C08季節・行事
ひんやりマットを片づける前に|裏側にたまっているもの
ひんやりマットを持ち上げたら、床に四角い跡が残っていて、指でなぞるとうっすら引っかかった。その引っかかりが、ひと夏のあいだ床とマットのあいだにこもっていたものです。皮脂と、換毛期に抜けた毛と、逃げ場のなかった湿気が混ざって、裏側と床の両方に薄く広がっています。片づける前に見るのは、洗える素材かどうかより先に、ひと夏で何回ひっくり返したかのほうです。0回なら、100日ぶんが1面に集まっています。
ひと夏で一度もひっくり返していない|ひんやりマットの裏側に皮脂が集まる順番
数えるのは、敷いていた日数と、ひと夏でひっくり返した回数の2つです。6月の終わりに出して9月の半ばにしまうなら、だいたい80日から100日。そのあいだ一度も裏返していなければ、その日数ぶんが1面だけに集まっています。表側は毎日目に入り、毛が気になれば掃除機をかけますが、裏側は床に接したまま動きません。同じマットの中で、見ている面と見ていない面の日数が同じだけ進みます。
裏側に集まるものは、3つが混ざっています。1つめは皮脂で、犬も猫も体から脂を出し続けるので、寝ていた面にそのまま移ります。2つめは毛です。換毛期に入ると抜ける量が増え、表側の毛は掃除機で取れますが、体の重みで縁から裏へ回り込んだ毛は、床との間に押しつけられて張りついたままになります。3つめが湿気で、室温が下がりはじめてからも湿度だけは高い日が続く時期は、床とマットのあいだの数ミリが、家の中でいちばん乾かない場所になります。
この3つがそろうと、皮脂は毛と湿気を抱えたまま、裏側と床の両方に薄い層で残ります。片づける日に持ち上げてはじめてにおうのは、閉じていた面が一度に空気へ出るからです。季節の変わり目に「急ににおいはじめた」と感じる家の多くは、においが増えたのではなく、閉じていた面が開いた日にあたっています。
だから手をつける順番は、マットからではありません。床の四角い跡が先で、次に裏側、最後にふちと縫い目です。この順番は、片づける日だけの話ではなく、夏のあいだに1回でもひっくり返す日をつくるときも同じになります。乾燥がはじまる前の1回が、来年の初日をそのまま変えます。
なぞる・床から・裏側へ・ふち・立てて乾かす|ひんやりマットの裏側と皮脂の手順
手順は5つで、全部が乾いた状態から始まります。濡らしてから始めると、張りついた毛が繊維の奥へ入り、皮脂が水を吸って広がります。片づける日の午前中、部屋の窓を開けられる時間帯にやっておくと、最後の乾かす工程まで同じ日に終わります。
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1|持ち上げる前に、端を少しだけめくって指でなぞる
全部をどける前に、四隅と真ん中の5か所を、乾いた指の腹で1回ずつなぞります。引っかかるか、すべるか、ざらつくか。ここで分かった場所が、このあと手をかける場所です。5か所のうち何か所で引っかかったかを覚えておくと、来年の同じ時期に、ひっくり返す回数を決める目安になります。
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2|マットをどけて、床の四角い跡から先に落とす
床のほうが先です。乾いた布で四角の内側を、外周から中心へ向かって拭きます。マットを先にきれいにすると、置き直したときに床側の分がまた移ります。角の巾木ぎわは布が届きにくいので、たたんだ布の角を使って、そこだけ別に1回。
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3|裏側を上に向けて、まず乾いたまま毛を落とす
立てかけずに、床に裏返して広げます。張りついた毛は、粘着ローラーよりも、乾いたブラシを一方向にかけたほうが起きてきます。往復させると繊維へ押し戻すので、外周から中心へ、一方向だけ。ここまで水を使いません。
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4|ふちと縫い目を、別の面で拭く
