C15組み合わせ提案

長毛猫のためのケアセット

公開日 2024年5月15日|文=mofuwa編集部

明るい部屋の白いブランケットの上で横になっている、白くふわふわした長毛の猫
背中が整って見える日でも、横になったときにしか見えない側に、汚れともつれが寄っていることがあります。写真:Jonathan Cooper/Pexels

寝床で横向きに伸びた長毛猫のお腹へ指を差し入れると、背中はあれほどつややかなのに、内ももの奥で指が止まりました。指先に触れたのは、トイレのあとの汚れが乾いて固まった小さなかたまりと、そのまわりにからまった毛です。長毛猫のためのケアセットを組むとき、道具は目に入る背中や胸の飾り毛を思い浮かべて選ばれがちですが、手入れの半分が要るのは、持ち上げないと見えない体の下側のほうです。後ろ足の長い毛(ズボン)、脇、内もも、お腹。この4か所には、汚れともつれが同じ場所に集まります。体の表と体の下を2つの軸に分けて、起きること・見つけ方・使うもの・頻度で比べていきます。

軸1・体の表|背中と胸の飾り毛は毛づくろいが毎日通る、長毛猫の見える条件

長毛猫のセットは、半分を見える背中のために、もう半分を持ち上げないと見えない体の下側のために使います。この割り方を決めるために、体を「表」と「下」の2つに分けて見ていきます。1つめの軸は体の表、つまり背中・首のうしろから肩・胸の飾り毛です。飼い主の目にいちばんよく入り、その子の舌もいちばんよく通る面です。

体の表の毛は、毛づくろいで毎日なでつけられています。舌が通った毛は流れがそろい、光を受けてつやが出ます。抜けた下毛は表面に浮いてきて、手でなでると指先にまとわりつきます。表で起きることは、抜けた毛が浮く、毛の流れが乱れる、というくらいで、見ればすぐに分かります。胸の飾り毛は長くやわらかいぶん、食べこぼしや水を飲んだあとのしずくがつきやすい場所ですが、ここも顔を下げれば舌がよく通る範囲に入っています。

表の手入れは、ブラシ1本と、その子の毛づくろいでおおよそ回ります。困るのは、表が整っていると体全体が整っているように見えることです。背中がつややかな長毛猫ほど、体の下で起きていることに気づくのが遅れます。見えている面の手入れが行き届いていても、見えていない面が同じ状態だとは限りません。表を見て安心した日が1週間続くと、そのあいだ体の下は一度も見られていないことになります。そこで2つめの軸が要ります。

軸2・体の下|ズボン・脇・内もも・お腹にトイレの汚れともつれが重なる

体の下は、トイレのあとの汚れと、毛のからまりが同じ場所に重なる面です。後ろ足の長い毛(ズボン)、前足のつけ根の脇、内もも、お腹。この4か所は、その子が立っているあいだは長い毛に隠れて見えず、抱き上げるか、横になって体を伸ばしたときにしか目に入りません。

汚れともつれが重なるのには順番があります。トイレのあと、お尻に近い長い毛に汚れがつきます。汚れで毛どうしがくっつくと、そこが芯になって、まわりの毛が歩くたびに巻きこまれていきます。からまりができると、次の汚れはそこに引っかかって落ちにくくなります。汚れがもつれを呼び、もつれが汚れをためる。体の下では、この2つが1つの場所で回っています。だから体の下のセットは、汚れのための1本と、もつれのための1本を組にします。

体の下の汚れには、猫用 mofuwa グルーミングウォーターを使います。中身はグルーミングスプレーを土台にして猫向けにわずかにイオンを整え、ボトルは押しても噴射音のしない形にしてあります。体の下が見えるのは、その子が寝床で横になり、お腹を見せて力を抜いているときです。そのそばで音を立てずに使えることが、この面では何よりの条件になります。長い毛にからんだ脂っぽさは、電解水と混ざって乳化し、コットンのほうへ移しやすくなります。お尻まわりのように毛が細くデリケートな場所にも使え、薬剤を使わない電解水100%なので、そのあとその子が内ももをなめても困りません。

使うのは、トイレから出て寝床で横になった10分ほどあとが目安です。コットンに取って、ズボンの内側を根元から毛先へ、毛の流れに沿って押さえるように拭います。汚れが乾いて固まっている日は、コットンを当てたまま数秒待ち、ふやけてからそっと引きます。引っぱって取ろうとすると、毛ごと抜けて痛がります。コットンに移った汚れの色を見れば、その日の体の下がどのくらい汚れていたかも分かります。

体の下のもつれには、mofuwa 毛玉予防ジェルを組み合わせます。この1本は、からまって毛玉になったとき、はさみで切るしかなくなる状態をなくすためにつくられました。フェルトのように固まった毛玉は、毛が皮膚ごと引っぱられた状態が続くので、その子にとっては痛みです。脇や内ももにできると、歩くたびに引っぱられます。使い方は、5プッシュほどを手のひらに取って全身に塗り、ブラッシングでなじませるのが基本で、2〜3日に1回塗っておくと、毛玉ができにくい状態が続きます。長毛猫の場合は、背中から塗り始めた手を、脇と内ももとお腹まで下ろして塗り残さないことが要です。できてしまったからまりには、そのかたまりがしっとり濡れる程度になじませてから、ブラシで少しずつほぐします。

