C02技術・エビデンス
消臭は「隠す」「吸着する」「分解する」のどれか
夕方に帰って寝床に顔を近づけると、朝はしなかったにおいが戻っていることがあります。消臭のスプレーをかけた場所ほど、この戻り方がはっきり出ます。戻り方の差は、使った消臭が3種類のうちどれだったかで決まります。隠す、吸着する、元に反応させる。同じ棚に並んでいて、においの戻り方だけが違います。風呂場のにおいに置き換えながら、3つを分けて見ていきます。
夕方の寝床でにおいが戻っている|犬と猫の消臭を分けて考える背景
においの元は、においそのものとは別の場所にあります。寝床のベッドでにおっているのは、布にしみた皮脂です。皮脂は出た時点ではほとんどにおいません。時間がたって雑菌がそれを分解する過程で、においのある小さな物質に変わります。だから朝は静かで、夕方に戻ってきます。人がいない日中に、分解のほうが進むからです。
この順番が分かると、消臭という言葉が指しているものが3つに分かれます。においのある物質を覆うのか、空気中からそれを取り込むのか、元のほうに反応させるのか。3種類とも同じ棚に「消臭」と書いて並んでいます。選び方が分からなくなるのは、名前の側が分かれていないからです。
| 場所 | 元になっているもの | その子が触れるか |
|---|---|---|
| 寝床の布・ベッド | 毛から移った皮脂と唾液 | 顔を埋めて眠る |
| 食器のふちと足もと | 食べ残しと皮脂の膜 | 口が直接触れる |
| 床のよく通る場所 | 足裏の皮脂と持ち込んだ土 | 歩いて、舐める |
3行とも、その子の口が届く場所です。人の部屋のにおい対策と分かれるのはここで、かけたものが必ず口に入る前提で種類を選ぶ必要があります。においが取れるかどうかの前に、その場所を舐める子がいる。この条件が、3種類のうち選べるものを狭めます。
風呂場のにおいを3つの手で考える|消臭の種類が分かれる理由
風呂場に置き換えると、3種類が一度に見分けられます。芳香剤を置くのが1つめ、炭や重曹を置くのが2つめ、排水口そのものを洗うのが3つめです。どれもにおいを減らす手ですが、触っている場所が違います。1つめは鼻に届く手前で、2つめは空気の中で、3つめはにおいの元のところです。
| 種類 | していること | においの戻り方 |
|---|---|---|
| 隠す | 別の香りを重ねて、感じ方を変える | 香りが薄れた時点で元のにおいが出る |
| 吸着する | 多くの穴のある材料が空気中の物質を取り込む | 材料が満ちると止まる。元は残っている |
| 元に反応させる | においの元になっている物質のほうへ働く | 元が減ったぶんは戻らない |
3種類のうち、どれが優れているという話にはなりません。使う場所で向き先が変わります。玄関の空気のように、人が短時間だけ感じる場所なら1つめが早いです。押し入れのような閉じた空間では2つめが働きます。寝床と食器のまわりは、元が毎日つくられ続ける場所なので、3つめの向きになります。毎日つくられるものは、毎日減らすしかありません。
換気は、この3種類のどれでもありません。空気中の物質を外へ薄める働きなので、どの種類とも重ねて使えます。ただし元が布にしみたままなら、窓を閉じた時点でまた濃くなります。換気は結果を薄める側、拭き取りは元を減らす側です。どちらも要りますが、同じ仕事ではありません。
元に反応させる処方は、何をどう測ったのか|消臭の変化を条件つきで読む
3つめの種類を選ぶ製品は、数値を出すときの条件が読めるかどうかで見分けられます。においの測定は、測り方を変えると数字が動きます。だから数字だけが書いてある表は読めません。何に、どう出して、いつ測ったのか。この3つがそろって初めて、他の数字と並べられます。
mofuwa 瞬間消臭スプレーの場合、公開されている測定はアンモニア臭についてのものです。コットンにアンモニア液を垂らし、スプレーを2プッシュしたあとに臭気測定器で測る、という条件です。この条件で出た測定値は141でした(※自社調べ)。臭気測定器の値は単位のない指標なので、141という数字そのものに意味はありません。同じ条件で測ったもの同士を並べたときの位置にだけ意味があります。
