C11比較・選び方

洗い流さないケアと洗い流すケアの併用

公開日 2024年1月17日|文=mofuwa編集部

明るい部屋の淡い色のクッションの上で、白い猫のそばに寄り添って休んでいる淡い色の犬
決め手になるのは仕上がりの良し悪しではなく、その日にどれだけの面を濡らすかです。写真:Daga_Roszkowska/Pixabay

棚に2本並べたまま、どちらを先に使うか決まらずに3週間たった、という家があります。湯を使って洗うものと、吹きかけて梳かすだけの洗い流さないものが、同じ棚に並んでいる状態です。迷いの正体は、この2本を入れ替えのきくものとして見ていることにあります。洗い流さないケアと洗い流すケアの併用で最初に見るのは、その日にどれだけの面が濡れるかです。濡れる面が広ければ乾き切るまでの分数が伸び、分数が伸びれば体を押さえる手が要ります。この3つの数字で、今日はどちらの日かが決まります。併用は2本そろえることを指すのではなく、洗う日と洗う日のあいだをどう埋めるかの設計を指します。

濡れる面の広さが、その日のケアを決める|洗い流さないケアと洗い流すケアの使い分け

棚の前で決まらないのは、2本を同じ物差しで見ているからです。洗い流すケアと洗い流さないケアは、どちらも「きれいにするもの」に見えますが、1回で動かしている量がまったく違います。動かしている量というのは、落ちる汚れの量のことではありません。その子の体のうち、何割の面が濡れるかです。ここを最初に置くと、あとの判断はほとんど自動で決まります。

この3つは別々に動きません。濡れる面が広がるほど分数が伸び、分数が伸びるほど、その子がじっとしていられる限界を超えて手が要ります。だから比べるときに最初に置くのは、面の広さです。面が決まれば分数が決まり、分数が決まれば手の本数が決まる。順番が逆になると、時間だけを見て「今日は無理」と判断してしまい、足先だけで済む日まで丸ごと飛ばすことになります。

犬と猫では、同じ面を濡らしたあとの過ごし方も変わります。猫は濡れた場所を自分でなめて回るので、面を広げるほど、そのあと口に入るものが増えます。犬は乾くまで歩き回るため、湿った被毛に部屋のほこりがつき、乾いたころには洗う前と近い手ざわりに戻っていることがあります。どちらも、面を広げた日には続きの手間が出るという点で同じです。毎日のケアを組むときは、この続きの手間まで足した分数で数えてください。

乾き切るまでの分数と、押さえる手の本数|洗い流さないケアの見分け方

洗い流さないケアがどこまで担えるかは、仕上がりの写真ではなく、乾き切るまでの分数で見分けられます。湯を使う日の分数は、洗っているあいだだけではありません。準備、洗う、すすぐ、乾かす、この4つを足したものが実際に取られる時間です。そして4つのうちいちばん長いのは、たいてい乾かしている時間です。

1回のケアにかかる分数の内訳 湯を使って全身を洗う日は、準備から乾き切るまででおよそ55分。そのうち半分近くが乾かしているだけの時間です。吹きかけて梳かす日は4分で終わります。 同じ子・同じ道具で、続けて計ったときの目安 湯で全身を洗う日(準備から乾き切るまで) 約55分 そのうち、乾かしているだけの時間 約25分 足先と口まわりだけを、吹きかけて梳かす 約4分 被毛の厚みが中くらいの中型犬での目安です。長毛や大型では乾かす時間がさらに伸びます
比べているのは仕上がりではなく、その日に確保できる分数です。

この差は、道具の性能の差ではありません。濡れた面を乾いた状態に戻す作業が入るかどうかの差です。だから洗い流さないケアを選ぶ日は「手を抜く日」にはなりません。乾かす工程が要らないぶん、拾える場所を足先・口まわり・尾のつけ根と決めて、そこだけを毎日通せます。面ではなく点で拾う手だと考えてください。

手の本数も、見分けるときの材料になります。浴室では、片手でその子を支え、もう片方の手で洗います。1人では回らないので、家族のだれかが帰ってくる時間に合わせることになり、予定のほうが先に決まってしまいます。吹きかけて梳かすだけなら、床に座ったその子の横で片手でも通せます。併用の設計で決めているのは、洗う日を家族の予定に合わせ、間の日を自分1人の予定に合わせることです。この分け方をしておくと、同居する人が少ない家でも回ります。

