C04悩み解決

季節の変わり目に毛穴の角栓が増えるのは、なぜか

公開日 2022年10月3日|文=mofuwa編集部

白い毛布の上で丸くなって眠る猫
丸まった姿勢が増えると、その子の口が届かない場所が生まれます。写真:ddimitrova/Pixabay

丸くなって寝ている猫は、あご・首の下・背中の真ん中・しっぽの付け根に口が届きません。角栓が季節の変わり目に増えるように見えるのは、この4か所に手入れが入らない日が続くからです。皮脂は、寒くなっても暖かくても毎日同じように出ています。動いているのは、その子が毛づくろいに使っている時間のほうです。寒くなると猫は寝ている時間が伸び、起きている時間が短くなります。角栓が増える場所がどこに寄るのかを、具体的に見ていきます。

増えたのは角栓ではなく、減ったのは手入れ

角栓は、毛穴の出口に皮脂と古い角質が留まったものです。皮脂は季節に関係なく毎日出ています。にもかかわらず、涼しくなってきた頃に急に目につくようになる。その理由を皮脂の側に探しても、答えは出てきません。

見るべきなのは、猫の側です。猫は起きているあいだの多くを毛づくろいに使います。毛穴の出口に留まりかけたものは、そのつどの毛づくろいで動かされています。この作業が毎日繰り返されているあいだは、留まる前に外れていきます。

ところが気温が下がると、猫の1日の過ごし方が変わります。寝ている時間が伸び、起きている時間が短くなります。起きている時間が短くなれば、そこに入る毛づくろいの回数も減ります。角栓のできる量が増えたのではなく、外していく作業の量が減っている。これが季節の変わり目に起きていることです。

Note多頭飼いだと、もう一段減ります

猫どうしで毛づくろいをし合う関係があると、自分では届かない首の後ろが相手によって手入れされています。寒い時期は、それぞれが別の場所で丸くなることが増えます。接する時間が減れば、その分の手入れも減ります。

寝ている時間が伸びると、何が減るか

気温が下がりはじめてからの猫の1日は、暖かい時期とはっきり違います。うちの子で心当たりがないか、照らし合わせてみてください。

気温が下がると、1日の過ごし方はこう変わる
暖かい時期寒くなってから
寝ている時間浅く眠り、途中で起きて動く続けて長く眠る。起こしても動かない
寝るときの姿勢体を伸ばして横になる手足を体の下に入れて丸くなる
起きたあとの行動伸びをして、そのまま毛づくろいに入る移動して、また寝る
毛づくろいの回数1日のなかで何度も入る回数が減り、1回も短くなる

いちばん効いてくるのは、最後の行です。毛づくろいは、回数と1回の長さの両方が減ります。猫は毛づくろいの順番がだいたい決まっていて、口が届きやすい前足や胸から始まります。時間が短くなると、後半に回っていた場所が省かれます。省かれる場所は、その子のなかでいつも同じです。

丸まった姿勢では、届かない場所ができる

もうひとつ、姿勢の問題があります。丸くなって寝ている猫は、体を伸ばしません。毛づくろいで口が届く範囲は、体をどこまで伸ばせるかで決まります。寝起きに伸びをしてから毛づくろいに入る動作が減ると、届く範囲そのものが狭くなります。

手入れが後回しになりやすい4か所
場所なぜ届かなくなるか
あごそもそも自分の口も前足も届かない。前足でこするしかない
首の下首を大きく反らせないと前足が回らない。丸まった姿勢では届かない
背中の真ん中体をひねって伸ばす必要がある。座ったままでは届かない
しっぽの付け根後ろ足を伸ばし、体をたたむ動作が要る。寒いと省かれやすい

この4か所は、もともと皮脂の出る量が多い場所と重なります。留まりやすい場所に、手入れが届かない条件が重なる。だから、この時期に目につくのはたいていこの4か所です。

