C08季節・行事

鬼の衣装で写真を撮ったあと|首元の赤みは素材より時間で決まる

公開日 2023年2月23日|文=mofuwa編集部

明るい部屋のクリーム色の敷物の上で、静かに座っている淡い毛色の小型犬
首元は、その子が自分で舐めて確かめられない、数少ない場所です。写真:SLZ/Pexels

鬼の衣装を着せてから脱がせるまで、時計を見たら55分でした。準備に10分、写真を撮ったのが5分、そのあと「かわいいから」とそのままにしていたのが40分です。夜になって首元の毛をかき分けると、ゴムひもが当たっていた線にそって、地肌がうっすら赤くなっていました。素材を柔らかいものに替えれば済む話だと思っていましたが、翌年にフェルトのものへ替えても、同じ場所に同じ線が出ます。変わっていなかったのは、着せていた分数のほうでした。

軸1・首に当たっているものの違い|衣装の素材で赤みの出かたはどこまで変わるか

衣装の首元には、だいたい4種類のうちどれかが当たっています。ゴムひも、面ファスナー、フェルトの縁、スナップボタン。売り場で選ぶときに気にするのはここで、柔らかいものを選べば赤みは出ないだろう、と考えます。実際に、当たり方は種類ごとに違います。

首元に当たるものの違いと、そのときの当たり方
素材・留め具当たり方地肌に出る形
ゴムひも細い線で一周する毛の分け目にそって1本の線が出る
面ファスナー面で当たり、毛を巻き込む留めた側だけ毛が寝て、地肌が見える
フェルトの縁幅のある面で当たる広く薄く、境目がはっきりしない
スナップボタン点で当たる留めた位置に小さく出る

出かたは違いますが、出るか出ないかは素材では決まりません。ゴムひもで15分なら何も残らず、フェルトで50分なら広く赤くなります。皮膚の側から見ると、当たっているものの硬さより、同じ場所に当たり続けた長さのほうが効いています。犬も猫も、地肌はヒトより薄く、被毛の下に隠れているので、押されていること自体に飼い主も気づきません。

素材選びが無駄という話ではありません。素材は「どんな形で出るか」を決め、時間は「出るかどうか」を決めます。この2つを分けておくと、来年また同じ線が出たときに、布のせいにして買い替える前に、時計のほうを見られます。首元の赤みを素材だけで説明しようとすると、毎年ちがう衣装を買って、毎年同じ場所を見ることになります。

軸2・2月の室内で55分を過ごす|衣装を着せる時期によって首元の条件が変わる

同じ衣装、同じ55分でも、着せる時期で首元の条件は変わります。2月の室内は暖房が入っていて、湿度が下がっています。乾いた被毛と布がこすれると静電気が起きて、毛が布側へ引かれます。引かれた毛は根元から浮いて、地肌が布に直接触れる面積が増えます。夏に同じ時間を着せても、ここまでにはなりません。

最後の1つが、この時期にいちばん起きやすい手です。写真のあとに首元が赤いと、汚れのせいだと考えて洗いたくなります。2月に洗う回数を増やすと、地肌が乾いた状態で次の衣装を着ることになります。乾いた地肌は、こすれに弱くなります。赤みを見て洗い、洗って乾き、乾いた状態でまた着せる。この順番に入ると、衣装を替えても線は出続けます。

ブラッシングのほうが先です。着せる前に毛を根元から起こしておくと、布と地肌のあいだに被毛が入ります。毛が布と地肌のあいだにある時間が、そのまま赤みの出にくい時間になります。乾いた被毛にいきなりブラシを入れると静電気で逆に毛が寝るので、mofuwaグルーミングスプレーで湿らせてから通すと、毛が起きた状態で衣装に入れます。

素材と分数を同じ表に並べる|衣装の首元を、どちらの軸で見るかの使い分け

2つの軸は、見る場面が違います。素材は買うときの軸で、時間は着せている最中の軸です。買ったあとに変えられるのは時間だけなので、当日に効くのは時間のほうです。

素材で見るときと、着せた分数で見るときの違い
見るところ素材の軸着せた分数の軸
決まること赤みの形と場所赤みが出るかどうか
変えられる場面買うとき・作るとき着せている最中
確かめ方首元の縫い目を指でなぞる着せた時刻と脱がせた時刻を書く
効きめが出るまで次に買うときからその日のうちから
失敗したときの手来年ちがう衣装にする10分早く脱がせる
見落としやすい点柔らかければ安心だと思う撮影が終わった時点で気がゆるむ
結論の行形を決めている軸出るかどうかを決めている軸
55分の内訳を、撮影と、撮影でない時間に分ける 首元に布が当たっていた時間のうち、写真のために必要だったのは5分だけです。残りの50分は、着せる準備と、脱がせ忘れの時間です。 時刻は着せた瞬間と脱がせた瞬間だけ書けば足ります 写真のための5分 向きを変えて数枚撮る その子が座るのを待つ 首元は動きで少しずれる 短いので地肌が温まらない この5分は削れない 撮影ではない50分 着せる前の調整に10分 撮り終えたあと40分そのまま 同じ線が同じ場所に当たり続ける 衣装の内側だけ温まる ここが削れる50分 首元の赤みは、5分の側ではなく50分の側から出ています
減らせるのは、右側の50分のほうです。

表の最終行が、2つの軸の使い分けです。素材は形を決め、分数は出るかどうかを決めます。だから来年の衣装を選ぶときは素材を見て、今年の首元を見るときは時計を見ます。片方だけで説明しようとすると、買い替えても同じ場所を見ることになります。

