C04悩み解決

シャンプー嫌いはいつ病院へ?家で様子を見ていい範囲

公開日 2022年11月28日|文=mofuwa編集部

明るい浴室で、白いタオルの上に落ち着いて座っている犬
嫌がる強さより、どの動作で嫌がるかを見ます。写真:SLZ/Pexels

シャンプーは、7つか8つの動作が続けて起こる作業です。浴室に入る、お湯の音、体を持ち上げられる、顔まわりに水がかかる、乾かされる。嫌がる子は、そのすべてを嫌がっているわけではなく、たいていどこか1つか2つの動作で反応しています。受診の目安になるのは、嫌がる強さではなく、どの動作で嫌がるかです。動作によって、慣れの話なのか、体の話なのかが分かれます。この記事では、8つに分けて仕分ける方法と、受診のサインになる場面を整理します。

嫌がる場面を、8つの動作に分けてチェックする

「シャンプーを嫌がる」とひとことで言っても、実際に起きているのは動作の連続です。次の8つのうち、どこで固まるか、どこで逃げようとするかを見てください。次に洗うときの1回を、きれいにするためではなく、場所を見るための1回として使います。途中でやめて構いません。

8つのうち、反応が出たものに印を付けます。1つか2つに絞れる子がほとんどです。全部で嫌がるように見えるときは、最初の1つで固まったあと、そのまま最後まで緊張が続いていることが多くあります。その場合は、最初に反応した動作だけを記録してください。

Note猫は、動作の数がもっと少なくなります

猫は浴室に入る前の段階、つまり抱き上げて移動するところで決まることが多くあります。猫の場合は「移動」「足元」「押さえられること」の3つに分けて見てください。洗う工程まで進む前に反応が出ているなら、シャンプーそのものの話ではありません。

行動の話か、体の話かの分かれ目

印を付けた動作を、次の表に当てはめます。分かれ目は、その動作が「体のどこかに力や圧がかかるか」です。力がかからない動作での反応は、慣れや経験の話であることが多く、力がかかる動作での反応は、体の側を先に考えます。

動作ごとの、まず考える側
嫌がる動作まず考える側受診の目安
浴室に近づく/音が出る行動(場所・音の学習)急ぎません
お湯がかかる行動(温度・勢い)急ぎません
足元が滑る行動と体の両方滑らない床で試してから判断
持ち上げられる・姿勢を変えられる体(関節・背中・おなか)早めに相談
特定の場所を触られる体(その場所の痛み・違和感)早めに相談
顔まわり行動(目や耳に入った経験)目やにや耳のにおいがあれば相談
乾かされる行動(音・風・熱)耳を気にするなら相談

表の右側が「早めに相談」になっているのは2つだけです。持ち上げられるときと、特定の場所を触られるときです。どちらも、こちらの手がその子の体に直接かかっている場面です。

もうひとつ、動作とは別に見ておきたいことがあります。去年の同じ時期と比べて、嫌がる動作が増えているかどうかです。ずっと同じ1つを嫌がっているなら、それはその子の性質として扱えます。数が増えているときは、体の側で変わったことがないかを先に考えてください。

受診のサインになる4つの場面

次の4つは、慣らす工夫を続ける前に動物病院にご相談ください。いずれも「シャンプーが嫌い」ではなく「触られると痛い」の形で出ています。

Caution様子見をしないほうがよい場合

触ろうとすると唸る・噛もうとする、鳴き方が普段と違う、歩き方が変わった、食欲が落ちている。これらが一緒に出ているときは、シャンプーの話として様子見をしないでください。自己判断で慣らす練習を続けず、動物病院にご相談ください。

受診の目安として覚えておきたいのは、期間ではなく場面だということです。「何回続いたら」ではなく、「どの動作で出ているか」で決めてください。何回か試してから、という考え方だと、痛みがある場合にその回数ぶんだけ触ることになります。

行動の話だったときに、様子見しながらできること

表の左側、つまり浴室・音・お湯・顔まわり・乾かす工程での反応だった場合は、家で様子を見ながら進められます。やることは、嫌がる動作を単独で出すことだけです。

  1. その動作だけを、洗う日とは別の日に出す

    浴室が苦手なら、洗う予定のない日にドアを開けてブラッシングだけをします。音が苦手なら、離れた場所で数十秒鳴らして終わりにします。洗う工程とつなげないことが条件です。

  2. 終わる前に、こちらから切り上げる

    嫌がってからやめると、嫌がれば終わると結びつきます。落ち着いている数秒のあいだに、こちらから終わらせてください。

  3. 2週間、同じ回数で続ける

    毎日である必要はありません。週に3回でも構いませんが、回数を途中で変えないでください。増減させると、変化が慣れによるものか分からなくなります。

  4. 2週間後に、嫌がり方を比べる

    減っているなら続けます。まったく変わらない、あるいは別の動作にも広がっているなら、行動の話として扱う段階を超えています。

2週間という区切りは、皮膚の変化を見るときと同じ長さです。それより短い期間で判断すると、その日の体調や天気の影響を拾ってしまいます。

持っていくものと、続くときの考え方

行動の相談は、診察室では再現できません。診察台の上では、家と同じようには嫌がらないからです。だから持っていく材料の質が、そのまま話の進み方になります。

動画は、無理に嫌がらせて撮らないでください。ふだんのケアの中で自然に出た場面で構いません。撮れなければ、上の4つを書いたメモだけで十分に伝わります。

相談の日を待つあいだも、体は汚れていきます。背中の真ん中と腰のあたりは、その子が自分の口では届かない場所です。毛づくろいの届かないところだけが、洗う日まで残ります。mofuwa 入浴シャンプーは、お湯に溶かして湯そのものを洗浄液にするので、被毛をかき分けて擦らなくても地肌まで届きます。この記事で仕分けた8つの動作のうち、「体を持ち上げられる」と「特定の場所を触られる」の2つは、擦る手が要らなくなるぶん出番が減ります。浸かっているあいだに洗い終わるので、嫌がる動作を1つずつ確かめていく2週間と、そのまま並べて使えます。赤くなっている部分やじゅくじゅくしている部分には、使わないでください。

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よくある質問

子犬のころからずっと嫌がります。これも受診の目安に当てはまりますか?
ずっと同じ動作を同じように嫌がっているなら、その子の性質として扱って構いません。受診を考えるのは、嫌がる動作の数が増えたとき、これまで平気だった動作を急に嫌がるようになったとき、そして持ち上げられることや特定の場所を触られることで反応が出ているときです。
シャンプーを嫌がるので、トリミングサロンに任せています。それでも家で見るべきことはありますか?
あります。人が変わっても、体の話であれば同じ動作で反応が出ます。サロンから「この場所を触ると嫌がる」と伝えられたときは、その情報をそのまま動物病院に持っていってください。家では、その場所を無理に触らないでください。
嫌がるので、洗う回数を減らしても大丈夫ですか?
自己判断で大きく変えないでください。皮膚の状態によって、間隔を空けたほうがよい場合と、詰めたほうがよい場合の両方があります。嫌がることを理由に頻度を変える前に、皮膚の状態を診てもらってから決めるのが確実です。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。