C11比較・選び方
毛玉対策|予防するか、ほどくか
ブラシの先が、猫の脇の下で止まります。そこだけ毛が寄っていて、指を入れると根元の手前で引っかかる。この状態を見つけた夜に、家のはさみを探すか、明日サロンへ電話するかで迷った経験のある人は多いと思います。できてから考えると、残っている選択肢は2つしかありません。ほどくか、切るか。毛玉の予防がここに効いてくるのは、作らせないためではありません。できたときに、まだほどける状態を残しておくためです。
指が根元まで入るか、途中で止まるか|毛玉の予防に入る前の見分け方
毛玉かどうかは、見た目ではなく指で決まります。毛の束に指を差し込み、根元の地肌まで抜けるかどうかを確かめます。すっと抜けるならまだ毛先が重なっているだけです。途中で止まるなら絡みが始まっていて、根元の手前でびくともしないなら、そこはすでに球になっています。止まった位置が毛先側か根元側かが、その日にできることを分けます。
見分け方でつまずきやすいのは、大きさで判断してしまうことです。小さくても根元で締まっている毛玉は、大きくてふわついた絡みよりほどきにくくなります。手のひらで触った印象ではなく、指を1本入れて止まる位置を確かめてください。1か所につき3秒あれば分かります。
できやすい面も決まっています。脇の下、内股、耳の後ろ、首輪の下、しっぽの付け根。どれも体が動くたびに毛どうしがこすれる面か、毛が二重に重なる面です。毛玉の予防を全身でやろうとすると続かないので、この5面だけを毎日3秒ずつ確かめる形にすると回ります。被毛の長い猫では、ここに背中の中央から腰にかけてが加わります。自分の舌が届きにくくなってくる面です。
戻せる段階と、戻せない段階|毛玉の予防とほどく作業を、可逆性で比較する
この2つを分けているのは、手間の大きさではなく、やり直しがきくかどうかです。毛先の重なりはブラシを入れれば元に戻ります。根元で締まった球は、ほどくのに時間はかかりますが、途中でやめても悪くはなりません。いちばん最後の段階だけが違います。切ってしまうと、その面の毛の長さは次の生え変わりまで戻りません。
| 手ごたえ | 根元の状態 | そこでできること |
|---|---|---|
| 指がすっと抜ける | 毛先だけが軽く重なっている | ブラシで戻る。予防のためにできることは、ここを保つこと |
| 途中で止まるが、引けば抜ける | 中ほどで絡んでいる | 毛先側からほどく。数分で終わる |
| 止まって動かない | 根元で球になっている | うるおいを足してからほどく。1か所5分から10分 |
| 皮膚ごと一緒に動く | 面になって貼りついている | 家で引かない。毛と皮膚のあいだに指が入らない |
| 同じ面が2週間戻らない | 地肌が見えている | 被毛の話ではなく、地肌の話に移っている |
| 結論の行 | 指が止まった位置がすべて | 止まるのが毛先なら予防の側、根元ならほどく作業へ切り替える |
表の最終行が線の引き方です。指が毛先側で止まっているうちは予防の側、根元側で止まったらほどく側。毎日3秒の確認をしているのは、この線をまたいだ日に気づくためです。またいでから2日以内なら、ほどく作業は数分で済みます。1週間気づかなければ、同じ1か所に10分かかります。
予防の考え方を、毛玉をゼロにすることだと置くと、換毛期に必ず崩れます。抜けた下毛が上毛に引っかかるので、どれだけブラシを入れても新しい絡みは出ます。ゼロにするのではなく、出たものが毛先側にとどまっているうちに見つける。この置き方にすると、換毛期でも予防の側の作業が破綻しません。
はさみについても、同じ可逆性の話です。切ると、その面だけ毛の長さが変わります。毛が短くなった面はまた別の毛と重なり方が変わるので、次の毛玉が同じ場所にできることがあります。皮膚と毛玉のあいだに指が入らない状態で刃を入れると、皮膚まで切ってしまうことも起こり得ます。選択肢としてなくす必要はありませんが、ほどく作業を試してからの順番にしておきます。
根元からか、毛先からか|毛玉の予防とほどく手順は、力をかける向きで選び方が変わる
毛玉は、根元の側へ向かって締まっていきます。だから根元にブラシを当てて引くと、締まる向きに力を足すことになります。その子が痛がるのはこの瞬間で、一度これをやると次から毛玉のある面を触らせなくなります。ほどく作業で決めるのは、道具ではなく力をかける向きです。
