C11比較・選び方
アルコール系と水系、どちらを選ぶか
棚の前で2本を持ち比べたとき、成分表示の2行目か3行目に「エタノール」と並んでいるほうが、アルコールを使ったタイプです。もう1本は、いちばん上が「水」か「精製水」で始まります。これが水系です。ペット用のふき取り用品は、この2つにだいたい分かれます。どちらが優れているかという話にすると決まりませんが、乾くまでの時間・乾いたあとに何が残るか・その面にその子の口が届くか・1日に何回くり返すか、この4つで見ると、その家ならどちらかが先に決まります。
乾くまでの時間と、乾いたあとに残るもの|アルコールと水系の比較で先に見る2つ
ペット用として売られているふき取り用品を分けているのは、香りでも見た目でもなく、水分がどう消えるかです。アルコールは常温で速く気化します。吹きかけた面は数十秒で乾き、拭き取る動作が要りません。水は同じ条件で気化に時間がかかります。被毛の長い子なら、表面が湿ったまま数分残ることもあります。この差が、そのままケアの手順の長さに出ます。
もうひとつ見るのは、乾いたあとに何が残るかです。アルコールそのものは飛んでいきますが、一緒に配合されている成分は面の上に残ります。水系も同じで、水が飛んだあとに残るのは、水以外に入れてあるものです。だから「アルコールか水か」だけを見ても半分しか分かりません。残る側に何が入っているかまで見て、はじめて比較になります。
- 乾くまでの時間:拭き取る動作が要るか、置いておけば消えるか
- 乾いたあとに残るもの:気化する成分と、面に残る成分を分けて読む
- その面に口が届くか:足先・口まわり・あご・しっぽの付け根は、その子が自分で舐めにいける
- 1日に何回くり返すか:週1回の面と、1日3回の面では、選ぶ条件が変わります
4つのうち、家の側で先に決まっているのは3つめと4つめです。うちの子が足先を舐めるかどうか、その面を1日に何回ふくかは、商品を選ぶ前から分かっています。先に決まっている条件から逆に見ていくと、棚の前で悩む時間が短くなります。被毛や皮膚の状態を見るのは、そのあとで足ります。
ラベルのどこを読むか|アルコール系と水系の見分け方は成分表示の並び順にある
化粧品の全成分表示は、配合量の多い順に並べるのが原則です。1%以下のものは順不同でよいことになっているので、下のほうの並びからは量が読めません。読めるのは上のほうだけです。エタノールが2番目や3番目に来ていれば、それなりの量が入っています。いちばん上が「水」で、エタノールが下のほうにあるか、そもそも書かれていなければ、水を主にした処方です。
| 見る場所 | アルコールを使ったタイプ | 水を主にしたタイプ |
|---|---|---|
| 成分表示の1行目 | 水のこともあるが、2〜3行目にエタノール | 水または精製水で、エタノールが見当たらない |
| 手の甲につけたとき | 10秒ほどでひやりとして消える | しばらく濡れたまま残る |
| においの立ち上がり | 開けた瞬間につんと上がってくる | ほとんど立たないか、わずかに感じる程度 |
| 表記の文言 | 「速乾」「拭き取り不要」と書かれることが多い | 「アルコールフリー」「ノンアルコール」と書かれる |
| 使用上の注意の欄 | 火気・目のまわりへの注意が入る | 開封後の期限や保管場所の注意が入る |
| この2つの結論 | 面を早く乾かしたい場所に向く | その子の口が届く面に向く |
表の最後の行が、見分け方の答えです。見分けるのはラベルですが、決めるのは面のほうです。同じ1本でも、テーブルの天板に使うのか、足先に使うのかで向き不向きが入れ替わります。だから商品を先に決めて家の中で使い回すと、どこかで無理が出ます。
「アルコールフリー」と書いてあるものが必ずしも水だけでできているわけではありません。エタノールを使っていないという意味であって、他の溶剤や保湿成分は入っています。ペット用品の棚でこの表記を見たら、その次に「では何で汚れを落としているのか」を成分表示で確かめます。ここまで見て、ようやく毎日使うかどうかを決められます。
同じ面を1日に何回ふくか|家の場所ごとに決めるアルコールと水系の使い分け
