C03使い方・お手入れ手順

足先とお尻まわりだけの部分洗い手順

公開日 2023年5月17日|文=mofuwa編集部

明るい部屋の淡い色の床に、静かに座っている白っぽい猫
床に置いたままの足に手を添えるほうが、持ち上げるより早く終わることがあります。写真:Arina Krasnikova/Pexels

玄関マットの上で右の前足を持ち上げ、次に左を持ち上げたところで、その子は体重をこちらの手のほうへ預けてきました。足先の汚れは4本ぶんあるのに、こちらが持ち上げられるのは3本までです。4本目に手をかけると、その子は立っているための足を失います。部分洗いの手順が途中で止まるのは、落とし方ではなく、持ち上げる本数の数え間違いからです。お尻まわりも同じで、尻尾が下がったままでは指2本ぶんの幅しか開きません。今日やるのはどこまでか、触る前に決めておきます。

持ち上げられるのは3本まで|足先とお尻まわりの部分洗いで、触る前の見分け方

部分洗いの見分け方は、汚れを見るより先に、その子が立てる足の数を数えるところから始まります。前足を1本持ち上げれば、床に残るのは3本。2本目を持ち上げれば2本になり、そこから先は体を支える役がこちらの手に移ります。3本目までは、その子が自分で立った姿勢を保てます。4本目は、姿勢ごとこちらが引き受ける形になります。足先の部分洗いを毎日のケアとして続けている家は、この3本の線を越えていません。

足先とお尻まわりに手を出す前に、目と鼻で確かめる4点
見るところ確かめ方その日にやること
乾いているか指の腹で毛をなでて、粉が落ちるか見る落ちるならブラシが先。水は要らない
濡れているか指のあいだをつまんで、湿りが移るか見る湯を張って足だけ浸ける日にする
においが移るか触った指を鼻に近づける移るなら、その1か所だけを先に片づける
皮膚が見えているか被毛をかき分けて、地肌の色とさわった熱を見る赤い・熱い日は触らず、紙に書く

4点のうち、手順を大きく変えるのは1つ目と4つ目です。乾いた汚れは落とす順番の話で、皮膚が見えている状態は、今日やるかどうかの話になります。濡れているかどうかは、使うものが変わるだけで、順番そのものは変わりません。毎日のケアの中では、この4点を見る時間が20秒ほどで済むようになります。手を出してから考えると、持ち上げたまま迷うことになり、そのぶん本数が増えます。

お尻まわりは、見る前に姿勢のほうを決めます。立っている状態で尻尾が下がっていると、開くところの幅は指2本ぶんしかありません。無理に開こうとすると、開く手・支える手・当てる手の3つが同時に要ることになります。mofuwa グルーミングスプレーを手のひらに出してから当てる形にすると、開く手が1つ要らなくなります。ノズルをその場所へ向けないので、その子から見て起きることは、湿った手が近づいてくることだけになります。

犬と猫で見る場所の優先は入れ替わります。散歩に行く犬は足先のほうが先で、お尻まわりは週に何度か見れば足ります。外に出ない猫は逆で、足先よりお尻まわりのほうが先に来ます。長毛の子は、被毛が地肌より先に汚れを抱えるので、4点目の皮膚が見えているかどうかを確かめるのに時間がかかります。部分洗いの手順を組むときは、その子がどちらから汚れる子なのかを先に決めておきます。

乾いた泥か、濡れた泥か、地肌が見えているか|部分洗いで手を出すかどうかの目安

部分洗いの目安は、汚れの量ではなく、水を使うかどうかで3つに分かれます。乾いていればブラシと拭き取りで終わります。濡れていれば、湯を張って足だけ浸けるほうが早く終わります。地肌が見えていれば、今日は数えるだけにして手を出しません。同じ足先の汚れでも、この3つで手順が入れ替わります。

汚れの状態ごとに、手順と持ち上げる本数がどう変わるか
汚れの状態使うもの持ち上げる本数終わるまでの体勢
乾いた砂・土ぼこりブラシ、そのあと拭き取り0〜2本立ったまま。床に置いた足から
乾いた泥のかたまりブラシで崩してから拭き取り2本まで立ったまま。前足だけ持ち上げる
濡れた泥・水たまりのあと桶に湯を張って浸ける1本ずつ入れる座らせる。後ろ足は床のまま
においが1か所に残っている手のひらに出してから当てる0本立ったまま。当てて待つ
地肌が赤い・さわると熱い何も使わない0本触らず、紙に書く
乾いた汚れと濡れた汚れで、部分洗いの手順がどこから分かれるか 同じ足先の汚れでも、乾いているか濡れているかで、使うものと持ち上げる本数が分かれます。乾いた側は床に置いたままで進み、濡れた側は座らせて1本ずつ湯に入れる形になります。判断は玄関で20秒、指の腹で毛をなでるだけで足ります。 玄関で、手を出す前に決める 乾いている側 指に粉が落ちる。湿りは移らない 先にブラシで崩して落とす 持ち上げるのは前足2本まで 立ったままで終わる 拭き取りは1か所ずつ 濡れている側 指のあいだに湿りが移る ブラシは効かない。湯を張る 足は1本ずつ桶へ入れる 座らせて、後ろ足は床のまま 浸けたあとに水気をとりきる
分かれ目は汚れの量ではなく、指に湿りが移るかどうかです。

