C09シーン別・暮らし
小さな子どもがいる家庭のためのドッグカフェ|5分で終わらせるケア
ドッグカフェで、うちの子は席の下に伏せたまま40分ほとんど動きませんでした。そのあいだに5歳の子どもは3回席を立って、隣のテーブルの犬を2頭、通路の向こうの犬を1頭、順番になでていました。帰りぎわに数えてみて、自分の家の犬には一度も触っていないことに気づきました。子どもの手は、自分の家の犬だけに伸びるわけではありません。大人が席のまわりで気にしているのは、自分の犬から出ていくもののほうです。ところが家に帰って、最初に自分の犬に触るのは、その子どもの手です。この記事は、移る向きが逆になっているという話と、帰ってから5分で終わらせるケアを何を根拠に安全と考えるかまでを書いたものです。
よその犬を3頭さわって、うちの子には触らなかった|ドッグカフェで子どもの手が動いた40分
その日の席の並びから書きます。4人がけのテーブルで、こちらが通路側、子どもが窓側。うちの犬は、こちらの足元に伏せていました。隣のテーブルにも犬が2頭、通路の向こう側にも1頭いました。ドッグカフェなので、これはふつうの状態です。店の人も、犬どうしが近づきすぎないように席を割り振ってくれていました。
40分のあいだに、子どもは3回席を立ちました。1回目は隣のテーブルの犬に「さわってもいいですか」と聞いて、背中をなでました。2回目は同じテーブルのもう1頭。3回目は通路の向こうです。こちらは飲み物を頼み、伝票を確かめ、自分の家の犬が動かないかを見ていました。子どもが手を伸ばしていることは見えていましたが、それが何を意味するかは考えていませんでした。
帰り道で気づいたのは、その子どもが自分の家の犬には一度も触っていないことです。毎日いっしょにいる犬より、その日はじめて会った犬のほうを、3頭ぶんさわっています。小さな子どもがいる家庭でドッグカフェに行くと、これはかなりの確率で起きます。子どもにとって、自分の家の犬はいつでも触れる相手だからです。
- 触った相手:よその家の犬3頭。自分の家の犬は0回
- 触った場所:背中、頭、あご。いずれも毛の上
- 手を洗ったか:席では洗っていない。おしぼりで1回だけ拭いた
- 袖と膝:しゃがんだので、袖口と膝が床についている
- 大人が見ていた場所:自分の家の犬の伏せ方と、テーブルの上
- 荷物の位置:床。子どもの椅子の脚のそば
よその犬に触らせないでおく、という選び方もあります。ただ、それをするとドッグカフェへ行く意味がかなり減ります。子どもがいろいろな犬に会えるというのは、この場所の中身そのものです。だから、この記事では触らせないことを前提にしません。触ったあとに何が起きるかを分かったうえで、帰ってからの手順を組みます。
大人が見ている経路と、子どもの手が通る経路は別です|持ち帰るものが2本になる理由
ドッグカフェから持ち帰るものには、経路が2本あります。1本目は、自分の家の犬の体です。席の下で伏せているので、床に触れている面に店の床のものが乗ります。ここは大人が見ている経路で、帰ってから犬を拭くという手当てにつながります。
2本目が、子どもの手です。小さな子どもの手と顔は、伏せている犬とほぼ同じ高さにあります。テーブルの下は、大人の視線がいちばん届かない場所です。しゃがんで犬に手を伸ばすとき、手のひらと指のあいだ、袖口、膝、そして床に置いたリュックの底に、よその犬の毛と、店の床のものが乗ります。
| 大人が見ている経路 | 子どもの手が通る経路 | |
|---|---|---|
| 高さ | テーブルの上と、足元の犬 | 床から40センチまでのすべて |
| 対象 | 自分の家の犬1頭 | その席から届く犬すべて |
| 乗るもの | 店の床のもの | よその犬の毛と、店の床のもの |
| 残る場所 | 犬の腹・脇・肘・尾のつけ根 | 手のひら・指のあいだ・袖口・膝 |
| 気づくきっかけ | 帰ってから犬を触ったとき | 気づかないまま家に上がる |
