C11比較・選び方

香り付きと無香料、どちらがペットにいいか

公開日 2022年8月31日|文=mofuwa編集部

明るい光の入る部屋で、淡い色のリネンのソファに寝そべる薄いクリーム色の猫と、そのそばにいる小さな薄い色の犬
洗い上がりの香りは、その子ではなく、人の鼻に向かって残っています。写真:https://kaboompics.com//Pexels

洗ってもらった日の夕方、香り付きのシャンプーを使った子が、いちばん先にやるのは、床やソファに体をこすりつけることです。飼い主の側は、いい香りになったと感じています。ペットの側は、自分のにおいが薄くなったと感じています。同じ1日の出来事を、鼻の使い方が違う2者が別々に受け取っているわけです。香り付きと無香料のどちらを選ぶかは、好みの問題に見えて、実際は洗ったあと3日間の行動が変わる問題です。この記事では、残り方と行動の2つを並べて、どこに線を引くかを決めます。

洗い上がりの香りは、だれの鼻に向かって残っているのか

香り付きのシャンプーで洗ったあと、その香りを確かめているのはほとんど人の側です。抱き上げて顔を近づけ、いい香りだと感じて、今日は洗えたと納得します。香りはそのとき、洗浄の結果を伝える合図として働いています。汚れが落ちたかどうかは目では分かりにくいので、鼻で分かる合図があると安心できるわけです。

ペットの側から見ると、同じ合図が別の意味を持ちます。犬も猫も、自分のにおいで自分の居場所を確かめています。そのにおいが薄くなって、知らないにおいが被毛にのっている状態は、落ち着かない材料になります。香りは人にとっては結果の確認で、その子にとっては条件の変化です。だから香り付きと無香料の比較は、においの好き嫌いではなく、宛先の違いとして整理したほうが決めやすくなります。

3つめの重なる部分が、この記事の分かれ道になります。人の側の仕事は、その子の体以外の面でも果たせます。香りを残したい面と、残さないほうがよい面を先に分けておくと、1本で全部をまかなう必要がなくなります。ペット用品の棚で迷う時間が長くなるのは、この2つの仕事を1本に背負わせようとするときです。

洗った直後から3日後まで|香り付きと無香料を、残り方で比較する

香りは、洗い終わった瞬間がいちばん強く、そこから時間をかけて薄くなります。問題は、薄くなる途中のどこかで、その子の行動が動くことです。時間を追って並べると、香り付きと無香料の違いが、においの強さではなく行動の量に出てくることが分かります。

洗い終わってからの時間ごとに、家の中で見えること
洗ったあとの経過時間香り付きで見られること無香料で見られること
直後〜30分人が香りをはっきり感じる。その子は乾かされている最中人は仕上がりを手ざわりで確かめる
1〜2時間床やソファに体をこすりつける動きが出やすい寝床に戻って落ち着くことが多い
半日後香りは弱まるが、被毛の根元にはまだ残っているその子自身のにおいが戻り始める
翌日人はもう香りをほとんど感じない。その子はまだ感じている洗う前とほぼ同じ状態に戻る
3日後こすりつけた布のほうに香りが移っている布に移っているのはその子自身のにおい
この3日で分かること行動が動くのは半日後までの間に集中する洗った翌日から、ふだんの手順に戻せる

最後の行が、時間で比べたときの結論です。香り付きで起きる変化は、洗った日の半日以内に集中していて、そこを越えれば人の鼻からは消えます。つまり、人が香りを楽しめる時間は短く、その子が反応する時間のほうが長く残ります。この非対称が、毎回の洗浄でくり返されます。

香りがのった日に、その子の側で起きていること 洗い上がりに別のにおいがのると、自分のにおいを取り戻すための行動が出ます。こすりつけた布に香りが移り、今度はその布のにおいが変わるため、落ち着く場所を探し直すことになります。 洗い上がり 別のにおい 取り戻す こすりつけ 混ざる 布に移る 自分のにおいが薄い 寝床のにおいも変わる 香りを足した日 半日は体をこすりつける 寝床を選び直すことがある 香りを足さない日 翌日には元のにおいに戻る 寝床を選び直さずに済む
行動が増えているのは、におい自体ではなく、自分のにおいが薄いことへの反応です。

