C08季節・行事
床にかけたものは、その子が必ず舐める|香りで覆うか、拭き取るか
台所の床に2回、寝床のまわりに1回、玄関の上がり口に1回。梅雨に入って窓を開けない日が続いた週の、消臭スプレーを向けた回数です。4か所とも、その子が日に何度も鼻先を下ろし、舌を当てている場所でした。床にかけたものは、そのまま口へ入る道の上に置かれます。だから床で使う1本は、舐めることを前提にして選ぶ形になります。この記事では、香りを足して覆う方向と、面から拭き取る方向を、その4か所で比べます。
軸1・香りを足して上から覆う|梅雨の床で、消臭スプレーのにおいだけが先に薄くなる時期
梅雨のあいだ、床の面は乾く時間をもらえません。雨の日は窓を開けないまま一日が終わり、部屋の空気が入れ替わらないぶん、床に落ちたものがその場に置かれたままになります。落ちているのは、その子の抜け毛と、毛についていた皮脂と、足の裏で運ばれてきた外の汚れです。湿り気が抜けない面では、雑菌の増えやすい条件がそろいます。においが上がってくるのは、この面の側です。
ここで手が伸びるのが消臭スプレーですが、床に向けるものは2つの方向に分かれます。ひとつは香りを足して、もとのにおいの上に別のにおいを重ねる方向。もうひとつは、においのもとが残っている面のほうに働きかけて、感じにくい状態にする方向です。同じ棚に並んでいても、床で使ったあとに起きることは別になります。
香りを足すほうは、かけた直後に変化が分かります。人の鼻は強いにおいを先に拾うので、部屋に入ったときの印象がその場で入れ替わります。ただし床の面に残っているものは、そのままの量でそこにあります。数分から数時間で足した香りのほうが先に薄くなり、もとのにおいが戻ってきます。梅雨の時期は、この戻りが早くなります。湿り気が抜けないぶん、面の側で起きていることが止まらないからです。
もうひとつ、その子の側で起きることがあります。犬も猫も、人より広い範囲のにおいを拾います。部屋のどこに何のにおいがあるかは、その子にとって地図のようなものです。そこへ知らない香りを重ねると、地図の一部が読めなくなります。床は、その子が一日のうちでいちばん長く鼻をつけている面です。そこだけ書き替わると、寝る場所を変える子や、同じところを何度も嗅ぎ直す子が出てきます。
そして、足した香りのもとは床に残ります。残った床をその子は前足で踏み、そのあとで前足を舐めることになります。伏せた姿勢のときは、口と床のあいだに何もありません。床に使うものは、口へ入るところまでが1つの動作です。覆う方向を選ぶなら、その香りが何でできているのかを、成分の欄まで見ておく必要が出てきます。
- 変わるのが早い:かけた直後に印象が入れ替わります。ただし変わっているのは、人の鼻が受け取る側だけです
- 面の量は減らない:皮脂も抜け毛も床に残るので、湿り気のある時期ほど早く戻ってきます
- 地図が書き替わる:その子が持っている部屋のにおいの地図に、知らない目印が増えます
- 口まで届く:床に残った香りのもとは、前足と舌を通って、そのまま体の中へ入っていきます
軸2・面から拭き取る|床に消臭スプレーを向けてから、その子が舐めるまでの条件
拭き取るほうは、においのもとの量そのものを減らします。床に残っているのは、抜け毛と皮脂と水気と、外から持ち込まれた土です。布で面を当てて回収すれば、そのぶんだけ床から出ていきます。かけた直後の印象は、覆う方向ほど大きく変わりません。そのかわり、戻ってくるまでの時間が延びます。
| 場所 | 残っているもの | その子の口が届くか | 拭く回数 |
|---|---|---|---|
| 食器と水皿の下 | こぼれた水と、落ちた食べもの | 食べるたびに届く | 1日1回 |
| 寝床のまわりの床 | 抜け毛と、毛から移った皮脂 | 寝ているあいだずっと | 1日1回 |
| 玄関の上がり口 | 足の裏で運ばれた外の土 | 帰ってすぐ舐める | 散歩から戻るたび |
| ソファの足元 | 上から落ちた毛と脂 | 伏せた姿勢で口がつく | 2日に1回 |
この表を書き出すだけで、毎日やる場所と、間をあけていい場所が分かれます。4か所を毎日きっちり回そうとすると、梅雨のあいだは続きません。回数を場所ごとに変えておくと、1日にかかるのは3分ほどに収まります。毎日にするのは、その子がいちばん長く鼻をつけている場所です。多くの家では、寝床のまわりの床がそこに当たります。