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毛玉の根元をつまんで皮膚を固定する
利き手ではないほうの指で、毛玉のすぐ根元をつまみます。ここで皮膚を止めておくと、毛先を引いても皮膚が持ち上がりません。痛みの大半はこの固定で消えます。
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うるおいを毛玉の内側まで入れる
乾いたままほどくと、毛どうしの摩擦で毛が切れます。指の腹でもみこんで、毛玉の中心まで湿らせてから始めます。1分ほど置くと内側までいきわたります。
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毛先の側から、束を2つに割く
ブラシではなく指で、毛玉を縦に2つに割きます。梳かすのではなく、割く動きです。割けたら、割いたそれぞれをまた2つに割きます。
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細くなってからブラシを入れる
束が4つか8つに割けたら、ようやくブラシの出番です。毛先の側から数ミリずつ、根元へ向かって入れる位置を上げていきます。
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最後に根元へ通して終わる
根元まで抜けたら、その面は終わりです。1か所が終わるたびに手を離して、その子を解放してください。連続で3か所は触りません。
手順の選び方で差が出るのは、2番目です。乾いたままほどこうとすると、ほどけているのではなく毛が切れているだけ、ということが起きます。やり終えたあとに床に短い毛がたくさん落ちているときは、切れているほうです。うるおいを入れてから始めると、同じ時間でも毛が残ります。
冬は、ここに静電気が乗ります。乾いた部屋でブラシを入れると、梳かした毛が広がってまた別の毛と重なります。ほどいた直後の面がいちばん絡みやすい状態になっているので、うるおいを足してからブラシを通します。予防の側の作業も同じで、乾いた毛に乾いたブラシを入れるのが、冬にいちばん毛玉を増やす動きです。
うるおいが残っている毛は、ほどける|洗い上がりと毛玉の予防はつながっている
ほどけるかどうかを決めているのは、腕前より先に、その毛の状態です。毛の表面がざらついていると、毛どうしが引っかかり、割こうとしても束が割れません。逆に表面がなめらかなら、同じ大きさの毛玉でも指で割けます。予防のためにできることの大半は、この表面の状態を保つことに集中しています。
mofuwa 毛玉予防ジェルは、この2つの場面の両方を受け持ちます。普段から毛に塗っておくと、トリートメント成分が被毛を1本ずつ包み、毛玉ができにくい状態が続きます。被毛をまとめる働きと静電気を抑える働きがあるので、冬の乾いた部屋でブラシを入れたあとに毛が広がりにくくなります。そして、できてしまった毛玉には、そのままもみこんで使えます。潤滑剤として働くので、内側まで入れてから割くと、乾いた状態よりほぐれやすくなります。
もみこんでも動かないときは、mofuwa グルーミングスプレーを足してから、もう一度もみます。2つを重ねると、ジェル単体よりさらにほぐれやすくなります。グルーミングスプレーはブラッシングスプレーでもあるので、ほどき終わった面にそのまま使えます。猫のブラッシングスプレーをおすすめとして探している人が最後に迷うのは、毛づくろいで口に入る点だと思いますが、こちらは舌が届く面にかける道具として、口から入る量の側で安全性を確かめています。だから量を控える必要がありません。
そのうえで、洗った日の仕上がりが土台になります。mofuwa モイストシャンプーは、洗浄成分をアミノ酸系のものだけにして、量も少なく抑えてあります。それで泡立ちが足りるのは、原料の水のほうを電解水に入れ替えてあるからです。使っているのは精製水で薄めていない電解水で、この水自体に汚れを落とす働きがあります(洗浄力の検証:東洋ビューティー/ウェーブコーポレーション調べ)。洗浄成分を減らせているぶん、落としすぎが起きにくくなります。
