C05犬種・猫種別ケア
セイシェルワのケア|皮膚の乾燥を減らす3つの習慣
セイシェルワを抱き上げると、見た目の大きさのわりに軽く、そのかわり手のひらに触れている面の長さのほうが印象に残ります。胴が細長く、脚も尾も長い。同じ体重でも、体を丸めやすい猫と比べると、外の空気に触れている面が広くなります。セイシェルワの乾燥を考えるときに効いてくるのは、この面積の差です。同じ部屋、同じ湿度、同じ暖房の下にいても、体の形が違えば地肌の条件はそろいません。この記事では、丸い体の猫と細長い体の猫を並べて比べ、うちの子がどちらに近いかを手のひらで確かめてから、粒度の違う3つの習慣へ進みます。
体重ではなく、外に触れている面積|セイシェルワの乾燥を決めている条件
セイシェルワは、オリエンタル系の猫として知られる体型を持っています。胴が細長く、脚が長く、尾は細くて長い。耳は大きめで、顔は上から見るとくさび形です。被毛は体に密着して短く、下毛はほとんどありません。この作りは全体として、体の内側にあるものを外へ出しやすい形をしています。セイシェルワの乾燥を考えるときの出発点は、ここになります。
同じ4キロの猫を2匹思い浮かべてください。片方は胴が短く、寝るときにきれいに丸くなる猫。もう片方がセイシェルワのように、胴が長く脚も長い猫です。体重は同じでも、空気に触れている面の広さは同じになりません。細長いほうが広くなります。そして、地肌から水分と熱が出ていく量は、体重ではなく面の広さのほうについてきます。
面が広いということは、乾いた空気に当たっている場所が多いということです。冬に暖房を入れた部屋では、湿度が下がります。そのとき、丸い体の猫と細長い体の猫が同じ部屋にいても、条件は同じではありません。細長いほうは、同じ時間でより多くの面を空気にさらしています。セイシェルワの乾燥が、部屋の数字だけでは説明しきれないのは、この差があるからです。
もう一つ、行動の側にも条件が重なります。面が広い体は熱を外へ逃がしやすいので、暖かい場所を探す時間が長くなります。暖房の吹き出し口の前、日の当たる床、家電の上、人の膝。暖かい場所は、たいてい乾いた場所でもあります。体温を保とうとして選んだ場所が、そのまま地肌の水分が抜けやすい場所になっている。これがセイシェルワの乾燥で、いちばんほどきにくいところです。
- 胴が長い:同じ体重でも、外へ触れている面が広くなります
- 脚と尾が長く細い:先のほうほど、外の温度に近づきます
- 被毛が短く、下毛がほとんどない:地肌と空気のあいだの厚みが薄くなります
- 耳が大きい:熱を逃がす面としても働きます
- 丸くなりきらない姿勢が多い:伸びて寝る時間のぶん、面が閉じません
- 暖かい場所に長くいる:暖かい場所は、同時に乾いた場所でもあります
セイシェルワという猫種の名前を知らなくても、この記事の話は成り立ちます。効いているのは血統ではなく、胴の長さ・脚の長さ・被毛の厚み・寝る姿勢という4つの条件だからです。同じ条件を持つ猫であれば、雑種でも同じように読めます。逆に、セイシェルワでも体格ががっしりしている子は、条件が半分しか当てはまりません。猫種の情報を、その子の体に当てはめ直すところまでが1セットです。
丸い体の猫と、細長い体の猫|セイシェルワの乾燥を2つの体型で比較する
2つの体型を、同じ項目で並べます。比較するのは、どちらが優れているかではありません。同じ部屋に置いたときに、何が違ってくるかです。セイシェルワは右側の欄に当てはまることが多い猫ですが、その子ごとに程度は変わります。左右を読んで、うちの子がどこまで右に寄っているかを見てください。
| 丸い体の猫 | 細長い体の猫(セイシェルワ) | |
|---|---|---|
| 体重あたりの面 | 狭い。体の内側に閉じ込めやすい | 広い。同じ体重でも外に出ている面が多い |
| 熱の逃げ方 | ゆっくり。丸まると面がさらに閉じる | 速い。伸びて寝ると面が開いたままになる |
| 暖かい場所での過ごし方 | 短時間で満足して離れる | 長くとどまる。乾いた空気に当たる時間が延びる |
| 地肌までの厚み | 下毛があると空気の層ができる | 被毛が短く、空気の層が薄い |
| 乾燥が先に出る場所 | 背中や腰など、面の広いところ | 脇の内側・内もも・脚の付け根など、毛の薄いところ |
| 気づきやすさ | 被毛の見た目に出るので分かりやすい | 毛が短いぶん見た目に出にくく、指で分かる |