拭き取る方向には、外せない条件が2つあります。ひとつは、拭いたあとに面が乾くこと。湿ったまま置くと、減らしたはずの面がまた湿り気を抱えます。梅雨に換気が要るのは、部屋のにおいを逃がすためというより、拭いた面を乾かすためです。窓が開けられない日は、扇風機を天井へ向けて空気の道をつくるだけでも、乾くまでの時間が変わります。
もうひとつは、拭いた布をその部屋に置かないことです。布は回収したものをそのまま抱えているので、同じ部屋にあるかぎり、拭いた面へにおいが戻ります。使った布は、拭き終えたらその場で洗濯機の前まで持っていきます。拭き取りは、面から布へ移し、布を部屋の外へ出すところまでで1つの手順です。
そして、拭いた面はそのあとすぐ、その子の口が触れる面に変わります。乾いた床に鼻先を下ろし、前足をついて、その前足を舐める。拭き取る方向を選ぶときも、布に含ませたものが何であるかは、覆う方向と同じだけ問われます。
同じ4か所に並べて数える|床の消臭スプレー、2つの方向の比較
2つの方向は、どちらが強いかではなく、どこに向かって働くかが違います。覆う方向は人の鼻に向かって、拭き取る方向は床の面に向かって働きます。同じ4か所に並べると、向き先の違いが、そのまま使いどころの違いになって出てきます。
| 見るところ | 香りを足して覆う | 面から拭き取る |
|---|---|---|
| 変わるまでの時間 | かけた直後 | 拭き終えて乾くまで |
| 変わる相手 | 人の鼻が受け取る印象 | 面に残っている量そのもの |
| 梅雨の戻りやすさ | 湿り気が残るぶん早い | 換気を足せば遅くなる |
| その子の鼻の側 | においの地図が書き替わる | 地図はそのまま残る |
| 舐めたときに口へ入るもの | 足した香りのもと | 面に残っていた水分 |
| 1日にかかる手間 | 向けるだけで数秒 | 1か所あたり1分ほど |
| 床から続けて使えるか | 布や壁に香りが移りやすい | 食器の下や家具の脚まで回せる |
| 結論の行 | 人が来る前の数十分に向く | 毎日の4か所に向く |
表の下から2行目が、梅雨に効いてくる行です。覆う方向は、床にかけた香りが布へ移ります。カーテンの裾、ソファのカバー、寝床の布。湿った空気の中では、移った先でも香りが長く残ります。床の1か所を整えるつもりが、洗う布の枚数を増やしていることがあります。拭き取る方向なら、増えるのは布1枚と、それを洗う手間だけです。
最終行は、使い分けの行です。人が来る30分前に、部屋の印象だけを整えたい場面はあります。そこは覆う方向の持ち場です。ただし梅雨の4か所は、毎日くり返し新しく足される場所です。毎日のほうを覆う方向でまかなうと、床に残る香りのもとが日ごとに重なっていきます。
口が届く場所から先に決める|床の消臭スプレーは、どっちを毎日にするか
4か所を数え終わったとき、その子の口が届かない場所は1つも残りませんでした。食器の下は食べるたびに、寝床のまわりは寝ているあいだじゅう、玄関の上がり口は帰った直後に、ソファの足元は伏せた姿勢で。届くかどうかで分けようとすると、床はまるごと届く側に入ります。だから毎日のほうに置く1本は、口に入っても構わない中身かどうかが最初の条件になります。
mofuwa瞬間消臭スプレーは、この「床にかけたものが口へ入る」という順番から逆算してつくられた1本です。安全なので舐めても平気です、という並びではありません。舐める動物の足元に使う道具だから、成分をそこから決めた、という並びです。床・ケージの底・キャリーの中のように、その子が体をつける面に使うものとして設計されています。
香りを重ねていないのは、中身が電解水だからです。拭いたあとの床に残るのは、その子がもともと知っているにおいだけになります。地図が書き替わらないので、寝床のまわりを拭いても、そこで寝るのをやめる子が出にくくなります。梅雨の4か所は毎日くり返す場所なので、この差は日数ぶん積み上がります。