洗う日だけで組んだ家に、2週目から出てくること|洗い流さない併用の比較

洗い流さないケアを足さずに1か月を組むと、足りない分を洗う回数で埋めようとします。週1回だった浴室が週2回になり、その次の月には週2回が当たり前になる。これで面は増えますが、増えているのは汚れを落とす面だけではありません。地肌から必要なものが出ていく面も、同じだけ増えます。

同じ1か月を、洗う日だけで組んだ家と、間の日を足した家で比べる
見るところ洗う日だけで組んだ1か月間の日を足した1か月
濡れる面の合計全身が月に6〜8回ぶん全身は月4回のまま、足先と口まわりが20回
乾かしている時間月に150〜200分月100分。間の日にはこの時間が増えません
被毛のもつれ洗った翌々日から戻り始める梳かす回数が増えるぶん、戻りが遅くなる
皮膚の乾き洗う頻度を上げたぶんだけ進む洗う頻度を上げずに済むので、そこでは進まない
押さえる手月6〜8回、2人がかりが必要2人がかりは月4回のまま
その子が身構える回数浴室でだけ、月6〜8回浴室が月4回と、4分の接触が20回
結論洗う回数を増やして間を埋めると、皮膚の乾きのほうが先に来ます洗う回数は据え置いて、間を短い接触で埋めるほうが、1か月の負担の総量は軽くなります

表の最終行が、この記事の答えです。併用の目的は、洗う回数を減らすことでも増やすことでもなく、据え置いたまま間を埋めることにあります。洗い流さないケアを足した月に洗う回数まで動かすと、何が効いたのかが分からなくなります。1か月目は洗う日の数を変えずに、間の日だけを足してください。

もうひとつ、逆向きの読み違いもあります。間の日を毎日やれば洗う日を延ばせる、という読み方です。洗い流さないケアで拾えるのは表面に乗ったものまでで、被毛の根元でからんだ脂や、地肌に残った砂は、湯と泡でないと面としては動きません。間の日は、洗う日の間隔を延ばすためではなく、洗う日の翌日から戻り始める速度を落とすために置きます。この2つを取り違えると、4週目に一気に戻ります。

洗う日の側を軽くすると、間の日が続く|モイストシャンプーを併用の起点に置く

併用が続かない家は、たいてい洗う日の側が重すぎます。55分のうち、洗ってすすいだあとにトリートメントの工程が入り、それをまた流して、そこから乾かす。工程が増えるほど浴室にいる時間が伸び、その子は次の回からもっと嫌がるようになります。だから軽くする場所は、間の日ではなく洗う日の側です。

mofuwa モイストシャンプーは、その工程をひとつ減らすところから設計されています。使っている洗浄成分はアミノ酸系のものだけで、配合している量も抑えてあります。ふつうなら泡が立ちにくくなる引き算ですが、原料の水に電解水を使っているため、水の側にも洗浄の働きがあり、少ない洗浄成分でも泡が立ちます(洗浄力の検証は東洋ビューティー/ウェーブコーポレーション調べ)。グルーミングスプレーと同じ水が、シャンプーの原料水として入っています。

洗浄成分を減らせているので、落としすぎません。落としすぎないから洗い上がりがごわつかず、ごわつかないからトリートメントの工程が要らなくなります。モイストシャンプーで洗った日の55分が45分になると、その10分ぶんだけ、間の日に使える気力が残ります。減っているのは飼い主の手間だけでなく、その子が浴室で耐える分数そのものです。香りをつけていないのも同じ考え方で、犬も猫も自分のにおいを好むため、余分なにおいを足さない設計になっています。

間の日を埋める側は、吹きかけて梳かす1本になります。mofuwa グルーミングスプレーは、電解水と皮脂の油がなじんで乳化するため、汚れのもとになる余分な脂が落ちて、地肌に要るぶんは残ります。散歩から帰った足先、食後の口まわり、寝床に当たる尾のつけ根。この3か所だけを決めて4分で通すと、次の洗う日まで被毛の戻りがゆるやかになります。洗う日を軽くする1本と、間の日を回す1本。併用はこの2本で組みます。浴室そのものが負担になる猫やシニアの子では、洗う日を月2回まで落として、間の日の側を厚くする組み方もできます。