| 部屋の湿度への反応 | 数字どおりに動きやすい | 同じ数字でも、いる場所によって差が大きい |
表の中で、いちばん実務に効くのは「乾燥が先に出る場所」の行です。丸い体の猫では背中に出るので、飼い主が毎日なでている場所と一致します。セイシェルワのように細長い体の猫では、脇の内側や内ももに先に出ます。どちらも、飼い主が日常でいちばん触らない場所です。背中をなでて「変わりない」と思っている状態が、そのまま続きます。
もう一つ、猫の側の事情もあります。猫は自分で毛づくろいをするので、届く場所は自分で手入れをしています。脇の内側や内ももは、体をひねれば届く場所です。届かないのは、首の後ろと肩甲骨のあいだのほうです。つまりセイシェルワでは、その子の毛づくろいが届く場所に乾燥が出て、届かない場所には毛のもつれが出る、という分かれ方をします。人が代わるのは後者で、前者は観察するほうに回ります。
洗う回数を増やすと、皮脂と一緒に地肌のうるおいも減ります。この影響は、被毛が薄く面の広い体ほど早く出ます。丸い体の猫で月1回が問題にならなくても、セイシェルワでは同じ回数が重く働くことがあります。乾燥が気になる時期は、洗う回数を増やす方向へ動かさないでください。動かすのは、部屋の湿度と、いる場所の下の面のほうです。
背中ではなく脇と内ももに手を当てる|猫のセイシェルワでできる見分け方
ここからは、うちの子がどこまで右側に寄っているかを確かめます。体重計も定規も使いません。使うのは手のひらと、30秒です。セイシェルワの乾燥を見る見分け方として、次の4つを順にやってみてください。猫が寝転がっているときか、膝に乗っているときが向いています。
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手のひらを、背中と脇の内側に順番に当てて温度を比べる
先に背中、次に脇の内側です。2つの温度差が大きいほど、面から熱が出ている体です。丸い体の猫では、この差が小さくなります。セイシェルワのように細長い体では、脇の内側だけが明らかに温かく感じられることがあります。これは体の内側の熱が、まだそこに残っているという合図です。
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内ももの毛を、指で軽く分けて地肌を見る
内ももは毛がいちばん薄い場所です。セイシェルワは被毛が短いので、指で分けなくても地肌が透けて見えることがあります。見るのは色ではなく、細かい粉が浮いていないかどうかです。白っぽい粉が指に移るなら、そこは乾いています。背中で同じことをして何も出なくても、内ももでは出ることがあります。
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脚の付け根から尾の付け根まで、指の腹を滑らせる
引っかからずに滑るかを見ます。乾いている地肌の上では、指がわずかに引っかかります。滑りが均一でない場所が、その日の乾燥している場所です。セイシェルワは尾が細く長いので、尾の付け根から先へも同じように滑らせてください。先のほうほど、外の温度に近づいています。
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同じことを、猫が寝ていた場所でもう一度やる
暖かい場所から離れた直後にやると、いちばん差が出ます。暖房の前・日なた・膝の上から降りた30秒以内が目安です。時間がたつと体の表面が部屋の温度に近づいて、差が消えます。どの場所から降りたときにいちばん乾いているかが分かると、次のセクションでどこを動かすかが決まります。
| 確かめたこと | 丸い体寄り | 細長い体寄り |
|---|---|---|
| 背中と脇の温度差 | ほとんど同じ | 脇のほうが明らかに温かい |
| 内ももの地肌 | 毛に隠れて見えない | 指で分けなくても透けて見える |
| 指の滑り | 全体に均一 | 脚の付け根と尾の付け根で引っかかる |
| 寝ていた場所を離れた直後 | 変化が小さい | 場所によって差がはっきり出る |
4つのうち3つが右側なら、この記事の後半をそのまま使えます。左右が混ざるなら、混ざっている項目のほうを優先してください。たとえば温度差は小さいのに内ももだけ乾いているなら、体型の条件より、その子が長くいる場所の条件のほうが強く効いています。セイシェルワという猫種の情報は、ここまで来たら一度脇に置いて構いません。手のひらで確かめた結果のほうが、その子について正確です。
