C05犬種・猫種別ケア
アメリカンカールの長毛|耳の汚れを毎日のケアで防ぐ
ソファに座っているアメリカンカールを、立ったまま見下ろしたことがあると思います。そのとき、耳の中まで見えていませんでしたか。ほかの猫では、耳の穴は前を向いていて、上から覗いても毛でふさがれた入口しか見えません。アメリカンカールは耳の先が後ろへ反っているので、耳の中が斜め上へ向いたまま開いています。ここから始まるのが、アメリカンカールの耳の汚れの話です。開いていると聞くと、風が通って汚れにくいはずだと思われがちで、実際に乾きは早い。けれど開いているということは、ふたがないということでもあります。ふたがない場所には、外のものが直接入ります。この記事では、その条件をどう受け止めて、毎日のケアの中でどこを見るのかを書きます。
上から耳の中が見えるという経験|アメリカンカールの耳と汚れの見つかり方
アメリカンカールと暮らしていると、ほかの猫では起きないことがいくつも起きます。そのひとつが、飼い主が立ったまま、耳の中を見てしまうという経験です。猫が床に座っている。人が横を通る。見下ろす。耳の中の毛の流れまで見える。ほかの猫種なら、頭を持ち上げて顔をのぞき込み、耳を指で軽く起こして、はじめて見える場所です。
だから、アメリカンカールの耳の汚れは、たいてい探す前に見つかります。見つけようとして見つけるのではなく、日常の動線の中で目に入ってしまいます。これは、暮らすうえでは大きな利点です。耳の中の色が昨日と違う、という気づき方ができる猫種は多くありません。人の側が構えなくても、情報が毎日入ってきます。
ただ、その利点には裏側があります。人から見えるということは、外の世界からも見えているということです。耳の中が上を向いて開いている以上、そこは天井の側に対して口を開けた入れ物になっています。落ちてくるものは、そのまま入ります。ほかの猫の耳が、前を向いた入口と、そこを覆う毛で二重にふさがれているのとは、条件が正反対です。
実際に何が入るのか、思い当たるものを並べてみてください。空気中のほこり。カーテンの裾をくぐったときに落ちる粉。抱き上げたときに服から出る繊維。ブラッシングをしたあと、宙に舞ってから降りてくる自分の毛。窓辺で寝ていたときに乗った砂。どれも、ほかの猫なら耳の外側で止まるものです。アメリカンカールでは、そこに屋根がありません。
- 耳の先が後ろへ反っている:耳の中の面が、前ではなく斜め上を向きます
- 入口が覆われていない:上から落ちてくるものが、途中で止まりません
- 長毛の子は耳の中から飾り毛が出ている:入ったものを、そこで引っかけて留めます
- 風が通りやすい:湿りは残りにくく、乾いた汚れとして残ります
- 人の目に毎日入る:変化に早く気づける、という条件でもあります
- 換毛期には自分の抜けた毛が加わる:ブラッシングの直後がいちばん入りやすい時間です
ここで一度、言い方をそろえておきます。アメリカンカールの耳の汚れは、耳の中で作られて外へ出てくるものと、外から入ってきてそこに留まったものの、2種類が混ざっています。前者はどの猫にもあるもので、後者がこの猫種で増える側です。毎日のケアで人が動かせるのは、後者のほうです。前者の量や色が変わったときは、あとで書くように、見る場所が変わります。
風が通るという点では、そのとおりです。垂れた耳が中をふさいでいる犬のように、湿りがこもったまま残ることは起きにくい作りです。当たっていないのは、入ってくる量のほうです。出ていきやすさと、入ってきやすさは別の話で、アメリカンカールでは両方が同時に上がっています。乾いているのに汚れが見える、という状態が続くのは、この2つが同時に起きているからです。
ふたがないという作り|アメリカンカールの耳に外のものが直接入る理由
耳の形から順に見ていきます。アメリカンカールの耳は、根元は普通に立っていて、そこから先が後ろへゆるやかに反っています。反り方には幅があり、先だけがわずかに曲がる子もいれば、はっきりと弧を描く子もいます。どの角度であっても、反った時点で耳の中の面は前を向くのをやめます。前を向いていた入口が、斜め上を向く。それだけの変化が、そこに入ってくるものの量を変えます。
