C09シーン別・暮らし
小さな子どもがいる家庭のための防災と避難|5分で終わらせるケア
玄関に置いた防災用のリュックを持ち上げて、もう片方の手で4歳の子の手を引いたところで、手がなくなりました。足元には犬のリードと、猫のキャリーが残っています。持つものは4つあって、大人の手は2本でした。日曜の夜に一度だけ家族でやってみた、それだけの話です。小さな子どもがいる家庭でペットの防災を考えると、足りなくなるのは物ではなく手のほうでした。この記事は、非常持ち出し袋の中身を増やす話ではありません。子どもに持たせられるものを1つだけ先に決めておく、という分け方の話です。軽くて、その子が自分でそれと分かるもの。何を選ぶかを決めるときに、安全をどう見ておくかもあわせて書きます。あくまで家の中でできる範囲の備えで、公的な指針の代わりになるものではありません。
玄関に立つと手が足りない|子どもとペットの防災が同時に進まない理由
防災の話になると、まず中身の話から始まります。何日ぶんの水を置くか、フードをどれだけ回すか、ペット用のシートを何枚入れるか。用意すること自体は、休みの日に1時間もあればできます。用意したあとに一度だけ玄関まで運んでみると、そこで別の問題が出てきます。置いてある状態と、持って歩く状態は別でした。
うちで数えたのは、次の4つです。家族の防災リュックが1つ、犬のリード、猫のキャリー、そして子どもの手。大人が2人いる日でも、片方が子どもの手を引いた時点で、残る手は3本に足りません。大人が1人の時間帯なら、最初から2つしか持てません。ペットと子どもが同じ家にいるというのは、防災の場面では手の数の問題として現れます。
| 持つもの | 重さの目安 | 誰の手が使われるか |
|---|---|---|
| 家族の防災リュック | 肩にかけられる | 背中。手はふさがらない |
| 子どもの手 | ― | 大人の手が1本、確実に埋まる |
| 犬のリード | 軽い | 大人の手が1本 |
| 猫のキャリー | 両手になることがある | 大人の手が1〜2本 |
| ペットの持ち出し袋 | 重くなりがち | 空いていれば持つ、が実際は残る |
この表を作って分かったのは、いちばん最後に置いていかれるのが、ペット用にわざわざ用意した袋だということでした。中身は考えて選んだのに、手が足りないという理由だけで玄関に残ります。準備の質ではなく、順番の問題です。だからうちでは、袋の中身を見直す前に、持つ手のほうを先に数えることにしました。
もうひとつ、家でやってみて分かったことがあります。子どもは、大人が急ぐと、その速さに合わせて動けません。手を引かれると、足はついてきますが、上着も靴も自分では選ばなくなります。ふだんは自分でやっていることが止まります。ここで大人が全部やろうとすると、大人の手はもう1本ぶん必要になります。子どもがいる家庭の防災は、大人の持ち物を減らすより、子どもの手を1つぶん使えるようにするほうが早い、というのがうちの結論でした。
避難の判断そのものや、どこへ向かうかは、住んでいる場所と、そのときに出ている情報で決まります。ここで書くのは、家にいるあいだに玄関まで一度運んでみて、手の数を数えておく、というところまでです。公的な指針の代わりになるものではありませんし、何日ぶん備えるべきかを決めるものでもありません。家族で一度やってみて、うちの場合はこうだった、という記録として読んでください。
子どもに持たせられるものを先に1つ決める|防災の分担を分ける考え方
手が足りないと分かったあと、うちがやったのは荷物を減らすことではありませんでした。子どもが自分で持つものを、1つだけ先に決めたことです。1つです。2つにすると、片方を落としたときにもう片方も落ちます。1つと決めておくと、その子はそれだけを持ちます。ペットの防災の分担が、ここではじめて子どもの側にも1つ移ります。
何を渡すかを決めるとき、条件を3つ置きました。この3つは、防災用品のカタログではなく、家でやってみた結果から出たものです。
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条件1:軽いこと。持ったまま歩けること
子どもが片手で持って、階段を下りられる重さかどうかで決めます。持てるかどうかではなく、持ったまま歩けるかどうかです。持ち上げられても、10メートル歩くと下ろしてしまう重さなら、それは大人の荷物です。うちでは、実際に廊下の端から端まで歩かせて決めました。安全に持てる重さの目安は、その子の様子を見て家ごとに決めるのがいちばん確かです。