確かめる頻度は、週に1回で足ります。毎日やると差が小さすぎて読めません。曜日を決めて、同じ時間帯に、同じ順番でやる。それだけで、季節が変わったときに何がどう動いたかが分かります。ブラッシングのついでにやろうとすると、道具を持った手では温度が読めないので、先に手のひらだけで済ませてください。
今日はどっちを動かすか|セイシェルワの乾燥を減らす3つの習慣
3つ挙げますが、3つとも毎日やることにはしません。1日の中で決めることが1つ、猫がいる場所ごとに決めることが1つ、1年の中で決めることが1つ。決める単位をずらしてあるので、忙しい週でも3つが同時に止まりません。今日はどっちを動かすかと迷ったら、単位のいちばん小さいものから拾ってください。
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習慣1:暖かい場所から降りた直後に、脇と内ももへ手のひらを当てる(1日の中で決める)
30秒で終わります。触るのは背中ではなく、脇の内側と内ももです。目的は手入れではなく、その日の地肌の状態を指に入れておくことです。粉が浮いているか、指が引っかかるか。それだけを見て終わりにしてください。触る場所を固定しておくと、変化が起きたときに気づける精度が上がります。セイシェルワは被毛が短いので、目で見るより指のほうが早く分かります。
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習慣2:猫が長くいる場所の「下の面」を1つ替える(1か所ごとに決める)
暖房の前、日なた、家電の上、膝の上。それぞれの場所で、猫の体が接している面を見てください。硬くて冷たい面の上では、猫は体を伸ばして面を開きます。柔らかい面の上では、丸まって面を閉じます。フリースの敷物を1枚置くだけで、同じ場所での姿勢が変わります。全部の場所を一度に替えないでください。1週間に1か所ずつ替えて、寝る姿勢が変わったかを見るほうが確かです。
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習慣3:暖房を入れる週と切る週の前後だけ、洗う回数を1回ぶん減らす(1年の中で決める)
室内の湿度がいちばん大きく動くのは、暖房を入れ始めた週と、切った週です。その前後2週間だけ、洗う回数を1回ぶん落としてください。回数を増やすのではなく、減らすほうへ動かします。セイシェルワは面が広く被毛が薄いので、湿度が動く時期に洗う回数を重ねると、うるおいが戻る前に次が来ます。時期が過ぎたら、元の回数に戻して構いません。
| 何を決めるか | 決める単位 | |
|---|---|---|
| 習慣1 | 脇と内ももに手のひらを当てる | 1日の中。降りた直後の30秒 |
| 習慣2 | 猫が接している下の面を替える | 1か所ごと。週に1か所 |
| 習慣3 | 洗う回数を1回ぶん落とす | 1年の中。暖房が動く前後2週間 |
3つのうち、いちばん効くのは習慣2です。部屋全体の湿度を上げるより、猫が接している面を替えるほうが、少ない手間で条件が変わります。部屋の空気は広く、猫はその一部にしかいません。体が触れている面を1枚替えるだけで、姿勢が変わり、開いていた面が閉じます。セイシェルワの乾燥で動かせるものの中では、これがいちばん確実です。
ブラッシングについても触れておきます。被毛が短いので、乾燥している時期に道具を強く当てないでください。目的は毛を通すことではなく、寝ている毛を一度起こして、地肌に空気を入れることです。週1〜2回、柔らかい面のブラシで、毛の流れに沿って軽く。脇と内ももは道具を使わず、指の腹だけにしておくと安全です。
脇の内側と内ももは、その子の舌が通っている場所です。毛づくろいが行き届いているのに指が引っかかるなら、舌が届くかどうかとは別の条件で、そこが乾いているということになります。mofuwa スキンケアミストは、特許電解水だけでできています。精製水と比べた浸透のしやすさが35倍という自社検証の数値を持っている水で、地肌へ薄く広げる用途に向いています。使うのは習慣1の続きです。手のひらを当てて場所を確かめたら、そのまま柔らかい布へ薄く移して、脇の内側と内ももを毛の流れに沿って一度だけなでる。指が覚えているうちに済ませると、猫を二度押さえずに終わります。猫に直接吹きかけないでください。なでたあとをその子がなめにいくので、布がわずかに湿る程度で足ります。