| 帰ってからの手当て | 犬を拭く | 手当てされないことが多い |
表のいちばん下の行が、この記事の出発点です。2本ある経路のうち、手当てされているのは1本だけになりがちです。大人は自分の家の犬を拭き、子どもは手を洗わないまま部屋へ上がります。ドッグカフェの日に、帰ってからきちんとやっているつもりでも何かが残る感じがするのは、経路が1本残っているからです。
念のため書いておくと、これは毛とにおいが移るという物の話です。病気や衛生の話をしているのではありませんし、そちらの判断は家庭ですることではありません。子どもの体調にかかわることは、この記事の範囲ではありません。ここで扱うのは、よその犬の毛とにおいが、どの道すじを通って家の中へ入ってくるかだけです。
この記事のあとのほうで安全という言葉を使いますが、それも家の中の衛生を指していません。犬に使うものの成分が、どの基準に照らして確かめられているか、という意味での安全です。小さな子どもがいる家庭では、この2つの安全が混ざりやすいので、先に分けておきます。経路の話と、使うものの中身の話は、別々に決めるほうが迷いません。
家で最初に犬に触るのは、その子どもの手です|ドッグカフェの日に移る向きが逆になること
家に着いてからの30秒を思い出してみてください。玄関を上がって、いちばん先に自分の家の犬に手を伸ばすのは、たいてい子どもです。大人は荷物を持っていて、靴を脱いで、鍵をかけています。両手がふさがっています。子どもは真っ先にしゃがんで、両手で犬の顔と首を受け止めます。
そのとき何が起きているか。ドッグカフェでよその犬の背中をなでた手が、自分の家の犬の顔と首に触れています。つまり、移る向きは犬から子どもへではありません。子どもから犬へです。ドッグカフェの日にいちばん多くのものを受け取っているのは、実は席で40分動かずにいた自分の家の犬のほうです。
この向きが分かると、帰ってからやることの順番が変わります。自分の家の犬だけを拭いても、そのあとに子どもが触れば、拭いたところへもう一度乗ります。順番としては、子どもの手のほうが先です。犬を先に拭くと、手順としては逆走することになります。
| 場面 | どちらからどちらへ | 移るもの |
|---|---|---|
| 席で、よその犬をなでる | よその犬 → 子どもの手 | 毛と、その子のにおい |
| 席で、床にしゃがむ | 店の床 → 子どもの膝と袖口 | 床のもの |
| 席の下で伏せている | 店の床 → 自分の家の犬の下面 | 床のもの |
| 玄関で、子どもが出迎える | 子どもの手 → 自分の家の犬の顔と首 | よその犬の毛とにおい |
| 部屋で、子どもが抱きつく | 子どもの服 → 自分の家の犬の背中 | 床のものと毛 |
| 夜、犬が自分をなめる | 顔と首 → その子自身の口のまわり | ― |
表のいちばん下の行を入れたのは、ここまで来て一周するからです。顔と首についたものは、その子が自分でなめて口のまわりへ移します。ドッグカフェへ行った翌日に、体はきれいなのに口のまわりだけにおう、ということが起きるのはこれが理由です。席で何をしていたかではなく、玄関で誰が最初に触ったかのほうが効いています。
小さな子どもがいる家庭では、この出迎えを止めるのは現実的ではありません。止めるのではなく、出迎える場所を玄関マットの上に決めておくほうが早く済みます。そこで一度会わせて、そのあと手を洗いに行く。場所を決めておくと、家じゅうを追いかけて手を洗わせることにはなりません。
帰ってからの5分を、子どもの手・犬の前面・荷物の底に配る|ドッグカフェの日のケア
手順にします。合計5分です。順番は、子どもの手が先、犬はそのあとです。向きが逆だから、順番も逆にする。それだけの話ですが、この一点で残るものが変わります。
-
玄関マットの上で、子どもと犬を一度会わせる