Caution4分の接触を20回入れても、戻る速さが変わらないとき

洗った翌日にはもう地肌の粉が肩に落ちている/足先だけだったはずの赤みが、4週のあいだに面として広がってきた/吹きかけて梳かす4分のあいだ、同じ1か所だけをなめ続ける/乾き切るまでの分数が、以前の25分から40分に伸びた。こうした変わり方は、洗う回数の多い少ないや、洗い流さないケアの足し方では説明がつきません。1か月ぶんの洗う回数と、間の日の回数と、乾くまでの分数を書いた紙を持って、動物病院で診てもらう時間を取ってください。皮膚の状態が分かってから、洗う日と間の日の組み直しに戻ります。

4週間を1枚の紙に置く|洗い流さない併用を月の予定として決める

併用は頭の中では組めません。洗う日と間の日は、覚えている限り「だいたい」でしか動かず、2週目には片方に寄ります。紙を1枚、洗面所の扉の内側に貼って、4週ぶんのマスをつくってください。書くのは4つだけです。

  1. 洗う日を先に4つ置く

    1か月に何回洗うかを決めて、日付のほうを先に埋めます。家族がそろう曜日に寄せると、押さえる手が2本ある日になります。この4つは動かさない前提で置きます。

  2. 間の日に触る場所を2か所だけ決める

    全身をなぞろうとすると4分では終わらず、3日でやめます。足先と口まわり、あるいは足先と尾のつけ根。その子がいちばん先に汚す場所を2か所選んで、それ以外は洗う日にまわします。

  3. かかった分数をその場で書き込む

    洗う日は準備から乾き切るまで、間の日は吹きかけて梳かし終わるまで。数字が並ぶと、洗う日が55分から70分に伸びていることや、間の日が4分から8分に伸びていることが、記憶ではなく紙の上で分かります。

  4. 1か月たったら、洗う日の数だけを見直す

    間の日は触らず、洗う日を1回増やすか減らすかだけを決めます。一度に2つ動かすと、翌月にどちらが効いたのか分からなくなります。見直す対象を1つに絞るのが、続けるための条件です。

紙が1か月ぶん埋まると、棚の2本は「どちらを先に空にするか」で迷うものではなくなります。先に空くのは間の日の側で、洗う日の側は同じ速さでは減りません。その減り方の差が、そのまま併用が回っている証拠になります。次の月は、同じ紙の裏にもう4週ぶんのマスを書くところから始めてください。

Product

mofuwa モイストシャンプー

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300ml / 3,410円(税込)

アミノ酸系の洗浄成分で11成分無添加。天然由来の抗炎症成分7種とアミノ酸4種を配合し、原料の水には、精製水で薄めていない電解水を使っています。

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よくある質問

間の日を毎日やれば、洗う日はどこまで延ばせますか。
延ばすために置くものとして考えないほうが、結果としてうまくいきます。洗う間隔は、被毛の根元で脂がどれくらいたまるか、地肌に砂やほこりがどれくらい残るかで決まります。吹きかけて梳かす4分で拾えるのは表面に乗ったものまでなので、根元の分は次の洗う日まで残ります。延ばせるかどうかを試すより、いまの間隔のまま間の日を20回入れて、洗う日の前夜の手ざわりがどう変わるかを1か月見てください。手ざわりの戻りが遅くなっていれば、間の日は効いています。
吹きかけたあと、ブラシを通さずに乾かすだけでもいいですか。
梳かすところまでで1回と数えてください。洗い流さないケアは面で流すのではなく、浮いたものをブラシの歯で拾って外に出す組み立てになっています。吹きかけただけだと、浮いたものが同じ場所に戻ります。毛が短い子ならラバー製のもの、長い子なら先の丸いピン状のもので、毛の流れに沿って2往復。これで4分に収まります。梳かす道具がその場にないときは、吹きかけるのも次の機会にまわしてかまいません。
猫にも、犬と同じ組み方でいいですか。
面の広さで決めるという考え方は同じで、数字のほうが変わります。猫は自分で毛づくろいをするので、間の日に人が触る場所は背中の尾に近いところと、前足が届きにくい肩のうしろが中心になります。口まわりは自分で回せるので、無理に足しません。洗う日の回数も犬より少なくなり、月1回や、季節によっては2か月に1回という家もあります。そのぶん間の日の回数が増えるので、紙に書くマスの形は犬と猫で別々に用意してください。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。