皮脂がいちばん厚く残るのは、平らな面ではなく、ふちの折り返しと縫い目の溝です。体の重みがかかる面から押し出されたものが、逃げ場のある溝へ集まるためです。布の面を変えながら、溝に沿って一方向。ここで面を変えないと、落としたものを平らな面へ戻すことになります。
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5|立てて、中まで乾かしてから畳む
ジェルや保冷材が入っているタイプは、表面が乾いても中の層が湿ったままになります。壁に立てかけて、両面に空気が当たる状態で半日置きます。畳んで袋へ入れるのは、ふちの折り返しを手の甲で触って、ひんやりしなくなってからです。ここを急ぐと、袋の中で湿気が閉じたまま冬を越します。
5つのうち、水を使うのは最後の手前だけです。そして拭き終えた面に何を残すかで、袋に入れてからの半年が変わります。床にかけたものも、マットにかけたものも、その子は必ずなめます。夏のあいだ毎日そこで寝ていた場所で、片づけたあとも同じ四角の位置に寝に行く子が多いからです。寝る面に残すものは、口に入る量が毎日積み上がる前提で決めることになります。
この日の1本に mofuwa 瞬間消臭スプレーを選んでいるのは、中身に何も足していないからです。香りを重ねてにおいを覆うのではなく、においのもとに反応して、においを感じにくくします。犬や猫は自分のにおいを手がかりに暮らしているので、香りで上書きされること自体を嫌がることがあります。片づけた場所は、そのあとも寝床になり続けます。上から別のにおいを足さない形のほうが、四角い跡の上に戻ってくる子には通りやすくなります。
余計な成分が入っていないので、かける先を選ばずに済むのも、この日の手順には向いています。床のフローリング、マットの裏側のビニール面、ふちの布、そばに寄せた家具の脚まで、同じ1本で続けられます。かけるのは拭いた直後、まだ面が湿っているうちです。乾いた皮脂の層の上からかけても、下までは届きません。順番でいえば、3と4のあいだに床へ、4の直後に裏側とふちへ、そして5で乾かします。
時間は、5つ合わせて20分ほどです。乾かす半日を別にすれば、片づけの日に足される手間はそれだけで済みます。毎年この20分を先に押さえておくと、しまう日を天気で決められるようになります。湿度の高い日に畳んで袋へ入れるのが、いちばん戻ってきにくい形だからです。
片づけを急いだ日に起きる3つ|ひんやりマットの裏側のやり方でつまずくところ
つまずくのは、順番を逆にしたときと、乾く時間を待たなかったときです。どちらも、その日のうちには結果が出ません。出るのは袋を開ける来年の初日か、四角い跡の上で寝ている翌週です。
- マットを先に、床をあとにする:きれいにした裏側を、まだ落としていない床へ置き直すことになります。5分後には、拭く前と同じ量が移っています。床の四角い跡は、マットと同じ日数ぶん積まれた面なので、片方だけでは終わりません
- 表側だけ拭いて、裏側はそのまましまう:目に入る面だけを拭くと、手応えのあるほうだけが終わります。裏側は空気が通らないまま袋へ入るので、皮脂と湿気が閉じた状態で半年置かれます。来年の6月に出したときのにおいは、その半年でできたものです
- 湿ったまま畳んで袋へ入れる:ふちの折り返しは、手で触ると乾いたように感じても、内側に水が残ります。畳むと折り返しどうしが重なって、乾く面がさらに減ります。立てて半日という工程は、この重なりを作らないための時間です
3つとも、やり方が難しいわけではなく、結果の出る日が遠いだけです。だから紙に1行だけ書いておきます。片づけた日付と、5か所のうち何か所で指が引っかかったかの数字です。来年の初日に袋を開けたとき、この数字と、開けた瞬間のにおいを並べられます。数字が3か所以上だった年は、次の夏に一度ひっくり返す日を挟むと決められます。
気温が下がりきらない時期にしまうか、涼しくなってからしまうかでも、乾き方が変わります。室温が高いと表面は早く乾きますが、中の層は湿度に引きずられます。乾いたかどうかを室温で判断せず、ふちを手の甲で触って決めてください。季節の変わり目は、この2つがずれる時期です。
