C09シーン別・暮らし
賃貸でにおいが気になる人のための子どものいる家庭|5分で終わらせるケア
梅雨のあいだ、リビングの床にはいつも同じものが出ていました。ぬいぐるみが2つ、たたんでいないタオルケット、脱いだままの服、開いた絵本。その真ん中で、犬が横になって伸びています。友人が来た日に「わんちゃんいるんだね」と言われて、はじめてにおいのことを考えました。賃貸なので、においが部屋に残ることが気になります。ところが実際に鼻を近づけて回ってみると、強かったのは壁でも床でもなく、子どもの持ち物のほうでした。この記事では、賃貸で子どもとペットが同じ床を使っている家を前提に、何のにおいがどこに留まるのか、安全をどう根拠から確かめるのか、5分で終わらせる順番はどうなるのかを書きます。
においがついていたのは部屋ではなく、子どもの持ち物でした|賃貸でペットと暮らす家の背景
最初にやったのは、換気と床拭きを増やすことでした。窓を開ける回数を1日2回から4回にして、床用のシートを毎日かける。2週間続けても、においの感じ方はほとんど変わりませんでした。賃貸だと、においは部屋に染みつくものだと考えがちです。壁紙、フローリング、カーテン。どれも自分では替えられないので、そこに原因を置いてしまうと、やれることが換気しか残りません。
考え方を変えたのは、部屋の中を1周して、順番に鼻を近づけてみた日です。壁ぎわ、カーテンの裾、ソファの座面、床。いちばんはっきりしていたのは、床に置きっぱなしのぬいぐるみと、洗濯かごに入れる前の子どもの服でした。次がタオルケット。フローリングそのものは、拭いた直後とそうでないときで、ほとんど差がありませんでした。
考えてみれば当たり前でした。子どもは床の高さで遊びます。持ち物も床にあります。そして犬は、その同じ床で一日の大半を過ごしています。子どもの持ち物とペットの体は、賃貸のリビングでいちばん長い時間、直接ふれ合っているもの同士です。においが移る条件がそろっているのは、部屋の側ではなくこちら側でした。
- ぬいぐるみ:布で、毛足があり、洗う頻度がいちばん落ちやすい持ち物です
- タオルケットと敷物:面積が広く、犬猫が上で寝ることもあります
- 脱いだままの服:かごに入るまでのあいだ、床で過ごしています
- 絵本と厚紙の本:紙は洗えないぶん、手をつけないまま残ります
- プラスチックのおもちゃ:表面で止まるので、実はいちばん落としやすい相手です
においの話をしていると、雑菌という言葉が出てきます。ただ、家庭でその数を確かめる方法はありませんし、子どもの体調や病気の話に踏み込むのは、この記事の範囲ではありません。ここで扱うのは、においのもとになる細かいものが、どの素材に留まりやすいかという場所の話だけです。子どもの安全に関わる判断が必要なときは、それぞれの専門家に確認してください。
布と樹脂で、においの残り方が違う理由|子どもとペットが同じ床を使う賃貸で
まず、言葉を1つ決めます。においが移るとは、空気が動くことではなく、においのもとになる細かいものが、別のものの表面に留まることです。犬や猫の体からは、抜けた毛、皮膚から出たフケ、皮脂を含んだ細かい粒が、毎日少しずつ落ちています。落ちたものが空中を漂い続けるわけではなく、いちばん近くにある面に着地します。
その着地先が、素材によって違います。樹脂・木・ガラスのように表面がなめらかなものは、落ちたものが上に乗っているだけなので、拭けば移動します。布は、繊維と繊維のあいだに入り込むので、表面を拭いても外へ出てきません。紙は吸い込みますが、水で洗えません。同じ床の上に置かれていても、持ち物ごとに条件がまるごと違います。
| 素材 | においのもとが留まる場所 | 家でできること | 洗う頻度の目安 |
|---|---|---|---|
| 布(ぬいぐるみ・タオルケット) | 繊維のあいだ。奥まで入る | 洗う。乾かしきる | 週1回 |
| 衣類(子どもの服) | 繊維のあいだ。ただし薄い | その日のうちにかごへ入れる | 毎日 |
| 樹脂・木のおもちゃ | 表面に乗っているだけ | 固くしぼった布で拭き取り | 2〜3日に1回 |
| 紙(絵本・厚紙の本) | 表面と、開いたページの内側 | 乾いた布で払う。濡らさない | 拭くのは週1回 |
| ラグ・プレイマット | 毛足の根もと | 洗えるものに替える | 2週に1回 |
