C04悩み解決
毛のもつれはいつ病院へ?家で様子を見ていい範囲
もつれのかたまりを指2本でつまんで、皮膚から1センチだけ持ち上げてみてください。持ち上がれば、家でほぐす手を続けて構いません。持ち上がらなければ、その日のうちに動物病院へ相談してください。毛のもつれで受診するかどうかの目安は、かたまりの大きさでも、気づいてから何日たったかでもありません。決まるのは、もつれの下で皮膚がどうなっているかです。そしてそれは、指を入れた一手で分かります。
「何日たったか」では、受診の目安になりません
もつれに気づいてから何日たったか。受診するかどうかを、この日数で決めようとする方は多いです。ただ、もつれはブラッシングを一度とばした翌日に束になることもあれば、1か月ずっと同じ大きさで止まっていることもあります。経過した日数は、下の皮膚で起きていることと結びついていません。だからこの記事では、日数で線を引きません。
もつれ自体は、被毛が絡んで束になった状態です。皮膚の外側で起きていることなので、それだけなら受診の対象ではありません。目安になるのは、その束が皮膚を引っぱり続けた結果、下で何が起きているかのほうです。しかも、もつれの下は飼い主が家で見られる場所です。
- 換毛期:抜けかけの毛が根元で絡み、一晩で束になります。同じ日数でも、進む速さがまったく違います
- できた場所:根元でできた束と、毛先だけの束では、皮膚の引っぱられ方が違います。日数はそこを表していません
- 静電気で毛が立つ時期:束がふくらんで見えます。見た目の大きさも、そのままでは当てになりません
そこで、受診の目安として使うのは日数ではなく、いま指で触って分かることにします。確かめるのは一手だけです。もつれの下の皮膚が、毛と一緒に持ち上がるかどうか。これだけで、家で様子見していい範囲かどうかが分かれます。
もつれの下の皮膚は、道具がなくても見えます。束を持ち上げれば、そのすきまから地肌が出てきます。受診の目安を「あと何日待つか」から「いま持ち上がるか」に置き換えると、判断がその場で終わります。待っているあいだに束が大きくなる、という取り返しのつかない時間もなくなります。
指2本でつまんで持ち上がるか、をチェックする
確かめ方は決まっています。もつれの束を、親指と人差し指の腹ではさみます。爪は立てないでください。そのまま、皮膚からまっすぐ上に1センチほど持ち上げます。引っぱるのではなく、持ち上げるだけです。抵抗を感じたら、そこで止めます。このチェックで見るのは、次の4項目です。
| 確かめること | 家で様子見していい | その日のうちに受診 |
|---|---|---|
| 指2本で持ち上がるか | 皮膚から離れて、すっと持ち上がる | 皮膚と一体になって動かない |
| 持ち上げたときの反応 | 気にしない。いつもと同じ | 声を出す、体をひねる、逃げる |
| 束の下の皮膚 | 地肌が見える。乾いている | 見えない。湿ってべたついている |
| 熱とにおい | まわりの皮膚と同じ温度。においなし | その一か所だけ熱い。すっぱいにおいがある |
4項目とも左に入ったときだけ、様子見のままで構いません。1つでも右に入ったら、残りが左でも受診してください。4つのうち3つが左だから大丈夫、という数え方はしません。右側の1つは、もつれの下で皮膚がすでに巻き込まれはじめているサインだからです。数の多さではなく、いちばん悪い1つで決めます。
抵抗があるときに力を足すと、皮膚ごと引き上げることになります。もつれの根元では、毛と皮膚の境目が指では分かりません。1回で持ち上がらなければ、そこで手を止めて受診の準備に切り替えてください。何度も試すこと自体が、その一か所への刺激になります。
持ち上がった側|様子見のまま、ほぐす手を続けます
4項目とも左だったなら、もつれはまだ毛の中だけで起きています。受診の目安には届いていないので、家でほぐす手を続けてください。条件は1つ、持ち上がる状態を保ったまま進めることです。
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束の根元を、反対の手で押さえる
ほぐす前に、束の根元側を反対の手でつまんで固定します。引っぱられる力が、皮膚まで届かなくなります。ここを省くと、ほぐすたびに皮膚が持ち上がり、痛みを覚えて次から触らせてくれなくなります。
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毛先の側から、指で数本ずつ割る
ブラシを根元から入れないでください。束の毛先を指で数本ずつ割って、少しずつ細くしていきます。ブラッシングは、束が指で割れるところまで細くなってからです。
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1回3分で切り上げる
1回で終わらせようとしないでください。3分たったら、途中でもやめます。1日3分を5日続けたほうが、30分を1回やるより確実にほぐれます。その子が嫌になる前に終わる、というのが続けるための条件です。
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終わりに、もう一度持ち上げる
