C11比較・選び方
無毛種のケアは何が違うのか
シャンプーの棚の前で、無毛種と暮らす人が最初に困るのは、どの棚を見ればいいのかが分からないことです。犬用の棚にも猫用の棚にも「毛をきれいにする」と書いてあり、毛のない皮膚に何を使うかは書かれていません。毛がないぶん、泡も手の力も、皮膚の上へ時間差なく届きます。無毛種のケアで先に決めるのは、品の名前ではなく、触る回数を足すのか、1回の強さを下げるのか、という向きのほうです。この記事は、その2つを並べて、どちらを動かすかが自分で言えるところまで書きます。
毛がない皮膚には、泡も手の力も時間差なく届く|無毛種のケアが被毛のある子と分かれる違い
被毛には、見た目とは別に3つの役目があります。出た皮脂を毛に沿って運ぶ通り道であること、こすれや日差しを先に受け止める層であること、砂やほこりをいったん抱えて皮膚まで下ろさないことです。無毛種のケアは、この3つが同時にないところから始まります。被毛のある子で「シャンプーが皮膚に届くまでの時間差」と呼ばれているものは、泡が毛の層を下りていくあいだの時間のことです。毛がなければその層はないので、置いた瞬間から泡は地肌の上にいます。
- 運ぶ:被毛のある子では、出た皮脂が根元から毛先へ広がっていきます。無毛種は出た場所にとどまるので、半日ほどで指にしっとり残る感触が戻ります
- 受け止める:ブラシもタオルも、ふだんは毛の上を滑っています。毛がないと、同じ動きが皮膚の面をそのままこすります
- 隠す:毛のあいだに入った砂は見えません。無毛種は最初から見えるので、飼い主の手が動く回数のほうが先に増えます
3つ目が、無毛種のケアではいちばん大きく出ます。汚れが見えるから触る、触ったからまた見える、という往復が1日に何度も起きます。犬にも猫にも毛のほとんど生えない種類がいますが、どちらの家でも、皮膚に手が触れる回数は被毛のある子の家より自然に多くなります。毎日の回数が増えること自体は、悪いことではありません。分かれるのは、その回数に洗浄成分がついてくるかどうかです。
だから無毛種のケアで選ぶのは、品の名前より先に「どちらを動かすか」になります。触る回数を足すのか、1回の強さを下げるのか。この2つは同時に動かせますが、同時に動かすと、地肌の様子が変わったときに何が変わったのかが分からなくなります。以下では、片方ずつ並べていきます。
回数を足す側から先に見る|無毛種のケアで毎日触るときの条件
無毛種の毎日でやることは、洗うことではなく触ることです。皮脂が出た場所にとどまるので、半日から1日で、指にしっとりとした感触が戻ります。被毛のある子なら毛が広げて散らしていたものが、皮膚の1点に残っている状態です。そこへ空気中のほこりが乗ると、うすい膜になって色がつきます。見た目が変わるのはこの段階で、毎日の手はここへ入ります。
- 首とわきの下:皮膚が重なって、面と面が合わさります。毛がなくても、ここだけは指を入れないと届きません
- 指のあいだ:床に触れる面です。歩いたぶんだけ、外のものがそのまま乗ります
- 耳のうしろ:手のひらが滑って通り過ぎる場所。触った気になりやすい面です
- しっぽの付け根:脂が出やすく、そのうえ座る面でもあります
この4か所に毎日触るなら、使うのはぬるま湯で湿らせた布か、水の性質だけでできたものにします。回数を足す側の条件は、そこに洗浄成分をつけないことです。洗浄成分は、量ではなく触れた回数で積み上がります。1日3回拭く家なら、1週間で21回。被毛のある子が週に1回の入浴で受ける回数と並べると、桁がひとつ変わります。
ぬるま湯で湿らせて、押し当ててから離す。往復させないこと、力を入れないこと、同じ面を2回通らないこと。無毛種の皮膚は、被毛の層がないぶん、こすれの回数がそのまま数えられます。1日に3回触るなら、1回あたりの往復を0.5回に減らすつもりで組みます。押し当てて離すだけなら、回数を足しても積み上がるのはこすれではなく、観察した回数のほうになります。
回数を足す側が向いているのは、外で過ごす時間が長い犬と、床の上で寝ている時間が長い猫です。汚れが目に見えて増える暮らし方をしている子ほど、見えたときに拭ける形が要ります。毎日の手が2分で終わるなら、1週間で14分。この14分が、洗う日と洗う日のあいだを埋めます。間の日にやることが決まっていると、汚れが見えた夜に洗いたくなる気持ちのほうが先に落ち着きます。