裏側を拭いた翌週に、5か所のうち同じ数だけまた指が引っかかる週が3週続く/換毛期が終わって抜ける量が落ち着いても、ブラシに脂が残り続ける/マットをしまったあと、その子が同じ四角の内側だけで寝続け、その位置の毛が薄くなってきた/床に接していた側の体の面をなめる時間が、夏のあいだより長くなった/敷いていたときには出ていなかったにおいが、片づけて2週間たっても体のほうから出る。こうした残り方は、マットと床のあいだの湿気では説明がつきません。敷いていた日数と、ひっくり返した回数と、拭いた週の日付を書いたメモを持って、動物病院で皮膚を見る枠を取ってください。どの面が、どれだけの日数、空気に当たらなかったのかが、そのまま材料になります。
袋にしまったあとに残る床の四角|ひんやりマットの裏側と皮脂を毎日の側へ渡す
マットが部屋から消えても、その子はしばらく同じ場所で寝ます。床の四角い跡は、家具の位置と同じくらい、その子の中では場所の目印になっています。だから片づけたあとに毎日やることは、マットの手入れではなく、その四角のほうへ移ります。
| 残るもの | 毎日やること | 見る間隔 |
|---|---|---|
| 床の四角い跡 | 寝る前に乾いた布で1回だけ拭く | 毎日 |
| その位置に落ちる毛 | 掃除機の前に、四角の内側だけブラシで寄せる | 毎日 |
| 換毛期で増える抜け毛 | 体のほうを1日1回梳かす | 抜ける量が落ち着くまで |
| 拭いたあとの床のにおい | 湿った面に瞬間消臭スプレーをかけて乾かす | 週に2回 |
| 袋の中のマット | 袋の口を開けて空気を通す | 冬のあいだに1回 |
毛のほうは、床で受け止めるより、体の側で減らすほうが早く済みます。換毛期に毎日1回梳かすと、四角い跡の上に落ちる量そのものが変わります。乾いた毛にブラシを入れると静電気で毛が浮くので、mofuwa グルーミングスプレーを吹きかけてから通すと、浮かずにブラシへ集まります。床を拭く手と、体を梳かす手は、同じ場所の話をしています。
来年の6月、袋から出した日にやることは1つです。敷く前に裏側を上に向けて、5か所を指でなぞる。去年の紙に書いた数字と比べれば、半年のしまい方が合っていたかどうかが、その場で分かります。
Product
mofuwa 瞬間消臭スプレー
500ml / 2,420円(税込)
香りでマスキングせず、においの元に働きかける無香料タイプ。舐めても安心な処方なので、床や家具にも場所を選ばず使えます。
商品ページを見るよくある質問
- 丸洗いできるタイプのマットです。それでも裏側を先に拭く必要がありますか。
- 洗う前に、乾いた状態で毛を落としてください。順番の理由は素材ではなく、毛と皮脂の性質のほうにあります。張りついた毛は水を含むと繊維の奥へ入り、洗ったあとも残ります。皮脂は水だけでは動きにくく、広がって薄く伸びるほうが先に起きます。乾いたブラシで一方向にかけて毛を起こし、ふちの溝を拭いてから洗うと、洗ったあとの乾き方も変わります。床の四角い跡のほうは、マットを洗っているあいだに済ませておくと、乾いたマットを戻す先がきれいになります。
- 夏のあいだにひっくり返す場合、どのくらいの間隔がいいですか。
- 月に1回で足ります。回数を増やすより、間隔をそろえるほうが分かりやすくなります。返したときに5か所を指でなぞって、引っかかった数を書いておくと、その家のマットと床の組み合わせでどれくらいたまるかが見えてきます。0か所か1か所で落ち着くなら月1回のままで、3か所以上が続くなら2週に1回へ寄せます。真夏は乾きにくいので、返した日は表側も裏側も空気に当てて、そのまま夕方まで置いてから戻してください。
- 猫が使っていたマットです。犬と手順は同じですか。
- 手順は同じですが、見る場所が1つ増えます。猫は同じ場所で丸くなるので、面全体ではなく直径30センチほどの円に重みが集まります。その円の真ん中だけ、ふちの溝と同じくらい皮脂が厚くなることがあります。指でなぞる5か所に、その円の中心を足して6か所にしてください。もう1つ、猫は毛づくろいでマットに触れた体の面をなめるので、拭いたあとに残るものを選ぶ理由が、犬より強く効いてきます。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
