C02技術・エビデンス
ポルフィリンはなぜ酸化すると赤くなるのか
夜にコットンで押さえたときはうすい茶色だった目の下が、翌朝には濃い赤茶になっている。この色の主は、ポルフィリンという色素です。色が濃くなるのは、体の中で何かが進んだからというより、毛の上で酸化が起きたからだと言われています。酸化というのは、まわりの酸素と結びついて分子の形が変わること。ポルフィリンは中心に鉄を1つ抱えた色素なので、鉄と酸素がそろうと色が転びます。台所の鉄のフライパンに浮く赤さびと、同じ顔ぶれです。この記事では、ポルフィリンの酸化が進む条件を、台所で見える2つの酸化と並べて分けていきます。
ポルフィリンは鉄を1つ抱えた色素|赤くなる条件が、体の外で揃うまで
ポルフィリンは、体の中で鉄を運んだり使ったりする場面で出てくる色素で、中心に鉄原子を1つ抱えた輪のような形をしています。この色素は、ごく少ない量が涙や唾液にまぎれて体の外へ出ていきます。出た直後のポルフィリンは、濡れた状態で薄く広がっているので、目の下をのぞきこんでもはっきりした赤茶には見えません。うすい黄色か、ほとんど無色に近い見え方です。
色がはっきりしてくるのは、そのあとです。毛の表面に残ったポルフィリンが空気にさらされ、水分が抜けていくあいだに酸化が進みます。酸化とは、まわりの酸素と結びついて分子の形が変わることを言います。形が変わると、その色素が吸い込む光の波長も変わります。吸われずに返ってきた光が目に届くので、同じ色素なのに、見える色が黄色寄りから赤茶寄りへ転びます。
| 酸化に要るもの | 体の中にあるあいだ | 毛の上に残ったあと |
|---|---|---|
| 酸素 | 血液の中で運ばれ、使い道が決まっている | 空気からいくらでも触れる |
| 乾き | つねに濡れている | 時間とともに水分が抜けていく |
| 留まる時間 | 流れていくので留まらない | 拭くまで同じ場所に留まる |
| 光 | 届かない | 窓からも照明からも当たる |
表の右の列がそろった場所でだけ、色が変わります。つまりポルフィリンの酸化は、その子の体の中で進んでいるのではなく、毛という置き場所で進んでいます。体の側で何かが悪くなったから色が濃くなった、という読み方をすると、見るところを間違えます。濃さを決めているのは出た量よりも、出てから拭かれるまでの置き時間のほうです。
犬の毛の上で酸化が速まる条件を4つに分ける|ポルフィリンが濃くなる速さの内訳
同じ量のポルフィリンが同じ場所に出ても、濃くなる速さは家ごとに違います。速さを決めているのは酸素・水分・時間・光の4つで、このうち3つは家の側の条件で動きます。どれが動いているかを先に見分けておくと、手を入れる場所が1つに絞れます。
- 酸素:毛の1本1本のあいだには空気が通っています。毛が細くて密な子ほど表面積が大きくなり、空気に触れる面が増えます
- 水分:濡れているあいだは進みが遅く、半乾きの状態がいちばん速く進みます。濡れと乾きのあいだで色が決まります
- 時間:夜に出たものが朝まで置かれると、8時間ぶんの酸化がまとめて進みます。1日のうちで最も長い置き時間は、寝ているあいだです
- 光:窓際で寝る子と、廊下側で寝る子で差が出ます。日の当たる時間が長いほど、色の変化は先まで進みます
この4つのうち、家から動かせるのは時間だけです。酸素は減らせません。光も、その子が気に入っている寝場所を取り上げることになります。水分は乾かし方で多少変わりますが、目のまわりは熱い風を当てられない場所です。残るのは、出てから拭かれるまでの何時間かを短くすることだけになります。
犬では、毛の色が淡い子ほど同じ濃さでも目立ちます。ただしこれは見え方の話で、酸化の速さそのものが毛の色で変わるわけではありません。犬のポルフィリンで「濃い」と言われる条件は、色が濃いことと、目立つことの2つが重なったときです。この2つを分けておくと、家で手を打てる側がはっきりします。淡い毛の子は、打った手の結果も同じだけ早く見えます。
寝る前と起きたあと、目の下に触れる時刻を2つ決めるだけで、1回ぶんの置き時間が半分になります。回数を増やすのではなく、いちばん長い置き時間を2つに割る、という発想です。日中に何度も触るより、この2つの時刻を守るほうが色の進みには効いてきます。