換気についても書いておきます。窓を開ければ空気は入れ替わりますが、繊維の奥に入り込んだものは、風では動きません。換気で軽くなるのは、部屋に浮いているぶんだけです。賃貸で換気を増やしても手ごたえがないのは、においの本体が空気ではなく、床に置かれた布の側にあるからです。換気をやめるという話ではなく、換気だけでは届かない場所がある、という話です。
子どもがいる家に固有の条件がもう1つあります。子どもの持ち物は、大人の持ち物より洗う頻度が落ちます。ぬいぐるみは本人が離さないので夜まで洗えません。絵本は洗えません。座布団やクッションは、洗えることに気づかないまま数か月たちます。賃貸でペットと暮らしていて、においの出どころが分からないと感じるときは、この「洗われていない布」がどこにあるかを探すほうが早くたどり着きます。
犬猫の寝床と食器のまわりは、においがいちばん濃く出る場所です。だからこそ、ここを毎日リセットしておくと、部屋の中の「ふつうの状態」の基準ができます。基準がある状態で子どもの持ち物に鼻を近づけると、差がはっきり分かります。寝床の布は週1回、食器は毎日。この2つだけ先に固定してから、持ち物の話に進んでください。
持ち物を3つに分けてから拭く考え方|賃貸で、子どもの近くに置くものの安全を根拠から選ぶ
毎日5分で終わらせるために、床にあるものを3つに分けます。毎日洗えるもの、洗えるが頻度が落ちるもの、洗えないもの。分ける基準は「きれいかどうか」ではなく、水に入れられるかどうかだけです。分けてしまえば、5分のあいだに手を動かす相手は3つめのグループだけになります。
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1分目|毎日洗えるものを、床から拾ってかごへ入れる
子どもの服とタオルケットです。判断はしません。床にあれば拾う、というだけの動作にします。この1分で、においのもとを受け取っている面積がいちばん大きく減ります。夜に洗濯機を回す家なら、この1分を帰宅後ではなく寝る前に置いても構いません。
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2分目|洗えるが頻度が落ちるものを、曜日に固定する
ぬいぐるみ、クッションカバー、ラグ。毎日は無理なので、週のどの日に洗うかを先に決めて、毎日は触らないと決めます。賃貸だと乾かす場所が限られるので、1回に洗う数も先に決めておくほうが続きます。ぬいぐるみは2つまで、のような形です。
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3分目|洗えないものを、固くしぼった布で拭き取る
樹脂のおもちゃ、木のおもちゃ、絵本のカバー。表面に乗っているだけなので、拭き取りで移動します。紙の本は濡らさず、乾いた布で表紙とページの縁を払う程度にします。ここが5分のうちでいちばん手ごたえのある場所です。
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4分目|ペットの側で1手だけ入れる
落ちてくるものの出どころは犬猫の体です。背中から腰までを毛の流れに沿って1往復、よく絞った布で整えるだけで、その日に床へ落ちる量の出方が変わります。子どもの持ち物を拭くより先に、出どころの側で30秒。毎日やれる形にしておくほうが、賃貸では長く続きます。
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5分目|寝床と食器のまわりを戻す
犬猫の寝床の布を整えて、食器を洗って水を替えます。ここは毎日です。基準になる場所を毎日そろえておくと、子どもの持ち物のにおいの変化に気づけるようになります。換気は、この5分が終わってから2〜3分開ければ十分です。
子どもが同じ床にいる家だと、犬猫に使うものの安全のほうが先に気になります。子どもが犬をなでて、その手で自分の口のまわりを触るからです。安全という言葉は、印象ではなく根拠の側から確かめてください。とくに体を洗うものはそうで、洗ったあとの毛には使ったものが残り、それを子どもの手が触ります。毛づくろいでは背中の真ん中まで舌が回らないので、体を洗う日は、その子が自分ではできないところに人が代わって入る日でもあります。mofuwa モイストシャンプーは、入っているものだけでなく、入れていないもののほうも数で示されている1本です。11の成分を配合せずにつくられていて、洗浄成分はアミノ酸系のものだけで、その量も少なくしてあります。それで泡が立つのは、原料の水に電解水を使っているからです。電解水とは、水に電気を通してつくる水のことです。ヒューマングレードの化粧品処方で、香りは足していません。ペットは自分のにおいを好むので、香りは飼い主のためのものだという考え方でつくられています。落とす力を強くしていないので、洗い上がりに何かを塗り足して戻す工程が入りません。子どもがいる家では、この工程が1つ減ることが、浴室にかかる時間にそのまま出ます。何が入っていて、どの基準でつくられているか。この2つが書かれているかどうかが、賃貸で子どもとペットが同じ床にいる家では、安全のいちばん実際的な確かめ方になります。絶対に安全ですのような書き方があるかどうかでは決めないでください。
