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賃貸でにおいが気になる人のためのサロン通いのあいだ|5分で終わらせるケア

公開日 2023年9月30日|文=mofuwa編集部

明るい部屋で、淡い色のソファに毛色のクリーム色の小さな犬が落ち着いて休んでいる
サロンへ行くのはその子だけです。ソファの布と床は、行っていない側に残ります。写真:https://kaboompics.com//Pexels

トリミングから帰ってきた日の夕方、その子からはもう何のにおいもしないのに、玄関を開けた瞬間のにおいだけが先週と同じでした。体のほうは、きれいに戻っています。指を毛のあいだに入れても、すっと根元まで届きます。それなのに、部屋の側は何も変わっていません。賃貸のひと部屋で暮らしていると、この差はかなりはっきり分かります。においを持っているのは、その子だけではないからです。ソファの布、床のラグ、閉めきった部屋の空気。そちらはサロンへ行っていません。トリミングの間隔をどれだけ詰めても、行っていない側は戻らないままです。この記事は、その残るほうをどうするかという話を書きます。

帰った日の夕方、部屋のにおいだけが先週のままでした|賃貸でトリミングの間隔が気になる理由

賃貸のひと部屋で犬や猫と暮らしていると、においの気になり方が戸建てとは変わります。理由は好みの問題ではなく、空気の量と布の量のつり合いです。部屋が狭いぶん空気は少なく、そこにソファ・ラグ・カーテン・寝具といった布が同じだけ置かれています。布の面積に対して、空気の体積が足りない。だから、同じ量のにおいでも濃く感じられます。

そこで多くの方が最初に動かすのが、トリミングの間隔です。6週間おきを5週間に、5週間を4週間に。その子をきれいにする回数を増やせば、部屋のにおいも同じだけ薄くなるだろうという読み方です。実際、帰ってきた日のその子は驚くほど変わっています。ところが玄関を開けたときの一呼吸は、前の週とほとんど同じままです。ここで「間隔がまだ長いのかもしれない」と考えて、さらに詰めようとする。この先に、あまり出口はありません。

この5つは、どれもトリミングでは動きません。サロンに行くのはその子だけで、ソファも床もカーテンも、その日も家にいたままです。賃貸でにおいが気になっている人が本当に困っているのは、たいていこちら側です。間隔の話に見えて、間隔では動かないところに手を伸ばしている。この記事でやりたいのは、まずその2つを分けることです。

Note間隔を詰めることが無駄だという話ではありません

トリミングの間隔は、その子の毛の伸び方や、絡みやすさで決まります。そこは今までどおりで構いません。この記事が言っているのは、間隔を詰めても部屋の側は戻らないので、部屋の側には別の手を用意しておきましょう、ということだけです。トリミングの間隔をむやみに延ばしましょう、という話でもありません。決めるのはその子の毛の状態で、部屋のにおいではありません。

部屋の側は、布と床と空気が持っています|賃貸のにおいをトリミングの間隔だけで考えないという考え方

部屋のにおいがどこにあるのかを、3つに分けます。布、床、空気です。この3つは、性質も、戻るまでにかかる時間もまったく違います。まとめて「部屋がにおう」と言っているうちは、どれから手をつけるか決められません。分けてしまえば、その日にできるものと、週末に回すものが自然に分かれます。

布が持っているのは、主に皮脂です。体が触れた面から繊維のあいだへ入っていき、そこに湿りが加わると、雑菌が増えて、においの質が変わります。布はいちばん深く持ちますが、洗えば戻ります。床が持っているのは、毛と、そこに絡んだ皮脂です。拭き取りで戻りますが、その子の体がこすれる高さ、つまり床から30センチくらいまでの壁ぎわが抜けがちです。空気は最も浅く、換気で数分あれば動きます。動くぶん、すぐ戻ってきます。

