C04悩み解決
泥汚れのケアで、実は逆効果になっている3つのこと
散歩から帰って、泥がついた足をすぐ拭く。この一手が、いちばん取りにくい状態を作っています。濡れた泥は、粒子のあいだに水が入って伸びます。伸びれば毛の内側へ入り、乾いたときには毛をまたいで固まります。泥汚れのケアでやってはいけないことは3つあり、どれも「早く落としたい」という気持ちから始まります。この記事では、待ってから落とす順番と、そこに至るまでの手順をまとめます。
泥は、乾いてから落ちる
泥は、土の粒子と水が混ざったものです。水がある状態では、粒子は自由に動きます。だから拭けば伸びますし、押せば毛のあいだに入ります。取っているつもりで、広げて押し込んでいることになります。
水が抜けると、状態が変わります。乾いた泥は、粒子どうしがくっついて塊になり、毛から浮きます。この段階なら、指ではじくだけで落ちるものが多くあります。同じ泥汚れでも、水があるかないかで扱いが逆になるということです。
| 濡れているとき | 乾いたとき | |
|---|---|---|
| 粒子の状態 | 水の中で動く | くっついて塊になる |
| 毛との関係 | 毛のあいだに入り込む | 毛から浮いてくる |
| 拭いたとき | 伸びる。範囲が広がる | 落ちる。範囲は広がらない |
| 必要な道具 | 水と布と時間 | 手か、目の粗いブラシ |
| かかる時間 | 長い | 短い |
待つ時間は、10分から20分ほどです。待てない日もあります。その日でも、やってはいけない順番は変わりません。濡れているうちに触るなら、拭くのではなく押さえてください。布を当てて、泥のほうを布へ移します。動かせば広がりますが、押さえるだけなら範囲は変わりません。その時間を作れるかどうかで、そのあとの手数が変わります。玄関にタオルを敷いて、その上で待たせるだけで足ります。
泥汚れでやってはいけない3つの順番
どれもよく行われている手です。手を抜いた結果ではなく、丁寧にやろうとした結果として起きます。
- 1|濡れているうちに拭き取る:いちばん多い手です。布で押さえた瞬間、泥は毛のあいだに広がります。拭いた面が茶色くなるので取れた感じがしますが、毛の内側に残った分は見えていません
- 2|いきなりお湯で流す:泥が水を含んで、体の下側へ広がります。足だけの汚れが、おなかと内股まで届くことがあります。しかも濡れた範囲が広がるぶん、乾かす時間もそのぶん延びます
- 3|乾いた泥を、強くこすり落とす:乾かすところまでは正しいのに、最後に力を入れてしまう手です。泥の粒子は角が立っているので、こするとその角が毛と皮膚をこすります。もつれと、次に泥がつきやすい毛先を作ります
3つに共通しているのは、泥がまだ動く状態のうちに手を出しているか、動かなくなってから力を入れているかのどちらかだという点です。やることの順番を入れ替えるだけで、どちらも避けられます。
気温の低い日に足だけを水で洗うと、体温が下がります。とくにシニア期や小型犬では、洗ったあとに震えが出ることがあります。寒い時期ほど、乾かしてから落とす順番のほうが体への負担が小さくなります。
泥汚れを落とす、帰宅後のやり方
やることは増えません。順番を、待つところから始めるだけです。
-
玄関にタオルを敷いて、その上で待たせる
10分から20分。乾くまでの時間です。このあいだ足を触らないでください。触ると、そのつど泥が動きます。座って休めるように、水を用意しておくと落ち着きます。
-
乾いたら、大きい塊を手で落とす
指で軽くはじくだけで、ほとんどが落ちます。ブラシを使う場合は目の粗いものを、毛の流れに沿って一方向に。往復させないでください。
-
残った粉を、乾いた布で払う
この段階でも、まだ水は使いません。粉状に残ったものは、乾いた布でなでるだけで取れます。ここまでで8割ほどが済みます。
-
残りだけを、湿らせた布で押さえる
指のあいだ、肉球の溝、爪のつけね。ここだけは乾いても残ります。ぬるま湯で湿らせた布を押し当てて数秒待ってから、離してください。こすらないでください。
-
指のあいだの水分を、乾いた布で取る
最後に必ず乾かします。湿ったまま終えると、そこが次の汚れとにおいの起点になります。
4番目の工程だけは、道具を選べます。指のあいだと肉球の溝は、その子が自分では開けない場所です。舐めて届くのは表面までで、指を広げて奥のものを出すことはできません。ここは人が代わります。mofuwa 入浴シャンプーは、お湯に溶かして、湯そのものを洗浄液にするタイプです。擦って泡を届かせる工程がないので、この記事でこすらないでくださいと書いてきた場所に、そのまま使えます。3番目までで乾いた泥を落としきっていれば、ここで水を使っても泥は広がりません。玄関に桶を出して溶かし、足先だけを浸けて数秒待ちます。指を広げるのではなく、湯のほうを指のあいだへ入れる。水を使う範囲を足先に留めるという4番目の考え方は、そのままです。赤くなっている部分やじゅくじゅくしている部分には使わないでください。浸けたあとは、5番目の工程どおり、乾いた布で指のあいだの水分を取ります。
来客がある、床を汚せない。そういう日もあります。その場合は全身ではなく、足先だけを湿らせた布で押さえてください。お湯で流す範囲を広げないことが、いちばん効きます。体についた泥は、乾いてから落とせば足ります。
泥では説明がつかない汚れ方
ここまでは、土がついて乾くという前提の話でした。次のような状態は、泥汚れの落とし方の問題ではありません。
- 泥を落としたあとも、その場所が赤い、腫れている
- 同じ足だけを、帰宅後に長く舐め続ける
- 指のあいだが濡れたままの状態が、翌日も続いている
- 泥がついていない日にも、同じ場所を気にしている
- 肉球に切れ目がある、歩き方をかばっている
いずれかに当てはまるときは、拭き取りのやり方を続ける前に動物病院にご相談ください。受診の前に、その場所を洗い直したり拭いてしまったりしないでください。いつから、どちらの足の、どこかを伝えられるようにしておくと話が早くなります。
泥汚れでやってはいけない3つは、どれも「早く落としたい」という気持ちから始まっています。時間を10分置くだけで、3つとも自然に外れます。手を増やす必要はありません。毎日の泥汚れそのものは、道と季節で決まる部分が大きいものです。落とし方を変えても減らないときは、落とす前の段階を見てください。雨のあとに同じコースを通っているか、草の際を歩いているか。歩く場所を半歩ずらすだけで、持ち帰る量は変わります。
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商品ページを見るよくある質問
- 乾くまで待つあいだ、家の中に上げてもいいですか?
- 玄関にタオルを敷いて、その上で待たせるのがいちばん簡単です。部屋に上げる場合は、洗えるマットの上に限ってください。乾いた泥は落ちやすいぶん、床に落ちた粉も掃除しやすくなります。
- 泥汚れが毎回ひどいので、毎回シャンプーしています。
- 洗う回数を増やすと、地肌のうるおいも一緒に減ります。まずは乾かしてから落とす順番を試してください。それでも落ちないときは、洗う回数を増やすより、水を使う範囲を足先だけに絞るほうが負担が小さくなります。
- ブラシは使わないほうがいいですか?
- 乾いてからなら使えます。目の粗いものを、毛の流れに沿って一方向に動かしてください。濡れているうちに使うと、泥を毛のあいだへ押し込むことになります。往復させないことと、力を入れないことの2つだけ守れば足ります。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