拭き取りは、量を増やしても結果が比例しません。布にたっぷり含ませて子どもの持ち物にかけると、乾ききらないまま床に戻ることになり、においの条件としてはむしろ長引きます。固くしぼる、拭いたら乾かす。この2つだけ守ってください。賃貸で湿気がこもりやすい時期は、拭いた持ち物をその場に置かず、風の通る場所に10分だけ移すほうが早く乾きます。量ではなく乾かしきることが、子どものそばに戻すときの安全の条件になります。
4週間で洗う回数が変わったのは、部屋ではなく服でした|子どもとペットの賃貸暮らしの経験
4週間、この5分を続けました。数えてみると、増えたのは洗濯の回数で、減ったのは床拭きの回数でした。床用シートの消費が週5枚から週2枚に減って、洗濯機は週4回から週6回に増えています。手間の総量はほとんど同じで、かけている場所が部屋から持ち物へ移っただけです。賃貸で気にしていた「部屋に残るにおい」は、結果として気にならなくなりました。
- ぬいぐるみを週1回にした:土曜の朝に2つだけ。数を決めたので途切れませんでした
- 子どもの服は、床にあれば拾うだけにした:判断しないと決めたら、1分で終わるようになりました
- 絵本は乾いた布で払うだけ:濡らさないと決めてから、手をつけられるようになりました
- 寝床と食器は毎日:ここが基準になって、他の場所の変化が分かるようになりました
- 換気は5分のあとに2〜3分:回数を増やすより、順番を後ろにするほうが手ごたえがありました
うまくいかなかったこともあります。最初の週は、3つに分ける作業そのものを毎日やろうとしていました。床にあるものを一つずつ見て、洗えるか洗えないかを判断する。これが毎日5分では終わりません。分けるのは最初の1回だけで、あとは置き場所のほうを分けておけば済む話でした。洗えないおもちゃは浅いかごに、洗えるものは床に直置きしない。2週目からは、拾う動作だけで分類が終わるようになりました。
もうひとつ気づいたのは、においの感じ方が家族のあいだで違うことです。一日じゅう同じ部屋にいる人は、変化に気づけません。外から帰ってきた人がいちばん正確です。賃貸で子どもとペットが同じ床にいる家では、玄関を上がった瞬間の感じ方を、家族の誰か一人に聞いておくと基準が保てます。毎日でなくて構いません。週に1回で十分です。
最後に、家の話ではないところを書いておきます。犬や猫が同じ場所をなめ続けている、皮膚が赤い、いつもと違うにおいが体の1か所から続いている、元気や食欲が落ちている。こうした変化に気づいたときは、掃除や拭き取りの回数を増やす前に、動物病院にご相談ください。においの出方が急に変わったときも同じです。持ち物を洗う話と、その子の体の話は、分けて考えてください。相談に行くときは、いつからか・体のどこか・その週に変えたことの3つをメモしていくと、話が早く進みます。
賃貸で子どもとペットが同じ床を使っていると、においを部屋の問題として考えたくなります。壁も床も自分のものではないので、そう考えるといちばん不安になります。実際に手をつけられるのは、その床に置かれている持ち物のほうです。洗えるもの、頻度が落ちるもの、洗えないもの。3つに分けて、5分。安全は根拠のほうから確かめる。子どもとペットが同じ高さで暮らす家で動かせるのは、部屋ではなく、その上に置いてあるもののほうです。
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商品ページを見る本記事は商品の情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。掲載している検証データは特定条件下での試験結果であり、すべての環境で同じ結果を保証するものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