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条件2:その子が、自分でそれと分かること
袋の色でも、貼ったシールでも構いません。「犬のごはんが入っている袋」と言葉で覚えるのではなく、見ただけで分かる形にしておきます。4歳の子には、字は読めなくても色は分かりました。ペット用のものだと分かっていると、その子は自分の役割として持ちます。持たされているのではなく、自分の担当になります。ここが変わると、玄関で止まる時間が短くなります。
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条件3:落としても、その場でやり直せること
割れるもの、こぼれるもの、こまかく散らばるものは渡しません。子どもが落とすことは前提にしておきます。拾って入れ直せば元に戻るものだけを、子どもの1つにします。これは子どもの安全のためでもあります。落ちたものを追いかけて、その場でしゃがみ込む時間をつくらないためです。うちが渡したのは、折りたたみの器と、フードを小分けにした袋と、拭くためのスプレーを1本まとめた小さなポーチでした。落としても、拾えば終わりです。
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条件4:大人の側の1つを、そのぶん減らす
子どもに1つ渡したら、大人の持ち物も1つ減らします。増やすための分担ではありません。同じものを二重に持たないと決めると、全体の重さが下がります。うちの場合、子どものポーチに入れたぶん、大人のペット用の袋から同じ品目を抜きました。抜いたことを忘れないよう、袋の内側にメモを貼っています。
この分け方で変わるのは、荷物の総量ではありません。玄関で立ち止まる時間です。大人が「あと1つ、あれを持たなきゃ」と部屋へ戻る往復がなくなります。ペットの防災でいちばん時間を取られるのは、実は物を探しに戻る往復のほうでした。子どもが1つ持っているだけで、その往復が1回減ります。
子どもに何かを持たせようとすると、その場での指示になります。指示は、急いでいるときほど通りません。ふだんから「これは犬の分の袋で、あなたが持つもの」と決めておくと、当日は思い出すだけで足ります。月に一度、玄関まで運ぶ練習をするだけで、その子は場所も覚えます。子どもの安全を先に確保したうえで、その子ができる1つを残しておく、という順番です。防災を家族の役割として置いておくと、大人の手が1本ぶん自由になります。
袋に入れるものの安全を、数字で見ておく|1年で中身が入れ替わる変化
子どもが持つ1つが決まったら、次は中身です。ここで気をつけたのは、「安全そうだから」で選ばないことでした。子どもが持ち歩いて、犬猫の体に使うものです。安全という言葉は、根拠とセットで置かれているかどうかで読み方が変わります。何を根拠にしているのかが書いてあるものを選ぶ、というだけの話ですが、袋に入れるものを絞る基準としてはこれで足りました。
袋に入れたのは、うちがふだんから毎日使っているものでした。mofuwaのグルーミングスプレーは、吹きかけて布でなでるだけで足りるので、すすぎの水も乾かす時間も要りません。三室ダブルイン型の電解分解技術(特許5253483)でつくられた電解水を使ったものです。一般的な飲料用のアルカリイオン水の電解効率が約20%とされるのに対して、原水の電解効率はほぼ100%です。水分の浸透力については、精製水と比べて35倍という比較試験の結果があります。数字そのものより、その数字がどの試験条件で出たものかが書かれているかを見てください。
除菌についても、書き方を見ます。16の菌種・ウイルスを対象にした試験で、検査時間30〜60秒後に生菌が検出されませんでした(江東微生物研究所ほかの検査機関による、それぞれの試験条件下での結果です)。試験条件と検査機関の名前が併記されているかどうかが、安全をどこまで確かめられるかの分かれ目になります。これを使えば安全ですという書き方だけで、条件も機関名も書いていないものは、うちでは袋に入れませんでした。
| 見る項目 | 何が書いてあれば足りるか |
|---|---|
| 何でできているか | 成分が全部書かれている。清涼飲料水の規格基準をクリアした成分でつくられている、など根拠が示されている |
| 数字の出どころ | 試験条件と検査機関の名前が併記されている |
| 子どもが触ってよいか | 手に付いても洗い流す必要がないか。安全の根拠が数字で書かれているか |
| 水が要るかどうか | 洗い流さずに使えるか。断水している日に成立するか |
