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もつれるのは短くした直後ではない|伸びかけのひと月に、毛先が絡む

公開日 2023年6月1日|文=mofuwa編集部

明るい部屋の淡いグレーのラグの上で横になっている、毛が伸びかけの小型犬
絡むのは毛が長くなったからではなく、毛先だけが同じ高さでそろっているからです。写真:https://kaboompics.com//Pexels

短くしてから19日目、首輪をはずしたら、そのすぐ下の毛が指に引っかかりました。帰ってきてからの2週間、コームは一度も止まっていません。伸びかけのひと月に入ってはじめて、毛先どうしが絡み始めます。この記事で数えるのは、1回のブラッシングでコームが止まった箇所の数です。3週目に2か所、4週目に5か所、5週目に7か所。根元の側はまだすいているのに、毛先の高さだけがそろって当たっています。

3週目からコームが止まり始める|伸びかけのもつれが毎日どこで起きているか

短くした直後の被毛は、絡みようがありません。毛先どうしが届く距離にないからです。それが3週目に入ると変わります。切られた毛先は同じ高さでそろっていて、しかも断面が平らです。そこへ根元から新しい毛が伸びてきて、長さが2種類になります。伸びかけのもつれは、この2種類が同じ面で触れ合うところから始まります。

短くした日から週ごとに、コームが止まった箇所の数
週毛の長さの目安止まった箇所毛先の側で起きていること
1週目6ミリ0か所毛先が立っていて、隣に届かない
2週目9ミリ1か所首輪の下だけ、こすれて寝ている
3週目12ミリ2か所よく動く場所から毛先が倒れ始める
4週目15ミリ5か所倒れた毛先が隣の毛先と組む
5週目18ミリ7か所組んだところに新しい毛が入り込む
7週目24ミリ3か所重さが戻って、毛全体が同じ向きに寝る

数え方は単純です。1回のブラッシングで、コームが止まって手首を返した回数を数えます。ほどけたかどうかは数えません。止まった箇所の数だけを、その日の欄に書きます。数字が増えている週は、毛先が高さをそろえたまま伸びている最中で、減り始めた週は、根元の側の重さが勝ってきた合図です。

週ごとに、1回のブラッシングでコームが止まった箇所の数 短くした日を起点に、週ごとの止まった箇所を並べた棒グラフです。数えたのは止まった回数で、ほどけたかどうかは含めていません。 1週目 0か所 3週目 2か所 5週目 7か所 7週目 3か所
山になるのは4週目から5週目。ここを越えると、同じ手順でも数が減っていきます。

止まる場所には偏りがあります。首輪の下、耳のうしろ、後ろ足のつけ根の裏、胸のあいだ。この4か所は、その子が動くたびに毛と毛がこすれる場所です。伸びかけの時期に毎日見るのは、この4か所だけで足ります。背中はよく目に入りますが、動きが少ないので毛先が倒れず、5週目に入っても止まりません。

6月は湿度の高い日が続く時期でもあります。湿った毛先は乾いた毛先より寝やすく、倒れたまま起き上がりません。換毛期の終わりに抜けた毛が、その倒れた毛先のあいだに入ると、そこが芯になります。伸びかけのもつれは、抜けた毛が外に出られなくなった場所にできます。毎日のブラッシングでやっているのは、この抜けた毛を外へ出すことのほうです。

毛先1センチから入れて、根元へ下げる|伸びかけのもつれをほどく手順

手順は5つです。毛先から1センチだけコームを通し、止まったら引かずに根元側を指で押さえ、ゆるまない毛玉にはジェルをもみこみ、ほどけた場所をもう一度毛先から通し、最後に止まった箇所の数を書きます。4か所を回っても5分かかりません。

  1. 1|毛先の1センチだけにコームを入れる

    根元から入れると、途中の絡みを毛先へ押し込むことになります。押し込まれた毛先は、束のいちばん外側で固まります。毛先の1センチを通してから、5ミリずつ根元へ下げていきます。伸びかけの被毛は長さが2種類あるので、下げていく途中で必ず抵抗の変わる高さがあります。そこが、切られた毛先の並んでいる面です。

  2. 2|止まったら、引かずに根元側を指で押さえる

    コームが止まったところで手前に引くと、力は根元の毛穴へ伝わります。止まった箇所の根元側を親指と人差し指ではさんで固定し、そこから先だけを動かします。こうすると、その子の側で起きているのは毛が引かれる感覚ではなく、指ではさまれている感覚のほうになります。首輪の下と耳のうしろは、この押さえがないと1回で嫌われます。