猫の耳がもともと前を向いているのは、音を集めるためです。前から来る音を耳の中へ導く形になっていて、その形が、そのまま外のものに対するふたにもなっています。耳の穴は、体の側面にある、下向きに近い入口として守られていました。アメリカンカールでは、その守りの部分だけが後ろへ外れます。音を集める働きが失われるわけではありませんが、ふたとしての働きは弱くなります。
ここに、長毛という条件が重なります。アメリカンカールの長毛の子は、耳の中から房のような飾り毛が出ています。この飾り毛は、本来なら入ってくるものをそこで止める役です。止めてくれるのはありがたいのですが、止めたあとにそれを外へ出す仕組みは、耳の側にありません。飾り毛は、入ってきたほこりや繊維を引っかけたまま、次に何かが起きるまで持ち続けます。
| 前を向いた耳 | アメリカンカールの耳 | |
|---|---|---|
| 入口の向き | 前方。やや下を向く | 斜め上。反った分だけ開く |
| 上から落ちるもの | 耳の外側の毛で止まる | そのまま耳の中へ入る |
| 中にこもる湿り | 残りやすい | 風が通り、乾きやすい |
| 汚れの見え方 | 耳を起こさないと見えない | 立ったままでも見えることがある |
| 長毛の飾り毛の役目 | 入口をふさぐ側に働く | 入ったものを受け止めて留める側に働く |
| 毛づくろいで届く範囲 | 外側の面と、入口のふち | 同じ。反っていても奥へは届かない |
毛づくろいの側も見ておきます。猫は前足の内側を舐めて濡らし、それを耳にこすりつけて拭います。この動きが届くのは、耳の外側の面と、入口のふちまでです。耳が反っていても、ここは変わりません。つまりアメリカンカールでは、入ってくるものが増えているのに、その子が自分で拭える範囲は増えていません。その子の毛づくろいが届かない場所を、人が代わって受け持つ。この猫種で、その場所が耳になるのは、こういう理由からです。
被毛の全体像も、この話とつながっています。長毛のアメリカンカールは、首まわりから胸にかけて毛が長く、耳の後ろにも毛だまりができます。ブラッシングをすると、そこから抜けた毛が宙に浮き、少し遅れて落ちてきます。ブラッシングのあとに耳を見ると、さっきまでなかったものが入っている。これは頻繁に起きます。換毛期はとくに顕著で、耳の中の汚れが増えたと感じる時期と、抜け毛が増える時期は、たいてい重なります。
耳の中ではなく、まわりから触る|アメリカンカールの耳の汚れをめぐる毎日の考え方
ここからが、変えられる条件の話です。前提をひとつ置きます。家庭で触るのは、目で見えている範囲までです。耳の奥へ何かを差し込むことは、どの猫種でもしません。アメリカンカールは中が見えるぶん、奥まで手が届きそうに見えますが、見えることと触ってよいことは別です。ここを外すと、あとの手順は全部危ないものになります。
そのうえで、考え方を1つに絞ります。入ったものを取り出すより、入る量を減らすほうが、実際に動かせます。汚れを完全に防ぐという発想ではなく、耳の中に何かが留まっている時間を短くする、という発想です。時間が短ければ、飾り毛に絡む前に落ちますし、皮脂とまざって固まる段階まで進みません。順に書きます。
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ブラッシングをする場所と時間を、耳から遠ざける
アメリカンカールの耳に入るもので、いちばん量が多いのは自分の抜けた毛です。寝床のすぐ横でブラッシングをすると、浮いた毛は寝床と耳の上に降ります。ブラッシングは、その子が長く過ごす場所から離れたところで、できれば換気をしながら行ってください。終わったあと、その場ですぐ丸まらせないだけでも、耳へ落ちる量は変わります。換毛期はこの差がはっきり出ます。