| 容量と重さ | 子どもが持ったまま歩ける大きさか |
選び方が決まると、次は入れ替えの話になります。防災の袋は、入れたら終わりではありません。子どものほうが、1年で変わります。去年は持てなかった重さが今年は持てて、去年は分からなかった色の意味が今年は分かる。ペット用品の使用期限より先に、その子の側が変わっていきます。うちでは、子どもの誕生日に袋を開けて、持てるかどうかをその場で確かめることにしました。日付を決めておくと忘れません。
犬猫の側も変わります。フードが変わる、体重が変わる、年をとって歩く速さが変わる。ペットの持ち出し袋は、家族の中でいちばん中身の入れ替わりが早い袋です。年に1回、袋を開けて中身を全部出して、いま使っているものと並べる。入れ替えるのは、その差が出たものだけです。これも家でできる備えの範囲に収まります。
移動と、いつもと違う場所で過ごした日のあとは、帰宅後に食べる量が落ちる、水を飲まない、体をなめ続ける、便がゆるい、といった変化が出ることがあります。1日で戻れば様子を見て構いませんが、2日以上続くとき、または皮膚が赤くなっている・においが強くなっているときは、動物病院にご相談ください。ふだんの体重と、ふだんの食事量をメモに残しておくと、相談したときに比べるものができます。
家で一度やってみた経験から、置き場所のほうを直した
最後に、うちが実際に直したものを書いておきます。中身ではなく、置き場所でした。防災の袋は、玄関の靴箱の上に全部まとめて置いてありました。これを、3か所に分けました。分けたのは、手が空いている場所と、埋まっている場所が違ったからです。
- 家族のリュックは玄関:背負うものなので、いちばん外側でいい
- 子どもの1つは、子どもの部屋の扉のそば:その子が自分で取れる高さに置く
- 猫のキャリーは、猫がふだんいる部屋:探しに戻る往復が消える
- リードは玄関のフックのまま:ふだん使っている場所を動かさない
- ペット用の袋は、キャリーの横:同じ手で持てる位置にまとめる
置き場所を分けたことで、玄関まで運ぶ練習の時間が短くなりました。減ったのは荷物ではなく、部屋へ戻る回数です。子どもがいる家庭の防災で削れるのは、ここでした。物を減らそうとすると必要なものまで抜けますが、往復を減らすぶんには、抜けるものがありません。
もうひとつ、この練習をして分かったことがあります。犬も猫も、家族が玄関で立ち止まっているあいだ、そこから動きません。大人が急ぐと、犬は玄関の前を行ったり来たりし、猫は部屋の奥へ入っていきました。人の側の動きが落ち着いているほうが、結果として早く出られます。子どもに1つ持たせておくと、大人の動きに余裕が出ます。ペットの側が動きやすくなるのは、そのあとです。
避難した先でのケアについても、書いておきます。グルーミングスプレーを布に含ませて、足先、口のまわり、おしりのまわりの3か所を、毛の流れに沿ってなでる。3か所で止めて構いません。犬猫の体は、その3か所が整っているだけで、しばらく落ち着きます。入れておくのは、成分と根拠を読んで安全を自分で確かめた、家で毎日使っているものだけです。子どもが持っているポーチに、この3か所ぶんのものだけが入っている、という形にしておくと、その子にも説明しやすくなります。
防災の準備は、やってみないと足りないものが分かりません。ただ、足りなかったのはうちの場合、物ではありませんでした。手が2本しかないという、はじめから分かっていたはずのことでした。子どもに持たせられるものを1つ決めておく。軽くて、その子が自分でそれと分かるもの。決めておくのは家にいるあいだにできることで、決めておけば、当日は思い出すだけで足ります。子どもの安全を先に置いたうえで、その子の手を1つぶんだけ使う、という順番です。ペットと子どもと大人の分を、同じ2本の手で持とうとしないための、それだけの備えです。
Product
mofuwa グルーミングスプレー
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特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。
商品ページを見る本記事は商品の情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。掲載している検証データは特定条件下での試験結果であり、すべての環境で同じ結果を保証するものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