賃貸の部屋で、においを持っている3つの側
どこ何を持っているかトリミングで戻るか家で戻すのにかかる時間
布(ソファ・ラグ・寝床)繊維に入った皮脂と、そこで増えた雑菌戻りません洗って乾かすまで半日
床と壁ぎわの低い面毛と、絡んだ皮脂戻りません拭き取りで数分
部屋の空気布と床から出てきたぶん戻りません換気で数分。ただしすぐ戻ります
その子の体皮脂と、外から持ち帰ったもの戻りますサロンの数時間

この表のいちばん下の行だけが、トリミングで戻る側です。4つのうち1つだけをリセットして、残りの3つを前の状態に置いたまま、その子を同じ部屋に戻している。賃貸でにおいが気になる人が、サロンから帰った日の夕方に感じているのは、この構図です。しかも、きれいになったその子は、その日のうちに前と同じソファに乗り、前と同じ寝床で寝ます。3つの側から、そのぶんが戻っていきます。

ここで考え方を1つ入れ替えます。リセットするなら、4つを同じ日にそろえる。トリミングの間隔を詰めるのではなく、間隔はそのままにして、サロンに行く日に部屋の側も一緒に戻す。同じ日にそろえると、次の予約までの4〜6週間が、4つとも同じところから始まります。ばらばらに戻していると、いつが基準なのか分からなくなり、においが濃くなったときに何をすればいいのかも決められません。

Point換気だけでは、基準がそろいません

窓を開ければ、部屋のにおいはその場で薄くなります。ただし動いたのは空気だけで、布と床は何も変わっていません。閉めればまた同じところへ戻ります。換気は毎日やって構いませんし、やったほうがいい手ですが、これは「戻す」手ではなく「散らす」手です。賃貸で窓が少ない部屋ほど、換気に期待をかけすぎて、布と床が置き去りになりがちです。

預けているあいだの5分を、4つに割る|賃貸でトリミングの間隔をはさんで起きる変化

同じ日にそろえるとなると、いつやるかが問題になります。いちばん都合がいいのは、その子をサロンに預けているあいだです。2〜3時間、部屋にその子がいません。布を外しても、床を拭いても、窓を開けても、じゃまをされませんし、その子が戻ってくるころには乾いています。トリミングの間隔がどれだけであっても、この時間は必ず1回ぶんあります。

やることは5分です。長くやろうとすると、次の予約のときに続きません。1分ずつ、5か所と決めてしまいます。順番も固定します。上から下へ、乾いた側から湿った側へ。この順にしておくと、あとから戻すことがありません。

  1. 1分目:寝床のカバーを外して洗濯機に入れる

    その子がいちばん長く体を預けている布です。賃貸の部屋で、いちばん深く持っているのはたいていここです。洗って乾かすまで半日かかりますが、預けているあいだに回せば、帰ってくるころには乾いています。カバーが外せない寝床なら、2枚めの布を上に敷いて、そちらを毎回外す形にしておきます。

  2. 2分目:ソファの座面を、体が触れる面だけ拭き取る

    全体をやろうとしないでください。その子が乗る場所は、たいてい決まっています。座面の端、肘掛けの下、背もたれとの境目。この3か所だけを拭き取ります。布の面を濡らしすぎると、乾くまでに湿りが残って、かえって条件が悪くなります。かたく絞ったもので、押さえるように拭きます。

  3. 3分目:床の、低い側だけを1周する

    床の真ん中ではなく、壁ぎわと家具の脚まわり、床から30センチくらいまでの高さです。体がこすれる高さで、毛と皮脂が寄っています。掃除機をかけている人でも、この高さは抜けます。廊下と玄関の上がりぎわも、同じ1周に入れてください。帰宅後に外から持ち帰ったものが集まる場所です。

  4. 4分目:食器と水皿のまわりを外す

    食器と水皿そのものを洗うのは、いつもどおりで構いません。ここで手を入れるのは、その下に敷いているマットと、その一帯の床です。水がはねて乾く、をくり返している場所なので、部屋の中でいちばん湿りが長く残ります。賃貸の居間に食器を置いている家では、ここが見落とされたまま何か月もたっていることがあります。