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耳の後ろと首まわりの毛を、先に整える
耳の中の汚れを見る前に、その周辺の毛に手を入れます。耳の後ろは毛が絡みやすく、絡んだ場所はほこりを持ちます。周辺に留まっているものが減れば、耳の中へ落ちてくる量も減ります。長毛の子は、耳の付け根から後ろへ向かって、目の細かいコームを短く通してください。ここは毎日でなくて構いません。
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耳の外側の面を、湿らせた布で一度なでる
反った耳の外側は、外へ張り出しているぶん、ものが乗りやすい面です。ここを乾いたままにしておくと、乗ったものが次に耳の中へ移ります。指に巻いた布を軽く湿らせて、耳の付け根から先へ向かって一度だけなでます。往復させずに、一方向で終えてください。布の面を変えて、反対の耳へ移ります。
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耳の中は、見えている範囲を布で受け止めるだけにする
入口のふちに乗っているものだけを、湿らせた布の面へ移します。こすらず、押し当てて離す動きです。飾り毛に絡んでいるものは、無理に引き出さないでください。引くと飾り毛ごと抜けます。1回で取りきれないものは、明日また当てれば足ります。奥に何か見えていて、布が届かないと感じたときは、そこで手を止めるのが正解です。
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触ったあとは、乾いた布で押さえて終わる
風が通る作りなので、放っておいても乾きます。ただ、湿らせた布を当てた直後だけは、乾いた布でもう一度押さえてください。飾り毛は水分を持つので、表面が乾いて見えても根元は湿っています。ここまでを1組にしておくと、乾きやすいという利点を、そのまま活かせます。
| 場所 | 家でやること | やらないこと |
|---|---|---|
| 耳の外側の面 | 湿らせた布で、一方向に一度なでる | 強くこすって毛の向きを乱す |
| 耳の後ろ・首まわり | コームを短く通して、絡みをほどく | 毎日ブラシを入れて皮脂を落としきる |
| 耳の入口のふち | 布を押し当てて、乗ったものを移す | 指を入れて、内側をぬぐう |
| 耳の中の飾り毛 | 絡んだものを、当てて外れる分だけ | 引き抜く、はさみで切りそろえる |
| 見えない奥 | 何もしない | 綿棒などを差し込む |
耳の中の房が邪魔に見えて、短く切りたくなることがあります。切ると、入ってくるものを受け止める部分がなくなり、そのまま奥へ入ります。飾り毛は、汚れを引き寄せているのではなく、入ってきたものをその手前で止めています。留まって見えるのは、止まっている証拠です。人がやるのは、止まったものを外へ運ぶところまでで、止める役そのものを取り除くことではありません。
耳の外側の面と、後ろへ反った付け根は、その子が自分では届かない場所です。前足で顔を洗うしぐさは届く範囲が決まっていて、上へ開いた入口のふちまでは毛づくろいが回りません。アメリカンカールで人が代わるのは、この2か所だけです。mofuwa スキンケアミストは電解水100%で、清涼飲料水の規格基準をクリアしています。猫は顔を洗ったあとに前足を舐めるので、耳のまわりに当てたものは必ず口へ回ります。舐めても差し支えのない基準でつくられていることが、そのままこの猫種での使いどころになります。使うときは、耳の中へ直接吹きかけず、必ず布に移してから当ててください。耳の入口が上へ開いているぶん、噴霧が直接届いてしまう猫種です。当てる範囲は、耳の外側の面と耳の後ろの毛まで。布に含ませた水分は、乗っている汚れを布の側へ移すために使います。