台所の赤さびと、目の下の赤茶|ポルフィリンの酸化は何が同じで、どこが違いか
鉄と酸素と水がそろうと色が変わる、という現象は、台所でもう見ています。鉄のフライパンを洗って置きっぱなしにすると、翌朝うっすら赤い粉が浮きます。あの赤さびは、鉄が空気の酸素と水に触れて姿を変えたものです。りんごの切り口が茶色くなるのも同じ枠で、こちらは鉄ではなく別の成分ですが、酸素に触れて時間がたつと色が変わるという筋は変わりません。
ポルフィリンの酸化を、この2つの横に置いてみます。ポルフィリンが抱えているのも鉄です。赤さびが赤いことと、酸化したポルフィリンが赤茶に見えることは、鉄と酸素がそろっているという点で同じ顔ぶれです。目の下の色を体の異常のしるしとして読む前に、置いておいた鉄が空気に触れた跡として読むほうが、起きていることに近くなります。
| 見る場所 | 色が変わるまでの時間 | もとに戻せるか |
|---|---|---|
| 鉄のフライパン | 洗ったあと一晩 | こすれば落ちる |
| りんごの切り口 | 切って十数分 | 戻らないが、捨てられる |
| 目の下の毛 | 出てから数時間から一晩 | 生え変わるまで残る |
同じ枠に入れたところで、違いも出てきます。台所の赤さびは洗えば落ちますし、りんごは捨てられます。毛は、そのどちらもできません。色が入った毛は、生え変わるまでその色を持ったままです。ここがポルフィリンの酸化と台所の酸化の違いで、家でできることの範囲を決めています。今ある色を薄くする話と、これから染まる量を減らす話は、別の話になります。この記事で扱えるのは後ろの話のほうです。
電解酸化水の「酸化」と、ポルフィリンの酸化|同じ語の使い分け
ここで、名前がまぎれるものが出てきます。mofuwa の商品に使われている水のうち、酸性側のものは「高機能性電解酸化水」と呼ばれています。ポルフィリンの酸化の話を読んだあとにこの名前を見ると、酸化する水をかけたら色の変化まで進んでしまうのではないか、と読めてしまいます。
2つの「酸化」は、指しているものが違います。ポルフィリンの酸化は、色素が酸素と結びついて形が変わる出来事です。いっぽう水の名前についている酸化は、水を電気分解したときに陽極の側へ分かれた水という意味で、どちら側に分かれたかを表す呼び名です。この電解水は三室ダブルイン型という構造の電解槽でつくられており、その構造が特許5253483として登録されています。真ん中の部屋に入れた水が膜で仕切られた両側へ分かれ、酸性側とアルカリ性側が同時に取り出せます。
| どちらの酸化か | 何が起きていることか | 家で見えるもの |
|---|---|---|
| ポルフィリンの酸化 | 色素が酸素と結びついて形が変わる | 目の下の色が赤茶へ転ぶ |
| 電解酸化水の酸化 | 電気分解で陽極側に分かれた水を指す呼び名 | 水そのものは無色で、においがうすい |
mofuwa スキンケアミストは、この高機能性電解酸化水100%でできています。目のまわりに使うときの役目は、色を削り取ることではありません。乾いて毛にからんだ汚れをしめらせ、毛からゆるめるところまでです。ゆるんだところをコットンで一方向に押さえて離す。こする回数を増やすより、しめらせている時間を1〜2秒長く取るほうが、毛を引っぱらずに済みます。水の浸透のしやすさについては自社で測った数値が別にありますが、この記事で見ているのは色が変わる仕組みなので、そこには踏み込みません。
もうひとつ、目のまわりの話で必ず出てくるのが菌です。この電解水については、16の菌種とウイルスを対象にした試験で、30〜60秒後に生菌が検出されなかったという結果が出ています。試験は江東微生物研究所・日本食品分析センター・ユニオンバイテック・日本繊維製品品質技術センターで行われたもので、いずれも決められた試験条件のもとで水そのものを調べたものです。製品の効き目を示した数字として読むものではありません。検査機関と試験条件を外して数字だけを取り出すと、意味が変わってしまいます。スキンケアミストを使うときも、色の濃さを決めているのは置き時間だという線は変わりません。
