C02技術・エビデンス

ダブルコートとシングルコートで洗い方が変わる理由

公開日 2024年1月28日|文=mofuwa編集部

やわらかな自然光が入る明るい部屋で、淡いグレーの敷物の上に落ち着いて座っているふわふわしたクリーム色の犬
毛の量が多い被毛では、水が地肌に届くまでに時間差が生まれます。写真:Жанна Алимкулова/Pexels

ダブルコートの背中に泡を置いてから、指先が地肌に届くまでに1分近くかかったことがあります。シングルコートの子では、同じ量の湯を同じ場所へ流して押すと、数秒で指が皮膚に当たります。この差をつくっているのは毛の量ではありません。下毛の層が空気を抱えていて、その空気が抜けるまで水が入っていかないからです。洗濯桶に沈めたセーターが、しばらく浮いたままでいるのと同じ状態です。ダブルコートの洗い方が変わる理由はここにあって、変えるところは泡の量より、水を入れてから泡を置くまでの間になります。この記事は、その時間差だけを7つの問いに分けて開いていきます。

ダブルコートの洗い方は、なぜシングルコートと変わるのですか

水と洗浄成分が地肌に届くまでの時間が違うからです。ダブルコートは上毛と下毛の二層でできています。外側の上毛は太くて硬く、その内側に細い下毛が密に生えています。湯をかけたとき、最初に濡れるのは上毛の表面です。下毛の層へ水が入っていくのは、そこに残っている空気が押し出されてからになります。

シングルコートは層が1枚なので、湯をかけた場所から地肌までの距離が短く、抱えている空気も少ないです。同じ湯の量で、届くまでの時間だけが変わります。ダブルコートの洗い方で変えるのは、洗浄成分の強さや泡の量ではなく、この時間差をどう扱うかです。届く前に泡を置けば、泡は表面にとどまります。届いたあとに置けば、同じ泡が下毛の中で仕事をします。

洗濯の場面に置き換えると分かりやすくなります。セーターを桶に沈めても、しばらく浮いたままでいます。繊維のあいだの空気が抜けるまで沈まないので、手で押して空気を出します。ダブルコートの被毛で最初にやることは、この「押して空気を出す」に当たる動作です。順番を1つ入れ替えるだけの話で、道具を足す話ではありません。

下毛が空気を抱えているとは、どういう状態のことですか

毛と毛のあいだのすきまが細かく、そこに空気が残っている状態です。下毛は1本が細く、数が多く、寝た向きに重なっています。すきまが細いほど、水は入りにくくなります。水には表面でまとまろうとする性質があるので、細いすきまの入口でいったん止まります。止まっているあいだ、その内側は空気のままです。

この空気の層は、その子にとっては要るものです。外の冷たい空気と皮膚のあいだに空気をはさむことで、体温が逃げにくくなります。洗うときに邪魔になるものが、暮らしの側では役に立っているという関係です。だから洗い方のほうを合わせます。空気を減らそうとするのではなく、洗うあいだだけ水で置き換える、という考え方になります。

泡がよく立っているのに、地肌が濡れていないことはありますか

あります。ダブルコートの被毛ではむしろ普通に起きます。泡は水と洗浄成分と空気でできています。上毛の表面で立った泡は、その下にある空気の層の上に乗っているだけで、下毛のすきまへは入っていきません。手のひらに返ってくる泡の高さは、どこまで届いたかを教えてくれません。

泡の見え方と、そのときに地肌で起きていること
手に見えているもの地肌の状態その時点で洗えているもの
泡がすぐ高く立ったまだ乾いているか、湯が触れた程度上毛の表面についたもの
泡が立たず水が流れる水が下毛のすきまへ入りはじめている上毛と、下毛の外側
押すと指に湯が返ってくる根元まで湯が回っているここから下毛と地肌が洗える
すすいでも指がぬるつく泡が下毛の中に残っている落としたものが戻る余地が残る

表の2行目は、多くの人が「泡立ちが悪い」と受け取る場面です。泡が立たない時間は、水が入っている時間でもあります。この時間を飛ばして泡を足すと、泡の量は増えますが、届く順番は変わりません。家で確かめるのは泡の高さではなく、毛をかき分けて指を入れたときに、根元が温かい湯で濡れているかどうかの1点です。

シングルコートの被毛では、水はどう入っていくのですか

抱えている空気が少ないので、湯をかけた数秒後には地肌まで届きます。層が1枚で、毛のあいだの空間も下毛ほど細かくありません。待つ工程がほとんど要らないぶん、洗い方の注意点は逆の側に移ります。洗浄成分が地肌に触れている時間が、最初から長くなるということです。

同じ製品を同じ量だけ使っても、届くのが早い被毛では、地肌に当たっている時間が長くなります。ダブルコートで気をつけるのは「届かないこと」で、シングルコートで気をつけるのは「早く届きすぎること」です。時間差という1つの物差しで、注意する向きが左右に分かれます。同じ1本のシャンプーでも、手の止め方が変わるのはここです。

犬と猫で言えば、猫の多くは下毛を持っていますが、短毛で下毛が薄い子もいます。犬でも犬種によって下毛の量は大きく違います。犬種名で分けるより、毛をかき分けて根元を見て、細い毛の層があるかどうかで見たほうが早いです。混ざった血の子でも、その場で判断できます。洗い方を決めるのは名前ではなく、指が根元に届くまでの秒数です。

