C08季節・行事
冷房のある部屋と、ない和室|おなかの側から差が出る
お盆に実家へ着いた犬や猫が最初に寝場所へ選ぶのは、たいてい人のいない和室の畳です。居間には冷房が入っていますが、そこには人が集まっています。涼しさより静けさを取った結果、その子は畳の上でおなかを床につけたまま2時間動きません。おなかの側は毛が薄く、床とのあいだに風の通る隙間がありません。蒸れが出るのはこの面からで、背中を撫でているあいだは気づけないままです。お盆の4日間で数えるのは、部屋の温度より、おなかが床についていた時間のほうになります。
おなかの毛を分けて、指に何が残るか|お盆の和室で出る蒸れの見分け方
その子のおなかの毛を左右へ分けて、地肌に指の腹を3秒当ててみてください。離したときに指へ湿りが残るなら、そこは蒸れています。お盆に和室で寝ていた子で、いちばん先に変わるのがこの面です。背中の側は手で触っても乾いているので、上から撫でているあいだは見分けがつきません。
- 指に湿りが残るか:地肌へ3秒当てて離し、指の腹がひやりとするかを見ます
- においが手へ移るか:湿った地肌のにおいは、被毛の表面のにおいより重く、手に残ります
- 左右で差があるか:横になる向きが決まっている子は、下になる側にだけ出ます
- 分け目が戻るか:手を離しても分けた形のまま倒れているときは、根元が湿っています
犬も猫も、おなかの側は毛が薄く、皮膚と床のあいだにほとんど何もありません。背中の被毛は何層も重なって風を通しますが、おなかの毛は寝た姿勢で床に押さえつけられ、層が潰れます。潰れた毛の中には空気の逃げ道が残らないので、体温と湿気がその場にとどまります。地肌のうるおいは足りているのに表面だけが湿る、という状態が、お盆の和室では起こります。
見分け方の最後は、時間です。1日のうち、おなかが床についていた時間を数えてください。家にいるときのその子は、人の動きにつられて2時間おきに立ち上がります。実家では立ち上がる理由が減るので、同じ姿勢が3時間、4時間と続きます。触った地肌が湿っていたなら、その前の何時間を畳の上で過ごしていたかを、先に思い出してください。
床の湿りと、止まった風と、2時間|お盆の和室で蒸れが出るときに重なる条件
蒸れは、和室にいるだけでは出ません。3つの条件が同時にそろったときに出ます。床が湿気を持っていること、風が床の高さで止まっていること、同じ姿勢が2時間を超えること。どれか1つが欠けていれば、おなかの地肌は自分で乾きます。
畳は湿度の高い日に空気中の水分を吸い、乾いた日に放します。お盆の時期の室内は湿度が高い日が続くので、和室の畳は水分を含んだままになります。ここに冷房が入らないと、床の表面は人の手で触って分かるほどには冷たくならず、体温を受け止めたまま返してきます。フローリングの居間なら、同じ姿勢で寝ていても床の側が先に熱を逃がします。
3つ目の条件が、いちばん動かしやすい条件です。床の湿りも風の向きも、他人の家では変えにくいものです。同じ姿勢の時間だけは、声をかけて立たせれば1回で切れます。2時間おきに水のところまで歩かせる、それだけで蒸れの条件は成立しなくなります。お盆の和室で必要なのは、部屋を変えることより、姿勢を切ることです。
ここで洗いすぎに向かうと、話が長引きます。おなかが湿っていたから毎日洗う、という順番で進めると、地肌の表面にあった脂の層が日ごとに薄くなり、乾いたときに粉のようなものが出てきます。実家では浴室を借りる時間も、乾かす場所も限られています。お盆の4日間は、洗う回数を増やす時期ではありません。湿った面を乾いた状態へ戻すことだけを、その日のうちに済ませます。
寝場所を移った回数で並べる|お盆の4日間、冷房のある部屋と和室の比較
2つの部屋を比較するときは、温度計の数字より、その子が1日に寝場所を移った回数を見てください。回数が多い日は、おなかの同じ面が床に接し続けていません。回数が少ない日は、同じ面が何時間も畳に張りついています。
| 見るところ | 冷房のある居間 | 冷房のない和室 |
|---|---|---|
| 床の面 | 乾いていて、熱を逃がす | 湿気を含み、熱を返す |
| 風の高さ | 人の高さで動いている | 床の高さでは止まっている |
| 人の出入り | 多い。声で何度も起こされる | 少ない。朝まで誰も来ない |
| 1日に移った回数 | 6〜8回 | 1〜2回 |
| おなかが床についていた時間 | 合計で5時間ほど | 合計で11時間を超える |
| おなかの地肌 | 触ると乾いている | 指に湿りが残る |
| この軸での結論 | 涼しさより、起こされる回数が効いている | 静けさの代わりに、同じ面が湿り続ける |
表の4行目と5行目が、この記事の見ているところです。居間のほうが快適だったのは温度のためだけではなく、人が出入りするたびにその子が立ち上がり、おなかの面が空気に触れていたからです。涼しい部屋を1つ用意すれば済む話に見えて、実際に差をつくっていたのは回数のほうでした。