まぶたが開きにくい/白目が赤い/片方だけ急に濡れる量が増えた/においが出てきた。こうした変わり方は、ポルフィリンの酸化では説明がつきません。色の濃さは置き時間の話ですが、これらは目の側で起きていることの話です。いつから、どちら側で、1日のうちいつ濡れているかを書き留めて、動物病院で診てもらってください。
色が動く前の数時間を測る|ポルフィリンの酸化と時期の関係
ここまでを1つの軸にまとめると、ポルフィリンの色は「出てから拭かれるまで」の長さで決まります。この長さを計るのは、日にちや週ではなく、その日のうちの時刻です。何日続けたかより、1回の置き時間がどれだけ短いかのほうが、先に見え方へ出てきます。
| 出てからの時間 | 毛の上で起きていること | そこで触れたときの見え方 |
|---|---|---|
| 数分 | 濡れて薄く広がっている | ほとんど色が残らない |
| 1〜2時間 | 半乾きになり、酸化が進みはじめる | うすい黄色が取れる |
| 半日 | 乾いて色が固まってくる | 薄くはなるが、跡が残る |
| 一晩から翌日 | 毛の内側まで色が入る | その場では動かない |
この表の上の2行のあいだに触れられた日と、下の2行まで置いた日で、1か月後の見え方が変わります。時期という言葉を、季節や年齢のことだと読むと打てる手がなくなります。ポルフィリンの酸化で言う時期は、1日のうちのどの時刻に触れるかのことです。季節で変わるのは涙の出る量のほうで、色の濃さを決めている置き時間は、家の時刻割で動きます。
その子が寝ているあいだが、1日でいちばん長い置き時間になります。だから寝る前と起きたあとの2回に触れる時刻を決めると、一晩の8時間が4時間ずつに割れます。今ある色は生え変わりを待つことになりますが、これから染まるぶんの濃さは、この2つの時刻で変わります。毛の色が薄い子ほど、打った手の結果も同じだけ早く見えてきます。
Product
mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
アルコール・添加物・香料・界面活性剤・鉱物油・オイル・着色料・防腐剤の8つがフリー。気になる部分に直接なじませて、肌のコンディションを整えます。
商品ページを見るよくある質問
- ポルフィリンの酸化は、濡らせば元に戻りますか。
- 乾いた色を濡らしても、酸化そのものは巻き戻りません。酸化は分子の形が変わった出来事なので、水を足して形が戻るわけではないからです。濡らして変わるのは、毛と汚れのあいだのくっつき方です。やわらかくなったぶんだけ、表面に乗っていた分が離れます。だから「濡らすと薄くなる」のは、色が戻ったのではなく、まだ毛の内側まで入っていなかった分が取れたということです。乾いて日をまたいだ色は、この離れる分がほとんど残っていません。
- 白い毛の子と黒い毛の子で、ポルフィリンの酸化の進み方は違いますか。
- 進み方そのものは、毛の色では変わりません。鉄と酸素と時間がそろえば同じように進みます。違うのは気づくまでの早さです。淡い毛の子は1日で分かりますが、濃い毛の子は数日たってから、毛先がかたまってきたことで気づきます。そのぶん置き時間が長くなりやすいので、濃い毛の子は色ではなく「濡れている時間」を目印にしてください。目の下に指の背を当てて、しめっているかどうかだけを見る。色が見えない子でも、この確かめ方なら毎日できます。
- 酸化を止めるものを塗っておけば、色は濃くならないのですか。
- 酸化を止めるには、酸素と水分と光を毛の上から取り除くことになります。目のまわりでそれをやると、目に入るものが1つ増えます。塗って覆う考え方は、この場所では割に合いません。家から動かせるのは時間の側だけで、そこだけで十分に差が出ます。夜に出たものを朝まで置くか、寝る前に1回押さえておくか。この違いが、1か月後の色の濃さとして返ってきます。
本記事は商品の情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。掲載している検証データは特定条件下での試験結果であり、すべての環境で同じ結果を保証するものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
