C04悩み解決
お腹の赤みのケアで、実は逆効果になっている3つのこと
お腹が赤いときに、やってはいけないことが3つあります。ただ、その前に確かめておきたい前提があります。お腹の皮膚はもともと薄く、下の血管の色が透けます。背中と同じ感覚で見ると、健康な子でも赤く見えます。この記事では、その前提を置いたうえで、よかれと思ってやりがちな3つと、代わりにできることを整理します。
赤く見えること自体は、異常とは限りません
お腹が赤いとき、やってはいけないことが3つあります。ただしその前に、前提をひとつ。お腹の皮膚は、背中側にくらべてはっきりと薄くできています。毛も少なく、日に当たることもほとんどありません。薄い皮膚は、下を通っている血管の色をそのまま透かします。健康な子のお腹も、明るいところで見ればうっすらピンク色をしています。ここを「赤い」と読み取ってしまうと、必要のない手当てが始まります。
さらに、お腹の色は同じ日のうちでも変わります。走ったあと、寝起き、暖かい部屋にいたあと。血のめぐりが増えれば、透けて見える色は濃くなります。お風呂上がりに赤く見えるのも、この理由がほとんどです。
判断すべきなのは色の濃さそのものではなく、「戻るかどうか」と「他に変化があるか」です。落ち着いた状態で30分ほど置いてから、もう一度同じ場所を見てください。ここを飛ばして手を出すことが、これから挙げる3つの入口になっています。
夜に照明の下で見て、翌朝に窓際で見れば、それだけで色は違って見えます。同じ場所・同じ明るさ・同じ時間帯で見ることが前提です。
逆効果1:よく見ようとして、毛を刈る
赤みが気になると、毛が邪魔に見えます。刈れば毎日きちんと確認できる、と考えるのは自然です。ただ、お腹はもともと毛が少なく、皮膚が薄い場所です。ここにバリカンやハサミを入れると、次のことが同時に起きます。
- 刃が直接あたる:皮膚がたるんでいて動くため、引っぱられた部分に刃が当たりやすくなります
- 短く切られた毛が刺さる:切り口が硬く、寝転んだときに毛先が皮膚を突きます
- 刈ったあとに赤みが増す:刺激の結果として色が濃くなり、元の変化と見分けられなくなります
- 床や地面に直接触れる:毛というクッションがなくなり、こすれる量が増えます
いちばん困るのは3つ目です。元の赤みを見るために刈ったのに、刈ったことによる赤みが重なって、何を見ているのか分からなくなります。毛をよけたいだけなら、指で分けて見れば足ります。あお向けが苦手な子なら、立ったまま横から手を入れて確かめても構いません。どうしても見えないときは、自分で刈らず動物病院で相談してください。
逆効果2:保冷剤や冷たいタオルで冷やす
赤い=熱を持っている、と考えて冷やす。これも自然な発想です。ただ、犬のお腹に保冷剤や凍らせたタオルを当てるのは避けてください。
| 起きること | なぜ困るか |
|---|---|
| 当てているあいだ、色が引く | 赤みが引いたと判断してしまい、経過が分からなくなる |
| 外したあとに色が戻る | 血のめぐりが戻り、かえって濃く見えることがある |
| 皮膚が冷えすぎる | 毛が少なく薄いので、人の腕とは冷え方が違う |
| 結露で濡れる | 濡れた状態が続くと、その部分が湿ったままになる |
とくに気をつけたいのは1行目です。冷やすと一時的に色が引くため、「よくなった」と読み取ってしまいます。冷やす行為は、色という手がかりを一時的に消してしまうものだと考えてください。
凍った保冷剤や氷は、薄い皮膚に長く当てると冷えすぎます。犬は「冷たすぎる」と伝えられません。体を冷やしたいときは、部屋の温度を下げる・風の通り道を作るなど、環境の側で調整してください。
逆効果3:人用のかゆみ止めやローションを塗る
やってはいけない3つのうち、いちばん影響が大きいのがこれです。家にある虫刺され用の薬、保湿ローション、赤ちゃん用のクリーム。人が使えるのだから大丈夫だろう、と考えて塗ってしまうことがあります。ここは3つの中でいちばん避けたいところです。
- 舐めます:お腹は、体をひねればほぼ確実に口が届く場所です。塗ったものは口に入る前提で考えてください
- 入り方が違う:皮膚が薄いぶん、人の腕に塗るのとは条件が変わります
- もとの状態が見えなくなる:塗ったあとの赤みが、元の変化によるものか分からなくなります
- 受診時に伝わらない:診察の前に何かを塗っていると、見え方が変わってしまいます
「人用のかゆみ止めを塗って様子を見ています」という状態は、とりあえず手当てをしたように見えて、実際には観察できる情報を減らしただけになっていることがあります。犬に使うものは、動物病院で処方されたものだけにしてください。以前に別の症状で出された残りを使うのも避けてください。そのときの状態に対して出されたものであって、今の状態に対するものではありません。