頻度についても書いておきます。毎日、耳の中まで布を当てる必要はありません。毎日やるのは「見る」だけで足ります。見て、昨日と同じなら何もしない。乗っているものが増えていたら、その日だけ布を当てる。アメリカンカールは見える猫種なので、この判断が毎日できます。回数を先に決めて機械的に触ると、皮脂まで持っていくことになり、かえって乾いた汚れが増えます。
毎日のケアで見ているのは、アメリカンカールの耳の中に起きる変化のほうです
ここまでで、入ってくる量を減らす手は出そろいました。最後に残るのは、見方の話です。アメリカンカールで見るのは、耳の反りの角度でも、汚れがあるかないかでもありません。昨日から何が変わったか、です。この猫種は毎日見えてしまうので、変化を追う条件がそろっています。それを活かさない手はありません。
変化には、いくつかの向きがあります。外から入ったものが増えている場合、たいてい左右がほぼ同じように増えます。家の中の環境は、左右の耳を区別しないからです。片方だけが変わっているときは、外から入った話ではない可能性が出てきます。ここが、家庭で引ける線のひとつです。左右差は、いちばん分かりやすく、いちばん見落とされやすい変化です。
- 片方の耳だけが、続けて汚れる:環境の話では説明がつきにくい変わり方です
- 拭いた翌日にはもう戻っている:入ってくる量ではなく、中から出ている側が動いています
- 汚れの色や質が変わった:乾いた粉のようだったものが、湿って見えるとき
- においが変わった:耳に鼻を近づけたときの印象が、先週と違うとき
- 頭を振る回数が増えた:しぐさは、見た目より先に変わることがあります
- 耳を後ろ足でかく、床にこすりつける:汚れより先に、皮膚の側を見てください
- 触られるのを急に嫌がるようになった:それまで平気だった子の変化は、とくに大事です
耳の中が赤い、湿ってじくじくしている、においが強い、触ると痛がる、頭を振り続ける、後ろ足でかき続ける、頭を片側へ傾けている、耳のまわりの毛が抜けて地肌が見えている、元気や食欲が落ちている。いずれかに当てはまるときは、拭く回数を増やす前に動物病院にご相談ください。アメリカンカールは中が見える猫種ですが、見えているのは入口までです。迷ったら早いほうを選んでください。
相談するときは、左右どちらか、いつからか、その日に何を当てたかの3つをメモしてください。この3つがあると、外から入ったものなのか、別の見方が要るのかを、その場で切り分けてもらえます。前の晩に念入りに拭いてから行かないでください。もとの状態が分からなくなります。気になっている状態のまま連れて行って構いません。当てたものの名前を言えるようにしておくと、話が早く進みます。
アメリカンカールと暮らしていて、耳が後ろへ反っていることを不便に感じる場面は、そう多くないはずです。抱き上げても嫌がらず、頭を撫でるときに手が引っかかることもありません。ただ、耳の中の条件だけは、ほかの猫と入れ替わっています。こもらない代わりに、入ります。乾く代わりに、乾いたまま残ります。この2つを分けて覚えておくと、汚れが見えた日に何をすればいいかで迷わなくなります。
毎日のケアとしてやることは、結局のところ多くありません。ブラッシングの場所を耳から遠ざける。耳の後ろの毛を絡ませない。耳の外側を一方向になでる。入口のふちに乗ったものを布へ移す。乾いた布で押さえて終える。そして、見て、昨日と比べる。この最後のひとつが、アメリカンカールでいちばん価値のある手順です。耳の中が見えるという条件は、汚れが入りやすいという条件と、同じところから来ています。入りやすさは変えられませんが、気づく速さのほうは、この猫種だけが持っている利点です。そちらを使ってください。
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200ml / 3,300円(税込)
アルコール・添加物・香料・界面活性剤・鉱物油・オイル・着色料・防腐剤の8つがフリー。気になる部分に直接なじませて、肌のコンディションを整えます。
商品ページを見る本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