和室で寝かせてはいけない、という話にはなりません。その子が静かな場所を選ぶのには理由があり、人の多い家では、その1部屋が休む場所になっています。和室を選ばせたまま、移った回数だけを増やす。朝と昼と夕方に一度ずつ声をかけて別の部屋へ歩かせれば、おなかが床についていた合計時間は11時間から6時間台まで落ちます。ブラッシングを一度はさむなら、このタイミングが使いやすい時間です。
おなかの側へ直接置く1本|お盆に和室と居間、どっちで寝ていても要るもの
おなかは、その子が自分の舌で届く数少ない面です。湿りが気になった犬や猫は、そこをなめます。だから、おなかの地肌へ置くものは、口へ入ることが前もって分かっている状態で選ぶことになります。背中や尾の付け根とは、選ぶ基準そのものが変わります。
mofuwa スキンケアミストは、高機能性電解酸化水100%です。他に何も加えていないので、おなかの地肌から内股のつけ根まで、場所ごとに手を止めずに続けられます。清涼飲料水の規格基準をクリアした水なので、吹きかけた直後にその子がそこをなめても困りません。お盆に和室と居間を行き来する4日間で、どちらの部屋にいても同じ使い方ができます。
使い方は、見分け方と同じ手順から続きます。おなかの毛を左右へ分けて、地肌が見えている状態で吹きかけ、そのまま10秒ほど毛を開いたままにします。閉じるのは、指で触って冷たさが引いてからです。スキンケアミストは水なので、開いている10秒のあいだに、湿っていた空気がそこから抜けます。乾いた布で押さえるより、風を通すほうが早く終わります。
ブラッシングは、そのあとに入れてください。地肌がまだ湿っているうちにブラシを当てると、潰れていた被毛が根元から起きないまま引っ張られます。先に地肌へ風を通し、あとから毛を起こす。この順番にしておくと、1日2回で足ります。お盆のあいだ、和室で過ごす時間が長い子ほど、この2回が効いてきます。
寝場所を移る回数を6回まで増やし、居間で過ごす時間を3日続けても、おなかの地肌に指の湿りが残ったまま。分けた毛の下に赤い面が広がってきた。なめる回数が日ごとに増え、同じ場所だけ毛が短くなってきた。ここまで来ると、床の条件では説明がつきません。1日に移った回数と、おなかが床についていた合計時間を書き留めたものを持って、動物病院で診てもらう日を決めてください。何日目から変わったかが分かる記録は、その場で話が早く進みます。
帰ってからの1週間、おなかの地肌が乾くまで
家へ戻ってからも、その子はしばらく和室と同じ寝方をします。移動で疲れているぶん、最初の2日は寝場所を移る回数がふだんより少なくなります。おなかの地肌に指を当てるのは、この2日のあいだも続けてください。回数が元に戻れば、湿りは自然に引いていきます。
1週間たっても指に湿りが残る日があるなら、家の側の条件を1つだけ見直します。寝床の下に敷いているものが、畳と同じように湿気を持っていることがあります。その子の寝場所は、床から浮いているほうが乾きます。次のお盆までに変えておけるのは、この1つです。
Product
mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
アルコール・添加物・香料・界面活性剤・鉱物油・オイル・着色料・防腐剤の8つがフリー。気になる部分に直接なじませて、肌のコンディションを整えます。
商品ページを見るよくある質問
- 和室に扇風機を置けば、それで足りますか。
- 置く高さで結果が変わります。台の上に載せて人の高さで回すと、床から10cmのところの空気は動きません。畳に直接置いて、首を振らせず、その子が寝ている面へ水平に風を送ると、床の高さの空気が入れ替わります。風が直接当たり続けるのを嫌がる子もいるので、部屋の壁へ向けて跳ね返らせる置き方でも足ります。扇風機で変えられるのは3つの条件のうち1つだけで、同じ姿勢の時間は別に切る必要があります。
- フローリングの部屋に冷感マットを敷けば、和室より良いですか。
- 敷いた直後は冷たく、その子も好んで乗ります。ただし体温を受け続けたマットは30分ほどで温まり、そこから先は表面に湿りがたまります。畳との違いは、湿った面が同じ場所に固定されることです。使うなら、2時間ごとに立たせて、マットの面を手で触ってください。ぬるくなっていたら、そこがその日の和室と同じ状態になっています。
- 猫は自分でなめて手入れをするので、おなかは放っておいていいのでしょうか。
- 猫のなめる動作は、毛の向きを整えて空気を含ませるところまでは届きます。届かないのは、床に押さえつけられて潰れた根元の側です。潰れた層は、体を起こして毛を開かないと空気が入りません。お盆のように寝ている時間が長い日は、人が毛を分けて風を通す一手間が、なめる動作の外側を埋めることになります。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
