上ごはんを残す、水を飲む量が急に変わった、トイレの回数が減った、毛づくろいをしなくなった、同じ場所をなめ続けている、高い場所に上がらなくなった、隠れて出てこない。犬と猫のどちらでも、いずれかに当てはまるときは動物病院にご相談ください。距離を取っているのがにおいのせいなのかどうかは、家の中では切り分けにくいところです。距離が戻らないまま2日を数えたら、ごはんと水とトイレの様子を書いて持っていってください。

帰宅後、犬と猫のどちらから先に手を入れればいいですか

ふだんの順番を変える必要はありません。トリミングの日だけ、玄関でやることを1つ足します。犬と猫の同居では、日によって順番を入れ替えると、そのたびに決め直すことになって続きません。変えるのは順番ではなく、玄関で足す1工程のほうです。

  1. 玄関で、足先と首まわりを拭く

    室内に上げる前に、乾いた布で足先と指のあいだ、それからカラーの下を拭きます。ここで落とせなかったものは、このあと室内のどこかに置かれます。時間は1分で足ります。トリミングの日に足すのは、この工程だけです。

  2. 手を洗ってから、猫のところへ行く

    犬の足先を触った手には、店のにおいが残っています。石けんで洗うのは、猫に触る前の1回だけで構いません。ここを飛ばすと、玄関で落とした意味がなくなります。

  3. そのあとは、いつもどおりの順番で終える

    猫に短く手を入れて、最後に犬の体をブラシで通します。順番を毎回同じにしておくと、トリミングの日かどうかを考えなくて済みます。考えなくていい部分を増やしておくほうが、4〜6週間のあいだ続きます。

サロンで整えてもらった直後にブラシを入れるのをためらう方がいますが、毛の流れに沿って軽く通すぶんには問題ありません。むしろ帰った日に一度通しておくと、翌日からのもつれ方が変わります。強く引く必要はなく、背中の上側を数往復するだけで足ります。犬と猫の同居では、この一手間が床に落ちる毛の量にも効いてきます。

トリミングの日に、やらなくていいことはどれですか

2つあります。家で洗い直すことと、猫を別の部屋に入れておくことです。どちらも良かれと思って選ばれますが、犬と猫の同居では、やらないほうが翌日が楽になります。手を増やす前に、この2つを外してください。

やらなくていいことを先に決めておくと、トリミングの日にやることが3つに収まります。玄関で足先と首まわりを拭く、手を洗う、猫の距離に手を出さない。この3つだけです。犬と猫の同居は、種の違う相手が同じ床とソファを使っているぶん、人の手が増えやすくなります。増やす前に外せるものを探すほうが、毎日の形が崩れません。

次の予約までの4〜6週間で、知りたいことは何ですか

サロン通いをしている人が知りたいのは、たいてい「次はいつ困るか」です。犬と猫の同居では、これが週数で読めるようになります。記録するのは3つで、どれも一行で足ります。

次の予約までに、1行ずつ書いておくこと
何をいつ書くか何が分かるか
猫が近づくまでにかかった時間トリミングの日の夜そのサロンのにおいが、何時間残るか
もつれが出はじめた週気づいた日次の予約を何週目に入れるとよいか
犬の首まわりを拭いた日拭いた日に〇だけ毎日の習慣として続いているか

3回ぶん書くと、その家の周期が見えます。もつれが出るのがいつも3週目なら、次の予約は4週目に入れるより、3週目に家で手を入れる回数を1回ふやすほうが早く済みます。予約の間隔を縮める前に、動かせるのはこちらです。トリミングの回数を増やさずに、次の予約までの状態を保つ側に立てるようになります。

3週目に1回ふやすというのは、mofuwaグルーミングスプレーを乾いた布に含ませて、首まわりと背中の上側を毛の流れに沿って拭く1回のことです。猫に触る手とは分けて、布も別のものを使ってください。すすぐ工程がないので、夜の3分に収まります。舐めても問題のない基準でつくられているぶん、量を気にせず布を湿らせられます。犬と猫の同居では、道具を1枚ずつ分けておくと、においを運ぶ経路が1つ減ります。トリミングの回数を動かさずに、次の予約までの4〜6週間のもつれ方をならすための1回です。

玄関から寝るまでの順に、7つの答えを並べ直す|犬と猫の同居で残る疑問

ここまでの答えを、トリミングの日の時間の流れに沿って並べ直します。読んで覚えるのではなく、その日にこの順でなぞってください。1日の中で人が動くのは、合計で3分ほどです。

トリミングの日を、玄関から寝るまでで組み直す
いつ何をするか根拠になった問い
玄関を上がる前足先と指のあいだ、カラーの下を拭く店のにおいはどこにつくか
上がった直後犬をその場に座らせ、猫の逃げ道を空けるその足で会わせて大丈夫か
そのあと手を洗ってから、猫のところへ行くどちらから先に手を入れるか
夕方まで距離に手を出さない。ふだんどおり過ごす猫が戻るまでどれくらいか
夜背中の上側にブラシを数往復。洗い直さないやらなくていいことはどれか
寝る前その日の1行を書く次の予約までに知りたいこと

残る疑問は、たいてい「どこまでが今日の話で、どこからが別の話か」というところに集まります。においの話として扱えるのは、2日までです。2日を超えて距離が戻らない、ごはんや水やトイレの様子が一緒に変わっている。そのときはトリミングの日を起点に考えるのをやめて、動物病院にご相談ください。犬と猫の同居では、片方の変化がもう片方のせいに見えやすくなります。

サロン通いをしている人が持っている強みは、4〜6週間という決まった周期があることです。周期があるものは記録できて、記録できるものは次に生かせます。犬と猫の同居で毎回同じ場面になっているなら、それは家の条件が安定しているということでもあります。トリミングの日にやることを3つに絞って、残りは猫の時間にまかせる。この記事で書けることは、そこまでです。

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本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。