使い分けの単位は、商品ではなく面です。犬でも猫でも、家の中でふく場所は数えられるほどしかありません。散歩から帰ったあとの足先、食後の口まわり、猫ならあごの下、寝床のまわり、食器とおもちゃ、床。この6か所を並べて、それぞれ1日に何回ふくか、その面にその子の口が届くかを書き出すと、選ぶものはほとんど自動的に決まります。
| その日の条件 | 同じ面をくり返す回数 | どちらを手に取るか |
|---|---|---|
| 散歩から帰って足先だけ | 1日1〜2回・4本で4か所 | 自分で舐めにいける面なので水系 |
| 食後の口まわりとあごの下 | 1日2〜3回 | 口そのものなので水系 |
| 寝床の布と、その周囲の床 | 2〜3日に1回 | 口が届かない面なら速く乾くほうでよい |
| 食器・水入れ・おもちゃ | 1日1回 | 口が直接つく面なので、洗い流せるものを使う |
| 体をひととおり整える日 | 2週に1回の洗浄と、毎日のケア | 毎日の側を水系にそろえる |
| この家ならどうするか | 口が届く面が1つでもあるか | 届くなら水系を軸にして、届かない面だけ使い分ける |
最後の行が結論です。口が届く面が1つでもある家では、毎日の1本を水系にしておくほうが手順が短くなります。面ごとに2本を持ち替えると、置き場所が2か所になり、どちらを使うかの判断が毎回はさまります。判断が増えるほど、毎日のケアは続きません。逆に、その子が絶対に近づかない面だけであれば、乾く速さを優先する選び方で問題ありません。
回数の数え方には、ひとつだけ注意があります。数えるのは飼い主がふいた回数ではなく、その面がその子の口に触れる回数です。足先を1日1回しかふいていなくても、その子が寝る前に10分間舐めているなら、その面は口が届く面として扱います。皮膚や被毛の状態ではなく、その子の行動のほうを数えてください。
水の側に仕事をさせる|洗う日に使うものをアルコール抜きで組み立てる
毎日のケアを水系にそろえると、洗う日の1本も同じ考え方で選ぶことになります。シャンプーは、体積のほとんどが水です。その水をただの溶媒として使うか、汚れを落とす側に回すかで、あとに入れる洗浄成分の量が変わります。mofuwa モイストシャンプーは、後者の考え方でつくられています。
原料の水には、精製水で薄めていない電解水を使っています。この水そのものに汚れを落とす働きがあるので、界面活性剤はアミノ酸系のものを少量入れるだけで泡が立ちます。泡立ちのよさを出すいちばん簡単な方法は洗浄成分を増やすことですが、増やせば必要な皮脂まで落ちて、洗い上がりがごわつきます。ごわついた被毛を戻すために、今度はトリートメントの工程が要ります。工程が1つ増えるということは、その子が浴室で耐える時間がそれだけ長くなるということです。
モイストシャンプーには、香料・着色料・パラベン・シリコン・鉱物油・紫外線吸収剤・アルコール・サルフェート・石油系界面活性剤・動物由来原料・合成ポリマーの11成分を使っていません。アルコールを外しても泡が立つのは、水の側にその分の仕事を持たせてあるからです。すすぎ残しが口に入ることを前提にした処方で、洗ったあとに地肌をなめる子でも、ふだんどおりにさせておけます。7種の植物由来成分(カミツレ花・ローズマリー葉・ラベンダー花・アロエベラ葉・ハマメリス葉・オタネニンジン根・カンゾウ根)も、そのまま残る側に入っています。
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37〜38℃のぬるま湯で濡らす
熱いお湯ほど皮脂が落ちすぎます。手の甲でぬるいと感じるくらいが目安です。
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泡を立ててから地肌に置く
被毛の上でこすらず、泡を地肌まで届かせます。指の腹で動かすだけで足ります。
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流して、タオルとドライヤーで水を抜く
水系のケアは、乾かすまでが一続きです。湿ったまま置かないところまでが手順です。