  3. 3|ゆるまない毛玉には、ジェルをもみこむ

    指で割れない毛玉に出会ったら、コームを置きます。mofuwa 毛玉予防ジェルを毛玉そのものに取って、外側からもみこみます。ジェルが毛のあいだにすべり込むと、組んでいた毛先がずれて、束がゆるみます。ゆるんでこないときは、そこへグルーミングスプレーを足してもう一度もみます。二つを重ねたほうが、毛束はよりほぐれやすくなります。

  4. 4|ほどけた場所を、もう一度毛先から通す

    ほどけた直後の毛は、まだ向きがばらばらです。そのままにすると、その日の夜にはもう一度同じ場所で組みます。ほどけたら、同じ手つきで毛先から根元へ、5ミリずつ下げてもう一度通します。ここまでやって、その1か所が終わりです。

  5. 5|止まった箇所の数を、その日の欄に書く

    4か所を回り終えたら、紙に数字を1つ書きます。2なのか5なのか。この数字だけが、翌週にブラッシングを何回やるかを決めます。ほどけた、ほどけなかった、という書き方はしません。数えられるものを1つに絞っておくほうが、ひと月のあいだ見比べられます。

1と4で毛先から入れるとき、乾いたままの被毛だと毛が浮きます。6月の室内は湿度が高い日が多いものの、除湿を入れた部屋や、風の当たる寝床のそばでは、毛先だけが乾いて静電気が起きます。浮いた毛先は、コームを抜いた瞬間に隣の毛先へ寄っていきます。ほどいたはずの場所が翌朝また組んでいるときは、たいていこれが起きています。

そこで、コームを持つ前に mofuwa グルーミングスプレーを毛先へ通しておきます。吹きかけてから手のひらでなじませると、毛先の浮きが収まって、歯の通り道ができます。この1本はブラッシングの前に使う1本でもあるので、伸びかけの時期は道具より先に手に取ることになります。毎日やる側の道具です。

毎日使えるのは、量を数えなくていいからです。中身は電解水で、清涼飲料水の規格基準を満たす水でできています。首輪の下も、耳のうしろも、胸のあいだも、その子の口が届く場所ばかりです。口が届く場所に毎日使うものは、口に入る前提で選ぶことになります。4か所に多めに通しても、そのあとになめられる心配で手を止めずに済みます。うるおいの残った毛先は、翌日の抵抗が目に見えて変わります。

3で使うジェルのほうは、できてしまった毛玉を受け持ちます。この商品の出発点は、はさみです。絡んだ毛玉に対して、家に残っている道具がはさみしかないという状態が変わらないと、伸びかけの時期は毎年そこで終わります。切ると、そこだけ毛の長さが変わって、次の伸びかけでまた同じ場所が絡みます。皮膚まで切ってしまうこともあります。もみこんでゆるめる道があるだけで、その1か所を切らずに越えられます。

できる前に塗っておく使い方もあります。毎日のブラッシングのあと、4か所の毛先にだけ薄くのばしておくと、被毛の1本1本がコーティングされて、毛玉のできにくい状態が続きます。止まった箇所が5か所を超えた週から、この塗る側を足すと数の伸びが止まります。全身に塗る必要はありません。数えている4か所だけで足ります。

猫を短くした場合は、根元の側に注意が要ります。猫は自分で毛づくろいをしますが、伸びかけの毛先は舌が滑って、かえって根元へ押し込むことがあります。押し込まれた毛は、飲み込まれるか、その場に残るかのどちらかです。猫では、毛先を外へ出す向きだけを手伝います。コームを下げる途中で抵抗が変わったら、そこで止めて指で割る。この4か所を1日1か所ずつ回すだけでも、ひと月ぶんの数字は変わってきます。

週2回のまま4週目に入ると追いつかない|伸びかけのもつれとブラッシングの頻度

頻度を毛の長さで決めていると、いちばん絡む週に回数がいちばん少なくなります。短いから週1回、伸びたから週3回、という決め方です。実際に止まる箇所が増えるのは、まだ短いと感じている4週目から5週目のほうです。