1回の強さを下げる側と並べる|無毛種のケアは回数と強さのどっちを動かすか
もう片方は、回数を変えずに1回の強さを下げる向きです。ここでいう強さは、洗浄成分がどれだけ入っているかと、泡が立つまでに手でこすった時間の2つを合わせたものです。無毛種では、2つ目が見落とされます。洗浄成分の少ないものを選んだのに泡が立たず、手で20秒こすってようやく泡になる、ということが起きます。毛の層がないので、その20秒は皮膚の上で起きています。
| 見るところ | 回数を足す(1回の中身は変えない) | 1回の強さを下げる(回数は変えない) |
|---|---|---|
| 洗浄成分が皮膚に触れる合計 | 触った回数のぶんだけ増える | 回数は同じまま、1回ぶんが減る |
| 首やわきの重なりへの届き方 | 毎回は届く。往復の数も一緒に増える | 1回で届かせるぶん、当てている時間が延びる |
| 手のこすれ | 1日1往復でも、7日で7往復になる | 往復の数は変わらず、力だけ抜ける |
| 乾くまでの分数 | 湿らせた布だけなら、数分で戻る | 洗った日は、乾くまでの分数が長くなる |
| 続けやすさ | 見えたときにやる、で回せる | 洗う日を決めておかないと回らない |
| 向いている家 | 外に出る犬、床で寝る猫。汚れが目に見えて増える | 地肌が突っ張る、粉のような手ざわりが出る子 |
| 結論の行 | 水とぬるま湯で触る回数だけを足す | 洗浄成分を使う日は、回数ではなく1回の強さを下げる |
表の最後の行が、無毛種のケアの答えです。回数と強さは別の物差しなので、片方ずつに別のものを割り当てます。毎日の回数には水の側を、週に何回かの洗う日には、1回で終わる洗い方を。どっちを選ぶかではなく、どっちに何を置くかで決まります。この分け方をしておくと、地肌の様子が変わった週に、動かしたほうを1つだけ戻せます。
犬と猫で分かれるのは、洗う日の間隔のほうです。犬の無毛種は外に出るので、間の日に外から乗るものが増えます。猫の無毛種は外に出ないぶん、乗るのは家の中のほこりと、自分の皮脂です。犬なら毎日の回数から、猫なら洗う日の1回の強さから決めると、どっちを先に動かすかで迷いません。頭数が2頭以上の家では、同じ日に洗おうとせず、1頭ずつ日をずらしたほうが、1回にかける分数を落とさずに済みます。
洗う日の工程を数える|無毛種のケアを見直す時期と、毎日の1本
1回の強さを下げるというのは、洗浄成分を減らすことだけを指しません。減らすと泡が立たず、泡が立たないと手でこする時間が増えます。無毛種では、減らしたぶんがそのまま手のこすれに置き換わります。だから棚で見るのは、成分の量と、泡が立つまでの時間の両方です。片方だけを見て選ぶと、皮膚の上で起きていることは変わりません。
mofuwa モイストシャンプーは、アミノ酸系の洗浄成分を、量も少なくして使っています。量を落としてもきちんと泡になるのは、原料の水そのものを電解水に置き換えてあるからです。この水の側に洗浄の力があることは、東洋ビューティーとウェーブコーポレーションの洗浄力検証で示されています。泡立ちを、洗浄成分ではなく水の側が支えている。無毛種の皮膚の上で手をこすり続ける時間が、そのぶん短くなります。
必要なものまで持っていかないぶん、洗い上がりが硬くなりません。被毛のある子なら、ごわつきを戻すためにトリートメントの工程が続きます。無毛種にはその毛がないので工程が要らないように見えますが、実際には浴室にいる分数のほうに出ています。工程が1つ減れば、その子が浴室で耐える時間がそのまま短くなります。毛がない子は乾くのが速いので、浴室を出たあとの時間はもともと短い。縮められるのは、洗っているあいだの側だけです。
無香料なのも、並べるための言葉ではなく理由があります。ペットは自分のにおいを好み、余分なにおいはそれ自体が負担になります。被毛のある子ではにおいが毛に残りますが、無毛種では皮膚に残ります。残る場所が近いぶん、入れないという選び方の意味が大きくなります。無添加の数は商品ごとに違いますが、モイストシャンプーは11の成分を外してつくられています。
見直す時期は、カレンダーではなく指で決めます。洗った翌日に触って、まださらりとしているなら間隔はそのまま。半日で感触が戻るなら、洗う日を1日早めるのではなく、間の日に触る回数を1回足します。洗う日を増やすのはいちばん最後です。順番を決めておくと、季節が変わって皮脂の出方が動いたときも、動かす場所が1か所に決まります。