においのほうは、上から重ねるのとは別の道で扱います。面に残っているにおいのもとの側に反応する形なので、足した香りが薄くなって元が顔を出す、という戻り方をしません。数値で比べた資料もありますが、試験の条件と実施した機関がそろっていないものを記事に書くわけにはいかないので、ここでは戻ってくるまでの時間で見ています。梅雨のように面が乾かない時期は、この違いが日数の差になって出ます。
余計なものを足していないぶん、使う場所を選びません。床から続けて、食器を置いている台、寝床の脚、ケージの底、家具の足元まで、同じ瞬間消臭スプレーで回せます。畳の上にも使えます。4か所を1本でまかなえると、覚えることが拭く順番だけになります。どこに何を使うかを毎回思い出さずに済むので、梅雨の3分が続きます。
使い方は、床へ直接向けるのではなく、布に含ませてから面を当てます。直接吹きかけると霧が広い範囲へ散って、拭き取る面のほうが増えてしまいます。布に含ませると、湿らせる量も置き場所も決まります。1か所ごとに布の面を変え、寝床のまわりから始めて、食器と水皿の下を最後に回します。口が直接つく場所へ、他の3か所を拭いた布を持ち込まないためです。
4か所のうち1か所だけ、拭いた翌朝に必ず同じ強さで戻っている/その1か所を、その子が毎日長く舐めるようになった/寝床のまわりだけ、拭いた日と拭かなかった日でにおいが変わらない/床に伏せている時間が、先月より目に見えて増えた。こうした残り方は、部屋の湿り気や拭く回数では説明がつきません。においのもとが床の面ではなく、その子の体の側にあることがあります。どの場所を何日拭いて、いつから戻らなくなったのか。4か所ぶんなら紙1枚に収まります。拭いた回数と、戻っていた朝の日付が並んだその紙を、動物病院へ持っていってください。床のどこで、いつから追いつかなくなったのかが、そのまま伝わります。
拭いた4か所が、翌朝どうなっていたか|梅雨の床と、毎日のにおいの落としどころ
4か所を拭いて窓を10分開けた翌朝、においが戻っていたのは玄関の上がり口だけでした。ここは帰ってくるたびに外から新しく足される場所なので、回数のほうが要ります。残りの3か所は1日1回で追いつきました。数え直してみると、毎日やることは思っていたより少なくなります。
今夜のうちにできるのは、床のどこへ消臭スプレーを向けたかを、場所の名前で書き出すところまでです。4つ並べば、どれが毎日で、どれが2日に1回かが自然に決まります。順番さえ決まってしまえば、梅雨のあいだは迷わずに済みます。
Product
mofuwa 瞬間消臭スプレー
500ml / 2,420円(税込)
香りでマスキングせず、においの元に働きかける無香料タイプ。舐めても安心な処方なので、床や家具にも場所を選ばず使えます。
商品ページを見るよくある質問
- フローリング以外の床にも、同じように使えますか。
- 畳には使えます。布に含ませて、目に沿って一方向に当ててください。押しつけて往復させると、目のあいだへ水分が入って乾きにくくなります。カーペットとラグは、床というより布の仲間として扱ってください。表面を拭いても、抜け毛と皮脂は繊維の奥に残るので、掃除機を先にかけ、洗える大きさのものは梅雨のあいだだけ洗える1枚に替えるほうが早く済みます。床を拭く4か所の中にカーペットが入っている家では、そこだけ回数を数えても追いつきません。
- 掃除用の乾いたシートで拭くだけでは足りませんか。
- 抜け毛と土は、乾いたシートでよく取れます。取れないのは、毛から床へ移った皮脂と、こぼれた水が乾いたあとの跡です。梅雨に上がってくるにおいは、この2つが湿り気と一緒に残ったところから出ています。乾いたシートで大きいものを先に集めてから、湿らせた布で面を拭くと、1回の手数で両方が減ります。順番を逆にすると、湿った布が抜け毛を集めてしまい、布の面がすぐ使えなくなります。
- においが強い日は、消臭スプレーの量を増やしてもいいですか。
- 量よりも、拭く面を分けるほうが結果が変わります。同じ布の同じ面で4か所を回すと、最後の場所へ前の場所のものを塗り広げることになります。布に含ませる量は変えずに、面を折り替えて場所ごとに新しい面を当ててください。それでも強いままなら、増やすのは量ではなく回数です。玄関の上がり口のように、外から足され続ける場所だけを1日2回にすると、他の3か所を増やさずに済みます。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