消そうとする前に、3日ぶんの記録をとる
3つに共通しているのは、どれも「今の状態を分からなくする」方向に働くことです。お腹が赤い状態を消そうとする手は、そこで共通しています。代わりにやることは逆で、状態をそのまま残します。
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落ち着いてから30分後に見る
走ったあと、寝起き、風呂上がりは避けます。比べられる時間帯をひとつ決めてください。
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同じ場所を、同じ明るさで撮る
窓際など自然光の入る場所で、フラッシュは使いません。指を1本そばに置いて写すと広さを比べられます。
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赤い場所の広さと、境目を見る
全体がうっすら赤いのか、境目のはっきりした部分があるのか。境目がある変化は、透けて見えている色ではありません。
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触っているかどうかを書く
舐める、噛む、床にこすりつける。かゆみは色ではなく、この行動に出ます。
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3日ぶん並べて見る
広がっているのか、同じところで止まっているのかを見るための3日です。
境目のはっきりした赤い部分がある、ぶつぶつや水ぶくれがある、皮膚が厚く硬くなっている、汁が出ている、においがある、舐めるのをやめられない、元気や食欲が落ちている、急に広がった。いずれかに当てはまるときは、記録を待たずに動物病院にご相談ください。
記録を見せるときは、写真と一緒にいつから、どの時間帯に濃くなるか、家で使ったものはあるかを伝えてください。診察の直前にお腹を拭いたり何かを塗ったりせず、そのままの状態で連れて行くほうが伝わります。
3日待つあいだ、お腹に何も置かずにいる必要はありません。お腹は、体をひねればその子の口が届く場所です。ここに何を置くかを決めるのは人のほうで、置いたものを最初に口へ入れるのはその子のほうです。逆効果3で書いたのは、この順番を忘れたときに起きることでした。だから、様子を見ているあいだに家で置いておけるものの条件は、1つに絞られます。舐めることを前提にしても困らないかどうかです。
mofuwa スキンケアミストは電解水100%で、清涼飲料水の規格基準をクリアしています。使う場所は、足のつけ根と胸元です。寝そべるたびに床と触れて、そのあとその子が自分で舐めにいく場所でもあります。3日ぶんの記録をとるあいだは、見る時間帯だけでなく、拭く時間帯もそろえてください。夜の同じ時刻に布へ含ませて一往復する、と決めておくと、写真を撮る条件も一緒にそろいます。拭いた直後の色は、その日の判断材料にしないでください。走ったあとの色と同じで、比べる相手になりません。
3日たってお腹の赤いところが元の色に戻っていても、その3日は無駄になりません。同じ時間帯に見て、同じ場所を拭いた記録が、1本ぶん残るからです。次に赤く見えた日は、ゼロから見るのではなく、前回の3日と比べることになります。やってはいけない3つを避けるというのは、結局、比べられる記録のほうを壊さないという意味です。
Product
mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
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商品ページを見るよくある質問
- お風呂上がりにお腹が赤くなるのは、シャンプーが合っていないのですか?
- お湯で体が温まると血のめぐりが増え、薄い皮膚では色が濃く見えます。乾いて30分ほどで戻っているなら、その日のうちに判断する必要はありません。翌日の同じ時間に見て、まだ濃いままかを確かめてください。
- 赤いところを触っても嫌がりません。急ぎではないということですか?
- 痛がらないことは、急がなくてよい根拠にはなりません。かゆみは触られたときより、ひとりでいるときの行動に出ます。留守中や夜間に舐めていないか、寝床に毛が落ちていないかを見てください。
- 服で覆ってしまえば、舐めなくなりますか?
- 服で覆うと、その部分が湿ったままになりやすく、こすれも増えます。舐めるのを止める必要があるかどうかも含めて、動物病院で相談してください。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