落としすぎた被毛は、乾かす段階でごわつきます。ごわついた毛は表面の摩擦が大きいので、寝返りを打つだけで隣の毛と絡みます。モイストシャンプーがトリートメントの工程を要らなくしているのは、この落としすぎが起きていないからで、保湿成分はそのうえに乗せてあります。毛玉のできる面が洗った翌週に増える家では、ほどき方より先に、洗い上がりのほうを見ておくと原因が絞れます。
ほどいた翌日に、同じ面が同じ大きさの毛玉に戻る回が3回続いた。/毛玉のあった面だけ、地肌が2週間見えたまま毛が戻ってこない。/毛玉のできる面が1か所から4か所に増え、換毛期が終わっても減らない。/ほどいているあいだ、その面だけ体を固くして振り向く。こうした戻り方は、ブラッシングの回数や道具では説明がつきません。毛玉のあった面の場所と、ほどいた日付、何日で戻ったかを控えて、動物病院で診察の枠を取ってください。日数と面の数が並んでいると、被毛の話と地肌の話を分けて見てもらえます。
換毛期の3週間だけ、順番を入れ替える|毛玉の予防とほどく作業の使い分け
1年のうち、順番を変えるのは換毛期の3週間だけです。普段は、ブラシを入れてから必要な面にうるおいを足す順番で足ります。換毛期は抜けた下毛が上毛に引っかかっているので、乾いたままブラシを入れると、その下毛が束になって根元へ押し込まれます。この時期だけ、先にうるおいを足してからブラシを入れます。
| 時期 | 毎日やること | ほどく作業の頻度 |
|---|---|---|
| ふだんの月 | 5面を3秒ずつ確かめる | 月に1か所あるかどうか |
| 換毛期の3週間 | 先にうるおい、そのあとブラシ | 週に1〜2か所。毛先側で見つける |
| 冬の乾いた時期 | ブラシの前に静電気を落ち着かせる | 同じ面が繰り返すなら塗る量を増やす |
| サロンから帰った週 | 切りそろえた面の重なり方を見る | 長さの変わった面だけ確かめる |
配分を先に決めておくと、換毛期に入ってから慌てません。毎日やることの中身は増やさず、順番だけを入れ替えます。作業が1つ増えると3週間はもたないので、増やすのは確かめる面の数ではなく、うるおいを足すタイミングだけにします。
今日できるのは、脇の下に指を1本入れて、どこで止まるかを確かめることです。毛先で止まるなら、まだ予防の側で間に合います。根元の手前で止まったなら、明日ではなく今夜のうちに、うるおいを足してから毛先の側から割いてください。
Product
mofuwa モイストシャンプー
300ml / 3,410円(税込)
アミノ酸系の洗浄成分で11成分無添加。天然由来の抗炎症成分7種とアミノ酸4種を配合し、原料の水には、精製水で薄めていない電解水を使っています。
商品ページを見るよくある質問
- 毛玉ができたら、サロンで刈ってもらうほうが早いのではありませんか。
- 面の数と、その子が触らせてくれる時間で決まります。全身に10か所以上できていて、皮膚と毛玉のあいだに指が入らない面が混ざっているなら、家でほどくのは現実的ではありません。この場合はサロンで相談するほうが早く終わります。一方で、1か所か2か所で、まだ指が根元まで届くなら、家で数分です。判断の順番は、指が入るかどうかを先に確かめて、入らない面が半分を超えたら家での作業をやめる、という形にしておくと迷いません。
- 短毛の犬でも毛玉はできますか。長毛の猫の話だと思っていました。
- できます。短毛でも、下毛のある犬種では換毛期に抜けた毛が上毛のあいだに残り、首輪の下や脇の下のように動きの多い面で束になります。長毛と違うのは、大きくならないうちに地肌側で固まりやすい点です。手のひらでなでても分かりにくいので、指を立てて地肌に触れる形で確かめます。首輪をしている子は、首輪を外した状態でその下を触ってください。首輪の当たる面は、こすれと湿りが同時にかかる面です。
- ブラッシングの回数を増やせば、毛玉はできなくなりますか。
- 回数を増やすほど減る、という関係にはなりません。乾いた毛に何度もブラシを入れると、静電気で毛が広がり、かえって隣の毛と重なります。回数より、入れる前の毛の状態と、確かめる面が決まっているかどうかのほうが効いてきます。毎日5面を3秒ずつ触る家と、週に一度30分かけて全身を梳かす家では、前者のほうが毛玉に早く気づけます。早く気づけた毛玉は、指で割けます。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