Point探す前に、寝ている姿勢を見る

その子が普段どんな姿勢で寝ているかを先に見てください。丸くなって顔を体に埋めている日が続いているなら、背中の真ん中としっぽの付け根から見ていくと見つかります。

減った分を、こちらの手で足す

気温は変えられませんし、寝ている時間を無理に減らすのも違います。できるのは、届かなくなった4か所に、こちらの手を1日1回入れることだけです。落とすのではなく、留まりかけたものを動かすつもりで触ってください。

  1. 起きた直後をねらう

    寝入っているところを起こさないでください。自分から伸びをした直後は、体がほぐれていて触られるのを受け入れやすい時間です。

  2. 背中の真ん中から始める

    いちばん嫌がられにくい場所です。あごや首の下から始めると、その時点で逃げられます。受け入れられる順に触ると、最後まで届きます。

  3. 毛の流れに沿って、指の腹でなでる

    ブラシで力を入れてこすらないでください。指で3〜4回なでるだけで、出口に留まりかけたものは動きます。

  4. しっぽの付け根、首の下、あごの順で終える

    嫌がる場所を最後に回します。全部で1分かからないようにしてください。長いと次から逃げられます。

毎日できなくても構いません。寒くなってきたと感じた週から、週に3〜4回で足ります。暖かい時期に何もしていなかったのは、その子が自分でやっていたからです。

季節では説明がつかない角栓

毛づくろいの時間が減ったことで説明できるのは、4か所に、皮膚の色が変わらないまま出ている角栓までです。次のようなときは、季節の話とは別に考えてください。

Caution早めの受診をおすすめするサイン

皮膚が赤い・腫れている、毛が抜けている、触ると痛がる、においが出てきた、同じ場所を舐め続けている、毛づくろいをまったくしなくなった、逆に一か所だけ執拗に舐めている、食欲や元気が落ちている。いずれかに当てはまるときは、自己判断せず動物病院にご相談ください。とくに毛づくろいをしなくなること自体は、寒さ以外の理由で起きていることがあります。

受診の前に、いつ頃から気づいたか、どの場所か、家で何をしているかをメモしてください。そのうえで、家の側でやることは変わりません。あご・首の下・背中の真ん中・しっぽの付け根の4か所は、丸まって寝る季節のあいだ、その子の口も前足も届かないままです。毎日の指の腹に加えて、洗う日をどう組むかもここに入ってきます。mofuwa モイストシャンプーは、アミノ酸系の洗浄成分を量も減らして使い、原料の水のほうを電解水にしています。毛穴の出口に留まった余分な皮脂と油は、乳化して落ちます。猫を洗う機会は年に数えるほどしかないので、その1回で必要なものまで落とすと、戻るまでの日数のほうが長くなります。落としすぎない設計は、洗う回数が少ない子ほど差になります。赤くなっているところ、毛が抜けているところは、触らずに置いてください。4か所への1日1回は、春に毛づくろいの時間が戻るまで続けます。角栓が増えるように見えるのは寒い時期だけ、という形にしておくのが目標です。手を入れた冬を1度越すと、翌年に探して回る場所の数のほうが先に減ります。

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よくある質問

ブラシを毎日かけたほうがいいですか?
毎日でなくて構いませんが、力を入れてこすらないでください。角栓は削り取るものではありません。目が細かく硬いブラシを同じ場所に繰り返し当てると、皮膚の側が傷みます。指の腹でなでるだけでも足ります。
暖かくなったら、自然に減りますか?
気温が戻れば起きている時間が伸び、毛づくろいの回数も戻ります。ただし、すでに出口に固まっているものがすぐに外れるとは限りません。暖かくなっても同じ場所に残るなら、季節とは別の理由を考えてください。
エアコンで部屋を暖かくしておけば、毛づくろいの時間は減りませんか?
室温を保つことで丸まる時間が短くなることはあります。ただし、猫が長く寝るようになるのは室温だけが理由ではありません。日が短くなること自体も関わるため、暖房だけで元どおりになるとは考えないでください。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。