図の右側にあるとおり、こすりつけた先の布にも香りが移ります。寝床のにおいが変わると、落ち着く場所を探し直すところからやり直しになります。洗った日の夜に寝る場所がいつもと違っていたら、被毛ではなく布のほうを確かめてみてください。

うちの子が気にしているかどうかの見分け方|洗った日の3つの動き

香りを気にする子と、まったく気にしない子がいます。どちらなのかは、洗った日の行動を3つだけ見れば分かります。好みを言葉で教えてはくれないので、数えられる動きに置き換えます。見るのは洗った直後ではなく、乾かし終えてからの2時間です。

  1. こすりつける回数を数える

    床・ソファ・寝床の布に、あごや首の横、背中をこすりつける動きです。乾かし終えてから2時間のあいだに3回以上あれば、気にしている側です。

  2. なめる場所が増えたかを見る

    ふだんはなめない背中やしっぽの付け根まで口が届いているなら、においを取り戻そうとしています。前足だけなら、ふだんの毛づくろいの範囲です。

  3. 寝る場所を変えたかを見る

    その夜、いつもと違う場所で寝ていたら、布に移った香りのほうを確かめます。翌日には元の場所に戻ることがほとんどです。

3つのうち2つ以上が当たる子は、香り付きを体に残さないほうが、洗った日の夜が静かになります。1つも当たらない子であれば、香り付きを選ぶことに支障はありません。猫は犬より反応が出やすいと言われますが、同じ家の猫でも個体差があります。品種や年齢で決めず、その子の2時間を数えてください。

もうひとつ、飼い主の側も見ておきます。洗えたかどうかを、香りで判断していないかどうかです。香りで確かめる習慣がついていると、無香料に替えた日に「洗えた気がしない」という感覚が残ります。手ざわりの変化、ブラシに残る毛の量、地肌の見えやすさ。香り以外の確かめ方を1つ持っておくと、無香料へ移るときに迷いません。

香料を足さないという判断|洗う日の1本から、においを引く

mofuwa モイストシャンプーが無香料なのは、香りを足す余地がなかったからではなく、足さないことを選んだからです。犬も猫も、自分の体から立つにおいを手がかりにして家の中を把握しています。そこへ別のにおいが上書きされると、把握のしなおしから始めることになります。香りは人のためのものだ、という前提から逆算して、香料を入れない形になりました。

無香料にすると、洗えたことを伝える合図が1つ減ります。そこを埋めているのが洗い上がりの手ざわりです。このシャンプーは、原料の水に精製水で薄めていない電解水を使っていて、水そのものに汚れを落とす働きがあるぶん、アミノ酸系の洗浄成分は少量で足ります。落としすぎないので被毛がごわつかず、トリートメントの工程を足さなくても指が通ります。香りではなく、指通りで洗えたかどうかが分かる、という置き換えです。

モイストシャンプーには、香料・着色料・パラベン・シリコン・鉱物油・紫外線吸収剤・アルコール・サルフェート・石油系界面活性剤・動物由来原料・合成ポリマーの11成分を使っていません。カミツレ花・ローズマリー葉・ラベンダー花・アロエベラ葉・ハマメリス葉・オタネニンジン根・カンゾウ根という7種の植物由来成分は入っていますが、香りを立てるためではなく、洗い上がりの状態のために入っています。ボトルを開けたときに植物のにおいをわずかに感じることはあります。無香料は、においがゼロという意味ではなく、香料を足していないという意味です。

人の側の仕事は、別の面で果たせます。洗った日に部屋の布を洗う、寝床のカバーを替える、来客の前にソファまわりを整える。その子の体に香りを残さなくても、家のにおいはととのいます。体と布を分けて考えると、どちらも我慢しなくて済みます。