止めずに、場所だけ決めます。ここで会わせておくと、そのあと子どもが手を洗いに行くことに納得します。会わせないまま洗面所へ連れて行こうとすると、たいてい途中で犬のところへ戻ってしまいます。かかるのは30秒ほどです。
-
子どもの手を、石けんで洗う
指のあいだと手首まで。よその犬の毛は、指のあいだと爪のきわに残ります。ドッグカフェの日は、ここだけ少し長めにしてください。20秒を数えると、子どもも自分で終わりが分かります。
-
袖口と膝を、湿らせた布で押さえる
しゃがんだ子どもの服は、袖口と膝が床についています。こすらずに、置いて押して離す。着替えられるならそのほうが早いので、その日は着替えを先に済ませてもかまいません。30秒ほどです。
-
自分の家の犬の前面を、布で一往復する
口のまわり、胸、前脚の順です。子どもの手から受け取ったものは、この前面に乗っています。席の下で伏せていた下面より、こちらのほうが先です。2分ほど。下面は、そのあと時間があればで足ります。
-
床に置いていた荷物の底を拭く
リュックやバッグの底は、店の床にじかに置いています。これを部屋の床や椅子の上に置くと、経路がもう1本増えます。玄関で底だけ拭いて、置き場所を決めておきます。30秒です。
この5分の中で、いちばん飛ばされやすいのが3番目と5番目です。服と荷物は、体ではないので手当ての対象から外れがちです。ただ、子どもの膝と荷物の底は、そのあと部屋の床とソファに触れます。ドッグカフェから持ち帰るものの行き先としては、犬の体より広い範囲に届きます。
洗うかどうかについても書いておきます。ドッグカフェへ行った日に、自分の家の犬を洗う必要はありません。席で伏せていただけなので、拭いて終わる範囲です。ここで使うのはmofuwaのグルーミングスプレーで、布に含ませて胸から前足へ、毛の流れに沿って一度ぬぐいます。すすぎも乾かす工程も要らないので、玄関を入ってすぐ、子どもの手が伸びる前に終えられます。小さな子どもがいる家庭では、夕方に洗う工程を足すと、そのぶん子どもの寝る時刻が後ろへずれます。グルーミングスプレーを玄関に置いてあるのは、この5分を後ろへずらさないためです。
安全を確かめる相手が、犬ではなく子どもの手になる|ドッグカフェの日に使うものの選び方
ここまでの手順には、犬に何かを使う工程が入っています。そして、そのあとで犬に触るのは子どもです。だから、小さな子どもがいる家庭で使うものを選ぶときは、犬にとってどうかだけでなく、そのあと子どもの手につくことを前提に確かめることになります。安全という言葉を、犬の側ではなく子どもの手の側から見る、ということです。
確かめ方は1つで、安全という言葉が単独で置かれていないか、その根拠が併記されているかを見ることです。「安心」「やさしい」だけが並んでいる説明は、何を確かめたのかが書かれていません。逆に、成分がどの基準に照らして確かめられているかが書いてあれば、それは自分で読み取れます。
子どもの手に移るものから見るなら、確かめる順番は原料が先です。mofuwaのケア用品は、電解水からできています。三室ダブルイン型の電解分解技術(特許5253483)でつくられた水で、清涼飲料水の規格基準をクリアした成分でつくられています。これは飲みものとして扱うという意味ではなく、成分がどの基準に照らして確かめられているかを示すものです。子どもが触る犬に使うものとして見るときは、この一文が根拠にあたります。
| 項目 | 確かめられていること | そこから言えないこと |
|---|---|---|
| 成分の基準 | 清涼飲料水の規格基準をクリアした成分 | 家庭のどんな使い方でも問題ないということ |
| 浸透 | 精製水と比べた試験で35倍という数値(自社検証) | 皮膚の中で何が起きるかということ |
| 除菌の試験 | 定められた試験条件で、検査時間30〜60秒後に生菌が検出されず(江東微生物研究所ほかの検査機関) | 家の中や子どもの手で同じ結果になるということ |
| 香料 | 無香料。においで覆う設計ではない | においがまったく出なくなるということ |