同じ週に3つとも始めると、変化があったときにどれが効いたのか分からなくなります。習慣1から始めて、2週間ぶん指の記録がたまってから習慣2へ進んでください。習慣3は季節が来るまで出番がありません。セイシェルワの乾燥は、条件が重なって出てくるものなので、外すときも1つずつ外すほうが読めます。急いで全部やると、次の年に何を再現すればいいのかが残りません。
3つを回しても戻る乾燥は、体型では説明がつきません
ここまでは、体の形と、いる場所の条件で説明のつく乾燥の話でした。3つの習慣を回していても、同じ場所が短い間隔で戻ってくるときは、別の見方をしてください。次のような変わり方は、体型や部屋の話として片づけないほうが安全です。
- 季節の変わり目でもないのに、急に粉が増えた:湿度の動きと合わない変化です
- いつも同じ一か所だけが戻る:首輪、寝床の縁など、毎日同じ場所に当たっているものを思い出してください
- 左右で手ざわりがはっきり違う:寝る向きや、体を寄せている面が関係していることがあります
- その場所を長くなめている、かいている:乾燥より先に、地肌のほうを見てください
- 地肌が赤い、においがある:乾いた状態が続いた結果として起こることがあります
- 毛が根元から抜けて、地肌が広く見えている:換毛期の抜け方とは分けて考えてください
地肌が赤い、じくじくしている、においがある、触ると痛がる、同じ場所をなめ続けている、毛が根元から抜けて地肌が見えている、元気や食欲が落ちている。いずれかに当てはまるときは、部屋の湿度を上げる前に、動物病院にご相談ください。セイシェルワは被毛が短く、地肌の変化が早く見える猫です。早く見えるということは、早く相談できるということでもあります。迷ったら早いほうを選んでください。
相談の前には、3つだけメモしてください。いつから気づいたか、その子が1日でいちばん長くいる場所、直近1か月で洗った回数です。この3つがあると、体型と環境で説明のつく乾燥なのかどうかを、その場で切り分けてもらえます。前日に念入りに手入れをすると、もとの状態が分からなくなります。手を加えずに連れて行ってください。
セイシェルワと暮らすうえで、胴が細長いことも、被毛が薄いことも変わりません。この体の形は、この猫が持っている作りそのものです。変えられるのは、その体が開いたまま乾いた空気に当たっている時間のほうです。猫種の名前で決めない。手のひらでどちらに寄っているかを確かめる。単位のずれた3つの習慣を、1つずつ回していく。セイシェルワの乾燥に対して家庭で動かせるのは、この3段です。
Product
mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
アルコール・添加物・香料・界面活性剤・鉱物油・オイル・着色料・防腐剤の8つがフリー。気になる部分に直接なじませて、肌のコンディションを整えます。
商品ページを見るよくある質問
- 加湿器を使えば、体型の差はなくなりますか?
- 部屋全体の湿度が上がるので、条件はそろう方向へ動きます。ただし猫がいるのは部屋の一部で、暖房の吹き出し口の前や家電の上は、部屋の数字より乾いています。加湿器を使う場合も、置く場所はその子が長くいる場所の近くにしてください。数字より、その子がいる場所の条件のほうが先です。
- 細長い体の猫は、冬に服を着せたほうがいいですか?
- 着せること自体が悪いわけではありませんが、猫は服の下で毛づくろいができなくなります。毛が寝たまま長時間過ごすと、別の問題が出てきます。着せるより、体が接している下の面を替えて、丸まれる場所を用意するほうが無理がありません。着せる場合は短時間にとどめ、脱がせたあとに脇と内ももを確認してください。
- 粉が出ていなければ、乾燥していないと考えていいですか?
- 粉が出るのは、進んでからのことが多くなります。先に出るのは指の滑りの変化のほうです。同じ場所に指の腹を滑らせて、引っかかりが強くなっていないかを見てください。被毛の短い猫では、見た目に出るより指に出るほうが早くなります。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