濡れた泥の日に、乾いた日と同じ手順を通そうとすると、持ち上げる本数が増えます。ブラシが効かないので、同じ足を何度も持ち上げ直すことになるからです。玄関先で桶に湯を張り、mofuwa 入浴シャンプーを溶かして足だけ浸ける使い方をしている飼い主もいます。座った姿勢で1本ずつ入れれば、床に残る足は3本のままです。桶に対する分量の目安は決めていないので、ここでは薄めて使うという形までにしておきます。

地肌が見えている日を「今日はやらない」に振り分けられるかどうかが、この3分岐でいちばん大きく響きます。部分洗いは毎日のケアなので、1日とばしても順番は崩れません。とばした日を紙に書いておけば、様子見の日数がそのまま数字になります。手を出した日だけを記録すると、触らなかった日が記録から消えて、あとで期間が分からなくなります。

床に置いたままの足から始める|足先とお尻まわりの部分洗いの手順を、持ち上げる回数で組む

部分洗いの手順は5つで、持ち上げるのは3手目の前足2本だけです。最初に手を当てるのは、床に置いたままの足です。持ち上げてから始めると、その子は姿勢のことで頭がいっぱいになり、汚れのある場所に手が届く前に体をひねります。床の足から始めると、持ち上げる前に1本ぶん終わっています。

  1. 1|ブラシで、乾いた汚れを先に崩す

    濡らす前に、乾いたまま落とせるものを落とします。毛の流れに沿って指の長さぶんだけ動かし、指のあいだは触りません。ここで落ちるものが落ちていれば、あとの拭き取りが1回で済みます。乾いた泥のかたまりは、崩してから拭くのと、濡らしてから拭くのとで、かかる時間が変わります。

  2. 2|手のひらに mofuwa グルーミングスプレーを出し、床に置いたままの足に当てる

    その子の足に向けて吹きかけません。手のひらに出して、床に置いたままの足を包むように当てます。持ち上げていないので、その子は立ったままです。ここで当てるのは、いちばん奥の後ろ足から。あとで持ち上げる前足を先にやると、姿勢が動いたあとに奥まで手が入らなくなります。

  3. 3|前足だけを、1本ずつ持ち上げて指のあいだを拭く

    持ち上げるのは前足2本までです。手のひらで受けるように持ち、指のあいだを1か所ずつ拭きます。後ろ足は床に置いたまま、外側から手を入れて済ませます。持ち上げた本数がその日2本を超えたら、それは手順ではなく姿勢の問題が起きているときです。

  4. 4|お尻まわりは、ノズルを向けずに当てて待つ

    手のひらに出したものを、その場所へ当てて数秒そのままにします。開いてから当てるのではなく、当ててから開きます。湿っているほうが、被毛が寝て幅が出ます。立ったままで届かないときだけ座らせますが、座らせると尻尾が下がるので、届く幅はまた狭くなります。立ったままのほうが早く終わることが多くあります。

  5. 5|拭き終わりに、その日の本数を紙に書く

    日付と、持ち上げた本数と、届かなかった場所の数を1行です。書くのは3つだけにします。毎日のケアの記録は、項目が4つを超えると2週間で止まります。

この手順で水を使わずに進められるのは、mofuwa グルーミングスプレーが洗い流さないタイプだからです。吹きかけて拭くまでで終わるので、玄関から動かずに済みます。犬も猫も体から脂を出すので、昨日ふれた場所は今日また汚れます。毎日のシャンプーは手間が勝って続かず、サロンにも毎日は通えません。毎日きれいにしておきたいという側から手順を組むと、部分洗いは毎日のケアの中に入ります。余分な皮脂と油が乳化して落ちるので、拭き取った布に薄く汚れが移ってくるのが分かります。

なめることを前提に設計されている1本なので、足先やお尻まわりに使ったあと、その子がそこをなめても量を数えずに済みます。無香料で、界面活性剤も使っていません。部分洗いで手を出す場所は、犬も猫も自分で口が届く場所ばかりです。手順の中に「なめさせないように押さえておく」という段が入らないだけで、要る手の数が変わります。

Point持ち上げた本数が2本を超えた日は、手順ではなく姿勢を見る

同じ手順を通しているのに、持ち上げた本数が3本になる日があります。原因は汚れではなく、床のほうにあることが多いです。玄関マットの上でやっていると、その子は滑らないように足を踏み替え続けます。踏み替えるたびに、こちらは持ち上げ直すことになります。マットを外して、素の床の上で、壁を片側に置いて立たせてください。片側が壁だと、踏み替えの向きが半分になります。本数は手順の良し悪しではなく、足元の条件を映した数字です。