Note皮膚に張りつくほど固まった毛玉は、家で刃を入れない

かたまりが皮膚に張りつくように固まっているときは、家ではさみを入れないでください。毛玉に引っぱられて皮膚が持ち上がっているため、毛と一緒に皮膚まで切ってしまうことがあります。トリミングサロンでバリカンを使って刈ってもらうのは、悪い選択ではありません。刈った場所に毛玉予防ジェルを塗っておけば、次に伸びてくる毛は、からまりにくい状態から始められます。

表と下を4つの物差しで並べる|長毛猫のセットに出る体の違い

並べると、体の表は「見えて、毛づくろいが通る面」、体の下は「見えず、汚れともつれが重なる面」で、使うものも頻度も別々になります。比べているのは商品どうしではなく、同じ1頭の体にある2つの面の条件です。

長毛猫の体の表と体の下を、4つの物差しで比べると
物差し体の表(背中・首から肩・胸の飾り毛)体の下(ズボン・脇・内もも・お腹)
起きること抜けた毛が表面に浮く・毛の流れが乱れるトイレのあとの汚れがつき、そこからもつれが広がる
見つけ方なでる・見る。何もしなくても毎日目に入る横になったときに手を差し入れる・抱き上げる
使うものブラシ1本汚れはグルーミングウォーター/もつれは毛玉予防ジェル
頻度週に数回のブラッシング汚れはトイレのあとに見る/ジェルは2〜3日に1回
見落としたとき見た目が少し乱れる毛玉が皮膚を引っぱり、痛みになる
まとめると(この家の結論)表はブラシ1本と毛づくろいに任せるセットの残り半分を、体の下の2本に割く
長毛猫の体を、表と下の2つの面に分ける 背中・首から肩・胸の飾り毛の体の表と、ズボン・脇・内もも・お腹の体の下を、見え方・毛づくろいの通り方・起きること・使うもので左右に並べた比較カードです。 同じ1頭を、見える面と見えない面に分けています 体の表 背中・首から肩・胸の飾り毛 立っていても見える 毛づくろいが毎日よく通る 抜けた毛が表面に浮いてくる ブラシ1本で回る日が多い 体の下 ズボン・脇・内もも・お腹 横になるか抱き上げると見える トイレのあとの汚れがつく 汚れが芯になってからまる 汚れ用ともつれ用の2本を組む セットの半分は、右側の面のためにあります
同じ1頭の中でも、面によって使うものと頻度が分かれます。

表の中でいちばん差が大きいのは、見つけ方の行です。体の表は、何もしなくても毎日目に入ります。体の下は、見に行かなければ一度も目に入らないまま1週間が過ぎます。長毛猫のセットに体の下のための2本を入れても、見に行く時間が決まっていなければ、その2本は棚から出てきません。だから使うものと一緒に、見に行くときを決めておきます。次の節で、その時間の割り振り方を書きます。

横になった時間を体の下へ回す|長毛猫の使い分けと、あごの下の1本

選ぶのはどちらか一方ではありません。表の手入れはブラシ1本と毛づくろいに任せ、セットに入れる残りの道具と手をかける時間を、体の下へ回します。そのうえで、体の下のどこに何を使うかを、その子が横になる時間に合わせて割り振ります。

体の下の手入れを、その子が横になる時間に割り振る
いつどこを何で見るもの
トイレから出て、寝床で横になったあとズボンの内側・お尻まわりグルーミングウォーター(コットンに取る)コットンに移る汚れの色
2〜3日に1回、夜のブラッシングの前脇・内もも・お腹毛玉予防ジェル(手のひらに取って全身へ)ブラシが止まる場所
食事のあと、顔を洗い終えたころあごの下猫あごクリーナー(コットンに取る)コットンに残る黒い汚れ
週に1回、明るい時間体の下の4か所すべて何もつけない手のひらかたまり・赤み・においの変化

3つめの1本は、あごの下のためのものです。長毛猫のあごの下は、首まわりの長い毛に隠れて、顔を上げさせないと見えません。皮脂が出やすく食べかすも残りやすい場所なのに、黒い点のような汚れがたまっていても、長い毛の陰で気づかないまま過ぎていきます。この場所は mofuwa 猫あごクリーナーの受け持ちです。電解水の系統はグルーミングスプレーと同じで、その落とす力を、あごに留まるジェルの形にしてあります。塗ったものが首まわりの長い毛へ流れていかないので、あごの一点だけで終えられます。手順は、ぬるま湯で軽く湿らせてあごの汚れをゆるめ、ジェルをのせたコットンで、長い毛をかき分けた奥の地肌側からくるりと拭うだけです。二度拭きもすすぎも要らず、コットンに残った色で、その日どこまで落ちたかが目で確かめられます。猫専用のジェルで、長い毛をかき分けたあごの地肌に炎症や出血がある場合は使用せず、獣医師にご相談ください。

