C08季節・行事
出かける前と帰ったあと|肉球に塗る意味が変わる
散歩に出る直前、玄関で肉球にクリームを塗って、そのまま扉を開ける。塗ってから地面を踏むまでの時間は、長くても1分です。同じ1本を帰ってから塗れば、次に外の地面を踏むまでに半日あきます。この記事で数えるのは、塗ってから次に地面や床を踏むまでの分数です。0分と2時間では、同じクリームでも肉球に残るものと、肉球の中へ入るものの割合が入れ替わります。夏の夕方に玄関で手に取る1本を、塗る前と塗ったあとの時間で分けて比べます。
塗ってから次に地面を踏むまでの分数を数える
肉球クリームをいつ塗るかという話は、たいてい「朝か夜か」で語られます。数えるのは時刻ではなく、塗ってから次に地面や床を踏むまでの分数です。玄関で塗ってすぐ散歩に出れば0分。帰ってきて足先を拭いてから塗り、そのまま寝床へ行けば2時間。同じ1本、同じ量でも、この分数が違うと肉球の表面で起きることが変わります。
- 0〜1分:玄関で塗って、そのまま外の地面へ出る。夏なら路面の熱にも同時に当たります
- 10〜20分:帰宅後すぐに塗り、部屋を歩き回る。床に跡が残るのはこの帯です
- 2時間前後:拭き取りのあとに塗り、寝るまで動かない。肉球が何にも触れない時間です
- 翌朝まで:寝床で寝たまま。触れているのは寝床の布だけになります
7月は路面の温度が上がり、散歩の時間が朝と夜に寄ります。時間帯が動くと、玄関に立つ回数も、拭き取りをする回数も一緒に動きます。塗る時刻を決めても、その前後にある分数まで決めたことにはなりません。季節で動くのは時刻のほうで、分数は自分で決められます。
分数を先に決めると、塗る目的も一緒に決まります。0分で地面へ出るなら、肉球の表面に何かを置くという話になります。2時間あくなら、肉球の中へうるおいを戻すという話になります。同じ「塗る」でも中身が違うので、以下ではこの2つを別の軸として比べます。
軸1・出かける前に塗る|0分で地面に触れるという条件
出かける前に塗るのは、肉球の表面に1枚置いてから地面を踏ませる、という組み方です。熱い路面や、砂の多い道を歩く日に、そのまま触れさせたくないという考え方から来ています。ここで見落とされやすいのが、置いた面が地面に対して開いたままだという条件です。塗って1分後には、その面が砂とほこりを受け止めます。
| 肉球で起きること | そのあと | 分数との関係 |
|---|---|---|
| 表面に置いた量が残っている | 砂とほこりがその面に乗る | 分数が短いほど乗る量が増える |
| 爪の脇にも入り込む | 粒がそこで止まりやすくなる | 帰ってからの拭き取りが増える |
| 指のあいだが滑らかになる | 床では滑り止めのつもりが逆に働くことがある | 屋内を歩く前ほど出やすい |
| 角層へ入る時間がない | 内側へ届く前に歩き出す | 0分では入る時間が取れない |
| 路面の熱に同時に当たる | 表面の水分が先に飛ぶ | 夏の時期はこの組み合わせが重なる |
表の右端を見ると、出かける前に塗ることの条件がはっきりします。置いたものを守りに使うなら、地面を踏むまでの分数をできるだけ長く取る必要があります。ところが散歩の前は、その分数がいちばん短くなる場面です。前に塗るなら量を薄くして、玄関で3分だけ待ってから出る。この3分が確保できない日は、前に塗るという選び方そのものを外すほうが、拭き取りの手間まで含めて軽く済みます。
軸2・帰ったあとに塗る|拭き取りからの時間をどう使うかの比較
帰ったあとに塗るのは、散歩で減った肉球のうるおいを戻す、という組み方です。順番は、足先を拭く、乾くのを待つ、それから塗る。拭き取りをしないまま塗ると、砂ごと表面に押し込むことになります。ここでの分数は、拭いてから寝るまでのあいだにどれだけ動かないかで決まります。
比較でいちばん差が出るのは、20分後の帯です。塗ってすぐ寝る子なら、どの肉球クリームでも大きな違いは出ません。塗ってから部屋を歩き回る子では、表面に残った量が床へ移ります。床に移った跡は、乾いたあとに部屋のほこりを集めます。そして次にその場所を歩いた肉球が、その汚れを拾って戻ってきます。肉球のために塗ったものが、部屋を1周して肉球へ戻ってくる、という形になります。
夏の夕方、肉球にクリームを塗るならどっちが先か
先に手をつけるのは、帰ったあとのほうです。分数が長く取れて、拭き取りとセットになっていて、砂を落としてから置けます。出かける前に塗るかどうかは、そのあとに考えます。前後のどちらか1回に絞るなら、迷う場面はここで終わりです。