  5. 5分目:窓を2か所開けて、そのまま出る

    1か所では風が通りません。対角になる2か所を、細くていいので同時に開けます。ここまでの4分で布と床から出たぶんを、外へ抜くための時間です。迎えに行って帰ってくるまで開けておければ十分ですし、防犯の都合で閉める必要があるなら、5分で閉めても構いません。順番として、換気は最後です。

この5分は、トリミングの間隔にひもづけてください。「毎週やる」ではなく「サロンの日にやる」と決めるほうが、賃貸では確実に続きます。毎週の予定は忘れますが、サロンの予約は忘れません。間隔が4週間の家は4週間ごと、6週間の家は6週間ごとに、部屋の側もリセットされることになります。回数を増やす必要はありません。そろっていることのほうが効きます。

部屋の側を戻すのと同じ日から、その子の側にも毎日の手を1つ置きます。布と床が持っているのは、もとをたどればその子の体から出た皮脂です。ソファへ移る前に体の面から拭き取っておく、というのがグルーミングスプレーの置きどころになります。布に吹きかけて、毛の流れに沿って背中から腰、そのあと足まわりの順に。犬も猫も体から脂を出し続けるので、これは次の予約日まで毎日ぶんあります。舐めても問題のない基準でつくられているので、賃貸の狭い部屋で毎日使う量でも気になりません。帰宅後にその日のぶんを落としておくと、ソファと寝床へ移っていく量が変わります。部屋の側を戻した日から始めると、どれくらい違うのかが分かりやすくなります。

次の予約の日に、玄関の一呼吸が変わっていた|賃貸でトリミングの間隔と付き合った経験

同じ日にそろえるやり方に切り替えて、いちばん最初に変わるのは、実は部屋ではなく判断のほうです。「においが気になる」と思ったときに、どこを見ればいいかが決まっています。布か、床か、空気か、その子か。4つのうちどれが前回のリセットからいちばん時間がたっているかを数えれば、手をつける場所はそれで決まります。賃貸で暮らしていると、においに気づく回数そのものが多いので、この決め方があるだけでずいぶん楽になります。

次の予約の日、つまり4〜6週間後に、玄関を開けた最初の一呼吸を比べます。前回のサロンの日と、同じ時刻、同じ窓の開け方で嗅いでください。朝と夜では条件が違いますし、換気のあとでは分かりません。同じ条件で比べたときに、前ほど気にならなければ、この組み立ては合っています。まだ同じなら、5分のうちのどこかが、その部屋の事情と合っていません。

うまくいかないときの見直し先も書いておきます。5分のうち、その部屋でいちばん条件の悪い1か所が抜けていることが多いです。室内干しをする家なら、干す場所の下の床。ベランダに出さない家なら、玄関の上がりぎわ。ベッドで一緒に寝ている家なら、寝具そのもの。賃貸は部屋の作りの幅が大きいので、5か所のうち1つは、その家の事情に合わせて入れ替えて構いません。順番だけは、上から下へを崩さないでください。

Caution布も床も戻したのに、その子の側からにおいが戻るとき

部屋の側を同じ日にリセットして、それでも次の週にはもう同じにおいが戻っている。しかも出どころがその子の体だと分かる。このときは、トリミングの間隔の話ではありません。耳のまわり、口のまわり、おしりのまわり、足の指のあいだ。特定の場所からにおいが出ている、その場所をなめている、皮膚が赤い、毛が薄くなっている、においの種類が今までと違う。この4か所のどれかで当てはまるものがあれば、サロンの予約を早める前に動物病院にご相談ください。

賃貸でにおいが気になる人にとって、トリミングの間隔は、動かせる数少ないつまみの1つに見えます。だから、そこばかり動かしたくなります。けれど、そのつまみが担当しているのは4つのうち1つだけです。残り3つは、その子がサロンにいるあいだに、家で5分で戻せます。間隔はその子の毛の状態で決めて、部屋の側は同じ日にそろえる。この2本立てにすると、次の予約までの4〜6週間が、はじめて同じところから始まります。

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本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。