3本は、使う場所が重なりません。汚れの面にグルーミングウォーター、もつれの面に毛玉予防ジェル、あごの下に猫あごクリーナー。同じ場所に何本も重ねないので、その子が触られる時間も1回ずつ短く済みます。表のためのブラシを足しても、長毛猫のセットは4つで回ります。

Caution体の下を見に行くたびに、同じものが増えていくとき

ズボンの汚れがトイレのたびについて1週間続く/からまりをほぐすと下の地肌が赤く湿っている/脇や内ももに手を差し入れると、振り返って噛もうとする/お腹の毛が同じ場所だけ薄くなっていく。体の下で見ているものがこう動いてきたら、グルーミングウォーターや毛玉予防ジェルの回数を増やす前に、その日のうちに動物病院へ連れていきます。お尻まわりの汚れが続くときは、便のかたさや回数が関係していることもあります。どの面で、いつから、何が増えているかをメモしておけば、診察台の上で体を持ち上げておく時間も短く済みます。

毛が生え替わる時期は体の下が先に詰まる|長毛猫のセットを1年で回す時期

1年のうちで体の下がいちばん忙しくなるのは、毛が生え替わる時期です。抜けた下毛は、背中からは浮いて落ちていきますが、脇や内ももやお腹では、動くたびにこすれて、残った毛にからみます。表の手入れはいつもどおりで構いません。変えるのは、体の下を見に行く回数です。

時期ごとに、体の下で増えることと、組み替え方
時期体の下で増えること組み替え方
毛が生え替わる時期抜けた下毛が脇・内ももにからむ毛玉予防ジェルの2〜3日に1回を外さない。体の下を見る日を増やす
湿気の多い時期お腹とズボンの内側が湿りやすいトイレのあとに拭ったら、乾いた手で毛を起こして風を通す
空気が乾く時期ブラッシングで毛が静電気で広がるブラシの前にグルーミングウォーターを手に取り、表にもなじませる
寒くて丸まって眠る時期お腹が下になって見えない日が続く週1回の明るい時間の点検を、曜日を決めて続ける

時期で動くのは、使う商品の顔ぶれより、体の下へ手を入れる回数のほうです。長毛猫のセットは1年を通して同じ3本とブラシで回り、生え替わりの時期だけ、体の下の比重が上がります。寒い時期に丸まって眠る子は、お腹が見えない日が続くので、明るい時間の点検を曜日で決めておくと抜けません。

今夜、その子が寝床で横になったら、背中をなでたその手を、そのままお腹と内ももへ差し入れてみてください。指が止まった場所が、この家のセットの残り半分を使う場所です。週に2回そこへ手を入れる習慣が続けば、体の下は、背中と同じくらい見慣れた面になっていきます。

Product

猫用 mofuwa グルーミングウォーター

猫用 mofuwa グルーミングウォーター

300ml / 2,970円(税込)

猫のために容器から見直したケアウォーター。拭き取りが要らず、噴射音が出にくいタイプです。

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よくある質問

長毛猫と短毛の猫で、セットの組み方は何が違いますか。
いちばん違うのは、体の下に割く比重です。短毛の猫は体の下の毛も短いので、トイレのあとに汚れがついても毛にからむことが少なく、表と同じ手入れでだいたい足ります。長毛猫は、ズボンや内ももの長い毛が汚れを受け止めて、そこからもつれが広がります。そのため、汚れ用とかたまり用の2本を体の下のために組み、見に行く時間まで決めておく必要があります。表のためのブラシは、どちらの猫でも1本あれば回ります。
体の下を触らせてくれません。どこから始めればいいですか。
抱き上げるところから始めないことです。寝床で横になっているときに、まず背中をなで、その手を脇腹まで下ろして止めます。数日かけて、手のひらを置ける場所をお腹のほうへ1か所ずつ広げていきます。お腹に手を置いても顔を上げなくなったら、そこで初めてグルーミングウォーターを取ったコットンを当てます。嫌がって体を起こしたら、その日はそこで終わりにして、次の日は1つ手前の場所から始めます。
お尻まわりの毛は、短く切ってしまってもいいですか。
短くしてもらうのは悪い選択ではありません。トイレのあとに汚れがつく面が小さくなるので、ズボンの内側の手入れが軽くなります。ただ、家ではさみを入れるのは避けてください。お尻まわりの皮膚は薄く、その子が動いた拍子に刃が当たることがあります。トリミングサロンで、お尻まわりだけ短く整えてもらうのが安心です。短くしたあとも、脇やお腹の長い毛は残るので、毛玉予防ジェルを2〜3日に1回塗っておく習慣はそのまま続けてください。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。