C04悩み解決
皮膚の黒ずみが出やすい子には共通点がある|体の構造から考える
黒ずみは、目で見る前に指で確かめられます。同じ場所が繰り返し刺激を受けると、皮膚はそこを守るために厚く、硬くなります。色は、その厚みに遅れてついてきます。だから黒ずみを「色素が増えたもの」として見るより、「皮膚が厚くなった跡」として触るほうが、いま何段階目かがはっきりします。皮膚の黒ずみの犬種差として語られてきたものも、厚くなりやすい場所を持っているかどうかの差です。厚くなる順番と、その確かめ方から整理します。
黒ずみは、厚くなった跡として見る
皮膚が黒っぽく見えるようになると、多くの飼い主は「色が濃くなった」と受け取ります。ところが、そこで起きていることの順番は逆です。先に皮膚が厚くなり、あとから色が乗ります。
皮膚は、同じ場所が繰り返しこすれたり押されたりすると、そこを守るために表面の層を厚くしていきます。人の手にできるタコと同じ働きです。厚くなった皮膚は光を通しにくく、その結果として黒っぽく見えます。色そのものが目的で起きている変化ではありません。
この見方に置き直すと、はっきりすることがあります。黒ずみを消そうとして表面をこすることは、厚くなる理由をもう一段増やす行為です。また、色が濃く見える前の段階でも、厚みはすでに始まっています。
同じ犬種でも、家のなかでの過ごし方が違えば厚くなる場所は変わります。硬い床で伏せる時間が長い子と、ソファの上で過ごす子では、肘に加わる力がまったく違います。混血の子にも当てはめられるよう、この記事では犬種で分けません。
厚くなるのは、3段階で進む
犬種差では、いま何段階目かまでは分かりません。厚みは一気に増えるのではなく、順番に進みます。いま何段階目かが分かると、家で見ていてよいかどうかも決まります。
| 段階 | 見た目 | 触った感じ |
|---|---|---|
| 1|うっすら色がつく | まわりより少し濃い。境目がぼんやりしている | まわりの皮膚と変わらない。柔らかい |
| 2|触るとざらつく | 色がはっきりしてくる。範囲の輪郭が見える | 表面が細かくざらつく。まだつまめる |
| 3|厚く硬くなる | はっきり黒い。まわりとの段差が見える | 分厚く、硬い。つまむと弾力がない |
段階1と2は、その場所にかかっている力を減らせば、それ以上進みにくい状態です。段階3まで来ると、厚みそのものは短期間では戻りません。目指すのは「元の色に戻す」ことではなく、いまの段階で止めることになります。
だから、色が濃くなったかどうかを毎日眺めても意味がありません。見るべきなのは、柔らかいままか、ざらついてきたか、硬くなったかという手ざわりの側です。
いま何段階目かは、指で確かめる
確かめ方は決まっています。毛をかき分けて色を見るのではなく、次の順番で触ってください。
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先に、何ともない場所を触る
同じ子の、変化のない場所に指を当てます。わき腹や背中で構いません。比べる相手を先に決めておかないと、厚いかどうかは分かりません。
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気になる場所を、同じ強さでなでる
指の腹を平らに当てて、往復させずに一方向へ動かします。ここでざらつきを感じるなら、段階2です。
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軽くつまんで、持ち上げる
親指と人差し指でそっとつまみます。まわりと同じように持ち上がれば段階1か2、持ち上がらない・弾力がなければ段階3です。強くつままないでください。
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左右で比べる
肘や外また、脇の下は左右にあります。片側だけ厚いなら、その側に力が偏っています。寝るときの向きが決まっている子は、下になる側から厚くなります。
厚くなった場所を、タオルでこする・硬いブラシを当てる・爪でかき取る。どれも避けてください。厚みは刺激に対する反応なので、こすることはその理由を増やす行為です。
厚くなるのは、こういう場所
どこが厚くなるかは、体の作りと生活の組み合わせで決まります。犬種差として語られるのは、この組み合わせの結果です。当てはまる条件は3つです。