洗い方のどこを変えるのか、手順として知りたいです

変えるのは、泡を置くタイミングです。先に水を入れて空気を押し出し、根元まで湯が回ってから泡を置きます。順番を入れ替えるだけで、道具も製品も増えません。ダブルコートの洗い方としては、次の4つの並びになります。

  1. 泡の前に、湯を根元まで入れる

    上毛の表面に流すのではなく、毛をかき分けて湯の出口を根元の側へ向けます。ここで空気が押し出されます。

  2. 毛の流れに沿って押す

    こするのではなく、手のひらで押して空気を出します。洗濯桶でセーターを沈めるときと同じ動きです。

  3. 根元が濡れてから泡を置く

    指を入れて湯が返ってきたら、そこで泡を置きます。届いてから置いた泡は、下毛の中で広がります。

  4. すすぎは、入れた順の逆をたどる

    表面から流すだけでは下毛に残ります。根元へ湯を入れて、押して出す。入れたときと同じ動きを逆から行います。

この4つのうち、時間が要るのは1つめだけです。あとの3つは、いつもやっていることの順番が入れ替わるだけで終わります。ダブルコートの洗い方で増える時間は、水を入れる最初の数十秒に集まっています。その数十秒を惜しんで泡を先に置くと、あとの工程すべてが上毛の表面で行われることになります。

泡を多くすれば解決しますか|ダブルコートの洗い方でいちばん多い疑問

泡の量を増やすいちばん簡単な方法は、洗浄成分を増やすことです。ただ、増やした洗浄成分は、届いたときに地肌へ当たる量も一緒に増えます。時間差のある被毛では、届くまでのあいだ濃い泡が表面に乗り続け、届いたあとにそれが下毛の中へ入ります。泡の高さで安心を買うと、落としすぎの側に寄っていきます。

mofuwa モイストシャンプーは、ここを逆から組んでいます。アミノ酸系の洗浄成分を使い、その量も少なくして、11成分無添加にしています。減らしたぶんを埋めているのは、原料の水です。精製水で薄めていない電解水を原料の水に使っていて、この水は三室ダブルイン型の電気分解(特許5253483)でつくられています。水そのものに汚れを動かす働きがあることは、東洋ビューティーとウェーブコーポレーションの試験条件のもとで検証されています(※自社調べ)。洗浄成分の量ではなく、水の側で泡立ちを補う設計です。

Point測られているのは水の働きで、被毛に届く時間ではありません

当社の電解水について公開されている数字は、検査機関と試験条件を添えた洗浄力の検証や、生菌の試験のものです。下毛のすきまへ水が浸透するまでの秒数を測ったデータではありません。届くまでの時間差は、その子の被毛の密度と手の動かし方で決まるもので、製品の側で短くなるものとして読まないでください。ここを分けておくと、家でどこを変えればよいかがはっきりします。

洗浄成分が少ないと、洗い上がりがごわつきにくくなります。ごわつきは、汚れだけでなく必要なものまで落ちたときに出るからです。戻すための工程が要らなくなると、その子が浴室にいる時間が1つ短くなります。短くなっているのは飼い主の手間よりも、その子が浴室で耐えている時間のほうです。

すすぎは、どこまでできたら大丈夫と言えるのですか

入れるときにあった時間差は、出すときにも同じだけあります。下毛のすきまへ入った泡は、表面へ湯を流すだけでは出てきません。すすぎの終わりを見るのは、流した湯の透明さではなく、根元を押したときに指へ何が返ってくるかです。泡が返ってこず、ぬるつきも残っていなければ、そこで終わりにできます。

mofuwa モイストシャンプーのように洗浄成分の量を抑えた1本では、すすぎに要る湯と時間も短くなります。落とすものが少ないぶん、出すものも少ないという関係です。洗う日の全体の長さを決めているのは、洗っている時間ではなく、入れる時間とすすぎの時間の合計です。ダブルコートの洗い方では、この2つがどちらも長くなります。だから合計を短くできる場所を先に探します。

ダブルコートの洗い方を、時間差から通しで組み直す

ここまでの答えは、1つの事実から出ています。下毛は空気を抱えていて、水と洗浄成分が地肌へ届くのは最後になる、という事実です。泡の高さが合図にならないのも、泡を置くタイミングを変えるのも、すすぎの終わりを指で見るのも、すべてこの時間差から出てきます。

時間差という1つの物差しで、洗い方の判断が並ぶ
場面ダブルコートシングルコート
湯が地肌に届くまで空気が抜けるまで待つ数秒で届く
泡を置くタイミング根元が濡れてから流したあとすぐ
気をつける向き届かないこと早く届きすぎること
すすぎの終わり根元を押して確かめる表面のぬるつきで分かる
季節で変わるもの下毛の量とともに時間差が動くほとんど変わらない

表の右と左で、やっていることの中身は同じです。変わっているのは、どこに時間を置くかだけです。ダブルコートの洗い方は、工程を足す話ではなく、時間の置き場所を変える話です。

次に洗う日は、泡を手に取る前に、毛をかき分けて指を根元に当ててみてください。そこが温かい湯で濡れているかどうかが、その日の洗い方を決める最初の1点です。濡れていれば泡を置き、乾いていればもう少し湯を入れる。判断はこれだけで足ります。

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mofuwa モイストシャンプー

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300ml / 3,410円(税込)

アミノ酸系の洗浄成分で11成分無添加。天然由来の抗炎症成分7種とアミノ酸4種を配合し、原料の水には、精製水で薄めていない電解水を使っています。

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本記事は商品の情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。掲載している検証データは特定条件下での試験結果であり、すべての環境で同じ結果を保証するものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。