Caution香りを止めてからの日数で説明がつかなくなったとき

無香料に替えて2週間たっても、こすりつける回数が1日3回から減らない/こすりつける場所が、同じ1か所だけに固まってきた/なめる場所が背中やしっぽの付け根から広がり、地肌が見えてきた/洗った翌日ではなく、洗っていない日にも同じ動きが出る。ここまで来ると、においの問題として説明できる範囲を越えています。香りを止めてからの日数と、1日のこすりつけの回数を書いたメモを持って、動物病院で診てもらってください。日付と回数が並んでいると、いつから変わったのかが1枚で伝わります。

体には残さず、布には残す|香りの置き場所を面で分ける

どちらか1本に決めきる必要はありません。決めるのは、香りをどの面に置くかです。その子の体は無香料にそろえ、人が触れる布や部屋の側で香りを使う。この分け方なら、洗った日の行動も動かず、家のにおいもととのいます。

面ごとに、香りを置くか置かないかを決める
面香りを置くかその理由
その子の体・被毛置かない自分のにおいを取り戻す行動が出るため
寝床の布・毛布置かないこすりつけた先が変わると、寝る場所を探し直すため
ソファカバー・ラグ薄く置いてよい人の鼻が長く触れる面で、洗って戻せるため
部屋の空気置いてよいその子の体に直接のらないため

表の上2行が、その子の側の面です。ここを無香料でそろえておけば、下2行は人の好みで決められます。香り付きと無香料のどちらを選ぶかという問いは、面で分けた時点で、ほとんど答えが出ています。ペットと人が同じ家にいる以上、においの置き場所を分けるほうが、どちらかを我慢させるより長続きします。

今日できるのは、次に洗う日に、乾かし終えてからの2時間だけ行動を見ておくことです。こすりつけが3回以上あるなら、体の側は無香料にそろえてください。

Product

mofuwa モイストシャンプー

mofuwa モイストシャンプー

300ml / 3,410円(税込)

アミノ酸系の洗浄成分で11成分無添加。天然由来の抗炎症成分7種とアミノ酸4種を配合し、原料の水には、精製水で薄めていない電解水を使っています。

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よくある質問

家族が「洗ったのに洗った感じがしない」と言います。どう説明すればいいでしょうか。
香りが洗浄の合図になっていたぶんを、別の合図に置き換えると伝わります。洗う前と洗ったあとで、背中の毛を指で分けてみて、地肌が見える速さを比べてください。落ちていれば、毛が指の間からさらりと逃げます。ブラシに残る抜け毛の量も、洗った翌日は目に見えて変わります。この2つを一緒に確かめてもらうと、香りがなくても洗えていることが分かります。家族の中で確かめ方がそろうと、無香料へ替えたあとの話が早く済みます。
無香料と書いてあるのに、少しにおいがあります。中身が変わったのでしょうか。
無香料は、香りをつけるための香料を足していないという表示です。原料そのもののにおいまで消しているわけではないので、植物由来の成分や水の性質によって、わずかなにおいを感じることがあります。ボトルを開けたときに感じて、被毛に使って乾いたあとには残らない程度であれば、ふだんどおりで問題ありません。季節や保管場所の温度で感じ方が変わることもあります。気になるときは、開封した日を書いておくと、前回との比べ方がはっきりします。
猫と犬で、香りの受け取り方に違いはありますか。
どちらも自分のにおいを手がかりにして暮らしていますが、猫のほうが家の中のにおいの配置に敏感です。猫はあごや頬を家具にこすりつけて、自分のにおいを置き直す習性があるので、洗ったあとの行動としても出やすくなります。犬は外のにおいを持ち帰る量が多いぶん、洗ったあとの変化が相対的に小さく見えることがあります。ただし個体差のほうが大きいので、種類で決めずに、乾かし終えてからの2時間を数えるほうが確実です。多頭で暮らしている家では、洗った子だけでなく、洗っていない子の反応も見ておくと分かりやすくなります。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。