ほぐし終わったら、同じ4項目をもう一度チェックします。前より持ち上がりにくくなっていたら、そこで様子見はおしまいです。次の日を待たずに相談してください。
1日3分を5日続けるあいだ、指が入っているのは束のまわりだけです。耳の後ろ、脇の下、内もも、しっぽの付け根は、その5日のうち一度も触られません。mofuwa グルーミングスプレー は、3分を切り上げたあとに全身へ1周かけるための道具です。トリガーを押して背中と脇に広げ、そのまま手で撫でていくと、指2本のチェックを4か所ぶん足せます。3分のあとは舐めに来る子が多いところですが、中身は清涼飲料水の規格基準をクリアしているので、内ももやしっぽの付け根にも同じように使えます。5日のあいだに グルーミングスプレー で1周する回数を決めておけば、次の束は、まだ持ち上がる段階で見つかります。
持ち上がらない側|その日のうちに相談してください
つまんでも持ち上がらない。持ち上げると痛がる。下の皮膚が湿っている。においがある。このどれかがあるなら、家でほぐす作業はここで終わりです。受診の目安を、すでに超えています。
持ち上がらないというのは、束の根元が皮膚と一体になっているということです。毛と毛のあいだに皮膚が入り込み、境目がなくなっています。この状態で家庭用のハサミを入れると、毛ではなく皮膚を切ります。実際に多い事故です。
- 湿っている:束の下は空気が通りません。皮膚から出た水分が抜けず、そのまま留まっています
- においがある:湿った状態が続いた場所で起きます。鼻を近づけなくても、触った指のにおいで分かります
- 熱を持っている:手の甲を当てて、まわりの皮膚と比べてください。その一か所だけ温かければ、比べるまでもありません
- 痛がる:持ち上げた瞬間に体をひねる、振り返る、声を出す。痛みは、待つ理由になりません
束を切って短くすれば楽になる、とは考えないでください。もつれの根元では、毛と皮膚の境目が指でも目でも分かりません。持ち上がらない束は、動物病院かトリミングサロンで、皮膚を確かめながら外してもらってください。連れて行く前に、無理にほぐそうとしないこともお願いします。
この4つは、様子見の対象ではありません。日数を数える段階を通り越しているので、受診の目安としてはいちばん短い「その日のうち」で考えてください。夜に気づいたなら、翌朝いちばんで構いません。
診察前にメモしておく3つと、痛みが続くときのサイン
動物病院で聞かれるのは、もつれ自体より、その下で何が起きていたかです。受診の前に、次の3つをメモしておいてください。
- いつ気づいたか:正確でなくて構いません。「先週の土曜のブラッシングのときはなかった」で十分です
- どこに、いくつあるか:耳の後ろ、脇の下、内もも、しっぽの付け根。場所と数を書き出します
- 家でやったこと:何日、どのくらいほぐしたか。スプレーやオイルを使ったなら、その名前も伝えてください
写真があるといちばん確実です。持ち上げたときの、下の皮膚が写っているものを1枚。診察までに毛が動いてしまうので、記憶より写真のほうが正確に伝わります。
持ち上げると痛がる、下の皮膚が湿っている、においがある、その一か所だけ熱い、束の下から液体がにじむ、同じ場所を舐め続ける、触られるのを急に嫌がるようになった、元気や食欲が落ちている。このうち1つでも見つかったら、4項目をもう一度試さずに、その日のうちに動物病院へ連れて行ってください。もつれの下は外から見えないぶん、進んでから気づくことがあります。
ほぐす手を続けても束が減らない日が続くとき、あるいは同じ場所に何度も戻ってくるときも、一度相談してください。もつれは家でほぐせば治りますという書き方をここでしないのは、束の下で起きていることを家庭で確かめきれないからです。持ち上がるかどうかは分かっても、その先は診察の領域です。判断がつかないときは、待つより連れて行くほうを選んでください。
Product
mofuwa グルーミングスプレー
300ml / 2,970円(税込)
特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。
商品ページを見るよくある質問
- もつれは、シャンプーで濡らしてからほぐしたほうがいいですか?
- 濡らすと束はさらに締まります。水を含んだ毛は互いに張りつくため、乾いた状態よりほどきにくくなります。ほぐすのは乾いているときです。どうしても洗う必要があるなら、束を外してから洗ってください。
- 猫のもつれも、同じチェックでいいですか?
- 同じです。指2本で持ち上がるか、下の地肌が見えるか、熱とにおいがないか。猫は背中の中ほどと腰のあたりに束ができやすく、自分の毛づくろいが届かない場所です。触らせてくれる時間が短いので、1回1分でも回数を分けてください。
- 受診したら、麻酔をかけて刈ることになりますか?
- その子の状態によります。持ち上がる段階で連れて行けば、起きたまま外せることも多くあります。判断は診察した獣医師のものですが、早い段階ほど選べる手が多いのは確かです。受診の目安を日数ではなく、持ち上がるかどうかに置いているのはそのためです。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