| 電解効率 | 一般的な飲料用アルカリイオン水が約20%とされるのに対し、原水はほぼ100% | 効率が高いほど良いという単純な話 |
| 言い切り | ― | 「絶対に安全」「100%安全」とは書けません |
表の右の列を書いたのは、こちらのほうが読み方として大事だからです。試験条件と検査機関の名前が併記されている数字は、その条件の中での結果です。家の床の上や、子どもの手の上で同じことが起きると言っているのではありません。これを使えば安全ですという書き方をしないのは、そのためです。
小さな子どもがいる家庭では、中身の基準とは別に、置き方の安全も要ります。成分の基準をクリアしていることは、床に置きっぱなしにしていい理由にはなりません。ドッグカフェから帰った日は、玄関で使うことになります。使ったらその場でしまう、という一手だけ決めておいてください。
席についた最初の1分で、見る場所が変わりました|ドッグカフェに子どもと通って残った変化
同じドッグカフェに何度か通って、変わったのは持ち物ではありません。席についた最初の1分に、どこを見るかが変わりました。以前は、自分の家の犬がちゃんと伏せているかを見ていました。いまは、子どもの椅子から手が届く範囲を先に見ます。
見るのは3つです。子どもの椅子の左右に、よその犬がどれくらいの距離にいるか。テーブルの下がどこまで抜けているか。荷物を床のどこに置くか。1分で分かります。これを見ておくと、その日の帰ってからの5分がどれくらい要るかも、席についた時点でだいたい見当がつきます。
| 見る場所 | 何が分かるか | その日に決めること |
|---|---|---|
| 子どもの椅子の左右 | 手が届く犬が何頭いるか | 帰ってから手を洗う時間の長さ |
| テーブルの下の抜け | しゃがんだときにどこまで行けるか | 膝と袖口を拭くかどうか |
| 荷物の置き場所 | 床に直接置くことになるか | 帰ってから底を拭くかどうか |
| 自分の犬の伏せる面 | 床に触れるのがどちら側か | 前面のあとに下面までやるか |
| 席の混み方 | よその犬との距離が変わるか | 滞在の長さではなく、帰りの手順の量 |
変わったのは見る順番だけで、席での過ごし方は変えていません。子どもがよその犬をなでるのも、止めていません。止めるかわりに、帰ってからの5分の中身が、その日ごとに決まるようになりました。3頭さわった日と、1頭もさわらなかった日で、玄関でやることが違います。
小さな子どもがいる家庭でドッグカフェへ通うときに、いちばん効いたのはこの一点です。持ち帰るものを減らそうとするのではなく、どこを通って入ってくるかを先に見ておく。経路が分かっていれば、5分は5分のままで足ります。分からないまま帰ると、何をやっても足りない感じが残ります。使うものの安全は、根拠のほうから一度確かめておけば毎回考え直さずに済みます。ドッグカフェへ行くたびに決め直すのは経路の話だけで、安全の根拠は前に確かめたものがそのまま使えます。
ドッグカフェに通っている期間に、自分の家の犬に同じ場所をなめ続ける、地肌が赤い、ふけが増えた、耳を振る回数が増えた、口のまわりのにおいが変わった、体をこすりつける回数が増えたといった変化が続くときは、家でのケアを増やす前に動物病院にご相談ください。ドッグカフェの日はいつもと違うものが体に乗るので、もともとあった変化が目に見えるようになることがあります。行った日付と、そのあと何日目に気づいたかをメモして持っていくと、切り分けてもらいやすくなります。
Product
mofuwa グルーミングスプレー
300ml / 2,970円(税込)
特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。
商品ページを見る本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