触る回数を半分にして2週間たっても、同じ場所だけ赤みが引かない/洗う日を週1回に減らしたのに、粉のような手ざわりの出る範囲が広がった/首やわきの重なりが、指1本ぶんより広くじくじくしている/同じ手順にかかる分数が、前の倍になった。この4つは、回数と強さのどちらを動かしても説明がつきません。触った回数と、洗った日の日付を書いた紙を持って、動物病院で診てもらう日を決めてください。無毛種は皮膚の面がそのまま見えるので、同じ場所を同じ明るさで撮った2枚の写真があると、話が早く進みます。
半日後の指の感触を、週に1行だけ書き残す|無毛種のケアで次に見る場所
選び方を決めたあと、続くかどうかを分けるのは記録の取り方です。触った直後の感触は、誰が触っても同じように「きれい」です。無毛種のケアで見たいのは、その半日後のほうです。朝に拭いたなら夕方、夜に洗ったなら翌朝。指の腹を首の横に当てて、しっとりしているか、さらりとしているか、粉のような手ざわりが混じるか。この3つのどれかを、週に1行だけ書きます。
| 半日後の手ざわり | 動かす側 | 動かし方 |
|---|---|---|
| しっとりが戻るのが早い | 回数 | 間の日に触る回数を1回だけ足す |
| さらりとしたまま変わらない | どちらも動かさない | いまの組み合わせをそのまま続ける |
| 粉のような手ざわりが混じる | 強さ | 洗う日の1回を短くし、当てる時間を減らす |
| 場所によって違う | 場所 | 首とわきは回数、背中は強さで分ける |
無毛種のケアは、品を足していって解くものにはなりません。毎日の回数には水の側を置き、洗う日の1回には強さを下げたものを置く。動かすのはどちらか片方で、動かしたら半日後の指で確かめる。棚の前で迷ったら、その1本が回数の側の役なのか、強さの側の役なのかだけを見てください。
Product
mofuwa モイストシャンプー
300ml / 3,410円(税込)
アミノ酸系の洗浄成分で11成分無添加。天然由来の抗炎症成分7種とアミノ酸4種を配合し、原料の水には、精製水で薄めていない電解水を使っています。
商品ページを見るよくある質問
- 無毛種にブラシは要りますか。
- 毛がないので、毛をとかす意味でのブラシは要りません。ただ、被毛のある子にとってのブラッシングは、毛をとかすと同時に、毎日その子の皮膚を1周する時間でもありました。無毛種ではその時間が丸ごと抜けます。そこへ置くのは、手のひらです。首から背中、わき、しっぽの付け根まで、手の腹で1周する。1分あれば足ります。道具として要らなくなったぶん、触る時間のほうを予定に残しておくと、変化に気づくのが早くなります。
- 日差しの当たる場所で寝たがります。気にしたほうがいいですか。
- 毛の層がないぶん、日差しは皮膚の面にそのまま届きます。窓際で寝るのが好きな子に、その場所をやめさせる必要はありません。見るのは時間帯のほうです。日が高い数時間だけ、寝床の位置をカーテンの内側へ半分ずらす。それだけで当たっている時間が変わります。夏に長く当たった場所は、秋になってから色や厚みの違いとして見えてくることがあります。半日後の感触を書いている紙に、日差しの当たっていた場所も一緒に書いておくと、季節をまたいで比べられます。
- 服を着せると、汚れる回数は減りますか。
- 床やソファに直接触れる面が減るので、外から乗るものは減ります。そのかわり、服の内側が新しい接触面になります。毛がない皮膚では、布の縫い目やタグが当たる線が、そのまま跡として出ることがあります。素材は、縫い目の少ないもの、内側に返しのないものを選びます。洗う頻度は、その子を拭く回数と同じくらいに考えてください。週に3回触っている家なら、服も同じ間隔で替えます。汚れの行き先を皮膚から布へ移しているので、布のほうを回さないと元に戻ります。
本記事は商品の情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。掲載している検証データは特定条件下での試験結果であり、すべての環境で同じ結果を保証するものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