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毎日のケアに戻す
洗った翌日から、ふだんの面ごとのケアに戻します。洗う日のためにケアを止める必要はありません。
足先を1日3回ふいているのに、同じ1か所を4日続けてなめている/口が届かない面に替えてから2週間たっても、地肌のかさつきが同じ場所に出ている/ふく回数を半分に減らしても、においの立ち方が変わらない/ふいた直後だけ落ち着いて、30分後にまた同じ面へ口が戻る。こうした残り方は、アルコールか水系かという選び分けでは説明がつきません。ふいた回数と、その子が口をつけている面の数を書き出して、動物病院の診察を早めに入れてください。手元のメモがそのまま、いつから何が変わったかの記録になります。
棚の前に戻ったとき、最後に確かめる1行
決め手は2つだけです。その面にその子の口が届くか、その面を1日に何回くり返すか。この2つが決まっていれば、成分表示を上から3行読むだけで、手に取るほうが決まります。残りの条件は、決まったあとで比べれば足ります。
| 書くこと | 書き方の例 |
|---|---|
| ふく面の名前 | 足先・口まわり・あごの下・寝床の布 |
| その面の1日の回数 | 足先2回/口まわり3回/寝床は3日に1回 |
| その子の口が届くか | 届く面に○、届かない面に× |
| ○が1つでもあるか | あれば、毎日の1本を水系に寄せる |
この4行は、家を出る前に1分で書けます。書いてから棚に立つと、ペット用品の並びの中から見る場所が3つに減ります。選び方を覚えるより、家の側の条件を先に紙に落としたほうが早い、というのがこの比較の結論です。ケアは毎日続くものなので、決める時間そのものを短くしておく価値があります。
今日できるのは、うちの子が自分で口をつけにいく面を、指で数えてみることだけです。3つ以上あるなら、毎日使う1本を水系にそろえるところから始めてください。
Product
mofuwa モイストシャンプー
300ml / 3,410円(税込)
アミノ酸系の洗浄成分で11成分無添加。天然由来の抗炎症成分7種とアミノ酸4種を配合し、原料の水には、精製水で薄めていない電解水を使っています。
商品ページを見るよくある質問
- アルコールを使ったタイプでふいた面を、その子が舐めてしまいました。
- ふいた直後であれば、その面を水で湿らせた布で軽く拭き直して、乾かしてください。アルコールは気化が速いので、時間がたった面には残っていません。気になるのは、そのあとも同じ面を舐め続けるかどうかです。ふだんは舐めない面に口が戻るようになったら、その面を口が届く面として数え直して、使うものを入れ替えます。ペットの側は、においの立つ面を確かめにいく習性があるので、舐めたこと自体より、何日続いたかを見てください。
- 「アルコールフリー」と「ノンアルコール」は、意味が違うのでしょうか。
- ペット用品でも化粧品でも、どちらもエタノールを使っていないという意味で使われていて、区別の決まりがあるわけではありません。確かめたいときは、表記ではなく成分表示を読みます。エタノールが書かれていなければ、その処方には入っていません。ただし、アルコールを外したぶんを何で埋めているかは商品ごとに違います。水で薄めているのか、水そのものに働きを持たせているのかで、同じ水系でも中身は別ものになります。
- 水を主にしたものは、開けたあとに傷みやすいと聞きました。
- 水を含むものは、保管のしかたで状態が変わります。直射日光の当たる場所と、高い温度の場所を避けるのが基本です。ボトルの口を被毛や地肌に直接つけない、別の容器に詰め替えない、この2つで扱いはだいぶ違ってきます。使用期限の表記がある製品はそれに従い、書かれていないものは開封した日をボトルに書いておくと、次に買うときの目安になります。毎日使う1本ほど減りが早いので、置き場所さえ決めておけば、期限より先に使い切ることがほとんどです。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