決め方は、前の週の数字をそのまま使います。0か所から1か所なら週2回、2か所から4か所なら週3回、5か所以上なら毎日1か所ずつ。毎日といっても、1日に回るのは4か所のうち1か所です。首輪の下、耳のうしろ、後ろ足のつけ根の裏、胸のあいだ。4日でひと回りするので、同じ場所には4日に1度しか手が入りません。それでも、週2回で全身を回すより、1か所あたりの間隔は短くなります。

Caution止まった箇所が7か所から減らないまま、2週続いたとき

5週目を越えても数字が下がらない/同じ1か所が、ほどいた翌日に同じ形でまた組んでいる/毛束を持ち上げると地肌が一緒に持ち上がって、根元が白く見える/ほどいたあとの地肌に、コームの歯の跡とは別の赤い点が残っている/その4か所のうち1つだけ、毛先が濡れたまま乾かない。こうした残り方は、毛先の高さがそろっているという説明では追いつきません。舐めて湿らせた毛が固まっている場合もあれば、地肌の側の変化が先にあって、そこだけ毛が寝ている場合もあります。週ごとに書いた数字と、短くした日付を持って、動物病院へ行く日を、次のブラッシングの前に決めてください。

はさみを持つ前に残っている道|伸びかけのもつれで家でできることの線

家でほどけるかどうかは、毛玉の大きさではなく、根元まで届いているかどうかで決まります。指ではさんだときに地肌との間にすき間があれば、毛先の側だけで組んでいる毛玉です。すき間がなければ、根元まで巻き込まれています。

その毛玉を家で扱うか、次のサロンに渡すか
見るところ家でほどけるサロンに渡す
根元とのすき間指1本ぶん入る地肌に張りついている
広さ500円玉より小さい手のひらより広い
持ち上げたとき毛だけが動く地肌が一緒に持ち上がる
もみこんだあと5分でゆるみ始める10分たっても形が変わらない
その子の様子その場にいる立ち上がって離れる

右の列に入った毛玉は、無理にほどかずに残しておきます。次のサロンで先に見てもらう場所として渡すほうが、はさみの入る回数が1回で済みます。家で30分かけてから渡すと、その30分ぶん地肌が引かれた場所に、あらためて道具が入ることになります。伸びかけの時期にこちらが引き受けるのは、左の列だけで足ります。

ひと月が過ぎると、毛先の高さはばらけます。根元から伸びた毛が混ざって、被毛全体が同じ向きに寝るようになるからです。そこまで来れば、止まる箇所は3か所まで戻ります。いちばん絡む週は、短くした日から数えて4週目と5週目にあります。次に短くした年も、この2週間だけ頻度を上げておけば、同じ数字にはなりません。

今夜は、首輪の下に指を入れて、毛先が寝ているかどうかだけ確かめてください。寝ていればもう3週目に入っています。紙の端に日付と数字を1つ書いて、明日は耳のうしろから始めます。ひと月ぶんの数字が並べば、来年の予約を入れる時期も、そのまま決まります。

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よくある質問

毛玉ができてしまった場所は、結局はさみで切ったほうが早いのではありませんか。
早さでいえばそのとおりです。ただ、切った場所はそこだけ長さが戻り、次の伸びかけでまた同じ高さがそろいます。首輪の下や耳のうしろのように、もともと止まりやすい4か所を切ると、翌月も同じ場所で数字が立ちます。もみこんでゆるめて指で割るほうは5分から10分かかりますが、毛の長さがそろったまま伸びるので、次の月の数字が変わります。皮膚まで切ってしまう事故も、はさみを持たなければ起きません。
ブラッシングを毎日にすると、かえって毛が傷みませんか。
傷むのは回数ではなく、止まったところで引いたときです。1回2分で、毛先から根元へ下げる手つきを守っていれば、毎日でも根元にかかる力は週2回のときより小さくなります。逆に、週2回で1回10分やると、止まった箇所を力で通そうとする時間が長くなります。伸びかけの時期に増やすのは日数のほうで、1回の長さは据え置くと決めておくと、その子も途中で立ち上がりません。
4か所以外は、ひと月のあいだ触らなくていいのですか。
数えるのが4か所というだけで、手は全身に入れます。背中や体の横は、毛先が倒れないので止まりません。そこはコームを通して終わりです。数える場所を4つに絞るのは、ひと月ぶんの数字を並べたときに、増え方と減り方が見えるようにするためです。全身の印象で「絡みやすい週だった」と書いても、翌年に読み返して頻度を決められません。4つの数字なら、次の伸びかけで何週目から回数を上げるかが、そのまま決まります。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。