残る条件は、20分後の帯で何が起きるかです。一般に、ロウや油脂をベースにした肉球クリームはべたつきやすく、塗ったあとに家の中を歩き回ると床や絨毯に跡が残ります。mofuwa肉球クリームは、そのべたつきを可能な限り抑えた処方です。床に跡が残りにくいので、その跡が集めた汚れが肉球へ戻ってくる形になりません。滑り止めのつもりで塗ったものが逆に働く、ということも起こりにくくなります。べたつかないのは使い心地の話ではなく、塗ったあとの2時間をどう過ごせるかを決める部分です。
中身は、分子の大きさが違う4種類のヒアルロン酸です。大きい分子は表面にとどまって外側から、小さい分子は角層まで入って内側から、役割を分けています。原料に使っている水そのものが電解水なので、小さいほうが角層へ入りやすい条件は最初からそろっています。帰ったあとに塗るという選び方は、この2つが働くための時間を2時間ぶん確保する、という意味になります。出かける前に塗ると、小さいほうが角層へ入る前に地面を踏むことになり、表面に残った側だけが砂を受けます。同じ肉球クリームでも、分数によって使っている部分が違います。犬でも猫でも、塗る量は米粒ほどで足ります。
拭き取りのあとに塗る形へ変えて2週間たっても、肉球のざらつきが最初の日と同じ/4本のうち1本だけ表面の色が変わってきた/塗ったあとに同じ足先をなめ続けて、分数が20分も取れない/爪の脇の皮が厚くなって、拭き取りのときに引っかかる。ここまでくると、塗る時刻や分数の話ではなくなります。2週間ぶんの分数と、変わらなかったところを書いた紙を持って、動物病院の診察を取ってください。肉球は、ほかの場所より元に戻るまでに時間がかかる部分です。日々の記録がそのまま材料になります。
1日1回に決めた分数を、次の時期まで持ち越す
決めるのは、塗る時刻ではなく分数のほうです。拭き取りのあと、寝るまでに2時間取れる日はその形で。散歩が遅くて30分しか取れない日は、量を減らして同じ場所にだけ塗る。分数から決めておくと、散歩の時間が朝と夜に動く時期でも、やることが変わりません。
| 寝るまでに取れる分数 | 塗る場所 | 拭き取りとの順番 |
|---|---|---|
| 2時間 | 4本すべての肉球と、爪の脇 | 拭いて乾かしてから塗る |
| 30分 | ざらつきの出ている1〜2本だけ | 拭いて乾かしてから塗る |
| 10分以下 | その日は塗らずに拭き取りだけ | 翌朝に回す |
| 朝の出発前に3分 | 薄く1本ぶん | 出る前に玄関で待つ |
この表は、季節が変わってもそのまま使えます。動くのは散歩の時刻と路面の温度で、分数の決め方は動きません。次の時期に手元へ残すのは、この4行と、うるおいが戻るまでにその子が何日かかったかという数字です。玄関の棚に1本置いて、寝る前に分数を見る。それだけで、翌年の同じ時期も同じ形で始められます。
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よくある質問
- 散歩の前にも後にも塗れば、両方の良さが手に入りますか。
- 1日2回にすると、20分後の帯を1日に2回つくることになります。塗ったあとに家の中を歩く回数が増えるので、床に移る量も増えます。どちらか1回に絞るほうが、肉球にとっても部屋にとっても軽く済みます。両方やりたい日は、朝は量を薄くして玄関で3分待ち、夜は拭き取りのあとに通常の量を塗る、という形にしてください。同じ量を2回ではなく、分数に合わせて量を変えるのが要点です。
- 猫の肉球にもクリームを塗っていいですか。
- 塗れます。ただし猫は塗った直後から足先をなめるので、分数がほとんど取れません。猫の場合は、寝入る直前の、もう立ち上がらない時間帯を狙ってください。量は犬より少なく、米粒の半分ほどで足ります。塗ったあとになめ始めたら、その日は分数を取れなかったと記録して、翌日に時間帯をずらします。外に出ない猫でも、夏はフローリングとベランダで肉球の表面が乾くので、週に2回ほどで様子が見えてきます。
- 塗ったのに翌朝また硬くなっています。量が足りないのでしょうか。
- 量より先に、分数と拭き取りの順番を見てください。濡れた足先にそのまま塗ると、表面で止まって角層まで入りません。乾いてから塗って、2時間動かない日を3日つくってみると、量の話なのかどうかが分かれます。3日たっても翌朝の硬さが同じなら、そこではじめて量を1段増やします。肉球は元に戻るまでに時間がかかる場所なので、1晩の結果ではなく、3日ぶんの朝で比べてください。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