アンモニアを選ぶのは、猫のトイレまわりと粗相した床で実際に出てくる物質で、測定の道具が確立しているからです。言えるのは、この試験条件でのアンモニア臭の測定値だけです。体のにおい、耳のにおい、口のにおいは、出どころの物質が違うので、この数字からは何も言えません。測っていない場所の数字を、この1つで代表させないことにしています。
処方の側は電解水100%で、香りを足していません。香りを重ねない理由は、ペットが自分のにおいを好むからです。人にとって良い香りでも、その子にとっては上書きされた状態になります。もう1つの理由は口です。かけた床には、そのあと腹を乗せて寝ますし、ケージの柵はなおさら口が触ります。口が届く場所に使うものは、口に入る前提で中身を決める必要があります。mofuwa 瞬間消臭スプレーが香りと薬剤の両方を持たないのは、この2つを先に決めたからです。
働きの言い方も、確かめられている範囲までにしています。書けるのは、においの元に反応して、においを感じにくくするというところまでです。中和や分解という言葉は機序を言い切る形になるので、こちらからは使いません。使い方としては、拭き取りで元を減らしてから、残った面へ向けて使います。皮脂の膜が厚いまま上からかけても、届く面が足りません。畳にも使えるので、寝床の下まで手を入れられます。
なお、においの質そのものが変わったときは、拭き取りの回数の話から外れます。甘いにおい、すっぱいにおい、鉄のようなにおいが出てきた、いつもと違う場所からにおう。こういう変化は、においの元が入れ替わったということです。気づいた日と、におった場所を書いて、動物病院で診てもらってください。そのうえで、寝床と食器のまわりの手入れは毎日続けていけます。
寝床・食器・床で種類を選び分ける|消臭をめぐる考え方
場所ごとに、元がつくられる速さが違います。速い場所は毎日、遅い場所は週に1回で足ります。全部を同じ頻度でやろうとすると続きません。速さの順に並べると、手の入れ方が決まります。
-
食器のまわりは、拭き取りと水で流すところまで
口が直接触れる場所です。皮脂の膜は水だけでは落ちにくいので、食器そのものは洗剤で洗い、置いていた床のほうを拭きます
-
寝床のベッドは、週に1回外して干す
布の中の元は、表面をかけるだけでは減りません。外せないものは、風を通してから面へ向けて使います
-
床とケージは、よく通る場所だけを毎日
全面をやる日を決めるより、足跡の濃い場所を毎日のほうが元が減ります
-
換気は、拭いたあとに窓を開ける
先に開けても、元が残っていれば止めた時点で戻ります。順番は拭き取りが先です
猫の家では、砂のまわりが1番目に来ます。砂そのものと、その外側の床。猫は自分で体をなめてきれいにするので、体のにおいより先に、砂の縁と床のほうがにおいの元になります。犬の家では、散歩から戻った足もとと、寝床の順です。その子が体を預けている場所から数えると、順番を間違えません。
消臭の種類を選ぶというのは、においを消す力を選ぶことではなく、元がつくられる速さに手の入れ方を合わせることです。夕方に戻ってくるにおいは、日中に進んだぶんです。戻ってくる時間が分かっていれば、その前に1回、拭く場所が決まります。
Product
mofuwa 瞬間消臭スプレー
500ml / 2,420円(税込)
香りでマスキングせず、においの元に働きかける無香料タイプ。舐めても安心な処方なので、床や家具にも場所を選ばず使えます。
商品ページを見る本記事は商品の情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。掲載している検証データは特定条件下での試験結果であり、すべての環境で同じ結果を保証するものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