脱がせたあとの10分で決まる|衣装を着せる日の、首元へのケアの選び方

首元は、その子が自分で舐めて確かめられない場所です。足先や口のまわりなら、気になったところを自分で舐めます。首の上側には口が届きません。だから、首元の赤みは見つかるのが遅れます。脱がせたあとの10分を決めておくと、この遅れが消えます。

  1. 脱がせたら、すぐ毛の向きを戻す

    布に引かれて寝ていた毛を、根元から起こします。ここで地肌が見えるかどうかを、同じ明るさで確かめます。

  2. 当たっていた線にそって、ひと吹きする

    首を一周した線の上だけでかまいません。毛をかき分けて、地肌へ届かせます。

  3. こすらず、当てて待つ

    乾いたコットンで往復させると、こすれた場所をもう一度こすることになります。

  4. 着せた時刻と脱がせた時刻を書いておく

    来年の衣装を選ぶときに使えるのは、素材の記憶ではなく、この2つの時刻です。

ひと吹きに使う一本を選ぶ基準は、首元という場所で決まります。その子が舐められない場所でも、家族のだれかが抱き上げれば、顔が近づきます。mofuwaスキンケアミストは高機能性電解酸化水100%で、香りを足していません。清涼飲料水に定められた規格の基準を満たした水なので、口のまわりでも耳の内側でも場所を選ばずに使えます。首元のように、あとから舐めに来られない場所へも、量を気にせず届かせられます。

もう一つの基準は、続けられるかどうかです。衣装を着せるのは年に何回かですが、2月の乾燥は毎日あります。mofuwaスキンケアミストは、地肌が乾いてフケが出やすい時期の毎日のケアにも同じように使えるので、写真の日だけ出してくる一本になりません。首元に使った日と、ふだん使っている日が同じ一本だと、その子にとっても知っている感触のまま終わります。

Caution着せた分数では説明がつかなくなる線

15分しか着せていないのに、去年より濃い線が残る。脱がせて2日たっても、同じ場所の色が変わらない。衣装を着せていない日でも、首輪の位置に同じ線が出ている。首元に触ろうとすると、前の週まで平気だった角度で身をよじる。ここまで来ると、数えている分数では説明がつきません。着せた時刻と脱がせた時刻、そして何分だったかを書いたメモを持って、動物病院で診察の枠を取ってください。皮膚の側の話なのか、当たっているものの話なのかを、時間の記録から分けてもらえます。

来年の55分を何分にするか|衣装と首元の記録を、次の写真の日へ渡す

残しておくのは、衣装の写真ではなく、時刻を書いた2行です。着せた時刻と、脱がせた時刻。それだけで、来年の同じ日に「去年は55分だった」と分かります。素材を覚えていても、分数を覚えていなければ、比べる相手になりません。

写真の日のあとに、手元へ残しておくもの
残すもの中身来年の使い道
着せた時刻と脱がせた時刻2行だけ去年より短くする目標になる
首元の写真毛をかき分けて1枚同じ場所かどうかを見比べる
当たっていたものの種類ゴムひも・フェルトなど形の違いを確かめる
脱がせたあとにやったことひと吹きしたかどうかやった年とやらない年を比べる

来年に向けて減らすのは、撮影の5分ではありません。準備の10分と、そのままにしていた40分のほうです。着せる前に衣装の首元を先に合わせておけば準備は短くなり、撮り終えた時点で脱がせると決めておけば、40分は0分になります。同じ衣装のままでも、55分は15分になります。

首元の毛を起こして、当たっていた線にひと吹きする。時刻を2行だけ書いておく。この2つが残っていれば、来年その子に鬼の角をつけた日の夜、かき分けた首元の地肌は、去年と違って見えます。

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よくある質問

衣装を着せないほうが、首元にはいいのでしょうか。
着せる時間を短くできるなら、着せて構いません。年に数回の55分と、毎日の乾燥では、地肌が受けている時間の長さが違います。むしろ問題になりやすいのは、写真を撮り終えたあとの時間のほうです。撮る予定が決まっているなら、着せる前に衣装の首元を合わせておいて、撮ったらその場で脱がせる。この2つで、着せている時間は3分の1以下になります。着せるか着せないかの二択にすると、毎年決め直すことになりますが、時刻を書く形にしておけば、来年は数字で比べられます。
猫にも同じことが起きますか。犬より短い時間で嫌がります。
起きます。ただし現れ方が違います。猫は嫌がった時点で自分から抜けようとするので、首元に長く当たり続けることは犬より少なくなります。代わりに、抜けようとして首元の毛が巻き込まれ、面ファスナーの側に毛が寄ります。脱がせたあとに見るのは、同じ4か所ではなく、留め具の側の毛が寝ていないかどうかです。嫌がる時間が短いぶん、着せていた分数も短く記録されがちなので、時刻は着せた瞬間に書いておくほうが正確に残ります。
首元が赤いとき、洗ってしまってもいいですか。
その日のうちに洗うかどうかは、汚れているかどうかで決めます。汚れていないのに洗うと、2月の地肌はうるおいが戻る前に次の日を迎えます。衣装で赤くなった首元は、こすれと静電気で毛が寝ているだけのことが多いので、まず毛を根元から起こして、地肌が見えるかどうかを確かめます。そのうえで泥や食べこぼしがついていれば洗いますし、ついていなければ、当たっていた線に沿ってひと吹きするところまでで終わりにします。洗う回数を増やすより、着せる分数を減らすほうが、翌朝の首元は変わります。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。