| 条件 | 起きていること | 出る場所の例 |
|---|---|---|
| 曲げ伸ばしが多い | 同じ線で皮膚が折れ、毎日そこだけがたわむ | 肘の内側、ひざの裏、首のつけ根、しっぽの付け根 |
| 体重がかかる | 床や壁に押しつけられ、圧が同じ点に集中する | 肘の外側、かかと、外また、胸の下 |
| 空気が通らない | 毛と皮膚が重なって湿りが残り、表面がふやける | わきの下、内また、うしろ足のつけ根、耳の裏 |
この3つは、それぞれ単独でも厚みをつくります。どれに当てはまるかで、家でできることが変わります。
- 体重がかかる場所:伏せる場所に厚みのある敷物を置く。硬い床の上で寝る時間を短くする
- 曲げ伸ばしが多い場所:段差の上り下りの回数を見直す。服を着せている場合は、折れる線に縫い目が来ていないか確かめる
- 空気が通らない場所:濡れたあと、その場所を最後まで乾かす。散歩や水遊びのあとに触って湿りが残っていないか確かめる
厚みでは説明がつかない黒ずみ
ここまでの見方で説明できるのは、力のかかる場所に、ゆっくり進んだ黒ずみだけです。犬種差でも説明はつきません。次に当てはまるものは、厚みの話とは切り離して考えてください。
- 力のかからない場所に出ている:おなかの真ん中、背中の上、鼻すじなど
- 数週間で急に広がった:厚みは、そこまで速く進みません
- 左右にきれいに対称で出ている:生活の偏りでは、ふつう左右差が出ます
- 色だけ濃く、触っても厚くない:厚みを伴わない色の変化です
- かゆがっている、においがある、脱毛している
短い期間で広がった、左右対称に出ている、かゆがって舐め続けている、においが出てきた、その場所の毛が抜けている、皮膚がじゅくじゅくしている、厚くなった場所が割れて出血している、水を飲む量や体重が変わった、元気がない。いずれかに当てはまるときは、自己判断せず動物病院にご相談ください。厚みを伴わない黒ずみは、皮膚だけの話ではないことがあります。
受診の前に、いつ頃気づいたか、どこか、いま何段階か(柔らかい/ざらつく/硬い)、左右差があるかをメモしてください。同じ場所を月に一度撮っておくと、進み方が分かります。
経過を見ているあいだ、湿りが残る場所を毎日確かめておくことはできます。わきの下と内または、その子が自分では乾かせない場所です。舐めることはできますが、舐めれば湿りは増えます。毛と皮膚が重なって空気が入らないので、人が開いて乾かすほかありません。mofuwa スキンケアミストは電解水100%で、清涼飲料水の規格基準をクリアしています。舐めても問題のない基準でつくられているので、あとから口が届くわきの下や内またにも置けます。布に含ませて、3段階を指で確かめた順に、同じ場所を同じ向きでなぞる。なぞったあとは乾いた布で押さえて、その日の湿りをその日のうちに終わらせます。段階が上がっていないかを手ざわりで見る作業と、同じ1回で済みます。黒ずみの犬種差として語られてきたものの多くは、この「湿りの残る場所を体にいくつ持っているか」の差でした。犬種差を調べるより、その子のわきの下を今日開くほうが早く動きます。割れているところには使わないでください。
Product
mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
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商品ページを見るよくある質問
- 黒ずみは、元の色に戻りますか?
- 厚みを伴った黒ずみは、短い期間で元の色に戻るものではありません。目指すのは色を戻すことではなく、いまの段階で止めることです。段階1や2のうちに、その場所にかかっている力を減らしてください。
- 肘だけが黒くて硬いのですが、これは仕方ないことですか?
- 肘は体重がかかり、曲げ伸ばしも多い場所です。ただし「仕方ない」と放置すると、割れて出血することがあります。伏せる場所の硬さを見直したうえで、割れやただれが出てきたら動物病院にご相談ください。
- 毛の黒い子は、黒ずみに気づけますか?
- 見た目では分かりません。だからこそ、指で確かめてください。何ともない場所を先に触ってから、肘やわきの下を同じ強さでなでます。ざらつきや硬さの差は、毛の色に関係なく分かります。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