持ち上げられる本数が毎日減っていくとき|犬と猫の部分洗いから受診へ切り替える線

紙に書いた本数が、毎日1本ずつ減っていく日が続いたら、部分洗いの手順の側では説明がつきません。前足2本を持ち上げられていた子が、1本しか許さなくなり、翌週は0本になる。手順を丁寧にするほど下がっていくときは、足を上げること自体がその子にとって別の意味を持ちはじめています。数えているのは汚れの量ではなく、持ち上げられた本数です。だからこの下がり方は、紙の上に数字として残ります。

Caution本数と、届かなかった場所の数を書いた紙をそのまま持っていく

持ち上げられる本数が1週間で2本から0本まで減った/決まった1本だけを毎回引く/拭いた場所を時間をおいてからなめ続ける/かき分けた地肌が赤く、さわると熱い/お尻まわりが3日続けて開かない。こうした変わり方は、部分洗いの手順を直しても戻りません。紙に書いてある日付・持ち上げた本数・届かなかった場所の数を、そのまま動物病院へ持っていってください。受診の場でいちばん伝わるのは、いつから何本になったかという数字です。犬でも猫でも、何本目でどちらの側だったかが分かると、見る場所がすぐに絞れます。そのうえで、翌日からは0本のまま、床に置いた足に当てるところだけを毎日続けます。

受診の日を決めたあとも、部分洗いそのものを止める必要はありません。持ち上げる段を外して、床に置いたままの足に手のひらを当てる段だけを残します。本数は0本でも、毎日ふれている日数は積み上がります。止めてしまうと、戻すときに1からになります。数字が下がっている時期こそ、0本で続けられる形を持っているかどうかで差がつきます。

紙に残すのは本数だけ|部分洗いの様子見を、毎日のケアの中で続ける

部分洗いの様子見は、期間ではなく本数の動きで見ます。2週間待つという決め方をすると、その2週間のあいだに何が変わったのかが残りません。持ち上げられた本数を毎日1行書いていれば、上がった日と下がった日が並びます。様子見の終わりは、日数が過ぎたときではなく、本数が3日続けて同じになったときです。

紙に書いた本数の動きで、翌日にやることが変わる
本数の動きその日の読み方翌日にやること
3日続けて同じ本数足元の条件がそろっている同じ手順のまま続ける
1日だけ減った床か時刻が変わった日条件を戻して、同じ本数でやり直す
3日続けて減っている手順の外側で何かが動いている0本の形に落として、日付を書く
本数は同じで、届かない場所が増えた被毛が地肌より先に汚れを抱えているブラシの段を長くする

毎日のケアとして残るのは、結局いちばん軽い段です。床に置いたままの足に手のひらを当てて、指のあいだを1か所だけ拭く。ここまでなら、帰宅後の1分に入ります。ひと月続けると、持ち上げた本数より、ふれた日数のほうが効いていることが分かってきます。被毛の汚れは毎日つきますが、その子が足を預けてくれるようになるまでの日数は、1日ずつしか進みません。

今夜は、玄関の床に立たせて、後ろ足の外側に手のひらを当てるところまでで終わりにして構いません。紙には日付と0という数字を書きます。0が並んだ紙は、何もしなかった記録ではなく、持ち上げずに済ませた日の記録です。

Product

mofuwa グルーミングスプレー

mofuwa グルーミングスプレー

300ml / 2,970円(税込)

特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。

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よくある質問

前足を持ち上げると、すぐに足を引いてしまいます。押さえたほうがいいですか。
押さえずに、床に置いたままの形に落としてください。引く力のほうが強い子を持ち上げ続けると、次の日は持ち上げる前から足を引くようになります。手のひらを床の足に当てて、指のあいだを外側から拭く形なら、持ち上げる段が要りません。本数は0本で構いません。0本のまま3日続けて同じ場所にふれられたら、そこで初めて1本だけ持ち上げてみてください。順番を逆にすると、持ち上げる段だけが残って、ふれる段が消えます。
お尻まわりは、立ったままと座らせたままで、どちらが拭きやすいですか。
立ったままのほうが幅が出ます。座らせると尻尾が下がり、開くところの幅が狭くなるからです。立ったままで届かないときは、こちらが屈む位置を変えてみてください。真後ろからではなく、体の横から手を入れると、その子の視界に手が入るので身構えられにくくなります。どちらの姿勢でも、手のひらに出してから当てる形は同じです。当ててから開く、という順番だけを守ってください。
毎日やると、皮膚に負担がかかりませんか。
毎日やって負担になりやすいのは、拭く回数より擦る強さのほうです。同じ場所を往復させると、1回でも2回ぶんの摩擦になります。手順の中で往復が出てくるのは、乾いた汚れを濡らしてから落とそうとしたときです。乾いているうちにブラシで崩す段を先に置けば、拭き取りは一方向の1回で終わります。回数を減らすより、1回の中の往復を減らすほうが、毎日続ける形には合っています。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。